2020年2回中京1日目

開催一覧
2020/12/27 (日)
中山 阪神
2020/12/26 (土)
中山 阪神
2020/12/20 (日)
中山 阪神 中京
2020/12/19 (土)
中山 阪神 中京
2020/12/13 (日)
中山 阪神 中京
2020/12/12 (土)
中山 阪神 中京
2020/12/06 (日)
中山 阪神 中京
2020/12/05 (土)
中山 阪神 中京
2020/11/29 (日)
東京 阪神
2020/11/28 (土)
東京 阪神
2020/11/23 (月)
東京 阪神
2020/11/22 (日)
東京 阪神
2020/11/21 (土)
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2020/11/15 (日)
東京 阪神 福島
2020/11/14 (土)
東京 阪神 福島
2020/11/08 (日)
東京 阪神 福島
2020/11/07 (土)
東京 阪神 福島
2020/11/01 (日)
東京 京都 福島
2020/10/31 (土)
東京 京都 福島
2020/10/25 (日)
東京 京都 新潟
2020/10/24 (土)
東京 京都 新潟
2020/10/18 (日)
東京 京都 新潟
2020/10/17 (土)
東京 京都 新潟
2020/10/11 (日)
東京 京都 新潟
2020/10/10 (土)
東京 京都 新潟
2020/10/04 (日)
中山 中京
2020/10/03 (土)
中山 中京
2020/09/27 (日)
中山 中京
2020/09/26 (土)
中山 中京
2020/09/21 (月)
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2020/09/20 (日)
中山 中京
2020/09/19 (土)
中山 中京
2020/09/13 (日)
中山 中京
2020/09/12 (土)
中山 中京
2020/09/06 (日)
新潟 小倉 札幌
2020/09/05 (土)
新潟 小倉 札幌
2020/08/30 (日)
新潟 小倉 札幌
2020/08/29 (土)
新潟 小倉 札幌
2020/08/23 (日)
新潟 小倉 札幌
2020/08/22 (土)
新潟 小倉 札幌
2020/08/16 (日)
新潟 小倉 札幌
2020/08/15 (土)
新潟 小倉 札幌
2020/08/09 (日)
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2020/08/08 (土)
新潟 札幌
2020/08/02 (日)
新潟 札幌
2020/08/01 (土)
新潟 札幌
2020/07/26 (日)
新潟 札幌
2020/07/25 (土)
新潟 札幌
2020/07/19 (日)
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2020/07/18 (土)
福島 阪神 函館
2020/07/12 (日)
福島 阪神 函館
2020/07/11 (土)
福島 阪神 函館
2020/07/05 (日)
福島 阪神 函館
2020/07/04 (土)
福島 阪神 函館
2020/06/28 (日)
東京 阪神 函館
2020/06/27 (土)
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2020/06/21 (日)
東京 阪神 函館
2020/06/20 (土)
東京 阪神 函館
2020/06/14 (日)
東京 阪神 函館
2020/06/13 (土)
東京 阪神 函館
2020/06/07 (日)
東京 阪神
2020/06/06 (土)
東京 阪神
2020/05/31 (日)
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2020/05/30 (土)
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2020/05/24 (日)
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2020/05/23 (土)
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2020/05/17 (日)
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2020/05/16 (土)
