2020年2回新潟1日目

開催一覧
2020/12/27 (日)
中山 阪神
2020/12/26 (土)
中山 阪神
2020/12/20 (日)
中山 阪神 中京
2020/12/19 (土)
中山 阪神 中京
2020/12/13 (日)
中山 阪神 中京
2020/12/12 (土)
中山 阪神 中京
2020/12/06 (日)
中山 阪神 中京
2020/12/05 (土)
中山 阪神 中京
2020/11/29 (日)
東京 阪神
2020/11/28 (土)
東京 阪神
2020/11/23 (月)
東京 阪神
2020/11/22 (日)
東京 阪神
2020/11/21 (土)
東京 阪神
2020/11/15 (日)
東京 阪神 福島
2020/11/14 (土)
東京 阪神 福島
2020/11/08 (日)
東京 阪神 福島
2020/11/07 (土)
東京 阪神 福島
2020/11/01 (日)
東京 京都 福島
2020/10/31 (土)
東京 京都 福島
2020/10/25 (日)
東京 京都 新潟
2020/10/24 (土)
東京 京都 新潟
2020/10/18 (日)
東京 京都 新潟
2020/10/17 (土)
東京 京都 新潟
2020/10/11 (日)
東京 京都 新潟
2020/10/10 (土)
東京 京都 新潟
2020/10/04 (日)
中山 中京
2020/10/03 (土)
中山 中京
2020/09/27 (日)
中山 中京
2020/09/26 (土)
中山 中京
2020/09/21 (月)
中山 中京
2020/09/20 (日)
中山 中京
2020/09/19 (土)
中山 中京
2020/09/13 (日)
中山 中京
2020/09/12 (土)
中山 中京
2020/09/06 (日)
新潟 小倉 札幌
2020/09/05 (土)
新潟 小倉 札幌
2020/08/30 (日)
新潟 小倉 札幌
2020/08/29 (土)
新潟 小倉 札幌
2020/08/23 (日)
新潟 小倉 札幌
2020/08/22 (土)
新潟 小倉 札幌
2020/08/16 (日)
新潟 小倉 札幌
2020/08/15 (土)
新潟 小倉 札幌
2020/08/09 (日)
新潟 札幌
2020/08/08 (土)
新潟 札幌
2020/08/02 (日)
新潟 札幌
2020/08/01 (土)
新潟 札幌
2020/07/26 (日)
新潟 札幌
2020/07/25 (土)
新潟 札幌
2020/07/19 (日)
福島 阪神 函館
2020/07/18 (土)
福島 阪神 函館
2020/07/12 (日)
福島 阪神 函館
2020/07/11 (土)
福島 阪神 函館
2020/07/05 (日)
福島 阪神 函館
2020/07/04 (土)
福島 阪神 函館
2020/06/28 (日)
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2020/06/27 (土)
東京 阪神 函館
2020/06/21 (日)
東京 阪神 函館
2020/06/20 (土)
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2020/06/14 (日)
東京 阪神 函館
2020/06/13 (土)
東京 阪神 函館
2020/06/07 (日)
東京 阪神
2020/06/06 (土)
東京 阪神
2020/05/31 (日)
東京 京都
2020/05/30 (土)
東京 京都
2020/05/24 (日)
東京 京都 新潟
2020/05/23 (土)
東京 京都 新潟
2020/05/17 (日)
東京 京都 新潟
2020/05/16 (土)
東京 京都 新潟
2020/05/10 (日)
東京 京都 新潟
2020/05/09 (土)
東京 京都 新潟
