2019年3回阪神4日目

開催一覧
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2019/01/05 (土)
中山 京都
  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がプラス0秒2からプラスマイナスゼロへの変動、日曜がマイナス0秒2だった。ここまで4日間の馬場差を振り返ると、大きな動きはない。ただ、3日目・先週土曜だけはマイナスの数値ではなかった。
 土曜は雨の影響が残って、プラスゾーンでスタート。ただ、後半は乾いてプラスマイナスゼロになった。日曜はさらに乾いて、マイナスゾーンに戻ったが、高速馬場というレベルではなかった。そもそも、開幕週にしても速い時計の出るレベルではなくて、先週は水準かそれに近いレベルでの推移だった。連対馬の脚質については、目立った偏りはなかったが、中団の馬が連対しなかったのは1鞍だけだった。なお、今週からの後半2週はBコースが使用される。
 先週の馬場差1800m対象の数値は土曜がマイナス2秒1からマイナス1秒7への変動、日曜がマイナス1秒3からマイナス0秒9への変動だった。ここまで4日間の馬場差を振り返ってみると、開幕週は水準かそれに近いレベルだったが、先週特に土曜は雨の影響でマイナス方向に大きく動いた。
 土曜は雨の影響が残って、不良馬場からのスタート。脚抜きが良くてかなり速い時計の出るコンディションだった。後半は乾いたが、それでもマイナス1秒7。日曜は東京のように雨が降ることはなく、土曜よりさらに乾いたが、時計の出やすいレベルだった。次に連対馬の脚質だが、土曜は差しが届きにくいコンディションだったが、逃げ・先行よりも好位の馬が多かった。日曜日は好位・中団の馬の活躍が目立った。


  タイム分析
 2019/06/09 (日)  芝=-0.2  Aコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
5R T1600 ルーチェデラヴィタ 牝2 新馬 1:38.4 +1.9 -1.0 +1.1 -0.2 SL C 5.10
6R T1200 ロードスパイダー 牡3 未勝利 1:10.0 ±0 -0.1 ±0 -0.1 C D 8.60
8R T1800 ペルクナス 牡3 1勝クラス 1:48.5 +1.4 -0.9 +0.7 -0.2 D D 6.42
9R T2400 サトノガーネット 牝4 三田特H(2勝) 2:26.2 -0.2 --- ±0 -0.2 C D 5.07
11R T2000 サラス 牝4 マーメイH(G3) 2:00.3 +1.5 --- +1.7 -0.2 E D 8.00
 2019/06/09 (日)  ダ=-1.3 → -0.9
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
1R D1800 グレースゼット 牝3 未勝利・牝 1:53.5 -0.8 --- +0.5 -1.3 D D 7.06
2R D1400 コマノバルーガ 牡3 未勝利 1:24.4 -1.5 --- -0.5 -1.0 B C 7.67
3R D1800 ノイーヴァ 牝3 未勝利 1:54.1 -0.2 --- +1.0 -1.2 E D 8.47
7R D1400 デターミネーション 牡3 1勝クラス 1:23.9 -1.0 --- -0.1 -0.9 C D 5.85
10R D1400 エアアルマス 牡4 安芸S(3勝) 1:23.3 -0.2 --- +0.6 -0.8 D D 6.64
12R D1400 メイショウギガース 牡5 2勝クラス 1:24.5 +0.3 --- +1.0 -0.7 E D 9.56

阪神2R 3歳未勝利 タイムB
 基準より0秒5速い勝ちタイムだった。
1着:コマノバルーガ 
 デビュー2走目連闘のコマノバルーガが勝ち上がった。コマノバルーガの父はキンシャサノキセキ。先々週経験馬相手に3着しての連闘だが、4コーナーの手応えで勝負ありという感じで、ラスト200mで抜け出してあとは独走。この馬は馬込みも平気ですし、どんなレースでもできそうなタイプ。昇級しても通用しそう。
