2019年4回東京7日目

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  馬場コメント
 4回東京は開催3日目と4日目が台風のため中止となり。4日目つまり13日・日曜日分については21日・月曜日に投票をやり直し、代替競馬として行われたため、先週は土曜・日曜・月曜の3日間開催という事になった。芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス0秒5からマイナス0秒9への変動、日曜がマイナス1秒1からマイナス1秒3への変動、月曜がマイナス1秒5だった。遡って7日間の馬場差を確認しておくと、全てマイナスの数値だが、開幕週と比較すれば2週目・3週目は雨の影響で時計が掛かり、変動の馬場差が目に付く。
 土曜朝は不良馬場です。台風の影響を受けた開催2週目よりも、時計の掛かるレベルでスタートした。しかし、時間の経過とともに乾いて行って、日曜・月曜とさらに時計は出やすくなった。雨の影響を受けた土曜日は、前半は先行馬とインコースを通った馬に有利だったが、時間が経過するにつれて外差しの傾向を呈して来た。一方、日曜は基本的には先行馬とインコースを通った馬に分があったが、瞬発力があれば外からでも差して来る馬はいた。そして月曜日だが、外差しの決まったレースもあって、外も伸びていたが、全般的に見ると、前へ行った馬、そして内を立ち回った馬が有利だった。この5回開催2週目までの3週はBコースが使用される。
 先週の馬場差1600m対象の数値は土曜がマイナス2秒1、日曜がマイナス1秒7からマイナス1秒3への変動、月曜がマイナス0秒9だった。遡って7日間の馬場差を確認しておくと、雨の影響を受けており、全てマイナスの数値で基本的に速い時計の出るコンディション。特に先週土曜はマイナス2秒1で、かなり脚抜きの良いコンディションだった。
 今の説明にあったように、土曜は雨の影響が残ってかなり速い時計の出る馬場だった。その後は乾いて行って、水準方向に近づいたが、それでも時計の出やすいレベルだった。特に内・外の有利不利はなく、逃げ切りもあり、追い込み勝ちもありと連対馬の脚質は多彩で、いかにも東京コースらしかった。


  タイム分析
 2019/10/20 (日)  芝=-1.1 → -1.3  Aコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
2R T2000 コスモギンガ 牝2 未勝利 2:03.9 +1.5 -0.9 +1.7 -1.1 SL D 7.22
4R T1600 フィオリキアリ 牝2 新馬 1:37.5 +1.2 -0.8 +1.4 -1.0 SL C 9.22
5R T1400 ゼンノジャスタ 牡2 1勝クラス 1:21.6 -1.0 --- -0.2 -0.8 C D 9.91
8R T1800 トップオブメジャー 牡3 1勝クラス 1:47.1 -0.6 -0.3 +0.3 -1.2 C C 9.00
9R T1600 レッドベルディエス 牝3 鷹巣山特(2勝) 1:33.3 -0.9 -0.7 -0.6 -1.0 B C 6.88
10R T1800 シュヴァルツリーゼ 牡3 甲斐路S(3勝) 1:46.5 +0.2 -0.4 +1.0 -1.2 SL C 9.75
 2019/10/20 (日)  ダ=-1.7 → -1.3
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
1R D1600 タイキルークス 牡2 未勝利 1:38.5 -1.1 --- +0.6 -1.7 D D 5.47
3R D1300 メイショウテンスイ 牡2 新馬 1:18.7 -1.1 -0.3 -0.1 -1.3 C D 8.81
6R D2100 ペイシャリサ 牝5 1勝クラス 2:10.7 -1.5 --- +0.5 -2.0 D D 8.30
7R D1400 ラーナアズーラ 牝5 1勝クラス・牝 1:23.5 -1.4 --- -0.1 -1.3 C D 7.00
11R D2100 サトノティターン 牡6 ブラジH(L) 2:08.0 -1.7 --- ±0 -1.7 C D 9.88
12R D1600 オーヴォドーロ 牝4 2勝クラス 1:35.7 -1.5 --- -0.2 -1.3 C D 8.93

