2020年2回中京8日目

開催一覧
2020/12/27 (日)
中山 阪神
2020/12/26 (土)
中山 阪神
2020/12/20 (日)
中山 阪神 中京
2020/12/19 (土)
中山 阪神 中京
2020/12/13 (日)
中山 阪神 中京
2020/12/12 (土)
中山 阪神 中京
2020/12/06 (日)
中山 阪神 中京
2020/12/05 (土)
中山 阪神 中京
2020/11/29 (日)
東京 阪神
2020/11/28 (土)
東京 阪神
2020/11/23 (月)
東京 阪神
2020/11/22 (日)
東京 阪神
2020/11/21 (土)
東京 阪神
2020/11/15 (日)
東京 阪神 福島
2020/11/14 (土)
東京 阪神 福島
2020/11/08 (日)
東京 阪神 福島
2020/11/07 (土)
東京 阪神 福島
2020/11/01 (日)
東京 京都 福島
2020/10/31 (土)
東京 京都 福島
2020/10/25 (日)
東京 京都 新潟
2020/10/24 (土)
東京 京都 新潟
2020/10/18 (日)
東京 京都 新潟
2020/10/17 (土)
東京 京都 新潟
2020/10/11 (日)
東京 京都 新潟
2020/10/10 (土)
東京 京都 新潟
2020/10/04 (日)
中山 中京
2020/10/03 (土)
中山 中京
2020/09/27 (日)
中山 中京
2020/09/26 (土)
中山 中京
2020/09/21 (月)
中山 中京
2020/09/20 (日)
中山 中京
2020/09/19 (土)
中山 中京
2020/09/13 (日)
中山 中京
2020/09/12 (土)
中山 中京
2020/09/06 (日)
新潟 小倉 札幌
2020/09/05 (土)
新潟 小倉 札幌
2020/08/30 (日)
新潟 小倉 札幌
2020/08/29 (土)
新潟 小倉 札幌
2020/08/23 (日)
新潟 小倉 札幌
2020/08/22 (土)
新潟 小倉 札幌
2020/08/16 (日)
新潟 小倉 札幌
2020/08/15 (土)
新潟 小倉 札幌
2020/08/09 (日)
新潟 札幌
2020/08/08 (土)
新潟 札幌
2020/08/02 (日)
新潟 札幌
2020/08/01 (土)
新潟 札幌
2020/07/26 (日)
新潟 札幌
2020/07/25 (土)
新潟 札幌
2020/07/19 (日)
福島 阪神 函館
2020/07/18 (土)
福島 阪神 函館
2020/07/12 (日)
福島 阪神 函館
2020/07/11 (土)
福島 阪神 函館
2020/07/05 (日)
福島 阪神 函館
2020/07/04 (土)
福島 阪神 函館
2020/06/28 (日)
東京 阪神 函館
2020/06/27 (土)
東京 阪神 函館
2020/06/21 (日)
東京 阪神 函館
2020/06/20 (土)
東京 阪神 函館
2020/06/14 (日)
東京 阪神 函館
2020/06/13 (土)
東京 阪神 函館
2020/06/07 (日)
東京 阪神
2020/06/06 (土)
東京 阪神
2020/05/31 (日)
東京 京都
2020/05/30 (土)
東京 京都
2020/05/24 (日)
東京 京都 新潟
2020/05/23 (土)
東京 京都 新潟
2020/05/17 (日)
東京 京都 新潟
2020/05/16 (土)
東京 京都 新潟
2020/05/10 (日)
東京 京都 新潟
2020/05/09 (土)
東京 京都 新潟
2020/05/03 (日)
東京 京都 福島
2020/05/02 (土)
東京 京都 福島
2020/04/26 (日)
東京 京都 福島
2020/04/25 (土)
東京 京都 福島
2020/04/19 (日)
中山 阪神 福島
2020/04/18 (土)
中山 阪神 福島
2020/04/12 (日)
中山 阪神 福島
2020/04/11 (土)
中山 阪神 福島