2020/05/03 (日)
東京 京都 福島
2020/05/02 (土)
東京 京都 福島
2020/04/26 (日)
東京 京都 福島
2020/04/25 (土)
東京 京都 福島
2020/04/19 (日)
中山 阪神 福島
2020/04/18 (土)
中山 阪神 福島
2020/04/12 (日)
中山 阪神 福島
2020/04/11 (土)
中山 阪神 福島
2020/04/05 (日)
中山 阪神
2020/04/04 (土)
中山 阪神
2020/03/31 (火)
中山
2020/03/29 (日)
中山 阪神 中京
2020/03/28 (土)
中山 阪神 中京
2020/03/22 (日)
中山 阪神
2020/03/21 (土)
中山 阪神
2020/03/20 (金)
中山 阪神
2020/03/15 (日)
中山 阪神 中京
2020/03/14 (土)
中山 阪神 中京
2020/03/08 (日)
中山 阪神 中京
2020/03/07 (土)
中山 阪神 中京
2020/03/01 (日)
中山 阪神 中京
2020/02/29 (土)
中山 阪神 中京
2020/02/23 (日)
東京 京都 小倉
2020/02/22 (土)
東京 京都 小倉
2020/02/16 (日)
東京 京都 小倉
2020/02/15 (土)
東京 京都 小倉
2020/02/09 (日)
東京 京都 小倉
2020/02/08 (土)
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2020/02/02 (日)
東京 京都 小倉
2020/02/01 (土)
東京 京都 小倉
2020/01/26 (日)
中山 京都 小倉
2020/01/25 (土)
中山 京都 小倉
2020/01/19 (日)
中山 京都 小倉
2020/01/18 (土)
中山 京都 小倉
2020/01/13 (月)
中山 京都
2020/01/12 (日)
中山 京都
2020/01/11 (土)
中山 京都
2020/01/06 (月)
中山 京都
2020/01/05 (日)
中山 京都
  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス1秒5からマイナス1秒7への変動、日曜がマイナス1秒7。直線1000mは土曜がマイナス0秒6、日曜がマイナス0秒7だった。
 金曜の昼過ぎから土曜の早朝まで雨。特に金曜の夕方には強く雨が降ったので、土曜は稍重でスタートした。そして9R以降は良馬場。馬場差変動だが、1Rの時点で良馬場に近い稍重。その後、天候が曇りで乾くスピードも遅かったので、変動幅はあまりに大きくない。また春の開催の後、内ラチ沿いを中心に芝を張り替えた効果で、雨の影響を受けたとは言え、速い時計が出る状態だった。日曜は早朝に雨が降ったが、1日を通して良馬場。馬場差は土曜の後半と同じだった。今年夏の新潟は3週の2回新潟、4週の3回新潟と7週連続でAコースが使用されるが、開催前のエアレーションおよびシャタリング作業により、開催が進んでも雨の影響を直接受けなければ極端に時計が掛かるようにはならないとかいうのが近年の夏の新潟の傾向。
 先週の馬場差1800m対象の数値は、土日ともにマイナス1秒3。1200m対象の数値は、土日ともにマイナス0秒9だった。
 金曜の昼過ぎから土曜の早朝まで雨。特に金曜の夕方には強く降ったので、土曜は稍重で、曇りで乾くスピードが遅く、良馬場にはならず速い時計が出るコンディションだった。そしてなかなか乾かなかったので、馬場差は変動ではなかった。日曜朝の含水率は土曜より下がっていたが、その含水率を計測した後に雨が降って、日曜も1日を通して稍重。馬場差は土曜と同じだった。新潟のダートらしく先行馬の好走が多く、1着・2着がともに差し馬だったのは土曜の11Rレースだけ。速い時計が出るコンディションだったから先行馬の好走が多かったという事ではない。


