2019年1回函館2日目

開催一覧
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2019/01/05 (土)
中山 京都
  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス1秒5、日曜がマイナス1秒2だった。
 開催初日は昨年と全く同じマイナス1秒5だった。2日目は初日よりも水準方向に動いたが、これは雨の影響を受けたため。乾いた馬場なら前半は、初日に近いレベルで推移して行ったが、函館はですね急に時計が掛かり出す事がありますから、この点には注意しておいてください。昨年7月以来の開催で、前に行った馬の粘りが目に付いたが、初日の2着馬はほとんど控えていた馬。差しが届かなかった訳ではない。函館は1回開催・2回開催ともに3週で、トータル6週。2回開催1週目までこのままAコースが使用される。
 先週の馬場差1700m対象の数値は土曜がマイナス1秒1、日曜がマイナス1秒5だった。
 土曜時点でマイナス1秒1。雨の影響を受けて、終日重馬場だった日曜はさらに時計が出やすくなった。良馬場だった開催初日がマイナス1秒台だったという事は、ぜひ覚えておいて下さい。連対馬の脚質についてだが、勝ち馬はほとんど前へ行った馬。ただ、2着には差し馬も入っていた。


  タイム分析
 2019/06/16 (日)  芝=-1.2  Aコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
1R T1200 スギノヴォルケーノ 牡3 未勝利 1:09.2 -0.7 --- ±0 -0.7 C D 6.73
4R T1800 マイタイムオブデイ 牝3 未勝利 1:48.9 -0.5 --- +0.6 -1.1 D E 8.50
5R T1200 オータムレッド 牝2 新馬 1:10.9 +0.2 -0.2 +0.7 -0.7 D D 6.20
8R T2000 ヒシゲッコウ 牡3 1勝クラス 2:02.7 +1.5 -0.8 +1.9 -1.2 SL D 5.56
9R T1200 リーディングエッジ 牡4 1勝クラス 1:09.5 +0.1 -0.1 +0.7 -0.7 D D 7.83
11R T1200 カイザーメランジェ 牡4 函館スプ(G3) 1:08.4 +0.2 -0.2 +0.7 -0.7 D D 7.42
12R T1800 リリックドラマ 牝5 北斗特H(2勝) 1:49.0 +1.2 -0.7 +1.6 -1.1 SL D 6.00
 2019/06/16 (日)  ダ=-1.5
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
2R D1700 チアフルローズ 牝3 未勝利・牝 1:45.9 -1.7 --- -0.2 -1.5 C D 7.00
3R D1000 ニシノゴウウン セ3 未勝利 0:59.9 ±0 --- +0.9 -0.9 E D 7.25
6R D1700 エンダウメント 牡3 未勝利 1:46.3 -1.3 --- +0.2 -1.5 C D 6.00
7R D1000 セレナライティア 牝4 1勝クラス 0:59.1 -0.1 --- +0.8 -0.9 E E 7.75
10R D1700 リワードアンヴァル 牡3 木古内特(1勝) 1:44.0 -2.4 -0.6 -1.5 -1.5 A C 4.50

函館2R 3歳未勝利・牝 注目
1着:チアフルローズ 
 1着のチアフルローズ、父はトゥザグローリー。これまで1800mでは先行してもう一押しに欠けたが、1700mで強い勝ち方ができた。もう少しでタイムランクBでしたから、牝馬同士ならを昇級しても通用しそう。
2着:ダイヤーズブルーム 
 2着のダイヤーズブルームは、これまでの最高成績は小倉のダート1700mで2着だったが、その時の先行策と違って、今は脚を溜めて終いに脚を使えるようになっている。同じ2着でも、今回は成長を感じさせる内容だった。
