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京都1R 3歳未勝利 タイムＡ

基準より1秒9も速い勝ちタイムだった。スズカデレヤが先手を取って2番手にバンクオブクラウズ、この先行2頭が並んで直線。後続は離されて、前2頭の争いとなり内のスズカデレヤが粘ってはいたが、ゴールでは外のバンクオブクラウズがアタマ差競り勝って1着。2着スズカデレヤから8馬身離れてレッドミダス3着。

1着：バンクオブクラウズ

TOPIXでも取り上げたようにバンクオブクラウズが速い時計で勝ち上がった。前半が普通で、中盤が遅く、後半が速いという京都のダート中距離で最も速い時計が出やすく、なおかつ前残りになりやすいラップだった。なので、2番手から勝ったバンクオブクラウズ・逃げて2着のスズカデレヤともに少々割引が必要だが、ペース補正を抜いてもマイナス1秒6。さらに展開有利な分を考慮しても、まぁAランクである事に変わりは無く、このタイム自体は高く評価できる。ただし、どちらも高速馬場のダートで一気にパフォーマンスを上げて来たので、良馬場のダートで同じだけ走れるかどうかはわからない。仮に良馬場でパフォーマンスが下がっても有力である事に変わりはないが、昇級戦でも好勝負とか次走は勝てるとかそういう事は言いにくい。

2着：スズカデレヤ

TOPIXでも取り上げたようにバンクオブクラウズが速い時計で勝ち上がった。前半が普通で、中盤が遅く、後半が速いという京都のダート中距離で最も速い時計が出やすく、なおかつ前残りになりやすいラップだった。なので、2番手から勝ったバンクオブクラウズ・逃げて2着のスズカデレヤともに少々割引が必要だが、ペース補正を抜いてもマイナス1秒6。さらに展開有利な分を考慮しても、まぁAランクである事に変わりは無く、このタイム自体は高く評価できる。ただし、どちらも高速馬場のダートで一気にパフォーマンスを上げて来たので、良馬場のダートで同じだけ走れるかどうかはわからない。仮に良馬場でパフォーマンスが下がっても有力である事に変わりはないが、昇級戦でも好勝負とか次走は勝てるとかそういう事は言いにくい。

京都5R 3歳未勝利 注目

4着だったノルカソルカについて。

4着：ノルカソルカ

出遅れて最初の方は後ろにいたが、しばらくするとまともに引っかかって外から前に上がって行き、4番手の外で何とか抑えていたが、4コーナーでもダラダラとなし崩しに脚を使う感じで外から上がって行って、そして直線では伸びを欠いた。ただ、これ前半で引っかかって消耗してしまって、そのため直線でバテてしまったという感じでもなくて、要するにワンペース、一定のペースでしか走れない馬なんだと思う。芝でペースが前半落ち着きかけると折り合いを欠いてしまうワンペースな馬。という事はダートで良さが出るのではないかと推測できる。エピファネイアの産駒はダートであまり勝っていないが、そのエピファネイアの父がシンボリクリスエスであり、ダート向きの馬が出ても不思議ではないと思う。

京都8R 4歳以上1勝クラス タイムＢ

基準より0秒3速い勝ちタイムだった。

1着：ロイヤルパールス

ロイヤルパールスが今回は先手を取って逃げ切った。以前1800mでは逃げていたロイヤルパールスだが、短距離で逃げるのは今回が初めて。そしてこの圧勝を見ると、短距離で逃げるのがベストだった模様。1番枠だったので、もう包まれたくないので、腹をくくって行っただけかもしれないが、少し気合いをつけただけでスッと行き脚がつき、難なくハナを切れた。直線ではもう後ろが来るのを待っている感じだったが、来ないので仕方ないという感じで、残り200mぐらいから追い出すとで気を抜く事もなく伸びた。ギリギリのBランクなので、昇級してすぐに通用しますと言い切れないが、余力はあったので、昇級しても1200mでハナを切れれば上位可能だと思う。