  タイム分析
 2020/07/25 (土)  芝=-1.5 → -1.7 / 直線=-0.6  Aコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
1R T1000 ピュアエール 牝2 未勝利 0:55.8 -0.3 --- +0.3 -0.6 D E 9.00
2R T1800 ワンダフルタウン 牡2 未勝利 1:46.5 -1.5 -0.6 -0.7 -1.4 B D 8.75
5R T1600 リフレイム 牝2 新馬 1:34.8 -0.7 -0.6 ±0 -1.3 C C 7.63
7R T1800 カイザーライン 牡3 未勝利 1:45.9 -1.4 --- ±0 -1.4 C D 5.93
9R T2400 エンデュミオン 牡3 燕特別(1勝) 2:24.6 -1.9 -0.6 -0.5 -2.0 B C 6.44
10R T1400 ハーフバック 牝4 豊栄特別(2勝) 1:20.5 -0.7 --- +0.5 -1.2 D C 7.93
12R T1600 ツルネ 牝3 1勝クラス 1:33.8 -0.1 -0.5 +0.8 -1.4 D C 8.47
 2020/07/25 (土)  ダ=-1.3 / 1200m=-0.9
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
3R D1200 プレシャスガール 牝3 未勝利 1:11.3 -1.3 --- -0.4 -0.9 B C 7.36
4R D1800 ベルダーイメル 牡3 未勝利 1:52.2 -1.6 --- -0.3 -1.3 C D 5.07
6R D1200 ラストリージョ 牝2 新馬 1:12.3 -1.0 --- -0.1 -0.9 C C 7.47
8R D1800 フレイムウィングス 牡3 1勝クラス 1:51.8 -1.0 --- +0.3 -1.3 C C 7.53
11R D1200 メイショウギガース 牡6 越後SH(3勝) 1:09.9 -0.8 --- +0.1 -0.9 C C 6.93