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2020/05/10 (日)
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2020/05/09 (土)
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2020/05/03 (日)
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2020/05/02 (土)
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2020/04/26 (日)
東京 京都 福島
2020/04/25 (土)
東京 京都 福島
2020/04/19 (日)
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2020/04/18 (土)
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2020/04/12 (日)
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2020/04/11 (土)
中山 阪神 福島
2020/04/05 (日)
中山 阪神
2020/04/04 (土)
中山 阪神
2020/03/31 (火)
中山
2020/03/29 (日)
中山 阪神 中京
2020/03/28 (土)
中山 阪神 中京
2020/03/22 (日)
中山 阪神
2020/03/21 (土)
中山 阪神
2020/03/20 (金)
中山 阪神
2020/03/15 (日)
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2020/03/14 (土)
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2020/03/08 (日)
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2020/03/07 (土)
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2020/03/01 (日)
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2020/02/29 (土)
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2020/02/23 (日)
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2020/02/22 (土)
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2020/02/16 (日)
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2020/02/15 (土)
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2020/02/09 (日)
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2020/02/08 (土)
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2020/02/02 (日)
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2020/02/01 (土)
東京 京都 小倉
2020/01/26 (日)
中山 京都 小倉
2020/01/25 (土)
中山 京都 小倉
2020/01/19 (日)
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2020/01/18 (土)
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2020/01/13 (月)
中山 京都
2020/01/12 (日)
中山 京都
2020/01/11 (土)
中山 京都
2020/01/06 (月)
中山 京都
2020/01/05 (日)
