2019年2回新潟9日目

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中山 京都
  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス0秒6からマイナス0秒9への変動、日曜がマイナス0秒4からマイナス0秒8への変動。直線1000mは土曜がマイナス0秒1、日曜がプラス0秒1だった。まずは遡って8日間の馬場差を確認しておくと、先週はマイナスゾーンだったが、マイナス1秒台だった4週目までと比べてやや時計が掛かっている。直線1000mはここ2週、徐々に時計が掛かっている。
 月曜から金曜まで連日雨が降り、特に金曜の雨量は多かったが、レースの前に止んでいれば結構乾いているのが新潟の芝。土曜は稍重でスタートして5R以降は良馬場。土曜の深夜から日曜の明け方にかけても雨降り、日曜も稍重でスタートして5R以降は良馬場になった。馬場差は土日とも変動で、どちらも後半ほど速い時計が出るようになった。また、結構乾いてはいたが、蓄積されたダメージもあるので先週はこの開催で初めて馬場差がマイナス1秒に到達しなかった。直線1000mは土曜が比較的馬場が乾いていた10R、日曜が比較的馬場が湿っていた2Rなので、土日で0秒2の違いが出た。土曜が前半、日曜が後半のレースだったら馬場差が逆になっていた可能性さえある。今週は6週開催の最終週となる。6週連続のAコース使用でも馬場差が大きくは変わらないのが、近年の夏の新潟の傾向だったが、先週の感じだと最終週は良馬場でもマイナス1秒までは行かないかもしれない。
 先週の馬場差1800m対象の数値は土曜がマイナス0秒4からマイナス0秒2への変動、日曜がマイナス0秒3。1200m対象の数値は土曜がマイナス0秒8、日曜がマイナス1秒0からマイナス0秒7への変動だった。遡って8日間の馬場差を確認しておく。まず1800mは週によって時計の出方は異なるものの、先週はこの開催では時計の出やすいレベルだった。ただ、水準から大きく動いてはいない。1200mは全てマイナスの数値で、先週はこの開催で最も時計が出やすくなった。
 土曜は1800mが変動で、1200mは一定。日曜は1800mが一定で、1200mが変動と、一見するとややこしい事になっているが、土曜は1200mが1鞍しかなく、日曜は逆に1800mが1鞍しかなかったという事。どちらも複数のレースが行われていれば、変動になっていたはず。金曜日に大量の雨が降り、土曜の深夜から日曜の明け方にかけても雨が降ったが、土日ともレースの間は止んでいたので徐々に乾いて後半の方が時計は掛かった。


  タイム分析
 2019/08/24 (土)  芝=-0.6 → -0.9 / 直線=-0.1  Aコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
3R T1800 ゴールデンレシオ 牡2 未勝利 1:48.2 +0.1 --- +0.6 -0.5 D C 7.14
5R T1200 ワンスカイ 牡2 新馬 1:11.6 +1.4 -0.1 +1.7 -0.4 E D 7.73
6R T1800 サトノダムゼル 牝3 1勝クラス 1:46.1 -0.4 -0.5 -0.3 -0.6 C D 6.67
10R T1000 クールティアラ 牝3 稲妻S(3勝) 0:55.2 +0.7 --- +0.8 -0.1 E D 9.93
12R T1200 スピアーノ 牝4 1勝クラス 1:09.6 +0.6 --- +1.1 -0.5 E E 8.92
 2019/08/24 (土)  ダ=-0.4 → -0.2 / 1200m=-0.8
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
2R D1800 グロリアーナ 牝3 未勝利・牝 1:55.2 +1.4 --- +1.8 -0.4 E D 3.90
4R D1200 パリテソーロ 牝3 未勝利 1:12.4 -0.2 --- +0.6 -0.8 D C 3.92
7R D1800 ゼヒニオヨバズ 牡3 未勝利 1:55.3 +1.5 --- +1.8 -0.3 E D 5.93
9R D1800 トイガー 牡3 瀬波温泉(2勝) 1:53.3 +1.3 --- +1.5 -0.2 E D 7.92
11R D1800 アイファーイチオー 牡5 BSNH(L) 1:50.7 +0.1 --- +0.3 -0.2 C D 8.17