新潟2R 2歳未勝利 タイムB
 このレースの勝ちタイムは当開催2歳未勝利クラスの基準タイムより1秒5速く、1800m対象の馬場差がマイナス1秒4だったことを踏まえると、 -1.5-(-1.4)=-0.1 と水準レベルになる。しかし、ペース補正が0秒6入っており、 -0.1-0.6=-0.7 で基準より0秒7速い勝ちタイムだった。さぁまずスタートだが、ジョット・コスモオニアシゲが遅れた。またワンダフルタウン・ヴォワドアンジェもスタートは遅めだった。一方、コスモカルティエが先手を取って直線内回りと合流しても先頭にいたが、外からワンダフルタウンが迫って、交わして抜け出して行くと、そこから一気に差を広げて行って8馬身差で1着。その後にヴォワドアンジェが追い上げて来て、コスモカルティエを交わして2番手に上がっての入線。
1着:ワンダフルタウン 勝ち馬注目
 デビュー戦の前走2着だったワンダフルタウンが今回は1番人気に支持され、順当に勝ち上がった。ワンダフルタウンはスタートは早くなかったが、楽に追い上げて好位につけ、直線に入っても持ったまま。内回りとの合流地点を過ぎてからようやく追い出してアッサリ抜け出すと、ラスト100mはほぼ馬なりの楽勝だった。Aランクの新馬戦で2着だった時に、晩成の配合なのに2歳夏からこれだけ走るなら将来が楽しみと言ったが、まぁ期待通りの勝ちっぷり。2歳重賞だと早熟っぽい馬に敵わないかもしれないが、クラシックに乗って来そう。
1着:ワンダフルタウン 馬券summary
 同じ初日から2R芝1800mの未勝利戦を勝ったワンダフルタウン。1分46秒5の2歳レコードでタイムランクはBだった。メンコを外した効果があって、新馬戦2着から良化。抜け出すとリードを広げてラストは一杯に追われる事無く8馬身差で圧勝した。ルーラーシップ産駒の牡馬で叔母にオークス3着のビッシュがいる。G1級とするにはまだ早いとしても、2歳戦の重賞やクラシックのトライアル辺りで狙ってみたい馬。
2着:ヴォワドアンジェ 
 2着以下は8馬身以上離された。2着のヴォワドアンジェはスタート直後に横から寄られて後ろからになった。さらに残り600mの手前から鞍上の手は激しく動いていたが、勝ち馬のすぐ後ろまで来ると暫く抑え、勝ち馬が抜け出して進路ができるとジワジワと伸びた。父Curlinの産駒は芝7勝・ダート20勝。芝で3勝したセセリも4勝目はダートだったように、概ねダート向き。このヴォワドアンジェの早めに手応えが怪しくなってもしぶとく伸びるが、切れ味には欠けるというレース内容にも、ダート向きという印象がある。
3着:コスモカルティエ 
 3着のコスモカルティエは3コーナー辺りから単独で先頭。それでよく粘っているが、こちらもダートの方が勝ちやすいタイプに見える。
新潟3R 3歳未勝利 タイムB
 基準より0秒4速い勝ちタイムだった。6.プレシャスガールが先手を取って直線に入る。2番手にいた7.クサヒバリは離れて行き、その外から15.ピュアプリンセス、間を割って5.ショシカンテツが上がって来るが、プレシャスガールは2馬身半差をつけて逃げ切った。そして2着争いはショシカンテツが先着した。
1着:プレシャスガール 勝ち馬注目
 プレシャスガールが今回はハナに立って逃げ切った。プレシャスガールはスタート直後、芝とダートの境目で躓いたが、そのまま追い続けてハナを切り、逃げ切った。1400mの新馬戦は2着ではあったが、勝ち馬から2秒差で距離が長いという内容。2戦目は1200mに短縮したが、スタート一歩目でトモを落として先行できず。その次は1400mでやはり距離が長かった。今回は1200mで、しかも行ききった事でようやく力を発揮できた訳だが、父のSpeightstownの産駒というのは、今回のプレシャスガールを含めJRAの62勝中43勝が1200m以下。さらにその1200m以下43勝の内20勝が4コーナー先頭。それもハイペースで逃げた時の方が好走しやすく、力を発揮できる条件や状況と言うのは、代表産駒のモズスーパーフレアとかマテラスカイを思い浮かべるとわかりやすい。1勝クラスでも1200m以下で行ききれるようなら上位可能だと思う。
2着:ショシカンテツ 
 こういう風にハイペースで逃げた馬が圧勝すると2着や3着には勝ち馬を負かしに行かなかった馬が来るのが通例で、2着のショシカンテツも3着のピュアプリンセスも追い出しを遅らせて伸びたモノ。これら2頭は次は危ないとまでは言わないが、4着のクサヒバリとか7着のホイッスルヴォイスの方が次走の好走確率は高いような気がする。
3着:ピュアプリンセス 