中山 京都
  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス1秒1からマイナス1秒4への変動、日曜がマイナス0秒7だった。
 週半ば水曜から木曜にかけてまとまって雨が降った。そして金曜日もパラついていた。土曜は稍重からスタート。それでも野芝の開幕週で速い時計の出るレベル。馬場差は変動で乾きが進んで5R以降2000mでの馬場差はマイナス1秒4、ただ日曜朝に再び雨が降って、3R時には上がったが馬場差は土曜よりもプラス方向に動いた。雨の量により悪化しやすい中京芝の性質に加えて、7月の日照不足とか8月は逆に降水量が少なかった事などで、芝の生育が一息だったのも影響していると思う。脚質や内・外の偏りは見られなかった。3日間開催の今週までがAコース、後半2週はBコースが使用される。コース替わりの3週目は良馬場条件に、時計の出方が少し速まると思われるが、全体に時計は掛かって行くはず。
 先週の馬場差1800m対象の数値は土曜がマイナス2秒1からマイナス1秒8への変動、日曜がマイナス1秒9からマイナス1秒5への変動だった。
 中間の雨から土曜は超の字のつく高速決着からスタート。馬場差は変動で少しずつ乾いて行った。日曜は朝の雨で土曜の後半よりも0秒1速いコンディションで始まって、雨が早く上がった事から中盤と後半にかけて、0秒2ずつ掛かって行った。先週で最も乾いていた日曜12Rでも1800m換算の馬場差でマイナス1秒5と高速の領域。前に行った組が止まりにくく、唯一追込み馬が勝った土曜7Rは距離が1900mと長かった。


  タイム分析
 2020/09/12 (土)  芝=-1.1 → -1.4  Aコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
1R T1400 グランデフィオーレ 牝2 未勝利・牝 1:21.8 -0.8 --- ±0 -0.8 C C 7.33
3R T2000 ワールドリバイバル 牡2 未勝利 2:02.6 +0.1 -0.8 +0.5 -1.2 D D 9.89
4R T1600 サトノルーチェ 牝2 新馬・牝 1:35.5 -0.8 -0.3 -0.1 -1.0 C C 6.20
5R T1400 ポールネイロン 牝2 新馬 1:21.5 -1.3 --- -0.3 -1.0 B C 5.58
8R T2000 ベレヌス 牡3 木曽川H(2勝) 2:01.0 +0.7 -0.8 +1.3 -1.4 SL D 6.43
12R T1600 オーマイダーリン 牝3 1勝クラス 1:34.6 -0.2 -0.2 +0.7 -1.1 D C 4.77
 2020/09/12 (土)  ダ=-2.1 → -1.8
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
2R D1400 カレンロマチェンコ 牡2 未勝利 1:24.7 -1.8 --- -0.2 -1.6 C D 7.00
6R D1400 ハリーバローズ 牡3 1勝クラス 1:23.8 -1.3 --- +0.3 -1.6 D D 6.53
7R D1900 マリオマッハー 牡3 1勝クラス 1:58.7 -1.8 --- +0.3 -2.1 C D 5.89
9R D1200 ダノンボヌール 牝3 1勝クラス 1:11.1 -1.3 --- ±0 -1.3 C D 8.79
10R D1800 ハギノアレグリアス 牡3 日進特別(2勝) 1:51.1 -1.7 --- +0.1 -1.8 C C 7.00
11R D1400 ジャスパープリンス 牡5 エニフS(L) 1:22.0 -1.2 --- +0.2 -1.4 C D 7.38

中京4R 2歳新馬・牝 注目
1着:サトノルーチェ 
 1着のサトノルーチェは中団内で折り合いをつけて、直線で外に出すと他が追いつけないくらいの脚勢で差し切って2着に0秒3差をつけた。418キロと小柄なディープインパクト産駒。このレース、ディープインパクト産駒が5頭いたが、その中では調教で動いていても近親にはダート4勝のマルターズマッシブがいる程度で、6番人気。印象は地味に映っただけになおさら切れ味が印象に残った。今後は馬体維持が条件になるが、人気薄でも大きいところで一発があるタイプかもしれない。
2着:スパークル 
 2馬身以上離された2着以下は上位人気馬が続いた。2着スパークルは2番人気。出遅れが痛かったが、内を追い上げて直線はジェラルディーナとの追い比べを制した。父はエピファネイア、近親に共同通信杯2着・金鯱賞2着のサトノソルタスを持つ。母の父がネオユニヴァース、パンパンの良馬場で切れるとも思えないが、次走はゲートも出るはずで勝つのに時間は掛からないと思う。