新潟2R 3歳未勝利・牝 タイムE
 基準より1秒8遅い勝ちタイムだった。
新潟3R 2歳未勝利 
9着:スタインウェイ 通信簿
 4番人気9着だった。スタートを含めて2戦目でレースぶりは良くなったが、今回は22キロ増で太め残りの節もあった。危険馬とした理由だけが敗因とは考えられず、結果オーライだったにすぎない。
新潟5R 2歳新馬 タイムE
 基準より1秒7遅い勝ちタイムだった。
新潟7R 3歳未勝利 タイムE
 基準より1秒8遅い勝ちタイムだった。
新潟9R 瀬波温泉特別 タイムE
 基準より1秒5遅い勝ちタイムだった。
新潟10R 稲妻S タイムE
 基準より0秒8遅い勝ちタイムだった。
新潟12R 3歳以上1勝クラス タイムE
 基準より1秒1遅い勝ちタイムだった。
3着:シャウエン 解説危険
 九州産馬限定戦を除くと、迷わずメンバーランクをEとするレースは滅多にないが、このレースはその滅多に無い迷わずメンバーランクをEとするレースだった。今回、格上挑戦で3着に来たことで優先出走権を得たので、今週使うと3連闘になるが、それでも今週の3歳未勝利戦に出てくると思うが、1勝クラスで3着だったからと言って、3歳未勝利戦は勝てるというメンバー構成ではなかった。今回。過去に何度も3歳未勝利戦で3着以内に来ている馬だが、真夏の3連闘ではかなり苦しいのではないかと思う。

  馬券Summary
1勝クラスの昇級初戦馬は危険
 降級制度がなくなって3歳馬が有利になる事が予想されたが、実際にどうなっているのか。前回の2勝クラス編に続いて、今回は1勝クラスを取り上げる。データの集計期間は前回と同じで、今年に関しては6/1から8/11まで、昨年に関しては6/2から8/12とする。
1勝クラスの昇級初戦馬は危険
 昨年同時期の500万下と今年夏の1勝クラスにおける3歳馬の比較だが、勝率も連対率も昨年より上がってはいるが、2勝クラス程劇的なアップ率ではない。ただし、在籍頭数が関係していて、降級制度の廃止によって昨年までとの比較では、夏の時点で4歳はオープン馬が増えて、1勝クラスが減っている。また、1勝クラスのレース数は昨年が215で、今年は193。レース数が22も減っているのに、3歳馬の勝利数は30も増えているので、予想通り3歳馬が圧倒的に優位になった。ただし、3歳馬は出走自体が増えたので、勝率や連対率は劇的には上がっていない。従って、3歳馬の出走数が少ないのに勝ちまくる2勝クラスとは違って、1勝クラスではどのような3歳馬を狙うべきかというのが重要になって来る。
1勝クラスの昇級初戦馬は危険
 2勝クラスでは前走で1勝クラスを勝ったばかりの3歳馬が好成績だったが、1勝クラスでは昇級初戦の3歳馬があまり良くない。特にタイムランクAやBで未勝利戦を勝ってきた馬、こちらが期待はずれの成績になっている。まず1頭だけの前走Aランク勝ちの馬だが、こちらは1勝目を挙げるまでにダート400mしか走っておらず、昇級初戦が1700mだった。こういうケースの好走確率が高くないのは、夏の1勝クラスに限った話ではない。そしてBランクで勝った馬の詳細を見ると、6月は12頭が走って4勝しているのに対して、7月以降は8頭が走って全て3着以下。1勝目が何になった馬というのは、残り少ない期間で勝ち上がるためにちょっと無理をしてることが多くて、昇級初戦では好走しにくいということ。春のうちに勝ち上がった馬の次走が7月以降になると、レース間隔が開いているので、こちらも体制が万全ではない場合があるということ。そのような事情があるんだと思う。ということで、夏の1勝クラスにおける昇級初戦の3歳馬は、勝ち上がるまでの過程やレース間隔を吟味して取捨を決めたい。で、次回だが、「1勝クラスにおける昇級初戦ではない3歳馬」についてというのをやる。
解説者:大川浩史(日刊競馬)
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