2020年1回札幌4日目

開催一覧
2020/12/27 (日)
中山 阪神
2020/12/26 (土)
中山 阪神
2020/12/20 (日)
中山 阪神 中京
2020/12/19 (土)
中山 阪神 中京
2020/12/13 (日)
中山 阪神 中京
2020/12/12 (土)
中山 阪神 中京
2020/12/06 (日)
中山 阪神 中京
2020/12/05 (土)
中山 阪神 中京
2020/11/29 (日)
東京 阪神
2020/11/28 (土)
東京 阪神
2020/11/23 (月)
東京 阪神
2020/11/22 (日)
東京 阪神
2020/11/21 (土)
東京 阪神
2020/11/15 (日)
東京 阪神 福島
2020/11/14 (土)
東京 阪神 福島
2020/11/08 (日)
東京 阪神 福島
2020/11/07 (土)
東京 阪神 福島
2020/11/01 (日)
東京 京都 福島
2020/10/31 (土)
東京 京都 福島
2020/10/25 (日)
東京 京都 新潟
2020/10/24 (土)
東京 京都 新潟
2020/10/18 (日)
東京 京都 新潟
2020/10/17 (土)
東京 京都 新潟
2020/10/11 (日)
東京 京都 新潟
2020/10/10 (土)
東京 京都 新潟
2020/10/04 (日)
中山 中京
2020/10/03 (土)
中山 中京
2020/09/27 (日)
中山 中京
2020/09/26 (土)
中山 中京
2020/09/21 (月)
中山 中京
2020/09/20 (日)
中山 中京
2020/09/19 (土)
中山 中京
2020/09/13 (日)
中山 中京
2020/09/12 (土)
中山 中京
2020/09/06 (日)
新潟 小倉 札幌
2020/09/05 (土)
新潟 小倉 札幌
2020/08/30 (日)
新潟 小倉 札幌
2020/08/29 (土)
新潟 小倉 札幌
2020/08/23 (日)
新潟 小倉 札幌
2020/08/22 (土)
新潟 小倉 札幌
2020/08/16 (日)
新潟 小倉 札幌
2020/08/15 (土)
新潟 小倉 札幌
2020/08/09 (日)
新潟 札幌
2020/08/08 (土)
新潟 札幌
2020/08/02 (日)
新潟 札幌
2020/08/01 (土)
新潟 札幌
2020/07/26 (日)
新潟 札幌
2020/07/25 (土)
新潟 札幌
2020/07/19 (日)
福島 阪神 函館
2020/07/18 (土)
福島 阪神 函館
2020/07/12 (日)
福島 阪神 函館
2020/07/11 (土)
福島 阪神 函館
2020/07/05 (日)
福島 阪神 函館
2020/07/04 (土)
福島 阪神 函館
2020/06/28 (日)
東京 阪神 函館
2020/06/27 (土)
東京 阪神 函館
2020/06/21 (日)
東京 阪神 函館
2020/06/20 (土)
東京 阪神 函館
2020/06/14 (日)
東京 阪神 函館
2020/06/13 (土)
東京 阪神 函館
2020/06/07 (日)
東京 阪神
2020/06/06 (土)
東京 阪神
2020/05/31 (日)
東京 京都
2020/05/30 (土)
東京 京都
2020/05/24 (日)
東京 京都 新潟
2020/05/23 (土)
東京 京都 新潟
2020/05/17 (日)
東京 京都 新潟
2020/05/16 (土)
東京 京都 新潟
2020/05/10 (日)
東京 京都 新潟
2020/05/09 (土)
東京 京都 新潟
2020/05/03 (日)
東京 京都 福島
2020/05/02 (土)
東京 京都 福島
2020/04/26 (日)
東京 京都 福島
2020/04/25 (土)
東京 京都 福島
2020/04/19 (日)
中山 阪神 福島
2020/04/18 (土)
中山 阪神 福島
2020/04/12 (日)
中山 阪神 福島
2020/04/11 (土)
中山 阪神 福島
2020/04/05 (日)
中山 阪神
2020/04/04 (土)
中山 阪神
2020/03/31 (火)
中山
2020/03/29 (日)
中山 阪神 中京
2020/03/28 (土)
中山 阪神 中京
2020/03/22 (日)
中山 阪神
2020/03/21 (土)
中山 阪神
2020/03/20 (金)
中山 阪神
2020/03/15 (日)
中山 阪神 中京
2020/03/14 (土)
中山 阪神 中京
2020/03/08 (日)
中山 阪神 中京
2020/03/07 (土)
中山 阪神 中京
2020/03/01 (日)
中山 阪神 中京
2020/02/29 (土)
中山 阪神 中京
2020/02/23 (日)
東京 京都 小倉
2020/02/22 (土)
東京 京都 小倉
2020/02/16 (日)
東京 京都 小倉
2020/02/15 (土)
東京 京都 小倉
2020/02/09 (日)
東京 京都 小倉
2020/02/08 (土)
東京 京都 小倉
2020/02/02 (日)
東京 京都 小倉
2020/02/01 (土)
東京 京都 小倉
2020/01/26 (日)
中山 京都 小倉
2020/01/25 (土)
中山 京都 小倉
2020/01/19 (日)
中山 京都 小倉
2020/01/18 (土)
中山 京都 小倉
2020/01/13 (月)
中山 京都
2020/01/12 (日)
中山 京都
2020/01/11 (土)
中山 京都
2020/01/06 (月)
中山 京都
2020/01/05 (日)
中山 京都
  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス1秒8、日曜がマイナス1秒9だった。ここまで4日間の馬場差を確認しておくとマイナス1秒9かマイナス1秒8で、ほとんど変わらず安定している。
  1週前の日曜日に芝を刈り、さらに雨は全く降らなかったが、月曜から金曜まで水をまいた影響なのか、土曜の含水率は少し高め。そのため1週目と同じ馬場差だったが、土曜より乾いた日曜は少しマイナス方向に動いた。開催2週目で高速馬場だが、極端な前残り傾向にはなっていない。札幌の直線は短いが、コーナーは中山より緩いぐらいで、コーナーで加速して行く事が難しくない。そのため極端なスローペースにならなければ、高速馬場であっても差しが届きにくいという事はない。来週の2回開催1週目までAコースが使用され、その後の3週はCコースが使用される。
 先週の馬場差1700m対象の数値は土曜がマイナス0秒7、日曜がマイナス0秒6だった。ここまで4日間の馬場差を確認しておくと、マイナス0秒7かマイナス0秒6でこちらもほとんど変わらない。
 先週は全く雨が降らず水をまいていてもかなり乾いたコンディション。同じように乾いていた1週目と同じ馬場差で日曜の方が土曜より少し時計が掛かったのも、1週目と同じだった。先週は札幌のダートにしては逃げ・先行馬の勝ちが多く無かったが、差すにしても4コーナーで位置を上げていないと厳しい。