2着:グランドビクトリー 
 2着のグランドビクトリーは今回初ブリンカー着用。追っつけていた前走とは一転して、集中した良い走りができたが、相手が悪かった。2着でタイムランクはギリギリCランクですから、相手次第。
3着:ジャングリオン 
 3着のジャングリオンは2着馬とほぼ同等のレースだった。デビューして3戦ともに手堅くて安定したレースができていますから、今の状態を維持できればチャンスは近いだろう。
4着:コスモスターリング 
 4着のコスモスターリングは自身の上がり600mはメンバー中最速だった。スタート直後に挟まれて後方からになったが、こんなレースで結果を出せれば上出来。次走は流れに乗って行けるかと思う。
阪神3R 3歳未勝利 タイムE
 基準より1秒0遅い勝ちタイムだった。
阪神5R 2歳新馬 タイムSL
 前半が遅く、補正しきれずスローの扱いとする。
1着:ルーチェデラヴィタ 
 新種牡馬キズナ産駒のJRA初勝利となった。勝ったルーチェデラヴィタ、426キロと小さいが、まぁフットワークは軽い。好位から上り600m最速の末脚を繰り出した。差のつきにくいSLランクですから、このペースで2馬身差は完勝と言って良いだろう。センスが良いですし、距離が延びても大丈夫だろう。
2着:ヒシタイザン 
 2着のヒシタイザンは逃げ残りが叶うペースだったが、左へ張る面があって、必ずしもスムーズに走れた訳ではない。これは調教でも見せていたという事ですから、次走はこの点は調整してくるだろう。大型馬ですから、叩いた上積みは大きい。
3着:テランガ 
 3着のテランガは出遅れたが、直線はしっかりと差を詰めていた。ですから五分のスタートが切れれば、確実に前進が見込めると思う。
5着:シャルロワ 
 一方、1番人気のシャルロワは5着だった。4コーナー射程圏から、全く伸びなかった。まぁ見た目だけでは敗因は特定できないが、調教では古馬オープン馬をアオっていたぐらい動くんですから、こんなはずはない。改めて期待したいと思う。
阪神10R 安芸S 注目
1着:エアアルマス 勝ち馬注目
 勝ったエアアルマスはこれまで芝で3勝。今回は初めてのダートだった。序盤は砂をかぶって、フワフワしていたが、その後はスムーズで馬なりで抜け出して4馬身差の圧勝だった。上がり600mもこの馬だけ抜けて速いですから、タイムランクDとは言え、ダート適性の高さを示したと言える。まぁ1400mのペースも合ってると見ているが、1400mならまだ芝でもやれると思う。
2着:アメリカンファクト 
 そして2着のアメリカンファクト、これまでの3勝2着5回の内、中山での2着1回を除くと連対は全て左回りだったが、これは右回りがダメという訳ではなく、要は揉まれずにスムーズなレースができるかどうかだった。今回はその形に持ち込めた。ただ2着ですと、タイムランクE相当になる。ですから評価微妙。つまり勝ち馬以外は凡戦だったという節がある。
阪神11R マーメイドS タイムE
 タイムランクはE・メンバーランクはDだった。アドラータが先手を取って4コーナーに差し掛かる。前半1000m59秒8の平均ペースだが、離れた2番手以下はさほど速くなかったように思う。それなのに、ラスト200mが12秒8も掛かってしまって、典型的な差し・追い込み決着の様相を呈した。つまり、平均ペースなのにハイペースのような結末になったということで、それがタイムランクがEまで低下してしまった要因だと考えている。
 基準より1秒7遅い勝ちタイムだった。
1着:サラス 
 サラスがゴール寸前で差し切り、重賞初制覇。上位5頭は3コーナー10番手以下。ですから、勝因の1つは展開が向いたこと。もう一つは軽ハンデだが、最大の勝因は脚質転換に成功した事だと思う。血統的な事を言うと、母の父Tapitの活躍馬、ディープインパクト産駒ではグランアレグリアとアルーシャがいるが、今回金かオルフェーヴル×Tapitで重賞勝ち馬が出たことは、Tapitの持つ血脈の有効性というの改めて証明することになったと思う。
2着:レッドランディーニ 