 こういう風にハイペースで逃げた馬が圧勝すると2着や3着には勝ち馬を負かしに行かなかった馬が来るのが通例で、2着のショシカンテツも3着のピュアプリンセスも追い出しを遅らせて伸びたモノ。これら2頭は次は危ないとまでは言わないが、4着のクサヒバリとか7着のホイッスルヴォイスの方が次走の好走確率は高いような気がする。
4着:クサヒバリ 
 こういう風にハイペースで逃げた馬が圧勝すると2着や3着には勝ち馬を負かしに行かなかった馬が来るのが通例で、2着のショシカンテツも3着のピュアプリンセスも追い出しを遅らせて伸びたモノ。これら2頭は次は危ないとまでは言わないが、4着のクサヒバリとか7着のホイッスルヴォイスの方が次走の好走確率は高いような気がする。
7着:ホイッスルヴォイス 
 こういう風にハイペースで逃げた馬が圧勝すると2着や3着には勝ち馬を負かしに行かなかった馬が来るのが通例で、2着のショシカンテツも3着のピュアプリンセスも追い出しを遅らせて伸びたモノ。これら2頭は次は危ないとまでは言わないが、4着のクサヒバリとか7着のホイッスルヴォイスの方が次走の好走確率は高いような気がする。
新潟4R 3歳未勝利 注目
 勝ったベルダーイメルについて。
1着:ベルダーイメル 勝ち馬注目
 完全タイム差はマイナス0秒3で、あと0秒1速ければBランクだった。最後の楽な手応えからは0秒1短縮は可能でしょうし、そもそもスタート直後にロスがあった。具体的には一歩目で躓いて体勢を崩し、さらに外から内に切れ込んで来たココリミネルヴァの影響も少し受けている。それでも楽に先行でしたように、以前のズブさが抜けているのが良いですし、ようやく軌道に乗って来た。これまで上位人気で2桁着順になったことが2回あって、まぁオルフェーヴル産駒らしいアテにならない馬にも見えるが、2度の2桁着順は激しい入れ込みと心房細動だった。敗因はハッキリしていますし、今日の感じなら気性面の心配はもうしなくても良さそう。これまで間隔を詰めた時には良いレースをしていないので、その点には注意したいが、1勝クラスでも通用するだけの素質はあるでしょう。
新潟5R 2歳新馬 
1着:リフレイム 馬券summary
 まず7/25初日5R芝1600mの新馬戦を逃げ切った牝馬リフレイムは気性が半端なく難しくて、先手は取ったが4コーナーからは外へ外へと切れて、直線では外ラチ添いまで行ってしまって、鞍上の木幡巧也騎手はアブミを外しそうになりながらの勝利だった。タイムランクは補正込みのCだったが、外にヨレずに真っ直ぐ走っていたとすれば凄い時計になっていた可能性がある。今後の課題は気性の成長だろう。調教時から相当に苦労していたので、簡単ではないのは確かだと思う。それでも能力的には桁違いのモノを感じる。出走すれば注目したい。父はアメリカ3冠馬American Pharoahだが、海外ではむしろ芝の活躍馬が多い。
新潟9R 燕特別 タイムB
 基準より0秒5速い勝ちタイムだった。ラデツキーが先手を取ってマコトジュズマルが続いて直線に入って行ったが、好位にいた2頭が迫って来る。先行馬の内を突いたエンデュミオンが抜け出し、リードを広げて行く。一方、外からはメラーキが上がって来るが、エンデュミオンが3馬身半差をつけて1着。2着にメラーキが入ってその後の3着争いではクリノオウジャが先着。
1着:エンデュミオン 
 エンデュミオンが距離延長、初めての2400mで2勝目を挙げた。エンデュミオンは前半は離れた3番手。3コーナーから4コーナーにかけて差を詰めて行き、直線でも1番内側を通って抜け出した。ズーッと内ラチ添いを走っているので、全くロスがなかったという評価にはなるが、新潟のキツいカーブで内ラチ沿いを通って前との差を詰めて行けるのは、コーナリングが上手いということです。そのため、1勝目が阪神の内回りだったように、直線が長いコースよりはコーナーが多く直線が短いコースの方が合うと思われる。ヴィクトワールピサ産駒と言うか、ネオユニヴァース系全般にこのタイプが多い。タイムは桁違いに優秀という程でもなく、余裕の勝利でもないので昇級してすぐに通用するとは言いにくいが、次走が小倉あるいは新潟の内回りなら2勝クラスでも上位可能と見る。
2着:メラーキ 
 2着のメラーキは4コーナーで勝ち馬の外にいたが、その時点で追い通し。それでも直線でしぶとく伸びているが、タイトなコーナーで脚を使うレースは得意ではなくて、直線の長いコースの方が向いているように見える。
3着:クリノオウジャ 
 3着のクリノオウジャは内で脚を溜めていたが、直線で外に出す時にスムーズではなかった。まぁ、それでも上位に来るように安定はしている。

