2018年2回札幌3日目

開催一覧
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中山 京都
  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がプラス1秒8、日曜がプラス1秒5だった。さかのぼって6日間の芝の馬場差を確認しておくと、前の開催3週目以降は終日良馬場だった日を除いて、プラスの数値になる事が多くなっている。
 金曜日の夜から土曜の朝9時半ごろまで雨が降り、稍重でもかなり時計が掛かる状態だった。日曜は土曜よりは少しだけ速い時計が出るようになったが、それでもかなり時計の掛かる状態だった。差しも効くが、トップスピードに限界がある馬場なので、瞬発力タイプの差し馬では厳しかった。逆にトップスピードは速くなくても、長く脚を使えるタイプはペースが遅くても、マクリ気味に上がって、差し切れていた。ペースや展開に左右されたというよりも、個々の馬の馬場適性が問われていたと思う。
 先週の馬場差1700m対象の数値は土曜がマイナス2秒2、日曜がマイナス1秒4からマイナス0秒8への変動だった。さかのぼって6日間の馬場差を確認しておくと、全てマイナスの数値で、特に前の開催5日目・6日目そして先週土曜はマイナス2秒台になった。
 雨の影響を受けて土曜は不良馬場で超高速馬場。日曜は1日を通して、重馬場だが徐々に乾いては行ったので、馬場差は変動だった。純粋な逃げ切り勝ちは1頭もいなかったが、だいたい先行馬が好走していた。とは言え、雨で高速馬場になっていたから前残りが多かった訳ではなく、札幌ダートはこれが普通。ただ、高速馬場のダートでよく見られる、高速馬場を意識して展開が前がかりになり、乱ペースになって差しが決まるというレースが少なかった。これは、ワールドジョッキーズが開催されて、トップジョッキーが揃っていたことが、乱ペースになりにくかった要因の1つだと思う。


  タイム分析
 2018/08/25 (土)  芝=+1.8  Cコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
2R T1500 セントセシリア 牝2 未勝利・牝 1:33.7 +2.9 -0.6 +0.9 +1.4 SL D 9.29
4R T1500 ベラソヴラーノ 牝3 未勝利 1:31.9 +1.8 --- +0.4 +1.4 D C 8.08
6R T2000 サトノオンリーワン 牡3 未勝利 2:04.2 +1.2 --- -0.6 +1.8 B C 6.87
7R T1200 パッションチカ 牝4 500万下・牝 1:10.9 +1.1 --- ±0 +1.1 C D 7.73
9R T2600 バリングラ 牡4 積丹特別500 2:45.5 +3.0 -0.6 +0.1 +2.3 C C 4.55
10R T1200 アイファープリティ 牝5 WASJ第11000 1:11.1 +1.7 --- +0.6 +1.1 D D 9.14
11R T2000 レッドジェノヴァ 牝4 WASJ第21600 2:04.4 +3.7 -0.7 +1.2 +1.8 SL C 5.00
 2018/08/25 (土)  ダ=-2.2
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
1R D1000 プロトイチバンボシ 牡2 未勝利 0:59.3 -0.8 --- +0.5 -1.3 D D 7.50
3R D1700 アルマトップエンド 牡3 未勝利 1:44.5 -2.3 --- -0.1 -2.2 C D 4.17
5R D1700 ロークアルルージュ 牡2 新馬 1:45.2 -3.0 --- -0.8 -2.2 B C 6.00
8R D1000 タンタラスノオカ 牡5 500万下 0:57.9 -1.1 -0.2 ±0 -1.3 C C 8.45
12R D1700 リアリスト 牡5 ニセコ特500 1:43.8 -1.9 --- +0.3 -2.2 C D 5.92