  タイム分析
 2020/08/02 (日)  芝=-1.9  Aコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
3R T2000 ココニアル 牝3 未勝利・牝 2:01.2 -1.8 -0.4 -0.3 -1.9 C C 6.55
4R T1200 タイセイレフィーノ 牝3 未勝利 1:08.6 -1.7 --- -0.6 -1.1 B B 6.44
5R T2000 バニシングポイント 牡2 新馬 2:02.4 -1.7 --- +0.2 -1.9 C C 6.14
7R T2000 シャムロックヒル 牝3 1勝クラス 2:01.2 -0.9 -0.7 +0.3 -1.9 C D 8.13
8R T2600 ビーマイオーシャン 牡3 積丹特別(1勝) 2:39.7 -2.8 -0.4 -0.7 -2.5 B D 4.40
11R T1800 レッドアネモス 牝4 クイーン(G3) 1:45.9 -1.2 --- +0.5 -1.7 D D 9.38
12R T1500 ソウルトレイン 牡3 札幌道H(2勝) 1:28.1 -0.7 -0.2 +0.5 -1.4 D C 5.92
 2020/08/02 (日)  ダ=-0.6
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
1R D1000 ミカンサン 牝2 未勝利 0:59.6 -0.5 --- -0.1 -0.4 C D 8.57
2R D1700 アイルビーメジャー 牡3 未勝利 1:46.0 -0.8 --- -0.2 -0.6 C D 6.85
6R D1000 ジョイウイン 牡3 1勝クラス 0:59.1 +0.1 --- +0.5 -0.4 D C 6.00
9R D1700 セイユメアカリ 牡3 1勝クラス 1:45.5 -0.2 --- +0.4 -0.6 D D 6.50
10R D1700 エスト 牝4 ポプラ特(2勝) 1:45.5 +0.6 --- +1.2 -0.6 E D 10.86

