2019年3回東京3日目

開催一覧
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中山 阪神
2019/12/21 (土)
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中山 阪神 中京
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2019/01/05 (土)
中山 京都
  馬場コメント
 芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス1秒7からマイナス1秒9への変動、日曜がマイナス1秒5からマイナス1秒2への変動だった。まずは遡って8日間の馬場差を確認しておくと、マイナス2秒台の数値が続いていたが、先週は土日ともにマイナス1秒台だった。
 土曜時点で雨の影響が残って、稍重でスタート。先々週までと比べると時計が掛かっていた。後半は良馬場に変更されたように、馬場は乾いて数値はマイナス2秒に近づいたが、深夜に雨が降って、日曜は土曜よりも時計が掛かっていた。さらに終盤、再び雨が降って馬場差は水準方向に動いた。ただ、これだけ雨の影響を受けても速い時計の出るコンディションではあった。次に脚質だが、非常にバラエティに富んでいたが、日曜後半は外差しの傾向が出てきた。これはエプソムカップで逃げて2着のサラキアのコース選択、これによく現れていると思う。なお、今週からの2週はDコースが使用される。
 先週の馬場差1600m対象の数値は土曜がマイナス2秒1からマイナス1秒7への変動、日曜がマイナス1秒8からマイナス2秒0への変動だった。遡って8日間の馬場差を確認しておくと、前の開催終盤から水準レベルで推移していたが、先週はマイナス方向に大きく動いた。
 雨の影響があって、かなり脚抜きが良かった。土曜はマイナス2秒台でスタートして、後半いくらか乾いたが、深夜に雨が降って、日曜も高速馬場だった。終盤には再び雨が降って、マイナス2秒台に戻った。大きく数値が動いている訳ではないが、土日で変動の方向は逆だった。芝と同じで、脚質はバラエティに富んでいたが、勝ち馬には逃げ馬も追い込み馬もおらず、特に好位・中団の馬が優勢だった。


  タイム分析
 2019/06/08 (土)  芝=-1.7 → -1.9  Cコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
5R T1400 グランチェイサー 牡2 新馬 1:22.6 -1.1 -0.1 ±0 -1.2 C C 7.15
6R T1600 ガロシェ 牝3 未勝利・牝 1:33.8 -1.8 --- -0.4 -1.4 B C 7.06
8R T1600 サトノフォース 牡3 1勝クラス 1:33.8 -1.0 -0.2 +0.3 -1.5 C C 9.50
9R T2000 ミッキーバード 牡4 八丈島特(1勝) 1:59.6 -1.2 -1.0 -0.3 -1.9 C C 4.64
11R T1600 ファストアプローチ セ4 多摩川H(3勝) 1:33.0 -0.6 -0.2 +0.7 -1.5 D C 6.44
 2019/06/08 (土)  ダ=-2.1 → -1.7
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
1R D1600 ミユキダイアモンド 牝3 未勝利・牝 1:38.2 -0.9 --- +1.2 -2.1 E D 8.31
2R D2100 テーオーダンケルク 牡3 未勝利 2:11.1 -2.4 --- +0.4 -2.8 C D 6.56
3R D1600 ヤサカリベルテ 牡3 未勝利 1:37.3 -1.8 --- +0.3 -2.1 C D 7.69
