2019年4回中京6日目

開催一覧
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2019/12/21 (土)
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中山 京都
  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス1秒0、日曜がマイナス0秒9だった。遡って6日間の芝の馬場差を確認しておくと、開幕週はマイナス1秒4でスタートし開催が進むにつれ、徐々に水準方向に動いている。
 月曜日に芝を刈って、火曜と水曜に水をまいたという事だが、顕著な変化は見られずAコース3週目で自然に徐々に時計が掛かるようになった。差し馬の好走が多いが、前回も言ったが中京の芝は内側だけ極端に良いと言った馬場状態にならなければ、差し馬が好走しやすいコース。
 先週の馬場差1800m対象の数値は、土日ともにマイナス0秒6だった。遡って6日間の馬場差を確認しておくと、2週目まではマイナス0秒9かマイナス0秒8だが、先週はやや水準方向に動いた。
 雨が降らず乾燥が進み、この開催では最も時計が掛かっていたが、それでも馬場差はマイナス。直線で多くの馬がバテてしまうような状態ではなく、力があれば逃げ切れますし、逆に力があれば差せるという状態だった。


  タイム分析
 2019/12/15 (日)  芝=-0.9  Aコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
6R T1400 シーシーサザン 牝2 未勝利 1:22.2 -0.3 --- +0.3 -0.6 D C 6.18
8R T2000 ウインラナキラ 牝4 1勝クラス・牝 2:00.8 -0.2 -0.5 +0.2 -0.9 C C 4.79
9R T1200 ナンゴクアイネット 牝4 1勝クラス 1:08.8 -0.3 --- +0.2 -0.5 C C 8.29
11R T1200 ナランフレグ 牡3 浜松SH(3勝) 1:08.2 -0.1 -0.1 +0.3 -0.5 D C 7.12
12R T2200 タイセイモナーク 牡3 尾張特別(2勝) 2:11.9 -1.1 --- -0.1 -1.0 C C 6.73
 2019/12/15 (日)  ダ=-0.6
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
1R D1800 マカオンブラン 牡2 未勝利 1:54.8 -0.6 --- ±0 -0.6 C D 6.88
2R D1900 タマモサンシーロ 牡3 1勝クラス 2:00.1 -0.4 --- +0.2 -0.6 C C 7.31
3R D1200 カーンテソーロ 牡3 1勝クラス 1:12.1 -0.4 --- ±0 -0.4 C C 8.63
5R D1800 メイショウダジン 牡2 新馬 1:57.8 +2.1 -0.7 +2.0 -0.6 SL C 7.50
7R D1800 オウケンスターダム 牡5 1勝クラス・若 1:53.9 +0.3 --- +0.9 -0.6 E C 7.73
10R D1400 コパシーナ セ2 寒椿賞(1勝) 1:25.0 -0.6 --- -0.1 -0.5 C C 6.00