札幌2R 3歳未勝利 注目
 2着だったキョウエイパラストについて。
2着:キョウエイパラスト 
 大跳びでスピードに乗るまで時間が掛かるので小回り1700mでは後ろからになるが、3コーナー手前から動き出して直線入り口でほぼ先頭。ここで1番人気のレッドシリウスに並び、これには競り勝ったが良い目標にされてしまって、4コーナーではすぐ後ろで脚を溜めていたアイルビーメジャーに差されてしまった。差されたとは言え、かなり長く脚を使っていてスタミナは豊富。先ほど新潟のタイム分析でも述べたように、父エスケンデレヤの産駒はJRAの17勝中14勝がダート1800m以上なので、1700mでこれだけ走れるならもっと適した条件なら勝つ可能性はかなりある。また同じ1700mでもコーナーがきつい函館ではコーナーで外へ膨れ気味になり、そして差を詰め切れなかったが、コーナーが緩い札幌だとスムーズだった。という事で次走が札幌ダート2400mなら狙えると思うが、私の読みと言うか妄想通りだと先ほどのマジックウォリアーと同じレースで当たってしまいます。その場合、どちらを本命にするか悩むが、とりあえずこの2頭の馬連はしっかり買いたいと思う。
札幌4R 3歳未勝利 タイムB
 基準より0秒6速い勝ちタイムだった。
1着:タイセイレフィーノ 
 タイセイレフィーノが11走目で勝ち上がった。タイセイレフィーノは好位の内で脚を溜め、4コーナーで馬群が外へ広がって行く時に内・外の差を活かして差を詰め、直線入り口では逃げたホウオウエンジェルのすぐ後ろ。そしてホウオウエンジェルが早めにスパートして、差を広げていた事も幸いして外にもスペースがあり、必要最小限だけ外に出して差し切った。同じだけ走れば1勝クラスでも上位可能というタイムだが、ここまでロスのないレースを続けてできるかどうかが鍵となる。
2着:ホウオウエンジェル 番組注目馬
 2着ホウオウエンジェルはダッシュ良く出て行ってハナを切り、早めにスパート。何もかも上手く運べた勝ち馬には差されたが、内容はかなり良く次走も先行できればかなり有力。メンコを外した事で行きっぷりが良くなったので、次走も今回のようにスムーズに先行できると思う。
3着:ジュンジュン 
 そして3着以下は差し・追込み馬が続いた。3着のジュンジュンも勝ち馬と同様に内でロスなく運べて、直線でも詰まったりする事なく、最内から伸びた。次も続けて好走できるかとなるとかなり疑問。
4着:ダンツシルビア 
 4着のダンツシルビアも内でロスなく運べたが、これまでは揉まれると凡走する事が多かった馬。内で運べたこと自体が収穫ではある。
6着:フローラルドレス 
 その他では6着のフローラルドレスをチェックしておく。出遅れて4コーナーでも最後方だったが、直線の伸びは目立った。だいたいいつも後ろからになるので、アテにはならないが人気にもなりにくいので、2着や3着の候補には入れたい。
札幌5R 2歳新馬 注目
 勝ったバニシングポイントについて。
1着:バニシングポイント 
 2000mを馬なりのまま走って来たら圧勝しちゃいましたというレースだが、まず頭が高くてなおかつ向正面や最後の直線では何度も手前を替えているので、左右にフラフラしていましたし、特に最後の直線では変なって手前の変え方をして内ラチに突っ込みそうな動きをしていた。若さ丸出しなのに馬なりで圧勝していて、馬なりなのに2000mの新馬戦でペース補正が入らないラップになっている訳ですから、能力は高い。本気で走るようになればどれだけのパフォーマンスを見せてくれるか楽しみではあるが、Tapit産駒なので本気に走るようになると気性の激しさがモロに出てくる可能性もある。色々な点で観察する甲斐がある馬なので、ワクワクハラハラドキドキしながら見守っていきましょう。
1着:バニシングポイント 馬券summary
 今年の北海道の開催では札幌から3頭を取り上げる。1回開催からは2頭で、まず8/2 開催4日目5R芝2000mの新馬戦を7馬身差で圧勝した牡馬バニシングポイント。前半1000mが1分1秒0、後半が1分1秒4の淀みないペースで押し切った。タイムランクはCだが、全体にフワフワして遊びながらの勝利なので、器は相当に大きいと思う。父はTapit、ダートの印象が強い種牡馬なのかもしれないが、洋芝に逆に適性が高いのかもしれない。ただ走るフォームは硬さは感じられなくて、柔軟性があるので芝の中距離でも恐らく重賞級と見ている。
札幌8R 積丹特別 タイムB
 基準より0秒7速い勝ちタイムだった。
1着:ビーマイオーシャン 勝ち馬注目