7R D1400 イサチルダイチ 牡3 未勝利 1:24.2 -1.7 --- +0.1 -1.8 C D 6.00
10R D2100 エルデュクラージュ セ5 八王子H(2勝) 2:08.8 -2.5 -0.1 -0.4 -2.2 C C 5.94
12R D1300 ニシノコトダマ 牡3 1勝クラス 1:16.6 -1.9 --- -0.5 -1.4 B C 6.93

東京1R 3歳未勝利・牝 タイムE
 基準より1秒2遅い勝ちタイムだった。
東京6R 3歳未勝利・牝 タイムB
 このレースの勝ちタイムは当開催3歳未勝利クラスの基準タイムより1秒8速く、1600m対象の馬場差がマイナス1秒4だったことを踏まえても、-1.8-(-1.4)=-0.4 で基準より0秒4速い勝ちタイムだった。
1着:ガロシェ 勝ち馬注目
 番組注目馬ガロシェが勝ち上がった。ガロシェの父はルーラーシップ。前走はタイムランとBのレースで2着だった。ハイテンションは高いが、レースでは折り合いが付いてセンスが良い。平均ペースでラスト400mが加速ラップという中身も濃いですから、昇級しても即通用すると思う。
2着:ホウオウヒミコ 
 2着のホウオウヒミコは内枠でコースロスなく立ち回ったが、瞬時に加速できなかった。この感じですと、距離を伸ばして1800mも選択肢に入ってくると思う。
3着:ギフトオブアート 
 3着のギフトオブアートは外枠をリカバーして、上手に立ち回ったが、いつもほどの切れが無かった。これは雨の影響を受けたかもしれない。つまり馬場コンディションですね、微妙に堪えたのかもしれない。これでしかし3戦連続して完全タイム差はマイナス。
4着:ボアラ 
 4着の方ボアラ、地味だが人気以上に走る。ただ、前走・今回と出遅れですからスタートに課題が残る。
5着:ショウナンハルラ 
 5着のショウナンハルラは14番人気だった。追い切りでは好タイムで動いていましたし、体も10キロ増えて体調アップ。これが好走の要因だと思う。
6着:パロネラ 番組注目馬
 一方、2番人気のパロネラは6着だった。パロネラは休み明けで少し力んでいましたし、直線で前が壁になって追い出しが遅れてしまった。プリモシーンの半妹という事で、血統馬ですから、次走は巻き返せると思う。
7着:ボニーソックス 
 7着のボニーソックス、これは直線こちらも最内でスムーズさを欠く場面があったが、この馬、ダートで3着の実績もあるが、どうやら芝の方が良いように思う。
東京7R 3歳未勝利 注目
1着:イサチルダイチ 
 勝ったイサチルダイチ、父はアドマイヤムーン。3走前の1600mで12着。これはハイペースで逃げて失速したが、2走前から抑えるレースを試みて、折り合って終いに脚を使わせる事を松岡騎手が教えてきた。コレが連続騎乗の妙というやつで、今回が集大成と言える会心のレースになった。ラスト400mが12秒2-12秒5と大幅な減速がない中で、差して1馬身1/4差ですから、完勝と言える。昇級しても楽しみ。
2着:ラスベガステソーロ 
 2着ラスベガステソーロ・3着アーティファクトは同タイムで、ここまでがCランク相当ですから、この2頭は相手次第という事になる。
3着:アーティファクト 
 2着ラスベガステソーロ・3着アーティファクトは同タイムで、ここまでがCランク相当ですから、この2頭は相手次第という事になる。
東京9R 八丈島特別 注目
 ハイペース補正が1秒入ってるように、中盤でペースが落ちてかなり緩やかな流れ。
1着:ミッキーバード 
 ミッキーバードは最後に脚を使う形で、ゴール寸前で前を捉えたが、まぁここまで切れる脚を使えるとは思ってもみなかった。自身の上がり600mはメンバー中最速。昇級しても通用しそう。
2着:フォルコメン 
 2着フォルコメンは、見た目には完璧なレース運びだったが、ちょっと最後は気を抜いてしまった模様。集中し切れなかったとレーン騎手はコメントしている。これは私見だが、ダート向きの可能性もあるかと思う。