2020/04/05 (日)
中山 阪神
2020/04/04 (土)
中山 阪神
2020/03/31 (火)
中山
2020/03/29 (日)
中山 阪神 中京
2020/03/28 (土)
中山 阪神 中京
2020/03/22 (日)
中山 阪神
2020/03/21 (土)
中山 阪神
2020/03/20 (金)
中山 阪神
2020/03/15 (日)
中山 阪神 中京
2020/03/14 (土)
中山 阪神 中京
2020/03/08 (日)
中山 阪神 中京
2020/03/07 (土)
中山 阪神 中京
2020/03/01 (日)
中山 阪神 中京
2020/02/29 (土)
中山 阪神 中京
2020/02/23 (日)
東京 京都 小倉
2020/02/22 (土)
東京 京都 小倉
2020/02/16 (日)
東京 京都 小倉
2020/02/15 (土)
東京 京都 小倉
2020/02/09 (日)
東京 京都 小倉
2020/02/08 (土)
東京 京都 小倉
2020/02/02 (日)
東京 京都 小倉
2020/02/01 (土)
東京 京都 小倉
2020/01/26 (日)
中山 京都 小倉
2020/01/25 (土)
中山 京都 小倉
2020/01/19 (日)
中山 京都 小倉
2020/01/18 (土)
中山 京都 小倉
2020/01/13 (月)
中山 京都
2020/01/12 (日)
中山 京都
2020/01/11 (土)
中山 京都
2020/01/06 (月)
中山 京都
2020/01/05 (日)
中山 京都
  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス1秒3、日曜がマイナス1秒1だった。遡って9日間の馬場差を確認しておくと、全てマイナスの数値だった。週単位で見ると全て良馬場だった2週目と4週目はマイナス1秒台だった。
 中京も中間は雨が全く降らなかった。芝は乾燥して、中山同様2週目の3日間競馬に近い高速寄りのコンディションになっている。使われた関係から、日曜は土曜よりも0秒2プラス方向に動いていた。脚質的な偏りはなくて、馬場の内も中山ほどは荒れていない。
 先週の馬場差1800m対象の数値は、土日ともにマイナス1秒5だった。遡って9日間の馬場差を確認しておくと、全てマイナス1秒台を超え、速い時計の出るコンディションだった。中でも重馬場でスタートした初日と6日目はかなりの高速馬場だった。
 中間雨が降らなかった割に、高速に近いコンディションだった。3日間競馬で通して良馬場発表の2週目と比較しても、時計の出方は速かった。時計が速いからと言って、前残りが顕著な訳ではなくて、差しも随所に決まってはいた。


  タイム分析
 2020/10/03 (土)  芝=-1.3  Bコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
2R T1600 スパークル 牝2 未勝利 1:34.3 -1.7 --- -0.7 -1.0 B C 5.10
5R T2000 クインズラベンダー 牝2 新馬 2:00.6 -2.2 -0.4 -1.3 -1.3 A C 7.00
7R T1600 ノルカソルカ 牡3 1勝クラス 1:33.7 -1.1 --- -0.1 -1.0 C C 7.25
9R T1400 ポールネイロン 牝2 ききょう 1:21.1 -0.5 --- +0.4 -0.9 D D 10.25
10R T2000 ショウナンバルディ 牡4 関ケ原S(3勝) 2:01.4 +1.8 -0.8 +2.3 -1.3 SL D 4.45
12R T1400 トリプルエース 牡3 2勝クラス 1:20.5 -0.5 --- +0.4 -0.9 D D 7.78
 2020/10/03 (土)  ダ=-1.5
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
1R D1400 プレジールミノル 牡2 未勝利 1:25.3 -1.2 --- ±0 -1.2 C C 5.94
3R D1200 ミエノワールド 牡3 1勝クラス 1:11.2 -1.2 --- -0.2 -1.0 C C 6.53