 ビーマイオーシャンが芝2600mで連勝した。ビーマイオーシャンは出遅れたものの、すぐに挽回して前に取り付き、2週目の3コーナーで先頭に並ぶと直線半ばまで危なげなく突き放した。前走初めての2600mで完全体でマイナス1秒9を叩き出した能力と距離適性の高さは伊達ではなくて、昇級しても好タイムで楽勝だった。ペース補正マイナス0秒4は入っているが、最初の200mを除けば最も遅い地点でも12秒4。極端にペースが遅くなって息が入るという展開ではなかっただけに、スタミナを誇示する勝ち方だったと思う。札幌芝2600mの2勝クラスは8/22の札幌日刊スポーツ杯で、ここ2戦の勝ちっぷりから昇級初戦でもそれなりのハンデになりそうだが、それでも通用可能だろう。
2着:ウインダークローズ 
 2着以下は勝ち馬から3馬身半以上離された。2着のウインダークローズは最初は逃げていたが、3コーナー手前で2番手のウインローズブーケがその後ろのビーマイオーシャンに突かれるように上がって来て、少し離れた3番手になって手応えも悪化。そこから盛り返して2着ですから初の2600mで長距離適性を示したと言える。次走も同じ距離なら上位候補。
3着:ウインローズブーケ 
 3着のウインローズブーケは前半行きたがっていて、長距離向きには見えないが、最初から逃げていれば折り合えたという可能性はある。まぁ次走で軽視する必要はないが、またウインダークローズと同じレースに出るとなるとハナは主張しにくいかもしれない。
札幌10R ポプラ特別 タイムE
 基準より1秒2遅い勝ちタイムだった。
札幌11R クイーンS 重賞
 タイムランク・メンバーランクともにDだった。3枠2頭が前へ行って4コーナーに差し掛かる。前走で逃げていた馬が3頭。その他にもアロハリリー・コントラチェック・カリビアンゴールドと先行策が理想の馬がいて、予想された通りのハイペースになった。流れは差し馬向きになったが、直線が短いので4コーナーから直線にかけてのコース取りや捌きが勝負の分かれ目となった。4コーナーで1番外をマクったシャドウディーヴァは4着。最内を狙ったスカーレットカラーはまともに前が詰まり、立て直してから伸びたが3着。ビーチサンバは外へ行くタイミングが遅れ、シャドウディーヴァをやり過ごしてから追い出して鋭く伸びたが2着。そして勝ったのは上手く馬の間を抜けて来たレッドアネモスだった。
1着:レッドアネモス 
 レッドアネモスが間を割って抜け出し、重賞初制覇。という事でこのレッドアネモスの勝因というのは、自身はスムーズに馬群を捌けて、2着馬・3着馬がちょっとコース取りを失敗して力を出し切れなかった事だが、まぁ上手く行ったという事だが、あれだけ馬群を捌ける器用さがあるという事。とは言え、次走でまた本命にして買えるかとなるとちょっと疑問ではある。
2着:ビーチサンバ 
 そして2着は外から伸びたビーチサンバ、3着は内を突いたスカーレットカラーだった。2着のビーチサンバはスタートが遅く後ろから。4コーナーから直線にかけてのコース取りも上手く行かず脚を余した。重賞を勝つだけの力がある事は示している。
3着:スカーレットカラー 
 そして2着は外から伸びたビーチサンバ、3着は内を突いたスカーレットカラーだった。3着のスカーレットカラーは直線でまともに前が詰まった。札幌の直線で急ブレーキをかけているようだと万事休すだが、立て直してからの伸びは流石と言えるモノだった。
4着:シャドウディーヴァ 
 4着のシャドウディーヴァは力は出し切れているが、札幌の4コーナーであれだけ外を回ると楽ではない。やはりベストは東京コースなのだろう。
6着:フェアリーポルカ 
 2番人気のフェアリーポルカは6着だった。これまで54キロ以下でしか好走した事がないだけに56キロは堪えた模様。
10着:コントラチェック 
 そして3番人気のコントラチェックは10着。楽にハナを切れた時にしか勝っていないので、これだけ他に先行馬がいるレースで3番人気というのはちょっと無理筋だったかなぁと思う。
札幌12R 札幌道新スポーツ賞 注目
 10着だったオースミカテドラルについて。
10着:オースミカテドラル 
 スタートでアオってしまって後ろからになり、馬群に追いついた辺りからはズーッと行きたがっていて、直線ではもう脚がなかった。前走で馬任せに途中から行かせるレースをしているだけに、後ろで抑えるレースになってしまっては馬も戸惑ったのだと思う。それから、いくら行きたがっていたとは言え、直線では追い出しても全く反応していないので、もしかすると洋芝は合わないのかもしれない。で、今年の2月の野芝がなくなってほぼ洋芝だけになっていた京都、あるいは稍重の阪神では動ききれず、阪神の良馬場ではパフォーマンスが上がったので、洋芝が合わないという説は的外れではないような気がする。そもそも京都や阪神の外回りといった広いコースが合うので、9月の中京に出てきたら大きく変わると見た。