  馬券Summary
春のG1回顧 古馬編
 4月中旬から6月にかけてのこの番組の休止期間中のタイムランク上位レースというのは6月に特別編2回行ってそこで振り返った訳だが、その休止中は春のG1レースが行われていた期間でもあった。ということで特別編で触れられていないところが多いので、今回から3回に分けてこの馬券summaryで春のG1レースを振り返っておく。ということで、今回は古馬編として4つのレースを取り上げる。

 5/3京都で行われた天皇賞・春。
春のG1回顧 古馬編
 タイムランクはSL・メンバーランクはCだった。このレースの前走に当たる阪神大賞典では派手に出遅れたキセキが互角のスタートを切って、前半は折り合っている感じで3番手につけていたが、1周前のスタンド前で行く気満々になってしまって1コーナーでは先頭。ただし、阪神大賞典のように前にいる馬が競り合ってペースが速くなる事はありませんでした。それでも残り200m付近で先行した2頭は失速し、3番手にいたスティッフェリオが先頭。内からはユーキャンスマイルが伸びて来たが、外から力強く伸びたフィエールマンが差し切った。ミッキースワローは途中まで併せていたフィエールマンには伸び負けしたが、内のユーキャンスマイルは交わして3着に入った。

1着:フィエールマン
 1番人気のフィエールマンが天皇賞・春を連覇。フィエールマンは中団で脚を溜めて2周目3コーナーで他が動いた時も動かなかったですね。そして直線で外に出すと力強い伸び。切れ味というのは感じられませんでしたけども、ステイヤーらしい勝ち方だった。重賞に限ると3000m以上は全て勝っていて、3000m未満では勝っていない。ということで秋は適したレースを国内で探すのがちょっと難しいかなと思う。

2着:スティッフェリオ
 そしてその勝ち馬と同タイム、ハナ差で11番人気スティッフェリオが2着。3着にミッキースワローが入っている。2着のスティッフェリオは最初は2番手。キセキが行ってからは3番手でマイペースの追走。4コーナーで徐々に前との差を詰め、絶好のタイミングで先頭に立ったように見えたが、これを差したフィエールマンを褒めるしかない。4コーナーで後ろの方になってしまうと厳しいが、前の方で流れに乗れば崩れにくい馬。

3着:ミッキースワロー
 そしてその勝ち馬と同タイム、ハナ差で11番人気スティッフェリオが2着。3着にミッキースワローが入っている。3着のミッキースワローは前半行きたがっていて、抑えているうちに下がってしまったが、その後2週目の向正面でポジションを上げて行って、直線入り口では前を射程圏に入れていた。そこから後ろにいたフィエールマンにも交わされた辺りはG1の壁を感じるが、6歳になってますます安定感が出て来た。

4着:ユーキャンスマイル
 2番人気のユーキャンスマイルは4着だった。ずっと内を通って直線でもロスなく内を突けたが、このレースの頃はもう内が伸びる馬場ではなかった。

5着:トーセンカンビーナ
 5着のトーセンカンビーナは相変わらずスタートが遅くて後方から。最後はよく伸びていますし、こういう長距離適性も高いが、常に後ろからになるので展開に左右される。

6着:キセキ
 そして3番人気のキセキは結局6着だった。お客さんがいなくても1週目のスタンド前で行く気になってしまった。どうも4コーナーを2回通るコースだとこうなってしまう模様。

 5/17東京で行われたヴィクトリアマイル
春のG1回顧 古馬編
 タイムランクがB・メンバーランクはCだった。トロワゼトワルが少し仕掛けてハナを切り、800m通過は45秒6。数字だけを見ると速いように思うが、実は超高速馬場なので速めの平均ペースというところ。大半の馬が思い通りのポジションに収まって淡々と流れた。残り400mを切ってもトロワゼトワルが先頭だったが、すぐ後ろのサウンドキアラとアーモンドアイは持ったまま。まぁアーモンドアイが来るのを待ってサウンドキアラも追い出したが、もう勢いが違いすぎてアーモンドアイは目一杯に追わないまま独走。サウンドキアラは2着に上がり、しぶとく伸びたノームコアが3着だった。