3着:ジェラルディーナ 
 3着ジェラルディーナ、これは3番人気。父モーリス、母がジェンティルドンナの超良血。この馬も出遅れたが、リカバーして中団。2着馬と並んで追い込んで来た。いかにもモーリス産駒の初戦と言った印象もありますし、栗東の坂路で速いところが2本だけだったので、上積みも期待できる。キングカメハメハ産駒の半姉モアナアネラは5戦目で勝ったが、こちらはすぐにでも勝てそう。
4着:エンスージアズム 
 あと4着エンスージアズム、5番人気だった。これも420キロと小柄なディープインパクト産駒。後方から長く脚を使っていて、上がり600m推定は最速だった。極端に馬体減がなければ次走も圏内。
5着:ハッピーオーサム 
 1番人気ハッピーオーサムは5着。これもディープインパクト産駒。4着馬には0秒2離されたが、道中は折り合いを欠いていた。芝での調教は抜群に動く。距離は1600mよりも1400mの方が向くイメージがある。
中京5R 2歳新馬 タイムB
 このレースの勝ちタイムは当開催2歳新馬戦の基準タイムより1秒3速いモノだった。土曜5R時芝1400m対象の馬場差がマイナス1秒0だった事を踏まえても -1.3-(-1.0)=-0.3 で基準より0秒3速い勝ちタイムだった。
スタート自体はさほど速くなかった4.ポールネイロンだが、二の脚でハナに立って行く。そして直線に入っても先頭でリードを広げて行き、後続を寄せ付けず1着。一方、2着争い接戦になる。内から上がって来た2.エリカシャンスを外から伸びた6.マリオンエールがクビ差交わした。
1着:ポールネイロン 
 ポールネイロンが8馬身差をつけて逃げ切った。1着ポールネイロン、逃げて前半600m34秒4。芝1400mの新馬戦としては緩みのないラップを踏んで直線は手前の関係なのでしょうか、フワッとすると鞍上が右ステッキを入れた。これでスイッチが入ったようで、走るフォームが変わった。8馬身差の圧勝で内容的には単なる快速馬とは思えないので、距離も1600mまでなら大丈夫だと考えている。父がオルフェーヴル・母の父はDansili。父系にステイゴールド・母系にDanehillという配合はフェノーメノ・ナカヤマフェスタと同じになる。ギリギリのBランクではあるが、オープンでも楽しみがある。
2着:マリオンエール 
 勝ち馬が強すぎて好位勢が失速した。2着マリオンエール、3着エリカシャンスはその後ろに位置して展開がハマった。1秒3離されていて、過大評価は禁物。
3着:エリカシャンス 
 勝ち馬が強すぎて好位勢が失速した。2着マリオンエール、3着エリカシャンスはその後ろに位置して展開がハマった。1秒3離されていて、過大評価は禁物。
中京8R 木曽川特別 タイムSL
 前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとする。
中京10R 日進特別 注目
 1着のハギノアレグリアスについて。
1着:ハギノアレグリアス 番組注目馬
 2走前のハナ差2着は先行した勝ち馬を1秒2上回る推定上がりで猛追。その勝ち馬メイショウカズサは次走の2勝クラスを4馬身差の楽勝だった。また、前走で0秒2差完勝の2着馬アスターマリンバは続く新潟戦で1勝クラス・2勝クラスを連勝した。この比較から負けはないと見ていたが、相手となる3歳馬もそれなりに層が厚い中、2馬身半差の完勝は着差以上に強かったと思う。能力的には既にオープンの域にあって、今回のライムランクがCでもクラスが上がってペースが上がれば、さらにパフォーマンスも上がるとそんなタイプだと思う。3勝クラスも通過点。
2着:タガノビューティー 
 2着のタガノビューティー、ユニコーンステークスは3コーナー手前で落馬寸前の不利があった。カフェファラオの2着だったヒヤシンスステークスを筆頭に実績は上位。今回は勝ち馬が強かっただけ。3着馬には3馬身半の差をつけている。ただ、1つ難を言えば良い脚が案外短いそんな点。芝の朝日杯フューチュリティステークス4着や青竜ステークス3着などラストで甘くなる面があった。このクラスはすぐ勝てると思うが、その上に行くと若干の不安もある。距離はこの1800mがギリギリと考えている。
中京11R エニフS 注目
 6着のリュウノユキナについて。
6着:リュウノユキナ 