東京2R 2歳未勝利 タイムSL
 前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとする。
東京4R 2歳新馬 タイムSL
 前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとする。
東京9R 鷹巣山特別 タイムB
 基準より0秒6速い勝ちタイムだった。
1着:レッドベルディエス 
 唯一の3歳牝馬レッドベルディエスが勝った。ペース補正が0秒7入っていますから、まぁ1600mにしては流れが遅くて、着差がつきにくいケース。この流れで1馬身半差ですから、完勝と言って良く、三浦騎手のコース取りも良かったが、いかにもディープインパクト産駒らしい瞬発力を披露したと思う。
2着:ステイオンザトップ 
 まず2着のステイオンザトップだが、上がり600m推定32秒8で、これは勝ち馬と一緒。ですから、微妙な位置取りの差だが、この脚を使えれば今期は勝ち上がるチャンスがある。
3着:インテンスライト 
 3着同着のインテンスライトは最内枠から、好位の内で理想的なレース運びができていますから、まぁラストは決め手の差と見て良いだろう。
3着:ポルーニン 
 もう1頭の3着ポルーニン、上がり600m推定は32秒9。ですから今回も脚は使っているが、何せワンパターンのレースしかできないのがネック。展開の助けか、ポジション取りの工夫が必要。
5着:アンブロークン 
 5着のアンブロークンは、体は絞れていたが、返し馬はイマイチ良く見せなかった。この馬なりに脚は使っているが、上がりが速すぎて対応しきれなかった節もある。いずれにしても順調なら、このクラスはすぐに勝てるはず。
東京10R 甲斐路S タイムSL
 前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとする。

  馬券Summary
藤田菜七子騎手効果
 今年の藤田菜七子騎手の目覚ましい活躍は枚挙にいとまがなく、特にこの後の快進撃は驚異的ですらある訳だが、実は先日その事について、彼女に聞いてみたが、フィジカル面においては、2年前から専属のトレーナーをつけて、その積み重ねがここへ来て実ったのかもしれないと言っていた。また、メンタル面においては4年目で、少しずつ回りが見えて来て、落ち着いて乗れるようになったと言っていた。実は彼女の活躍が及ぼす効果は大きい。
藤田菜七子騎手効果
 まず同じ根本厩舎所属の兄弟子の2人、丸山元気騎手と野中悠太郎騎手の自学と奮起を促してるっという事。丸山騎手は今年既に4つの重賞を勝っていて、昨年以上の成績を収めることは確実と思われる。野中騎手は昨年2勝だったが、今年はすでに22勝を挙げている。野中騎手は若手の有望株で、これは私のイチオシ。それだけではなく、藤田菜七子騎手効果というのは、同期つまり競馬学校騎手課程32期生にも波及している。坂井瑠星騎手は今年フィリーズレビューで重賞初制覇をなして、3週前の京都大賞典も勝っている。また菊沢一樹騎手は七夕賞で重賞初制覇、藤田騎手の地方交流重賞、東京盃を入れると同期3人が今年重賞初制覇を果たしたことになる。全盛期の武豊騎手に、同期の蛯名正義騎手がライバル意識を燃やして、関東の競馬界を牽引していた、そういう時代を思い起こす感じがあるが、同期のライバル意識というのは、モチベーションを高めますから、それを馬券を買う側にとっては、極めて重要なファクターになると考える。藤田菜々子騎手の同期には、荻野極騎手、それから木幡巧也騎手、それから森裕太朗騎手もいますから、目が離せない。彼女の活躍が競馬界を盛り上げるだけでなく、兄弟子と同期の騎手達の成長を促す素晴らしい効果があって、それを予想と馬券に活かさない手は無いんじゃないかなと、そういう風に思う。
解説者:吉岡哲哉(競馬ブック)
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