中京1R 2歳未勝利 注目
 2着のヴェルテックスについて。
2着:ヴェルテックス 
 スタート直後からかなり追っつけて、前に取り付いたものの4コーナーで追い通しになっていて、もう馬群に飲み込まれても不思議はない体勢だった。しかし、そこからがしぶとく外のハンメルフェストに競り勝って、勝ったマカオンブランとの差を最後まで詰めていた。という事はつまり4コーナーで手応えが悪くなっているのは、単に気を抜いているという事。全く進んで行かず7秒も負けた新馬戦から4ヶ月明けて、ブリンカーをつけてさらにダートに変えて一変した訳だが、今回もゲート入り不良で出走停止になっていて、かなり気性に難はあるが、勝つだけの能力はある。この後ゲート再審査で手間取ったりしなければ、次走も好勝負になるだろうと思う。
中京5R 2歳新馬 タイムSL
 前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとする。
中京7R 3歳以上1勝クラス タイムE
 基準より0秒9遅い勝ちタイムだった。
中京9R 3歳以上1勝クラス 注目
 3着同着のサンキューユウガについて。
3着:サンキューユウガ 
 この馬の前走は桑名特別だったが、このレースは番組内でも取り上げたが、今のコースになってからの中京芝1200m史上最速のハイペースで、3着のスマイルスターを除けば、先行馬は総崩れ。そういうレースで追い込んで2着だった訳ですから、それほど価値はなくて、今回の単勝1.9倍は危ないなぁという感じだった。デビュー当時からダッシュがつかない馬で、今もそれは変わっていないので、桑名特別よりはペースが遅い今回も後方で追走に苦労し、4コーナーで内を回って差を詰めて直線でもそのまま内から伸びて来たとは言え、差しやすいペースにならなくても3着同着まで来る訳ですから、このクラスでは完全に力が上位なんだなぁ見直した。とは言え、前に行けないので断然の1番人気では買いにくいが、全く軽視してしまうのも危険だという事。
中京10R 寒椿賞 注目
 9着のケイアイワイプについて。
9着:ケイアイワイプ 
 好位の外で手応え良く回って来たが、4コーナーを回りきる辺りで、内から外に出てきたテーオーケインズに接触して弾かれたティートラップがさらに外に動いて接触したため、この馬は大きくバランスを崩してしまった。すると一気に手応えは悪くなり、さらに直線半ばでもう一度外に降られると失速してしまった。結果だけ見ると先行馬が上位を占める展開で、4コーナー3番手にいて止まっているという9着だが、接触してバランスを崩したところでもう気持ちが切れちゃったという感じで、終わっちゃったという事だと思う。参考外とも言える結果で、巻き返しを期待できると思う。
中京11R 浜松S 注目
 勝ったナランフレグについて。
1着:ナランフレグ 
 中京芝1200mは前半のペースが速くなりにくい形態をしているが、それでも前半600m34秒4というのは、かなり遅い。なのでレース上がりが33秒8と速くなった訳だが、普通1200mでスローペースになれば、前が残るか差して勝つにしても接戦になるが、こういう展開の1200mで差して2馬身半も突き放した勝ちっぷりは秀逸だと思う。ちなみに中京の芝1200m、今のコースで上がり32秒台で勝ったのは2016年CBC賞のレッドファルクスしかいない。レースの流れも勝ちタイムもまるで違うので、単純比較はできないが、いろいろ割り引いてもナランフレグは優秀な勝ち方をしたと思う。3勝クラスに上がってからは、中山の芝1200mと東京芝1400mで5着・7着だったが、左回りの芝1200mでは2戦2勝。その他の2勝は東京ダート1300mと新潟の直線芝1000m。右回りは1400m以上では苦しいが、左回りの短距離ならオープンでも期待できそう。とは言え、左回りの芝1200mのオープンとなると何と3月の高松宮記念までありませんし、流石にいきなりG1では厳しいと思うが、狙えるのはいつになるでしょうか。良い番組を待ちたいと思う。

  馬券Summary
冬の連闘は買いなのか?
 買いなのか?と言われても困りますよね。12月だが、かつては餅つき競馬と言われた時代もあって、厩舎表彰の絡みで出走回数を稼ぐための連闘というのも多かった時期がある。また、冬の連闘は太めが絞れて効果がありそうな感じもする。しかし近年は、12月の連闘がそもそも数が少なくて、月別の連闘の出走回数は下から2番目。
冬の連闘は買いなのか?
その成績も連闘馬の平均的な成績を下回っている。連闘馬の出走回数が減ってる理由は未勝利クラスと1勝クラスだと、前走6着以下2勝クラスだと前走4着以下の馬は連闘では真っ先に除外対象になってしまうから。まぁそれは12月に限った事ではないが、12月は大体出走希望馬が多いので、除外されやすいということ。
12月と対照的に成績が良いのは夏で、暑い時期の連闘は実は成績が良い。とは言え、実はここにはトリックがあって、函館や札幌に滞在してる馬が連闘で好走して全体の成績を上げている。そして、9月の1週目というのが大体夏競馬の最終週になるが、昨年までは通常の3歳未勝利戦が最後だったため、普通なら連闘しないような好成績馬が大量に連闘して、しかも好走確率が高かった。具体的には2014年から2018年の夏競馬最終週は連闘馬の勝率が7.2%、連対率が16.6%だった。スーパー未勝利というやつがなくなって、夏競馬の最終週が完全に最後の3歳未勝利戦になった今年は、その夏競馬最終週の連闘馬が勝率10.7%・連対率18.5%とさらに上がった。
以上をまとめると、連闘馬は冬だから・夏だからという理由で取捨を決めるべきではなくて、その時の番組の都合とか、連闘する理由が重要だという事。先に述べたように12月の連闘、全てがソウとは言わないが、出走回数稼ぎが目的になりやすいので、決して成績が良くなくて、9月の1週目はラストチャンスに賭ける勝負がけの連闘が多いので、成績が良い。ただし、9月の1週目つまり夏競馬の最終週は特に札幌だが、滞在している以上は勿体ないから連闘でも使うというケースが3歳未勝利戦以外では多い。その点には注意してください。
解説者:大川浩史(日刊競馬)
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