3着:カセドラルベル 
 それからカセドラルベルは1番人気で3着だった。スタート直後に接触する不利が痛かった。上がり600mはメンバー中最速ではないですから、脚を溜めても切れるタイプではなく、やはり先行策がベストだろう。
4着:メガフレア 
 4着のメガフレアはダートで2勝・芝は未勝利だが、この馬はスタートで接触したが、芝ではこの上がりが精一杯だろうか。芝はこなすというレベル。
5着:ジンゴイスト 
 5着のジンゴイストは好位の内で理想的な立ち回りだったが、追ってから伸びを欠いた。直ってからの日をかけましたリアルスティール・ラヴズオンリーユーの兄弟で、常に人気先行のきらいがあるので、次走も過信は禁物かなと思う。
東京11R 多摩川S 注目
1着:ファストアプローチ 
 勝ったファストアプローチはトピックスでも挙がっていたように、16番人気だった。アーモンドアイの勝ったシンザン記念で4着。ダノンプレミアムの勝った朝日杯フューチュリティステークスで6着だったが、マイラーとは言い難く、今回はノーマークで楽な逃げが打てたこと、それから雨の影響を受けた馬場が合っていた事、この辺が勝因かなと思う。
2着:サトノキングダム 
 2着のサトノキングダムは昨年秋の東京で、タイムランクBで古馬1000万下のオリエンタル賞を勝った馬で、今回は1番人気に支持されていた。この馬、鉄砲巧者で今回を含めて中9週以上では1着1回・2着4回・3着1回、そして7着1回という鉄砲巧者。以前のスタートの遅さが解消されて、先行して堅実に走れるようになった辺り、6歳にしてようやく本格化したと言って良いかと思う。
3着:トライン 解説推奨
 その後も3着から5着までは同タイムの接戦だった。3着トラインについては後ほど触れる。
 タイムランクはDだが、ペース補正が入ったように比較的緩やかな流れだった。それは上位入線馬の位置取りとコース取りにも反映されているが、外枠で4コーナー大外のこの馬は、明らかに不利なレースを強いられている。上がり600mをメンバー中最速で伸びただけでも、良しとしたいぐらい。この馬3歳以降は全て芝1600mに出走してますから、次走も芝1600mとなると、しばらくこのクラスの番組がないのが、そこがちょっと困るが、この後一休みして8/31新潟開催に長岡Sがあるが、ここを使ってくれないかなと思っている。
4着:アシュリン 
 4着のアシュリンはハンデ差の拮抗していたメンバーですから、53キロを好走の要因とする事は避けたい。持ち前の器用さで、先行力を活かしきった。つまり、ペースも楽だった。そんな感じに思う。
5着:トーセンブレス 
 5着トーセンブレスは序盤で引っかかったが、その後は我慢が効いていた。結局そこから流れ込みが叶うペースだったという事だが、本来は折り合って、もう少し脚を溜めた方が良いタイプだろう。
7着:リカビトス 
 そしてこのレースは6着以下も接戦だった。この中で7着リカビトス・13着ミュージアムヒル、これは馬場が敗因だろう。このレース時点では良発表になっていたが、こういう馬場は合わないと思う。
8着:ルーカス 
 8着のルーカスは引っかかった。しかし、走る気持ちは戻って来ていますから悪い負け方ではない。次走に期待したい。
12着:メイショウオーパス 
 それからメイショウオーパスは2番人気で12着だった。1000万下勝ちが11頭立て、このクラスでの2着2回が12頭立てと10頭立てだったので、今回は18頭立て。つまり多頭数のレースに課題を残したこともあるでしょうし、年明け5戦目ということで、上がり目も乏しかったかもしれない。
東京12R 3歳以上1勝クラス タイムB
 基準より0秒5後速い勝ちタイムだった。
1着:ニシノコトダマ 
 ニシノコトダマが前走の7着から変わり身を見せた。ニシノコトダマは休養前の4戦が全て水準以上のタイムの決着で、まぁ放牧でリセットした効果もあって、今回4番人気だったが、順当勝ち言えないこともない。昇級しても安定して走れると思う。