2着：ブライトエンパイア

勝ち馬から3馬身離された2着がブライトエンパイアだった。2着のブライトエンパイアだが、実は前走が障害で、そこからの1200mでもう一気の距離短縮なので、全然着いて行けない感じで、ずっと気合いをつけていたが、4コーナー手前から勢いがついて直線でもよく伸びた。脚抜きの良い馬場が得意なのは確かだが、展開などに恵まれた好走ではないですから、次走も軽視はできない。

4着：グレートバニヤン

そして1番人気のグレートバニヤンは4着だった。先行争いに外から加わってズーッと外を回っていたために伸びを欠いた。1200mで前に行けるスピードを見せた事は収穫だが、恐らくベストは1400mなので次走が1400mなら上位候補とできる。

京都12R 4歳以上1勝クラス 注目

勝ったパトリックについて。

1着：パトリック 番組注目馬

まぁこれ出遅れて後ろからになるのは、見てるこちらもジョッキーにとっても想定通りという感じで、全く慌てず追走し直線で空いた内から追い込みを決めた。上がり600mが34秒9だが、これは2位よりも0秒9も速い断然の1位。少頭数が有利に働いた事は間違いないが、それを差し引いても圧倒的な力の差を感じさせた。とは言え、ワークフォース産駒のこの馬がこれだけの強さを見せた理由の1つは、今の京都の芝がほぼ洋芝だけで、ヨーロピアンな馬場だという事。昇級して他のコースだとどうなるか分からないが、今の京都の芝はこの馬にとってボーナスステージですので、次走も京都芝なら好勝負になると見る。今回のレース内容だけを見ると、多頭数ではどうかと感じるが、前走は内有利の馬場の15頭立てで外を回って2着だった。多頭数でも今の京都なら大丈夫だと思う。

馬券Summary
収得賞金の加算額
昨年の夏以降クラスの呼び方は1勝クラス・2勝クラス・3勝クラスとなったが、クラスを分ける基準は以前と変わらず収得賞金。そしてその収得賞金の計算方法は、実は結構頻繁に変わっていてまして、それを知っていると役に立つ事もある。 　2019年以降の重要な点はリステッドを勝った時に加算される額で、2018年は2歳のオープンが800万円、3歳のオープンが1000万円だったが、2019年からは2歳のリステッドではないオープンが600万円で、2歳のリステッドは800万円。3歳オープン1000万円、3歳リステッド1200万円となった。具体的にどういう違いがあるかと言うと、例えば先週の若駒Sに出走したラインベックだが、昨年7月に勝った中京2歳Sがリステッドではないため、現在の収得賞金は1000万円だが、これひと世代上だったら1200万になっていた。そして若駒Sは収得賞金1200万円毎に1キロ増という別定戦なので、昨年までならラインベックは57キロになっていたが、今年は56キロで済んでいたという事。今週のクロッカスSも収得賞金1200万円毎に1キロ増という別定戦。ここに登録しているアルムブラストも昨年までなら57キロになっていた戦歴だが、勝ったカンナSがリステッドではないので、現在の収得賞金は1000万円。そのため他の馬と同じ56キロで済む。 　3歳馬同士の対戦でも、収得賞金によって負担重量が変わってくるという事。このただ負担重量を加算されないというメリットだけではなくて、その後のG1に出走できるかどうかという時に、このリステッド勝ちの馬より収得賞金が低いので、出走できなくなるかもしれないというデメリットもある。このようなことを知っていても、直接馬券の役には立たないんですけども、新馬・未勝利戦を勝って2勝目がリステッドではない2歳オープンだった現3歳馬の収得賞金は1000万円である事に注目。このまま夏を迎えると、2勝クラスに編入される。現4歳世代は2勝目が2歳オープンだった場合は、収得賞金が1200万円になって3歳夏に3勝クラスに編入されたが、こういうタイプは去年に限らずね昔から1600万下では苦戦して来た。昨年末に3勝クラスで3歳は不振だったが、こういうタイプが多かったからでもある。今年の夏からはオープンを勝っていても2勝クラスに編入される3歳馬がそこそこいるので、昨年以上に2勝クラスでは3歳馬の活躍が見込めると。こういう事はいざ夏競馬が始まってから気づくよりも、番組やルールの変更を元に事前に予測しておくほうが有利だと思う。
解説者：大川浩史(日刊競馬)