4R D1800 ハンディーズピーク 牡2 新馬 1:53.9 -2.0 --- -0.5 -1.5 B C 5.57
6R D1800 マテンロウスパーク 牡3 1勝クラス 1:52.3 -1.3 --- +0.2 -1.5 C C 3.73
8R D1900 ウインフォルティス 牡5 2勝クラス 1:58.5 -1.2 --- +0.4 -1.6 D C 5.50
11R D1900 カフェファラオ 牡3 シリウスH(G3) 1:57.8 -0.3 --- +1.3 -1.6 E D 8.19

中京2R 2歳未勝利 タイムB
 基準より0秒7速い勝ちタイムだった。1番人気スパークルが2走目で順当に勝ち上がった。中京1週目から取り上げた芝1600mの牝馬限定の新馬戦の2着馬・3着馬が1着・2着。今回Bランクだった事でこれら2頭を2馬身以上離して勝ったサトノルーチェという馬にも注目が集まる。
1着:スパークル 
 1着のスパークル、今回もスタートは遅かったが折り合いがついて4コーナーでは2着馬の内に取り付いた。ここからインコースへ。この辺りのロスのない騎乗と2着馬が若さを出した点に助けられた面はあるが、ともかくは完勝で時計も速かった。スパッと切れるタイプではないでしょうが、良い脚を長く使えるのが特徴で距離はもう少し伸びても大丈夫と見ている。
2着:ジェラルディーナ 
 2着ジェラルディーナ、前2頭がハイペースで飛ばしたので落ち着いていたが、前半は少し行きたがってもいた。さらに直線は内へ・外へ行こうとして勝ち馬に並ぶと、また外へ行く素振り。スムーズな競馬だったら楽勝まであった気がする。鞍上は岩田康誠騎手という事で、一瞬お母さんのジェンティルドンナが3歳時に勝ったジャパンカップが目に浮かんだ。課題は気性の成長、これ1点だと思うが、あと今回体重が8キロ減って432キロだったので、さらに減らない事だろう。
3着:トーカイキング 
 3着のトーカイキング、0秒6差でCランク相当。好位直後を立ち回って流れ込んだ。これまでと違って速い決着に、それなりに対応できたのが収穫だった。普通のレベルの未勝利戦ならチャンスもある。
中京3R 3歳以上1勝クラス 注目
 勝ったミエノワールドについて。
1着:ミエノワールド 
 札幌ダート1000mの未勝利戦を経験馬相手に楽勝。Aに近いBランクで、今回は番組表注目馬になっていた。好スタートから前半は夢中になって走っていたが、直線の手前が変わるとグンと反応。2着以下を突き放した。タイムランクはC。坂路の追い切りで50秒8をマークと、潜在能力は上でも通用するモノがあるが、2戦2勝のキャリアだけに揉まれたりすると不安がある。
2着:アーマーバローズ 解説危険
 タイム分析で取り上げたミエノワールドの2着馬。好スタートを切った後2番手に行ったが、外から被されて自然と位置を下げる形。ただ、連続騎乗となるルメール騎手は馬を落ち着かせて脚を溜めて4コーナーからロスなく外に出していた。これが2着の要因。前走は休養明け。1番人気で4着に敗れたが、完全タイム差はプラス0秒3だった。それが今回は2着でもプラス0秒8まで落ち込んでいる。着順で人気になれば危険と判断した。
中京4R 2歳新馬 タイムB
 基準より0秒5速い勝ちタイムだった。
1着:ハンディーズピーク 
 ハンディーズピークが2馬身半以上の差をつけて勝った。1着のハンディーズピーク、逃げるパラディズムの2番手から直線で競り落とすと追って来たフルヴォートを3着に沈めて、2着ショウナンアーチーに2馬身半差。完勝だった。勝ち時計はこの開催2日目の未勝利戦でレイニーデイが高速馬場でマークしたレコードを0秒5更新した。これは結局翌日に書き換えられるが、こちらは新馬戦だけに翌日の未勝利戦と同等の価値はあると思う。マジェスティックウォリアー産駒の牡馬、いかにも馬力タイプと言った感じなので、軽いダートになる若干の心配もある。
2着:ショウナンアーチー 
 2着から4着までを上位人気3頭が占めた。2着のショウナンアーチー、好位直後の内で脚を溜めて、直線で外に出されると力強く伸びて来た。除外で乗り込めた分を踏まえても稽古量が少なめ。緩さも残っていた。これは良化余地が大だと思う。リオンディーズ産駒の牡馬。アンタレスステークス4着のダノンバトゥーラの甥っ子で、祖母は全日本2歳優駿勝ちのグレイスティアラと、ダートで出世可能な血統背景を持っている。