 前走は芝の函館スプリントステークスを使って15着。これは適性がないので参考外。それ以来の1戦で中間8月中旬から2週間ほど調教を緩めた時期があった。馬体的には仕上がっていたが、中身は万全とはいかなかったと思う。内枠からハナを切ったジャスパープリンスが逃げ切ったが、これを4着のヴァニラアイスと一緒に追走して直線半ばまでは踏ん張っていた。ラストはヴァニラアイスにも離されて飲み込まれたが、これは順調さを欠いた部分と受け止める。中山1200mの京葉ステークス4着、東京1400mの欅ステークス6着などオープン入りしてからのレース内容は悪くなくて、常に着順が人気を上回っている。今回も12番人気だった。ここを使って順調さを取り戻せば一変して良いと思う。ハンデ戦なら狙い目は高まる。

  馬券Summary
夏の2歳戦回顧
 先々週で夏開催が終了したので夏場の2歳戦から強調したい馬を東日本・西日本、そして北海道の3つにエリアに分けて挙げておきたいと思う。

<東日本>
 東京・新潟から合わせて5頭を取り上げる。今年も6月の3回東京から2歳戦が始まった。この開催の新馬戦、勝ち馬を見ると後に札幌のコスモス賞を勝ったウインアグライア、新潟2歳S2着のブルーシンフォニー、札幌2歳S2着のユーバーレーベンなどがいて今年も素質馬が揃っていたが、ここでは1頭将来性から6/7開催2日目5R、牝馬限定芝1600mの新馬戦を勝ったサトノレイナスを取り上げたい。
夏の2歳戦回顧
 1000m通過1分3秒2の超スロー、タイムランクはSL。前半は5番手の外で折り合いに専念して4コーナーで前の馬を射程に入れ、1番人気の支持通りあっさりと思わせたが、ここから少しもたついた。ただし、内の馬を気にして外に逃げる面があって、これをルメール騎手が矯正しながらそれでもきっちりとゴール前で差し切ったんですから、終わってみれば強かったと思う。1つ上の全兄サトノフラッグは今年の弥生賞ディープインパクト記念を制して3連勝したが、2歳10月の新馬戦では6着に敗れている。牝馬で仕上がり早の部分はあるにしても、兄が勝てなかった新馬戦をそれも2歳6月に勝ったんですから、素質的には兄に見劣りしない。充電しての次走以降が楽しみ。体型からは距離が伸びて味が出そうでクラシックは桜花賞よりもオークス向きと思っている。

 2回新潟からは3頭。
夏の2歳戦回顧
 まず7/25初日5R芝1600mの新馬戦を逃げ切った牝馬リフレイムは気性が半端なく難しくて、先手は取ったが4コーナーからは外へ外へと切れて、直線では外ラチ添いまで行ってしまって、鞍上の木幡巧也騎手はアブミを外しそうになりながらの勝利だった。タイムランクは補正込みのCだったが、外にヨレずに真っ直ぐ走っていたとすれば凄い時計になっていた可能性がある。今後の課題は気性の成長だろう。調教時から相当に苦労していたので、簡単ではないのは確かだと思う。それでも能力的には桁違いのモノを感じる。出走すれば注目したい。父はアメリカ3冠馬American Pharoahだが、海外ではむしろ芝の活躍馬が多い。
夏の2歳戦回顧
 同じ初日から2R芝1800mの未勝利戦を勝ったワンダフルタウン。1分46秒5の2歳レコードでタイムランクはBだった。メンコを外した効果があって、新馬戦2着から良化。抜け出すとリードを広げてラストは一杯に追われる事無く8馬身差で圧勝した。ルーラーシップ産駒の牡馬で叔母にオークス3着のビッシュがいる。G1級とするにはまだ早いとしても、2歳戦の重賞やクラシックのトライアル辺りで狙ってみたい馬。
夏の2歳戦回顧
 そして7/26、2日目5R芝1800mの新馬戦で3馬身差をつけて勝ったドゥラヴェルデは新種牡馬ドゥラメンテ産駒の牡馬。タイムランクはSLだったが、メンバーランクはBとメンバーは結構揃っていた。506キロの馬体は重厚感があって、それでいて身のこなしも軽いのでラジオの解説でも評価を上げた記憶がある。スローペースの中中団を進んで、直線は内の馬群を割って出て突き抜けた。母の父はドイツ血統のShiroccoで、ドゥラメンテとの配合自体はステイヤー。この血統で上がり600m推定33秒1と上々の瞬発力を発揮したのですから、奥が深いと思う。クラシックに乗ってくる器ではないでしょうか。
夏の2歳戦回顧
 3回新潟からは新種牡馬モーリスの産駒を取り上げる。8/23、4日目5R芝1800mの新馬戦を勝ったルドヴィクスは1000m通過1分2秒5のスローの逃げ切りだが、ラスト600mを全て11秒台でまとめて来た。補正が入りタイムランクはB。ラストは2着バジオウに0秒1差まで詰められた格好だが、直線追い出しを我慢していましたし、ゴール前は抑えられていましたから、着差以上の感触がある。今後は控える競馬を覚えさせて来るとのこと。本来センスの良い馬ですから対応して来ると考えている。

