2018年1回札幌3日目

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中山 京都
  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土日ともにマイナス1秒6だった。ここまで4日間の芝の馬場差を確認しておくと、開幕週がマイナス1秒7、先週がマイナス1秒6で安定している。
 土日朝の含水率は1週目よりほんの少しだけ高かったが、1週目より少し時計が掛かるようになったのは、その含水率の影響ではなく、開催進行により芝が少し傷んだためだろう。なお、先週程度の含水率では時計の出方に直接の影響はないが、洋芝は野芝のように地面を這うようには根を張らず、茎が地面と垂直に伸びるので、地面が見えている部分が野芝に比べて多い。そのため、地面がぬかるんでいる場合の時計の掛かり方が、野芝より極端ですし、芝がはがれてくると土の露出面積が増えるので、雨が降った場合の影響が野芝と比べると遙かに大きい。小回りコースの高速馬場ではあるが、徹底的に前有利という結果にはなっていないのは1週目と同じだった。今週までAコースが使用され、来週の2回札幌からCコースが使用される。
 先週の馬場差1700m対象の数値は土曜がマイナス0秒3、日曜がマイナス0秒2だった。ここまで4日間の馬場差を確認しておくと、開幕週がプラスマイナスゼロ、先週はマイナスゾーンだった。
 朝の含水率は1週目とほとんど同じだったが、1週目より少し速い時計が出るようになった。クッション砂圧の調整をしているので、その影響かもしれないが、いずれにしても朝の含水率だけが時計の出方を決める要素ではないという事。小回りコースのダートで、しかも馬場に何か偏りがある訳ではないので、先週も全体としては先行有利と、当然の結果になっていた。


  タイム分析
 2018/08/04 (土)  芝=-1.6  Aコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
3R T1200 リーゼントアイリス 牝3 未勝利 1:10.2 -0.1 --- +0.9 -1.0 E C 6.00
5R T1200 アドレ 牝2 新馬 1:10.3 -0.7 --- +0.3 -1.0 D C 6.58
6R T2600 リンディスファーン 牡3 未勝利 2:41.5 -2.1 --- ±0 -2.1 C C 5.25
8R T2000 マイネルファンロン 牡3 500万下 2:01.9 -0.2 --- +1.4 -1.6 E D 6.38
10R T1800 スパイクナード 牝4 十勝岳特500 1:49.2 ±0 -0.4 +1.0 -1.4 E D 6.45
11R T2600 ヴォージュ 牡5 札幌日経 2:40.4 -0.2 -0.6 +1.3 -2.1 SL D 8.07
12R T1200 カイザーメランジェ 牡3 HBC賞1000 1:08.9 -0.5 --- +0.5 -1.0 D C 6.93
 2018/08/04 (土)  ダ=-0.3
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
1R D1000 スマートスリロス 牝2 未勝利 1:00.1 ±0 --- +0.2 -0.2 C D 4.83
2R D1700 イザベルローズ 牝3 未勝利・牝 1:47.0 +0.2 --- +0.5 -0.3 D D 7.46
4R D1700 トーセンアリエス 牡3 未勝利 1:46.3 -0.5 --- -0.2 -0.3 C D 7.92
7R D1000 コパノキッキング セ3 500万下 0:57.7 -1.3 --- -1.1 -0.2 A B 5.55
9R D1700 フォーハンドレッド 牡4 500万下 1:44.7 -1.0 --- -0.7 -0.3 B C 5.64