2着:ショウナンアーチー 解説推奨
 レコード勝ちの2着でもこの馬自身のランクはC相当。ただ、除外があった分乗り込めたと言っても坂路の最高時計が3週間前の53秒8。直前は54秒1でしたから、好時計を出していた訳でもない。全体に緩さの残る仕上げだった。好位直後の内でスタンド前ではダートの足跡に驚く素振りもあった。それでも4コーナーで外に出して2番手に上がるまで、長く良い脚を使っていた。次走は中身も伴って来ると思います。頭から買ってみたい。
3着:フルヴォート 
 2着から4着までを上位人気3頭が占めた。3着フルヴォートは勝ち馬を目標に仕掛けて勝ちに行ったが、相手が強かった。負けはしたが、センスの高さは立証した。ヘニーヒューズ産駒、お母さんのリーチコンセンサスの4勝が芝の短距離戦なので、距離を短縮して味が出そう。
4着:パラディズム 
 2着から4着までを上位人気3頭が占めた。あと4着のパラディズム、逃げて失速した。ダートの新馬戦としてはメンバーが揃っていた。Medaglia d'Oro産駒のアメリカン産馬。まだ、脚元を気遣っての調整でこれは使う毎に変わって来そう。
中京5R 2歳新馬 タイムA
 基準より1秒3速い勝ちタイムだった。2番手で進んでいた3.クインズラベンダーが早めに8.タガノペカを交わして先頭に立ってリードを広げて行く。外から9.カラレーションが2番手に上がるが、さらに外から5.テンカハルが伸びて交わして行った。しかし、クインズラベンダーが2馬身半差をつけて押し切った。
1着:クインズラベンダー 勝ち馬注目
 1番人気の牝馬クインズラベンダーが期待に応えて勝った。1着クインズラベンダー、ハーツクライ産駒。調教でも動いていたが、実践も躍動感のある走り。1000m通過1分1秒7のスローの2番手を取り合って、楽々と抜け出して来た。マンハッタンカフェ産駒の半姉クインズミラーグロは小倉大賞典2着、マーメイドステークス2着と重賞で活躍。馬体のスケール・競馬センスなどお姉さんを上回る可能性を秘めている。オープンでも通用する。
2着:テンカハル 番組注目馬
 2着以下は2馬身半以上離された。2着テンカハル、中盤は後方から3番手。徐々に動いて直線大外から長く良い脚を使った。キングカメハメハ産駒の牡馬で、ルージュバックの半弟にあたる。勿論上がり600m推定タイムは最速。勝ち馬とは位置取りの差・牡馬と牝馬の完成度の差が出た形だが、すぐにも勝てるレベルにある。
3着:カラレーション 
 3着カラレーション、こちらはキングカメハメハ産駒牝馬。小柄で体力がないので、ポリトラックコースと芝コースで仕上げられた。その割には走っていますし、4着馬には5馬身差をつけている。今回の状態を維持できればチャンスは近いと思いますし、牝馬限定戦という選択肢もある。
4着:ミッキートレーゼ 
 あと4着のミッキートレーゼ、前とは離されたが直線はジリジリと伸びていた。調教時計が詰まらず、併せ馬の遅れが目立っていた事を考えると内容は上々。父エピファネイア、母の父ディープインパクトの配合からも一変の可能性があり、調教で併走相手と五分に動いて来るようになれば馬券になる馬。
中京10R 関ケ原S タイムSL
 前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとする。
中京11R シリウスS タイムE
 基準より1秒3遅い勝ちタイムだった。タイムランクがE・メンバーランクはDだった。キメラヴェリテが逃げていたが、4コーナーから直線後続が上がって行く。ランスオブプラーナをキメラヴェリテが交わしてハナに行って、100m通過後からの400mが21秒9。ここまでが速くて、以降は速くも遅くもないペースが続いた。全体的には消耗戦に近いイメージ。中団外を折り合って進んだカフェファラオが内の各馬を抜き去って1着。着差は0秒1でも外外を回って、長くしぶとい末脚は人気にふさわしいモノではあった。
1着:カフェファラオ 