  馬券Summary
春のG1回顧 PART2
 今回はテーマが2つある。まずは前回の春のG1回顧古馬編に続いて春のG1回顧パート2として、3歳牝馬限定のG1 2鞍とNHKマイルカップを振り返る。

 4/12阪神競馬場で行われた桜花賞
春のG1回顧 PART2
 タイムランクがD・メンバーランクはBだった。前走のチューリップ賞では何が何でも逃げないというレースをしたスマイルカナが桜花賞ではハナに立った。一方、チューリップ賞では稍不本意な溜め逃げになってしまったレシステンシアがスマイルカナを追走し、600m34秒9、800m46秒5。馬場差プラス2秒2の重馬場としては速いが、先行2頭は速いペースで先行した方が持ち味を生かせるので、直線では後続を離していた。この競り合いはレシステンシアが制する訳だが、だいたいこの2頭で決まりそうな所を外からデアリングタクトが一気に追込みを決め、そしてさらに突き放した。もう展開不問という追込みで、もの凄く強かったと思う。

1着:デアリングタクト
 2番人気のデアリングタクトがデビューから土つかずの3連勝で桜花賞馬となった。デアリングタクトは前走のエルフィンステークスでもベースも展開も関係ないという追込みを決めていたが、G1でも同じことをやってのけた。キャリア3戦目で初めて経験する道悪も問題とせず、ただひたすら強いというレース内容だった。

2着:レシステンシア
 そして2着が1番人気のレシステンシア、3着が9番人気のスマイルカナと前へ行った2頭だった。2着のレシステンシアはハイペースで逃げた阪神ジュベナイルフィリーズが1着。スローペースで逃げたチューリップ賞が3着。力を出せるハイペースの先行になるかどうかが鍵だったが、チューリップ賞とは違いスマイルカナが行った事でレースはしやすくなった。勝ち馬には力の差を見せつけられたが、力を出せる展開に持ち込めれば崩れない馬。

3着:スマイルカナ
 そして2着が1番人気のレシステンシア、3着が9番人気のスマイルカナと前へ行った2頭だった。3着のスマイルカナはフェアリーステークスを早めの平均ペースで逃げ切った後、チューリップ賞で控えるレースを試みて7着。そして本番の桜花賞では逃げて巻き返した。今後は無理に下げるようなレースはしないはずですし、今の芝のマイル路線でペースを緩めない逃げ・先行がベストという馬は相対的に有利だと思う。

4着:クラヴァシュドール
 チューリップ賞の3着馬と7着馬が桜花賞で2着・3着と着順を上げて好走したのと対照的に、チューリップ賞1着マルターズディオサは8着。2着クラヴァシュドールは4着と着順を下げた。まず4着のクラヴァシュドールは3コーナーで外から寄られ、さらに挟まれた事で位置が下がってしまった。その後は内でロスなく進められたが、3コーナーでスムーズなら2着争いには加わっていたかもしれない。ただ、チューリップ賞の時点でもう仕上がりがほぼ完璧で、大きな上積みがありませんでしたし、チューリップ賞で普通に力を出せるレース運びができた点はレシステンシア・スマイルカナとは異なったという事。

