2020年2回中山3日目

開催一覧
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2020/01/05 (日)
中山 京都
  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス1秒0、日曜がプラス1秒4からプラス2秒1への変動だった。ここまで4日間の馬場差を確認しておくと、3日目まではマイナス1秒台だったが、4日目つまり先週日曜はプラスゾーンになって一気に時計が掛かった。
 水曜と木曜日の雨、そして土曜早朝の小雨の影響、さらに1週経過したことで土曜の時点で開幕週よりは時計が掛かるようになっていたが、まだマイナス1秒0。しかし、日曜は未明から雨が降り続け、5Rの時点で既に馬場差プラス1秒4と、土曜とは様相が一変した。そこから後半にかけてさらに時計が掛かるようになった。土曜は1週目と同じで内が有利だったが、日曜特に日曜の後半は内が傷んだか、あるいは内の方に水分が溜まった事で、外を通る馬がよく伸びた。内側の芝が傷んで先週日曜の後半が外伸びだったのなら、今週も外伸びの馬場になりそうだが、単に内に水が溜まって外が伸びていたとするならば、今週は外伸びとは限らない。次の3回中山1週目まではAコースが使用され、3回中山の2週目からBコースに移る。
 先週の馬場差1800m対象の数値は土曜がマイナス0秒1、日曜がマイナス0秒5からマイナス1秒0への変動。1200m対象の数値は土曜がマイナス0秒6、日曜がマイナス0秒8からマイナス1秒0への変動だった。ここまで4日間の馬場差を確認しておくと、全てマイナスの数値だが、4日目はそれまでと比べ時計が出やすくなった。
 水曜・木曜の雨、そして土曜早朝からの小雨で、土曜朝の含水率は初日よりは高かったが、馬場差は初日と同じだった。日曜は未明から雨が降り続け、速い時計が出るコンディション。1800mも1200mも日曜は後半ほど速い時計が出るようになった。そして日曜日は7鞍中6鞍が逃げ切りだが、土曜の勝ち馬も8頭全てが3コーナー3番手以内で、土曜日の4コーナー先頭の馬は2勝・2着4回。高速馬場となった日曜が土曜よりも前残り傾向が強くなった訳ではない。


  タイム分析
 2020/03/07 (土)  芝=-1.0  Aコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
5R T1800 クロミナンス 牡3 未勝利 1:49.6 -0.1 -0.2 +0.6 -0.9 D D 6.29
7R T1600 ルフトシュトローム 牡3 1勝クラス 1:34.8 -0.3 --- +0.5 -0.8 D C 5.63
9R T2500 キングオブコージ 牡4 潮来特別(2勝) 2:34.7 +0.2 -0.9 +0.6 -1.3 D C 6.44
11R T1200 ダノンスマッシュ 牡5 オーシャ(G3) 1:07.4 -0.6 --- ±0 -0.6 C C 12.43
 2020/03/07 (土)  ダ=-0.1 / 1200m=-0.6
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
1R D1200 ノヘア 牝3 未勝利・牝 1:12.4 -0.4 --- +0.2 -0.6 C D 9.63
2R D1800 ヒロキング 牡3 未勝利 1:56.9 +1.3 --- +1.4 -0.1 E C 7.08
3R D1200 クロッチ セ3 未勝利 1:12.2 -0.6 --- ±0 -0.6 C D 8.31
4R D1800 ウインレゼルヴ 牡3 新馬 1:58.2 +2.3 --- +2.4 -0.1 E D 10.82
6R D1200 ヴァンドゥメール 牡3 1勝クラス 1:11.7 -0.4 --- +0.2 -0.6 C C 10.31
8R D2400 マサハヤニース 牡5 1勝クラス 2:37.1 +1.2 --- +1.3 -0.1 E D 4.00
10R D1800 アシャカトブ 牡4 上総S(3勝) 1:53.1 +0.7 --- +0.8 -0.1 D C 4.64
12R D1800 デッドアヘッド セ4 2勝クラス 1:53.9 +0.7 --- +0.8 -0.1 D D 9.33