 1番人気のカフェファラオが差し切って重賞2勝目。タイムランクAで圧勝したユニコーンSは稍重の東京。根はスピード血統で、1600mも適していた。大井のジャパンダートダービーは1コーナーで躓くアクシデントもあったが、重発表でも時計を要す馬場。2000mの距離も堪えていた。今回は乾燥していても時計の出やすいダートで、距離の1900mというのを考えると、前2走の中間ぐらいの感触はあった。G3だから突破したという事ではないでしょうか。完勝は確かだが、完全タイム差プラス1秒3からは相手に恵まれただけと、そういった印象も拭えない。ベストは左回りの1600m。12日に盛岡で行われる南部杯の補欠1番手というのは痛かったと思う。
2着:サクラアリュール 
 そして2着が7番人気のサクラアリュール、3着が9番人気エイコーンと上位人気ではない馬が続いた。2着サクラアリュール、予想で三角を回したのは2走前に後に日本テレビ盃を勝つ、ロードブレスと1着同着だったからです。ただ、道中カフェファラオとほぼ同じ位置にいたのには驚いた。以前は先行して引っかかるぐらいの馬だったが、このところ追い込みが定着していたからです。4コーナーも内をショートカットして進出。器用さが出てきたので今後注目。
3着:エイコーン 
 そして2着が7番人気のサクラアリュール、3着が9番人気エイコーンと上位人気ではない馬が続いた。3着エイコーン、予想で三角をこの馬にも回したのは東京大賞典の0秒7差5着があるから。休養明けの8着・5着と叩かれて上昇を示してもいた。内を回ったのも2着馬同様に好走の要因だが、京都1900mの花園Sを完勝していて、このぐらいの距離が向く。
4着:ダノンスプレンダー 
 4着ダノンスプレンダーは3番人気。これもイン突きだったが、3着馬からは離されていた。状態の良さは認めるが、2連勝の相手関係・タイムランクからは少し人気の方が先行していた印象がある。
6着:アルドーレ 
 6着アルドーレは2番人気だった。カフェファラオ以外の上位入線馬は内を突いていたのに対して、後方追走から大外では仕方がない。前走小倉の阿蘇S1着とは相手も条件も違っていたという事。

  馬券Summary
菊花賞の展望
 前回このコーナーでは秋華賞の展望しました。3歳牡馬戦線も前哨戦が終わったので、今回は菊花賞の展望をしてみたいです。秋のトライアルの前に、まずは春の日本ダービーを振り返ってみたいと思う。
菊花賞の展望
 5/31に東京で行われたG1日本ダービー。タイムランクがC・メンバーランクはBだった。なお、G1については重賞やオープン特別とは別にG1としてのランクになっている。0秒7のペース補正が入って、タイムランクはCだった。同様に高速馬場だった昨年の勝ち時計を1秒5下回ってもいた。レベル云々はこれまでも述べてきたが、この時計はスローペースが1番の要因ではある。コントレイルは前半、好位3番手を併走。4コーナーで他馬が追い上げて位置を下げたが、それでも余裕しゃくしゃくといった感じで抜け出しにかかる400m手前まで持ったままだった。大一番という事もあって、ステッキが3発入ったがラストはほとんど流しての独走状態。これで皐月賞に続いて2着だったサリオスと3着馬の差は0秒3。コントレイルと3着馬ヴェルトライゼンデでは0秒8の開きがあり、サリオスが不在なら余計に能力差が歴然としている。
その3着ヴェルトライゼンデは終始コントレイルのそばを進んでロスがなくて、4着サトノインプレッサは内の経済コースを突いての差し込みだった。そしてスローを先行したのが5着ディープボンド。これら掲示板に載った3着馬・4着馬・5着馬は強い内容とは言えない。
菊花賞の展望
 秋のトライアル、1鞍目は9/21中山で行われたG2セントライト記念。タイムランクがE・メンバーランクがCだった。1000m通過が1分2秒6でバビットがスローの単騎逃げ。この上ない展開に持ち込んで、ラジオNIKKEI賞に続く重賞連勝を決めた。ただ、2着サトノフラッグに0秒3をつけての完勝となったのは、夏に1回出走していたアドバンテージもあった。タイムランクはEで、ラップを見てもラスト400mは12秒4-12秒7と脚が上がりかけていた。まぁ3000mはちょっと誤魔化せないと思う。