 そしてハナ差の惜しい2着がレッドランディーニ、内のスカーレットカラーが3着だった。2着のレッドランディーニはドンピシャリのタイミングで先頭に躍り出たが、ちょっとラストはソラを使ってしまった感じもあった。これも軽ハンデと展開利があった。
3着:スカーレットカラー 
 そしてハナ差の惜しい2着がレッドランディーニ、内のスカーレットカラーが3着だった。3着のスカーレットカラーはマーメイドステークスでは軽視できない、前走パールステークス組。直線で追い出しを待たされたが、ペースと展開を考えれば、大方理想的なレースができたと思っている。
4着:センテリュオ 
 その後4着が1番人気センテリュオだった。道中終止5着馬にかぶされていたが、それにしても反応が悪かった。良馬場発表だったが、この馬向きの馬場とは言えなかったんじゃないだろうか。いつもなら、もっと楽な手応えで上がってくることができる馬。
5着:ウインクルサルーテ 
 5着ウインクルサルーテ、これはまぁ50キロの軽ハンデと展開利があったと見るべきだろう。
6着:モーヴサファイア 
 6着のモーヴサファイアは切れる脚はありませんから、早め進出でほぼイメージ通りのレースができたと思うが、流石にここまでの追い込み決着になると、ちょっと苦しかった。それでも先行馬で一番の粘りですから、評価して良いかなという気がする。
阪神12R 3歳以上2勝クラス タイムE
 基準より1秒0遅い勝ちタイムだった。

  馬券Summary
○地に対する私見
 競馬では統計が重要だが、現場派インスピレーションが大事だと、そんな事をこの番組の解説者である長谷川仁志さんとよく話をするが、今回はいわゆる○地馬。特にJRAでデビューして地方競馬に転じて、再びJRAに転入した馬に対する私見を印象の赴くままに述べていく。表をご覧ください。
○地馬に対する私見
これは3回阪神前半2週の平地競走で連対した○地馬。開催初日の12Rでは14番人気のシンアンドケンがJRA再転入後、4戦目で変わり身を見せた。2日目8Rでは13番人気クリノアリエルが再転入して最初のレースでいきなり上位に入った。そして先週は、日曜7RでJRA再転入2走目のドウドウキリシマが9番人気で2着に入った。JRAの開催については、関東夏の福島・新潟の開催をA場、関西夏の中京・小倉の開催をB場。そしてA場・B場と同時に開催されている開催をC場と言ったりしている訳だが、私はこの特にC場で中央再転入馬を穴で狙う事が多いが、実際、穴メーカーになっている印象を強く持っている。この○地馬というのは、未勝利クラスを勝てず、地方競馬で連勝して再びJRAに戻ってくる訳だが、そのレベルはと言うと、まぁ未勝利クラスと1勝クラスの間という認識が必要じゃないかと思う。ということは、メンバーの弱い1勝クラスなら通用しますから、A場・B場よりは総じてレベルが低めであるC場の方が、好走しやすいのではないかと考えている。また、体質の弱さからデビューが遅れて、勝ち上がれないという馬も多かった。ですから、トモが甘い馬、非力な馬はやはり坂のない平坦コース、坂があっても緩やかなコースなら、走れるのではないかと推測している。言うまでもなく、C場はこのようなコース形状がほとんど。ただ、今回挙がった例としてはC場ではなくて、阪神開催。阪神開催だったという点が今回主張したいことだが、まぁ2場開催が3週続く期間ではあったが、降級制度が無くなった今、やはり1勝クラスのメンバーランクの低下は避けられない。A場・B場でもメンバーの弱化したレースも増えて来ますから、こうした○地馬の激走というのは、至る所であり得るのではないかと。一歩進めて考えてる。今回静止画で示した阪神のケースは、まさにそれが当てハマるのではなないだろうか。また今週から函館競馬が始まるが、地方競馬慣れしている○地馬は滞在競馬で激変するタイプもいる。特に北海道シリーズでは警戒が必要だと思う。さらに夏の福島・中京・新潟・小倉でも穴メーカーになる可能性があると思う。
解説者:吉岡哲哉(競馬ブック)
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