4着:テイエムメロディー 
 一方1番人気テイエムメロディーは4着だった。テイエムメロディーは3着から4馬身離されたが、これは同型の勝ち馬が強すぎたケース。そして、レース間隔も開いていましたから、巻き返しは可能だろう。
函館3R 3歳未勝利 タイムE
 基準より0秒9遅い勝ちタイムだった。
函館7R 3歳以上1勝クラス タイムE
 基準より0秒8遅い勝ちタイムだった。
函館8R 3歳以上1勝クラス タイムSL
 前半・中盤が遅く、補正しきれずのスローの扱いとする。
1着:ヒシゲッコウ 勝ち馬注目
 勝ったヒシゲッコウだが、この馬はプリンシパルS3着馬ですから、1勝クラスの馬ではない。ですから、ここのメンバーに入って、この1戦、取りこぼせない1戦だったと思う。大楽勝だった。半兄はステルヴィオ。この馬は父がルーラーシップに変わりますから、距離適性を含めて、全くタイプは違う。という事で、昇級しても十分通用。
函館10R 木古内特別 タイムA
 基準より1秒5速い勝ちタイムだった。最内枠からリワードアンヴァルが先手を取って、直線に入る。後方で5.コリーヌヴェルトが競走中止するが、リワードアンヴァルはスピードを維持し、後続との差を広げ、7馬身差で逃げ切った。一方、2着争いは3頭の接戦になり、真ん中の8.レッドオールデンが先着した。
1着:リワードアンヴァル 勝ち馬注目
 リワードアンヴァルの圧勝だった。リワードアンヴァルはこの相手なら順当勝ち。1勝クラスでは、スピードが違いすぎた。ラスト400mが11秒6-11秒9と、大きな減速がありませんし、昇級戦も連勝できるだろう。
2着:レッドオールデン 
 2着以下は1秒2以上離された。2着のレッドオールデンは接戦の2着争いを制した。これがダート2戦目ですから、適性は見せていますので、相手次第ですぐに勝てるレベル。
3着:テイエムソレイユ 
 3着のテイエムソレイユ、これで7回目の3着だが、1800mより1700mの方がひと踏ん張りできる感じ。牝馬同士ならチャンスはあるだろう。
4着:ナイルデルタ 
 そして2着から4着ナイルデルタまでが同タイムですから、この3頭の完全タイム差はマイナス0秒3になる。つまり4着ナイルデルタも相手次第で勝てるレベル。
函館11R 函館スプリントS 重賞
 タイムランク・メンバーランクともにDだった。6頭が競走除外となり、7頭立て。カイザーメランジェが先手を取って4コーナー。逃げ馬が1着。2番手の馬が2着ということで、少頭数の単調なレースで、あまり言うべき事はないが、前半600m34秒4というのは、この日の1Rの3歳未勝利戦と同じ。で、この重賞ペース補正が入っていますから、短距離の重賞としてはちょっと遅めのペースだったということで、こういう行った者同士の決着というのは、起こるべきして起こったという結末だと思う。
1着:カイザーメランジェ 
 ただ、カイザーメランジェで逃げた江田騎手、これは好判断だったと思う。彼はこれまで再三人気薄の馬で重賞を勝ってきているが、彼の馬乗りとしての技量は凄いので、あらためて感心してしまった。重賞初制覇。父はサクラオリオンで、その父はエルコンドルパサー。サクラオリオンは2009年の函館記念を勝って、その年の札幌記念3着なので、こういう函館の馬場適性はあったと思う。カイザーメランジェは例年の高速馬場だったら対応できていたかどうかは微妙。この馬の短距離適性をどう見るかだが、これは恐らく母系から来るモノだと思う。母のサクラジュレップはオーシャンSを2勝して、2015年の京王杯スプリングカップを勝ったサクラゴスペルの全妹。ですから、地味だけれどもこのサクラゴスペルの血統は、強い相手と戦いながら確実に力をつけて行きますから、またこの馬どこかで穴を出す。覚えておきたい。
2着:アスターペガサス 