 今年の夏、西日本の開催は7月末から3週間開催がなくて例年とは異なる開催スケジュールになった。ただ、3回阪神は通常と同じ6月に行われて、この開催から2歳戦が始まった。
夏の2歳戦回顧
 そしてこの開催から取り上げたいのは、6/28 8日目5RタイムランクAの新馬戦を勝ったジャスタウェイ産駒の牡馬ダノンザキッド。先ほど新潟開催で取り上げたワンダフルタウンを負かした馬。前半は中団、勝負所から順位を上げて4コーナー、ここでちょっと内にもたれてしまって、他馬に迷惑をかけてしまったが、これ以外は完璧という事で、さらに直線で抜け出すとラスト200mは全く流していた格好。2着ワンダフルタウンだけではなくて、0秒8差のテンバガーも次走で勝ち上がっている事からも評価はさらに高くなる。馬体の大きさ、奥深い母系などジャスタウェイ産駒という事では初年度産駒でクラシックを沸かせたヴェロックスに似た雰囲気がある。
夏の2歳戦回顧
 なお、4回阪神からは強く推すほどの馬はいないが、2歳未勝利戦でAランクが3鞍あって、この内7/12 1R芝1200mの未勝利戦を大差勝ちしたモントライゼは次走小倉2歳ステークス2着だった。
夏の2歳戦回顧
 2回小倉からは2頭を取り上げる。まず8/22、開催3日目5R芝1200mの新馬戦を勝ったメイケイエール。タイムランクはDだったが、ほとんど追わないでの楽勝だった。その後2戦目の小倉2歳ステークスでは1番人気モントライゼを交わして抜け出して来た。この勝利によって父のミッキーアイルは今年の新種牡馬として重賞勝ち第1号となった。母系はシロインジャー、ユキチャン・シラユキヒメに遡る白毛の血統。ただ、メイケイエールについては父ミッキーアイルの鹿毛が出ている。
夏の2歳戦回顧
 そして同じく開催3日目からもう1頭。6Rダート1700mの2歳新馬戦を勝った牡馬ダノンハーロック。2着の1番人気ゴールドジャーニーに5馬身差をつけて圧勝し、タイムランクもBと高かった。こちらは祖母がシラユキヒメ。526キロの大型馬でこの血統、本来のダート適性の高さをストレートに受け継いでタイム面でも優秀だった。まだ緩さを残す馬体、競馬も荒削りだが、言い換えればそれだけ伸びしろが大きくてダートで上級クラスに行く事が期待できる素質があると思う。
夏の2歳戦回顧
 今年の北海道の開催では札幌から3頭を取り上げる。1回開催からは2頭で、まず8/2 開催4日目5R芝2000mの新馬戦を7馬身差で圧勝した牡馬バニシングポイント。前半1000mが1分1秒0、後半が1分1秒4の淀みないペースで押し切った。タイムランクはCだが、全体にフワフワして遊びながらの勝利なので、器は相当に大きいと思う。父はTapit、ダートの印象が強い種牡馬なのかもしれないが、洋芝に逆に適性が高いのかもしれない。ただ走るフォームは硬さは感じられなくて、柔軟性があるので芝の中距離でも恐らく重賞級と見ている。
夏の2歳戦回顧
 そして8/9開催6日目5R芝1800mの新馬戦を勝った牡馬オーソクレースはエリザベス女王杯・宝塚記念を勝ったマリアライトの初仔にあたる。出遅れて中団を追走、ラスト400m11秒2-11秒4を差し切って2着馬に0秒3差、圧巻の切れ味に映った。父エピファネイアは母方がサンデー系種牡馬あるいはサンデー系の牝馬なら、サンデーサイレンス4×3の配合。これを基本としていて、この馬も今年2冠牝馬デアリングタクトも同じ。牝系全体の特性から、軽い芝向きとは言えない部分はあるが、少し時計を要する馬場設定なら大きな舞台でも頭角を現す可能性がある。
夏の2歳戦回顧
 2回札幌ではやはり札幌2歳ステークス。2歳のコースレコードとは言え、タイムランクはCだが、あと0秒1速ければBになる。勝ったソダシが道中すごい手応えを我慢していて、最後の余力を考えれば時計短縮は可能。高レベル匹敵の価値はあると思う。祖母シラユキヒメに至る、こちらもまた白毛の牝馬。お母さんのブチコが荒い気性だったのに対して、2回函館の新馬勝ちもこのレースも走りが素直で、一生懸命さが伝わって来る。いかにも平均ペース型で、流れの緩急とか高速上がりに対応できるか、課題はあるんですが牡馬相手に中距離重賞を制した価値は大きいと思う。母系という点ではソダシ、小倉2歳ステークスのメイケイエールと同一週に重賞を制覇。ユキチャンやハヤヤッコなどダートで活躍馬が多い中、芝の重賞勝ちを異なる距離で続出させたのですから、この系統は興味深いと思う。また、仮にこの馬がG1を勝つようなら、種牡馬を引退した父クロフネの最後の傑作になると思う。
解説者:長谷川仁志(馬サブロー専属評論家)
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