2着:プタハ 
 2着のプタハはゴール寸前で差されてしまったが、大方この馬の形でレースはできた。速いタイムで走れた事は収穫で、あとは相手と展開次第だろう。
3着:コウユークロガヨカ 
 3着以下は1・2着馬から離された。まず3着のコウユークロガヨカだが、1番人気の逃げ馬を自ら交わして、一旦先頭ですから中身の濃いレースをした。2着から2馬身半差の3着でも完全タイムはマイナス。揉まれないレースができれば、次走も有力。
4着:スズノフブキ 
 4着スズノフブキは、右ブリンカー着用で右へもたれる面を矯正して来た。見せ場は作った。3着と同タイムなので、スムーズに立ち回れればチャンスは近いだろう。
5着:リトルモンスター 
 5着リトルモンスター、出遅れて3コーナーで若さを見せてポジションを下げてしまった。上がり600mはメンバー中最速でしたから、スムーズなら際どい勝負になっていたかもしれない。
9着:アシャカマキシン 
 1番人気のアシャカマキシンは逃げて失速して9着。9馬身差の未勝利勝ちが、ちょっと過剰人気にしてしまった感じもある。体質が弱くて、間隔を空けずに使うのが苦手なタイプかもしれない。あるいは、坂も堪えたかもしれない。福島・新潟で見直せるんじゃないだろうか。

  馬券Summary
○地に対する私見
 競馬では統計が重要だが、現場派インスピレーションが大事だと、そんな事をこの番組の解説者である長谷川仁志さんとよく話をするが、今回はいわゆる○地馬。特にJRAでデビューして地方競馬に転じて、再びJRAに転入した馬に対する私見を印象の赴くままに述べていく。表をご覧ください。
○地馬に対する私見
これは3回阪神前半2週の平地競走で連対した○地馬。開催初日の12Rでは14番人気のシンアンドケンがJRA再転入後、4戦目で変わり身を見せた。2日目8Rでは13番人気クリノアリエルが再転入して最初のレースでいきなり上位に入った。そして先週は、日曜7RでJRA再転入2走目のドウドウキリシマが9番人気で2着に入った。JRAの開催については、関東夏の福島・新潟の開催をA場、関西夏の中京・小倉の開催をB場。そしてA場・B場と同時に開催されている開催をC場と言ったりしている訳だが、私はこの特にC場で中央再転入馬を穴で狙う事が多いが、実際、穴メーカーになっている印象を強く持っている。この○地馬というのは、未勝利クラスを勝てず、地方競馬で連勝して再びJRAに戻ってくる訳だが、そのレベルはと言うと、まぁ未勝利クラスと1勝クラスの間という認識が必要じゃないかと思う。ということは、メンバーの弱い1勝クラスなら通用しますから、A場・B場よりは総じてレベルが低めであるC場の方が、好走しやすいのではないかと考えている。また、体質の弱さからデビューが遅れて、勝ち上がれないという馬も多かった。ですから、トモが甘い馬、非力な馬はやはり坂のない平坦コース、坂があっても緩やかなコースなら、走れるのではないかと推測している。言うまでもなく、C場はこのようなコース形状がほとんど。ただ、今回挙がった例としてはC場ではなくて、阪神開催。阪神開催だったという点が今回主張したいことだが、まぁ2場開催が3週続く期間ではあったが、降級制度が無くなった今、やはり1勝クラスのメンバーランクの低下は避けられない。A場・B場でもメンバーの弱化したレースも増えて来ますから、こうした○地馬の激走というのは、至る所であり得るのではないかと。一歩進めて考えてる。今回静止画で示した阪神のケースは、まさにそれが当てハマるのではなないだろうか。また今週から函館競馬が始まるが、地方競馬慣れしている○地馬は滞在競馬で激変するタイプもいる。特に北海道シリーズでは警戒が必要だと思う。さらに夏の福島・中京・新潟・小倉でも穴メーカーになる可能性があると思う。
解説者:吉岡哲哉(競馬ブック)
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