札幌2R 2歳未勝利 タイムSL
 前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとする。
札幌5R 2歳新馬 タイムB
 基準より0秒8速い勝ちタイムだった。ロークアルルージュが3馬身差をつけて勝った。
1着:ロークアルルージュ 
 ロークアルルージュは出遅れてはいないが、もっさりとしたスタートでもうその後すぐにステッキが入るなど、最初の行きっぷりは良くなかった。その後スピードに乗ってからはまぁまぁ楽に追走できていたが、4コーナーでペースが速くなると、また追い通しになった。さらに直線で、前の馬に並びかける時に外へ逃げたりしているが、それでも差し切った。タイムも示す通り能力は高い。問題はスタート直後や4コーナーで見せた行きっぷりの悪さだが、直線で外へ逃げた事も含めて、気持ちの問題だと思う。そこがまともになれば、かなり走りそうだが、現状のまますぐに上のクラスでも通用するとは言いにくい。
2着:ハクナマタタ 番組注目馬
 3馬身以上離された2着ハクナマタタは、好スタートからスーッと前に行けて、直線入り口でも勝ち馬より手応えは良かったが、かなり太め残りでしたから、息切れした模様。次は良くなってくると思う。
3着:カルロスミノル 
 3着のカルロスミノルはスタートからゴールまでほぼ追い通しだった。まぁジョッキーはさぞかし疲れたと思うが、馬は最後まで疲れていなかった。若さ丸出しのレースだが、能力はある。
札幌6R 3歳未勝利 タイムB
 基準より0秒6速い勝ちタイムだった。逃げ・先行馬は既に失速し、4コーナーで4頭が並んで直線に入って行った。その中でブライトロージーが先頭に立ったが、その外からサトノオンリーワンが伸びて一気に先頭に立ち、2馬身半差をつけて1着。2着ブライトロージーから2馬身半差でソーグレア3着。
1着:サトノオンリーワン 
 ここ2走7着だったサトノオンリーワンが変わり身を見せた。サトノオンリーワンはデビュー前凄い評判馬だったが、新馬戦は2着だったが、勝ったのがステルヴィオ。さらに3着・4着・5着馬はそこから2戦以内に勝っているのに、当時2着のこの馬だけが足踏みしていた。その原因として、軽い芝でのスローの瞬発力勝負で切れ負けを続けて、その後は出遅れたりしていたが、時計の掛かる馬場でスタートを決めた事でようやく力を発揮できた模様。ディープインパクト産駒にしては軽い芝での切れ味に欠けるという特徴が活かせる状況なら、500万でも上位可能だと思う。
2着:ブライトロージー 
 2馬身半以上離された2着ブライトロージーが、久しぶりに早めに先頭に立つレースをしたが、先頭に立ったらフラフラとし始めた。これはバテていると言うよりは、気を抜いている感じで、こういうタイプを勝たせるには、ギリギリで差すようなレースをした方が良いのかもしれない。いずれにしても能力はあるんだけれども、信用はならないというタイプ。
札幌9R 積丹特別 注目
 4着だったピッツィカートについて。
4着:ピッツィカート 
 小回りコースの芝2600mと言うのは、前半が遅くても残り1000mからペースアップして、結局スタミナ勝負になるという事も多いが、このレースは残り800mを切ってもあまり動きもなく、ペースアップもなく、落ち着いたままだった。前に行っている馬に有利な展開となったが、ピッツィカートは中団より後ろから4コーナーで一番外を周りながら猛然と伸びて来た。展開に左右されるタイプである事に変わりは無いと思うが、少しでも展開が向けば、もっと上位に来れるだろうという脚を見せていた。
札幌11R WASJ第2戦 タイムSL
 前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとする。

  馬券Summary
代表産駒は例外
 代表産駒は例外ですという話。アーモンドアイがオークスを勝った事でロードカナロア産駒は2000m以上もOKと思われているのか、まだ2000m以上でロードカナロア産駒が人気になる事が結構ある。産駒デビュー以来のロードカナロア産駒の2000m以上での成績というのは、先週まで54回走って3勝2着6回3着5回。これだけ。
代表産駒は例外
 特に2000m以上で上位人気に推された時の成績がよろしくなくて、1番人気から3番人気の合計で連対率が31.6%しかない。ちなみに、1番人気での1着1勝と言うのは、実はアーモンドアイのオークスで、これを除けば1番人気で負けまくっている。いきなり古い話が出てくるが、ダンシングキャップ産駒なので芝で強かったオグリキャップ、Devil's Bag産駒なのに芝で強かったタイキシャトル、エンドスウィープ産駒なのに2000m以上で強かったアドマイヤムーンなど、代表産駒と言うのは父の産駒の全体的な特徴から外れている事が多い。アーモンドアイもそう言う歴代の飛び抜けた名馬だと思われるので、アーモンドアイがロードカナロア産駒全般の特徴からは外れていると考えるべきで、アーモンドアイがオークスを勝ったからと言って、ロードカナロア産駒は距離が保つというようには考えない方が良いと思う。
解説者:
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