8着:マルターズディオサ
 チューリップ賞の3着馬と7着馬が桜花賞で2着・3着と着順を上げて好走したのと対照的に、チューリップ賞1着マルターズディオサは8着。2着クラヴァシュドールは4着と着順を下げた。そして8着のマルターズディオサはラスト100mぐらいは完全に失速していた。まぁ重馬場が影響したと考えるのが自然だが、それとともに2歳時からあまり成長していないような気がする。

 5/10東京競馬場で行われたNHKマイルカップ
春のG1回顧 PART2
 タイムランクがD・メンバーランクはCだった。スタート後に軽く仕掛けただけでレシステンシアがスッと前に出てハナを切り、600m34秒1、800m46秒0とやや速めの平均ペース。スタート直後に少しトモを落としたラウダシオンは気合いをつけたところ、行く気になってレシステンシアの外に並んで行ったが、3コーナー手前で引いて先行2頭は折り合った。直線半ばまで先行2頭が後続離し、ラウダシオンはレシステンシアに並ぶところまで持ったまま。その手応え通りに楽々と抜け出した。レシステンシアは最後は一杯になったが、粘って2着は確保。3着争いはギルデッドミラーがタイセイビジョンにハナ差先着した。

1着:ラウダシオン
 9番人気のラウダシオンが勝ってG1初制覇。ラウダシオンはこれまでの3勝が1400m以下。1度だけ経験した1600mは朝日杯フューチュリティステークスの8着で、1400mのファルコンステークス2着から1600mのG1で1着になるとは、非常に読みにくかったが、見た目の内容は完璧だった。ただ、東京1600mのG1としてはペースが速くなかった事が幸いしているはずで、8着だった朝日杯フューチュリティステークスはハイペース。今後はハイペースの1600mをこなせるかどうかが鍵となる。

2着:レシステンシア
 その後レシステンシアは桜花賞に続いて2着。そしてG1初挑戦のギルデッドミラーは3着だった。2着のレシステンシアは目一杯のレースをした桜花賞から中3週で初めての長距離輸送。体重も減り続けてギリギリの状態だったために最後は一杯になったが、力は見せましたしキツイレースの後、キツい日程でも力を出せるというタフさがある。

3着:ギルデッドミラー
 その後レシステンシアは桜花賞に続いて2着。そしてG1初挑戦のギルデッドミラーは3着だった。3着のギルデッドミラーは好位の内でじっとしていて、直線でも前が詰まったりせずスムーズ。ベース自体は前に有利だったとは言え、力を出したはず。また、このレースの次走1番人気で6着だった中京記念を見ると、内ラチを頼らせた方が力を出せるタイプの模様。

4着:タイセイビジョン
 4着タイセイビジョンは前半少し行きたがったり、3コーナーでごちゃごちゃして他馬と接触したりとスムーズでなかった。その差が3着とのハナ差かと思われるが、ハイペースなら後ろから差せますし、平均ペースで前につけても上位に来れる辺りが自力の確かさというものだと思う。

13着:サトノインプレッサ
 それから3番人気のサトノインプレッサは13着だった。重賞初出場で勝ったディープインパクト産駒の次走は危ないという法則通りではあるが、次のダービーでは内枠を引いて内で我慢できた事で4着だった。という事で、今回は外枠も影響していた模様。
 5/24東京競馬場で行われた優駿牝馬・オークス
春のG1回顧 PART2
 タイムランクがD・メンバーランクはCだった。桜花賞と同様にスマイルカナの逃げとなった。桜花賞で2番手追走となったレシステンシアが不在のため、1000m通過59秒8の時点でもう2番手との差が大きく広がっていた。1000m通過後にペースダウンして2番手のウインマリリンが接近。さらに3コーナー過ぎでは外からクラヴァシュドールが2番手に上がったが、直線に入るとスマイルカナが内を少し空け、内ラチ添いで機会をうかがっていたウインマリリンが突っ込み、先に外から先頭に立っていたウインマイティーとの競り合いと思ったのも一瞬で、後ろの方で馬群を捌くのに苦労していたはずのデアリングタクトが一気に差し切った。