1着:アーモンドアイ
 単勝1.4倍の人気に応えたアーモンドアイ、G1 7勝目を上げた。アーモンドアイはシャドーロールをつけて馬場に先出しした。これが良かったのか、落ち着きがあって好スタートを切って楽に好位につけられた事で楽勝した。有馬記念以来5ヶ月ぶりだった事はこの馬にとってはむしろプラスだった。

2着:サウンドキアラ
 その勝ち馬から4馬身離された2着争いは内のサウンドキアラがクビ差、ノームコアに先着。2着のサウンドキアラはスタートしてしばらく進んでから上がって行って3番手。そこでスムーズに運べた。直線でも追い出しを待つ余裕があった事で、まぁ勝ち馬は別格として強い内容。左回りでは昨年のヴィクトリアマイル7着など、これまで2着以内1度もなかったが、本格化した今なら左回りも問題なかった。

3着:ノームコア
 その勝ち馬から4馬身離された2着争いは内のサウンドキアラがクビ差、ノームコアに先着。3着のノームコアはスタートが一息。そこから好位につけるまでに脚を使った事も影響したのか、追われてからはジリジリとしか伸びなかった。と言ってもまぁすぐ前にいたアーモンドアイの伸びが凄すぎて、ジリジリとしか伸びてないように見えたという面はありまして、1600mでは実に安定している。

4着:トロワゼトワル
 4着のトロワゼトワルはマイペースの逃げに持ち込み、すぐ後ろの有力馬が追い出しを待ったことも幸いして粘れたが、速い時計が出る馬場には強い。

5着:ダノンファンタジー
 5着のダノンファンタジーは中団に控えて直線で伸びてはいるが、自分の競馬に徹する事で5着には来たという印象。まぁ3歳春まで程の伸びが最近では見られない。

7着:ラヴズオンリーユー
 3番人気のラヴズオンリーユーは7着だが、およそ6ヶ月ぶりの実戦でベストではない1600mですから、仕方の無い結果でしょう。

8着:プリモシーン
 そして2番人気のプリモシーンは8着だった。昨年1分30秒5で2着ですから、まぁ高速馬場が合わないという訳ではなくて、こういう切れる差し馬にはあまりレーン騎手が合わないんじゃないかなと思う。

 6/7東京で行われた安田記念
春のG1回顧 古馬編
 タイムランクはC・メンバーランクはBだった。今年ちょっと例年とメンバーが違う感じで、ダノンスマッシュ、そしてミスターメロディと1200mに実績がある1200mベストのような馬が出ていたが、この2頭が先行して800m通過は45秒7。馬場差を考慮するとヴィクトリアマイルよりは速いと判断できるが、それでもハイペースという程ではなかった。しかし、先行馬は直線に入ると失速してしまう。4コーナーで外から勢い良く上がって行ったグランアレグリアが残り300m付近で先頭に立ち、そこからは後続を寄せ付けず完勝した。出遅れたアーモンドアイは伸びては来たが、まぁ勢いが一息で離れた2着まで。内でロスなく立ち回ったインディチャンプが3着となった。

1着:グランアレグリア
 グランアレグリアが昨年の桜花賞以来のG1制覇となった。グランアレグリアは中団で折り合い、早めに動いて坂下で抜け出して2馬身半差という快勝だった。この馬の能力が非常に高いという事は、実は新馬戦の時点で分かっていて、問題はその力を出せる状況なのかどうかということになる。これまでに負けたレースというのは、中9週での阪神、中3週での東京、そして中13週での中京。間隔を空けてなおかつ長距離輸送がなければ走るという傾向通り、中9週の東京で強さを見せた。こういう取捨の基準はレース間隔と長距離輸送の有無となる。

2着:アーモンドアイ
 勝ち馬から2馬身半差で単勝1.3倍の支持を受けたアーモンドアイが2着。昨年の2着インディチャンプは3着だった。2着のアーモンドアイは好スタートを切ったヴィクトリアマイルとは違って出遅れた。それでも2着には来ているが、道中の行きっぷりも良くなくて、直線の伸びも昨年の安田記念や前走のヴィクトリアマイルと比べるとイマイチだった。今回がデビューをしてから初めての中4週以内。それも中2週という事ですから、これが堪えたのだと思う。