中山2R 3歳未勝利 タイムE
 基準より1秒4遅い勝ちタイムだった。
中山4R 3歳新馬 タイムE
 基準より2秒4遅い勝ちタイムだった。
中山6R 3歳1勝クラス 注目
 4着だったイッシンについて。
4着:イッシン 
 芝からのスタートというのは、この馬初体験だったが、それでもスタートでダッシュはついたが、大外枠からでは行ききれず中団になった。しかし、直線でしっかり伸びて来た。これまで逃げた事しかない馬が、外枠で揉まれなかったとは言え、差しに回って伸びたのは収穫。また小倉遠征後とは言え、中5週なのに調教が軽く、万全の体制でもなかったと思われる。強い追い切り1本でデビューした新馬戦は3着で、中5週空けて攻め馬を強化した2戦目は8馬身差で圧勝した馬だけに、体質が強くなって強い調教をコンスタントに積めるようになれば、もっと走れるはず。そうなれば、このクラスは勝てると思う。
中山8R 4歳以上1勝クラス タイムE
 基準より1秒3遅い勝ちタイムだった。
中山11R オーシャンS 
 タイムランク・メンバーランクともにCだった。スタートは揃いませんでした。そんな中エンゲルヘンが先手を取って行く。1番スタートが早かったのはナックビーナスだが、内のエンゲルヘンを行かせると、スンナリと体列が決まった。まぁ前の方はガッチリ抑えている馬、あるいは行きたがってなだめられている馬が多く、600m通過33秒1ではあるが、中山1200mの重賞としては落ち着いた展開。しかし直線に入ってすぐに逃げたエンゲルヘンは失速する。2番手からナックビーナスが先頭に立って粘るが、そのすぐ後ろから伸びて来たダノンスマッシュがきっちり差し切った。この前の2頭から離れた3着争いだが、こちらはタワーオブロンドンがハナ差で堪えた。
1着:ダノンスマッシュ 勝ち馬注目
 ダノンスマッシュが帰国初戦を制して、重賞4勝目。ダノンスマッシュはスタートは遅かったが、すぐに仕掛けて先行集団に取り付き、余裕の差し切りだった。ちょっと何か出遅れが癖になりつつあるのが心配ではあるが、力は示した内容だった。高松宮記念でも有力。で、昨年の高松宮記念だが、あの時は極端に内が有利な馬場になって、ダノンスマッシュは当時外枠が堪えての4着だった。
2着:ナックビーナス 
 そしてナックビーナスはTOPIXでも取り上げられていたように、オーシャンステークスで4年続けて2着。その後、昨年のスプリンターズステークスの勝ち馬タワーオブロンドンだった。ナックビーナスは4年連続オーシャンステークス2着だが、この4回それぞれペースや展開が違うのに全部2着ですから、オーシャンステークスとの相性の良さは尋常ではないが、ただし中山以外では好走できないという、そういう馬でもない。全く衰えを見せませんし、G1では一昨年の高松宮記念3着が最高だが、馬場とか展開がかみ合えば、今年も上位に入って不思議ではない。
3着:タワーオブロンドン 
 そしてナックビーナスはTOPIXでも取り上げられていたように、オーシャンステークスで4年続けて2着。その後、昨年のスプリンターズステークスの勝ち馬タワーオブロンドンだった。3着のタワーオブロンドンはもう馬体が少し重めで、反応も鈍くいかにも休み明けという内容。負担重量が58キロだった事も含めて悪い内容ではなく、次走で大きく前進する可能性はかなりあると思う。
4着:グランドボヌール 
 そして4着のグランドボヌールは間隔は開いていたが、かなり状態が良く力を発揮できた。このタイムで走れた事、それは収穫だが、基本的には時計が掛からないと厳しいタイプではある。

  馬券Summary
福永祐一騎手の距離別成績 その2
福永祐一騎手の距離別成績 その2
 前回は福永騎手は中京芝の1200mと1600mでは、他のコースの1200m・1600mと比べて連対率が跳ね上がるが、1400mは他のコースとあまり変わらないという話をした。これを極めてネガティブな言い方をすると、中京の芝短距離での中では1400mが苦手という事になる。中京の芝1200m・1600mと1400mの違いというのは、スタートから最初のコーナーまでの距離。1200m・1600mは最初のコーナーまでが短く、そのためペースが速くなりにくいが、1400mは最初のコーナー、3コーナーまでが長いのでハイペースになりやすい。で、中山芝1200mこれは外回りの頂点からスタートして4コーナーまでなだらかなカーブが続くが、これかなり緩いカーブなので実質的にはスタートから最初のコーナー、つまり4コーナーまでの距離が長い。そういうコースが得意ではないようで、中山芝1200mでの連対率は全体の芝1200mの半分ぐらいしかない。では、中山の芝全体で不振かと言うとそんな事はなくて、スタートから1コーナーまでが短い1800mは好成績。中山芝1600mはスタートしてすぐに外回りの緩いコーナーに入るので、最初のコーナーまでは短いとも言えるけれども、カーブ緩いのでペースが落ちにくい。そのため芝1200mと同様に連対率は低い。
 で、前回と今回2回にわたって福永騎手のコース・距離別の成績の傾向を現在開催している競馬場、特に取り上げてまとめたが、このコースが得意なら逆の形態をしているココは苦手なのではないかと言った推測をしてから、調べる事に意味があると思う。これはジョッキーだけではなくて、種牡馬の産駒の成績についても言える事。
解説者:大川浩史(日刊競馬)
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