札幌3R 3歳未勝利 タイムE
 基準より0秒9遅い勝ちタイムだった。
札幌7R 3歳上500万下 タイムA
 基準より1秒1速い勝ちタイムだった。コマノレジェンド・コパノキッキングが競り合いつつ先行し、後続を離して行く。そして直線では外のコパノキッキングが抜け出し、リードを広げて1着となった。5馬身差でコマノレジェンドが2着。さらに2馬身開いてカズマペッピーノ3着だった。
1着:コパノキッキング 番組注目馬
 コパノキッキングが久々の実戦を圧勝。コパノキッキングは3コーナー手前で楽に先頭に立ちかけていたが、内のコマノレジェンドを一旦先に行かせて、それから直線入り口で先頭。そのまま突き放した。完全タイム差マイナス1秒1と言うのは、1000mだと1000万でもBランクに相当する。次走が8/19のおおぞら特別なら、昇級初戦でも有力ですし、仮に次走が1200mであっても問題ないと見る。
2着:コマノレジェンド 
 2着のコマノレジェンドは完敗の2着だが、行ききるだけのスピードは見せた。次走も1000mなら上位候補。
3着:カズマペッピーノ 
 そして番組注目馬のカズマペッピーノは3着だった。これまでも1000mだと前半にスピード負けしていて、1000mよりは1200m向き。次走が1000mであっても、上位候補ではあるが、軸にできるのは1200mだと思う。
札幌8R 3歳上500万下 タイムE
 基準より1秒4遅い勝ちタイムだった。
札幌9R 3歳上500万下 タイムB
 基準より0秒7速い勝ちタイムだった。フォーハンドレッドが6ヶ月半ぶりの実戦を制した。
1着:フォーハンドレッド 
 フォーハンドレッドは今回降級初戦だったが、圧勝した。札幌ダート1700mで4コーナー先頭というモレイラスペシャルではあるが、昨年10月に500万を勝った時、この時は東京ダート1600mだったが、完全タイム差はマイナス0秒6だった。今回は完全タイム差マイナス0秒7なので、当時とほぼ同じ。私の妄想に近い、モレイラ補正のようなモノも考えなくて良さそう。昨年秋は休み明けでも500万を楽勝しながら、その後は不安定だったので、休み明けが最も走る馬という可能性もあるが、今回と同じだけ走れば1000万でも上位に入れる。
2着:アシャカリブラ 
 逃げたサージュミノルがフォーハンドレッドに早めに潰されてしまって、そこを差したのが2着のアシャカリブラだった。展開に恵まれただけとは言わないが、元から安定感はないので、次走は半信半疑。
3着:サージュミノル 
 一方サージュミノルは早めに並ばれて交わされる厳しい展開ながら、しばらく粘っていた。最後は完全に失速しているので、イメージは悪いが、次走で巻き返す可能性はかなりある。
札幌10R 十勝岳特別 タイムE
 基準より1秒0遅い勝ちタイムだった。
札幌11R 札幌日経オープン タイムSL
 前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとする。

  馬券Summary
オルフェーヴル産駒の1勝目
 3月にこのコーナーで3歳の3月・4月に勝ち上がる馬が多い種牡馬を取り上げて、オルフェーヴル産駒にもその気配があると述べたが、どうなったのか?という検証をする。
オルフェーヴル産駒の1勝目
まず表をご覧いただくが、この表は現3歳世代の新馬戦・未勝利戦に限ったモノ。やはり3月に多く勝っていて、4月は2着が多いがあまり勝てなかったが、5月・6月の勝率が高い。1勝目が遅い種牡馬の産駒というのは、1勝目が遅くても勝ち上がれば続けて好走する事が多い。3月に5戦目で勝ち上がったレーヴドリーブは続く500万も連勝した。6月に3戦目で勝ち上がったダノンフォワードは、次の500万はハイペースの逃げで4着だったが、昇級2戦目にアッサリ勝った。この手の晩成タイプの産駒が多い種牡馬の場合、産駒の1勝目が遅いからと言って、昇級後に軽視すべきではないというのが、馬券作戦の1つになる。だがしかし、オルフェーヴル産駒のこの勝ち上がりが遅いという傾向が、今後も続くかどうかは今のところ不明ではある。と言うのも、社台スタリオンステーションだが、社台グループの大物種牡馬と言うのは、2年目の産駒でガラッと傾向が変わる事がある。恐らく種牡馬別の育成手法が確立されるんだと思うが、この件は来週取り上げる予定。
解説者:
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