3着:インディチャンプ
 勝ち馬から2馬身半差で単勝1.3倍の支持を受けたアーモンドアイが2着。昨年の2着インディチャンプは3着だった。3着のインディチャンプもスタートは早くなかったが、内でロスなく運んで直線でも内をこじ開けて伸びて来た。こういうロスのないレース運びで3着ですから、まぁ上位2頭には力負けしたしたという内容。

4着:ノームコア
 4着のノームコアも出遅れている。内で脚を溜めて直線では外に出し、目立つ伸びだったが間に合わなかった。という事でこの馬は展開に左右されがちだが、それでも1600mでは安定している。

 おしまいは6/28に阪神で行われた宝塚記念
春のG1回顧 古馬編
 タイムランクがE・メンバーランクはBだった。このレースの前に短時間に大雨が降って発表は稍重だが、もうバシャバシャと音が鳴るほど水分を含んだ馬場だった。そういう馬場で1000m通過が1分丁度。先行した馬はもうペースが速くて苦しくなってしまい、4コーナーで外からマクったクロノジェネシスが一気に先頭に立つと、直線は引き離す一方で6馬身差の圧勝となった。4コーナーでクロノジェネシスと一緒に動いたキセキが2番手を最後まで守り切って2着。サートゥルナーリアは外から伸びかけたが、残り200mを切って失速してしまった。そしてしぶとく伸びたモズベッロが3着に入った。

1着:クロノジェネシス
 時計は遅いが2番人気に支持された牝馬クロノジェネシスの圧勝だった。クロノジェネシスは馬場差が設定不能だった京都記念も楽勝しており、力のいる馬場は鬼というレベルの巧者。その反面、良馬場のスローペースでは切れ負けする事が多いが、こういうタイプは牝馬限定戦よりも牡馬相手の方が好走しやすい。

2着:キセキ
 勝ち馬から6馬身差でキセキが2着。さらに5馬身離れてモズベッロが3着だった。この2着キセキの好走要因、その1は折り合いがついた事。折り合いがついた理由の1つは1周目4コーナーから行きたがった阪神大賞典や天皇賞・春とは違い、4コーナーを2回通るレースでは無かった事。そして何と言っても道悪だと思う。こういう折り合いに難のある馬というのは、馬場がかなり悪いと脚元に集中して引っかかっている暇がなくて、折り合いがつくことがよくある。従ってこの1戦だけで、もう折り合いは大丈夫とはちょっと言えないと思う。

3着:モズベッロ
 勝ち馬から6馬身差でキセキが2着。さらに5馬身離れてモズベッロが3着だった。3着のモズベッロは3コーナーではクロノジェネシスのすぐ後ろにいて、そこから引き離されたが、直線ではしぶとく伸びた。直線でも外からサートゥルナーリアが来た所から伸びていて、併せると伸びるという感じ。内を空けた進路でも内へのもたれ方は以前よりましになっていて、どんどん本格化している。秋も楽しみ。

4着:サートゥルナーリア
 一方、1番人気のサートゥルナーリアは4着、3番人気ラッキーライラックは6着だった。4着のサートゥルナーリアにとって、こういう直線が短い内回りは良かったはずだが、道悪の2200mではスタミナが保たなかった。東京では脚の使い所が難しいので、秋にどこで買えるかという判断は簡単ではないと思う。

6着:ラッキーライラック
 一方、1番人気のサートゥルナーリアは4着、3番人気ラッキーライラックは6着だった。6着のラッキーライラックはクロノジェネシスと同じく牝馬限定戦よりも牡馬相手の方が好走しやすいタイプだが、ここまで馬場が悪化すると対応できなかった模様。
解説者:大川浩史(日刊競馬)
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