1着:デアリングタクト
 デアリングタクトが勝って無敗で牝馬2冠を達成した。今回のデアリングタクトはもう2コーナーで接触して下がったり、直線でもなかなか進路が出来なかったりとまぁ相当苦労していたが、もう進路ができた瞬間にその方向に向かって進路を変えて、さらに加速するという操縦性の良さと、前を追いかけて行く時の闘志が素晴らしかった。桜花賞もオークスも全く展開が向いていないのに2冠を達成している訳ですから、歴代の2冠馬と比較しても上位の存在。無事に秋を迎えれば3冠達成濃厚かと思う。

2着:ウインマリリン
 その後2着がウインマリリン、3着がウインマイティーと桜花賞組以外の馬が続いた。2着のウインマリリンは上手く最内から抜けて来たが、勝ち馬が強すぎた。スンナリ好位につけられるので、崩れにくく秋も上位候補だが、デアリングタクトを逆転するのはかなり難しそう。

3着:ウインマイティー
 その後2着がウインマリリン、3着がウインマイティーと桜花賞組以外の馬が続いた。3着のウインマイティーは早めに仕掛けて一旦先頭に立ったが、力が突出していた勝ち馬と内で脚を溜めた2着馬に負けたという事。内容は悪くないですし、スタミナを感じさせる。

4着:リアアメリア
 4着のリアアメリア、直線でデアリングタクトを外から押さえると言うか、蓋をしてから追い出したが、ジリジリとした伸びで間に合わなかった。これ、距離が長いのかもしれない。

11着:デゼル
 上位人気馬では2番人気デゼルが11着だった。レーン騎手込みでの人気になっていて、何か敗因があると言うよりは、現状ではこういう力関係なのだと思う。

15着:クラヴァシュドール
 そして3番人気のクラヴァシュドールは15着だった。3コーナーで挟まれたりして下がった桜花賞を踏まえて早めに行ったようだが、伸びなかった。レースぶりだけを見ると距離が長いように感じますが、まぁチューリップ賞の時点でほぼ完璧に仕上がっていたので、このオークスの頃には少し下降線だったのかもしれない。
自ブロック優先なしの新潟
 ただいま開催中の2回新潟は西の開催がないため、通常の自ブロック優先というものが解除されている。言うまでもなく例年と比べて関西馬の出走数が激増しているが、その成績はどうなってるかと言うと関西馬が予想通りに圧倒している。
自ブロック優先なしの新潟
 まぁクラス別に見ると、関東馬の勝率が比較的高いのは2歳新馬戦。3着まで独占した事も2回ある。元々新馬戦は自ブロック優先制度がないクラスであり、普段から夏の新潟は関西馬の出走が多いが、その中での関東馬の勝率4%というのは、だいたい例年通り。例年通りの成績を残していれば他のクラスと比べると好成績となるということ。2歳未勝利戦で関東馬の勝率が低いのは、初日の1Rが16頭全て関東馬だったためで、その初日1Rの他にも4日目1Rでも関東馬がワン・ツー・スリー。という事で総じて2歳戦では関東馬が健闘している。自ブロック優先が無効になって関東馬の被害が甚大なのが3歳未勝利戦。3歳未勝利戦がなくなるまで2ヶ月を切った段階で、これだけ関西馬に勝たれるというのは辛いが、関西馬同士で勝ちきれなかった馬の方が、自ブロック優先に守られて関東馬同士で走っても勝ちきれなかった馬より強いという事ですから、仕方が無いと思う。

 古馬のレースでは、未勝利戦と同様に普段は自ブロック優先が有効な1勝クラスも関西馬が圧倒している。3歳以上1勝クラスで1度しかない関東馬のワン・ツーは3日目の12Rで直線1000m。これは3着まで関東馬だった。そして3歳未勝利戦の2回の関東馬ワン・ツーの内の1回は4日目3Rの直線1000m。枠順とか展開とか負担重量など、馬の能力以外のファクターが結果に与える影響が大きい条件なので、東西の差が出にくいのかもしれないと推測する。

そして2勝クラスというのは、もともと自ブロック優先がないクラスだが、例年の夏の新潟はここまでの差は出ていない。6鞍全て関西馬のワン・ツー。そのうち4回はワン・ツー・スリーですから、関東馬を本命にした時点でほとんど当たらない。西の開催がなくて自ブロック優先が解除されている夏の新潟開催は、今週が最後となる。もちろん関西馬から軸馬を捜すのは基本だが、関東馬が比較的買えるのは2歳戦と直線1000m。そして2勝クラスは関西馬のワン・ツーが普通であるという事を頭にいれておきましょう。
解説者:大川浩史(日刊競馬)
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