 2着争いでは先行したアスターペガサスが1番人気タワーオブロンドンにクビ差先着。テンション面で、滞在競馬が合っていると思うが、2番手追走も4コーナー手前で追っつけ追っつけになっていた。何であそこであんなに行きっぷりが悪くなったのかなと、よくわからないが、まぁそこから流れ込みが叶うようなペースでしたから、盛り返して2着。52キロというのが大きかったと思う。
3着:タワーオブロンドン 
 一方でタワーオブロンドンは58キロですから、2着のアスターペガサスと6キロ差あった。やはりちょっとこういう馬場も合わなかったと思いますし、負担重量の差が最後の接戦、クビ差に出たと思う。
4着:ダイメイフジ 
 ダイメイフジは返し馬でノメっていたと松岡騎手は言っていますから、馬場が合わなかったと。その割には健闘かなと。
5着:ペイシャフェリシタ 
 ペイシャフェリシタは良い形で競馬ができて、直線向いた時はオッと思わせたのに、伸びきれなかった。これはちょっとよくわからない。
函館12R 北斗特別 タイムSL
 前半・中盤が遅く、補正しきれずのスローの扱いとする。

  馬券Summary
今の4歳馬は毎年、普通に強い
 一昨年のマイルチャンピオンシップで、ペルシアンナイトが優勝したが、3歳馬の優勝は2000年のアグネスデジタル以来で、負担重量56キロの3歳馬の優勝は史上初めてだった。そして昨年も3歳のステルヴィオが優勝した。そのステルヴィオだが、6月の2歳新馬戦を1分34秒8で勝って、この時点でもう朝日杯フューチュリティステークス並のレベル、その能力を示していたと思う。昨年は、6月の2歳新馬戦でグランアレグリアが1分33秒6で勝って、2着のダノンファンタジーは1分33秒9だった。やはりですねこの時点で、阪神ジュベナイルフィリーズ、いやもう桜花賞レベルの能力を示していたという訳です。何が言いたいかと言うと、育成と調教技術の進歩などから、もう2歳の6月は以前の2歳12月に匹敵する体力が身についていると考えるべきだということ。時計の針を半年進めて考えてみましょうということです。話をさっきのマイルチャンピオンシップに戻すと、今3歳秋の時点で3歳牡馬56キロで、4歳以上の牡馬は57キロと、もう互角に戦えるということです。この考え方は、マイルチャンピオンシップに限らないことを示している。表をご覧下さい。
今の4歳馬は毎年、普通に強い
この表だが、平地の4歳以上の重賞について、世代別の成績が表示されている。比較のために、2008年・2009年目そして最近2018年・2019年の成績をピックアップしている。4歳以上の重賞ですから、3歳馬が年上の馬とともに出走する下半期の重賞は含まれていない。
 この表を見ると、近年は4歳馬が強いことがわかる。昨年・今年の合算成績を見ても、勝率・連対率・3着内率の全てで父親の世代を上回っている。昨年秋以降に、今年の3歳馬は強いと、つまり今年の4歳馬は強い強いと言われて来たが、この表に見るように、もう今の時代は、世代レベルに関係なく、普通に4歳馬が強い。昔の4歳馬の成績と比較して見ると、尚更よく分かると思う。このことを予想と馬券に活かすためには、先ほど言ったように時計の針を半年進める訳ですから、3歳秋は4歳春。4歳春は4歳秋と置き換える。一般的に競走馬が最も充実すると、そして強いと言われているのは、4歳秋と言われていますから、4歳秋は4歳春と考えなければならない。ところで、先々週G3のエプソムカップ・マーメイドステークスともに、4歳馬同士の決着だったが、連対した4頭は全て昨年までなら古馬の1000万下から1600万下に降級していた馬。降級制度がなくなって、4歳馬がそのまま高額条件に止まる背景を考えると、3勝クラスからオープンでは、しばらくは4歳馬上位で予想を組み立てて良いのではないかと思う。そして、秋競馬になったら、今度は3歳馬上位に切り替える。そんな戦略が有効ではないかと考えている。時計の針を半年進めるということは、3歳の9月は実質的には、4歳3月と考える。そういうことです。
解説者:吉岡哲哉(競馬ブック)
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