2着サトノフラッグは距離に不安もとタイム分析で言ったが、ペース1つで克服可能にも思えるので、これは残しておく。あとは5着ヴァルコス、スローの不器用さを露出した形だが、ラストの伸びは目を引いた。抜群の持久力を発揮して2着だった青葉賞の2着を忘れてはいけないと思う。
菊花賞の展望
 トライアル2鞍目は9/27今年は中京競馬場の芝2200mで行われたG2神戸新聞杯。タイムランクがD・メンバーランクはCだった。前半1000m通過が59秒9で、さほど速いペースではないのに後半が1分0秒3と前半のペースを上回れなかったのは不満が残る。ダービーと同様に時計的には平凡。そんな中コントレイルだけが抜けて強かったのもダービーと同じ。シンザン以降の6頭の3冠馬の内、3冠レースの2着馬で後にG1、あるいはG1級のレースを勝ったのはオルフェーヴルが東京で行われた皐月賞を勝った時に2着だったサダムパテックだけで、そのサダムパテックもマイルチャンピオンシップだった。3冠馬誕生の裏には、その馬自身の強さとか輝きとともに、相手が手薄だった事も歴史が証明している。春のクラシックでどちらも2着だったサリオスは、既に1600mのG1を制しているので別格かもしれないが、そのサリオス不在の菊花賞戦線は、過去の3冠馬誕生の年に似ている。
神戸新聞杯に話を戻して、コントレイルの相手候補としては着順通り2着馬と3着馬を挙げておく。2着ヴェルトライゼンデは熱発明けだった。順調さを欠いた中で底力を発揮している。半兄のワールドプレミアは昨年の菊花賞馬。1勝馬の3着ロバートソンキーは潜在能力の高さを立証した。キャリアの浅さが伸びしろとしてプラスに働くか、G1でマイナスになるかは微妙な所だが、トウカイテイオーの近親に当たる血統に不気味さを感じる。

 トライアル以外で、前哨戦を使わなかったが夏から秋にかけて2勝クラスを勝ち上がった3頭を挙げておく。前哨戦でコントレイル以外のレベルを考えれば、それぞれ大駆けの魅力を持っている。
菊花賞の展望
 8/1・1回札幌3日目10R芝2600mの阿寒湖特別を勝ったアンティシペイト。タイムランク・メンバーランクともにDだった。父がルーラーシップ、母の父はディープインパクト。ダービー前日に東京芝2400mの1勝クラスを逃げて楽勝した。勝ち時計はダービーと同じで、前半1000mはダービーよりも2秒2も速かったので、単純な比較はできないんですがスピードもスタミナも兼ね備えてはいる。阿寒湖特別は2番手から抜け出して2着に0秒2差。ちょっと手応えに物足りなさも感じたが、先行しての長距離戦連勝を評価したいと思う。
菊花賞の展望
 9/20・2回中京4日目9R芝2200mの小牧特別。高速馬場とは言っても評価できる勝ちタイムで、タイムランクはB・メンバーランクはCだった。1000m通過タイムは神戸新聞よりも遅かったので、馬場差の違いはあってもそれなりに評価が必要です。勝ったアリストテレスはこれで8戦3勝・2着4回。堅実なタイプで、菊花賞出走でも大崩れはしないとタイム分析で言った。父がエピファネイア、母の父がディープインパクト、自在性があって混戦向きの気性をしていると思う。
菊花賞の展望
 9/26・4回中山6日目10R芝2500mの九十九里特別。タイムランク・メンバーランクともにCだった。前回中山のタイム分析で上位3頭の着差を考慮するなら、厳しい流れから最後に動いた勝ち馬ダノングロワールを高評価するのは危険と言った。確かにこのレースはそうだが、舞台が京都の外回り3000mに変われば、別の見方も成立する。ハーツクライ産駒で春の段階からスタミナは豊富だった。スローペースの2400mあたりでは切れ負けしても、それをプラス600mの距離で補うことが可能だと思う。国枝厩舎はサトノフラッグ・アンティシペイト、そしてこのダノングロワールと3頭出しで臨む事になる。

 現時点での菊花賞の展望。コントレイルを巡る2着争いに絞りたい。セントライト記念組からはサトノフラッグとヴァルコス。神戸新聞杯組からはヴェルトライゼンデとロバートソンキー。そして別路線からアンティシペイト・アリストテレス・ダノングロワール。7頭は多いかもしれないが、最後に紹介した2勝クラスを勝った3頭に未知の魅力があるのは言うまでもない。
解説者:長谷川仁志(馬サブロー専属評論家)
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