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小倉2R 2歳未勝利 注目

3着だったレッドジェネシスについて。

3着：レッドジェネシス

出遅れて後ろからになったのはまぁ仕方ないとしても、3コーナーから追い上げを図っても上がって行けなかった。これが単に脚がないというのであれば、直線では伸びないはずで、コーナーでは上がって行けないのはコーナリングが得意ではないという事。追い上げようとしているのに、差を詰められないのでどんどん外に追いやられてしまって、かなり距離も損をしている。つまりコーナー4つの小回りコースは全く合っていない。阪神内回り2000mと小倉1800mで3着続きだが、中京・阪神外回り・京都外回りといったコースならあっさり勝てそう。

小倉4R 3歳未勝利 タイムＡ

基準より1秒0速い勝ちタイムだった。

1着：スワーヴシールズ

番組注目馬スワーヴシールズが初の1700mで逃げ切った。スワーヴシールズのここ2戦は好位に控えて砂を被って4着、砂を被らないように内枠からかなり下げてから外に出して2着と力を出せずに負けていたが、今回は出ムチも入れてハナを切り、本来の力を出して圧勝した。ただ、先頭に立ってからはフワフワとした走りで4コーナーでは外に膨れ気味。控える競馬を試みたくなるのも理解できる走りだった。今のままでも逃げれば1勝クラスで好走できると思うが、とりあえず勝ち上がったので次はまた控える競馬をする可能性もあり、その場合にすぐ好走できるかどうかは分からない。逆に言えば、まだまだ成長する余地があるということ。

2着：ヴェルテックス 番組注目馬

2着のヴェルテックスもスタートから仕掛けて行って3番手につけ、揉まれずに運んで力を発揮したが勝ち馬が強かった。とは言え、普通なら圧勝しているレベル。次は連闘か中1週となるが、6月は好タイムの2着の次に中1週でも2着。間隔が詰まっていても大丈夫だろうと読む。

3着：オーバーリミット

3着のオーバーリミットは2回続けてAランクの3着だが、自身の完全タイム差は前回より良くない。体重プラス14キロは少し重かったのだと思うが、間隔を詰めて絞れてくればもっと走れると思う。

小倉5R 2歳新馬

1着：メイケイエール 馬券summary

2回小倉からは2頭を取り上げる。まず8/22、開催3日目5R芝1200mの新馬戦を勝ったメイケイエール。タイムランクはDだったが、ほとんど追わないでの楽勝だった。その後2戦目の小倉2歳ステークスでは1番人気モントライゼを交わして抜け出して来た。この勝利によって父のミッキーアイルは今年の新種牡馬として重賞勝ち第1号となった。母系はシロインジャー、ユキチャン・シラユキヒメに遡る白毛の血統。ただ、メイケイエールについては父ミッキーアイルの鹿毛が出ている。

小倉6R 2歳新馬 タイムＢ

基準より0秒5速い勝ちタイムだった。

1着：ダノンハーロック

ダノンハーロックの圧勝。ダノンハーロックは出ムチも入れて何が何でも逃げるという姿勢だった。1コーナー手前まで続いた先行争いを制してハナを切ったが、向正面に入ったところで外から抜かれて2番手になると急に手応えが悪化。4コーナーで外から交わすときの手応えは良くなかったが、先頭に立つと楽な感じになって突き放した。内枠から何が何でも逃げるという構え、そして外から抜かれて手ごたえ悪化、先頭に立つと手応えが楽というレースぶりからは、他馬を気にするなどの弱点がある可能性はあるが、能力は高い。ただし、揉まれるレースで惨敗する可能性もありそう。

1着：ダノンハーロック 馬券summary

そして同じく開催3日目からもう1頭。6Rダート1700mの2歳新馬戦を勝った牡馬ダノンハーロック。2着の1番人気ゴールドジャーニーに5馬身差をつけて圧勝し、タイムランクもBと高かった。こちらは祖母がシラユキヒメ。526キロの大型馬でこの血統、本来のダート適性の高さをストレートに受け継いでタイム面でも優秀だった。まだ緩さを残す馬体、競馬も荒削りだが、言い換えればそれだけ伸びしろが大きくてダートで上級クラスに行く事が期待できる素質があると思う。

2着：ゴールドジャーニー

2着以下は5馬身以上離された。2着のゴールドジャーニーは先行馬の後ろにつけ、3コーナーから4コーナーにかけて手応えが良くなかったが、しっかり伸びた。ガチャガチャと出入りの激しい展開でも好位で落ち着いて運べており、自滅のような凡走はないタイプに見える。自身のタイム自体はギリギリのCランクという程度だが、次走も上位候補となる。

3着：ビシャモンテン

3着のビシャモンテンは押して押して先行策。向正面ではズブさも見せていたが、いかにもレースを経験して良くなりそうなタイプです。次走も上位候補。

4着：ベリエドール

そして4着のベリエドールはスタート直後に狭くなって下がり、その後は頭を上げて行きたがり向正面で掛かり気味に先頭。まぁコントロールが難しい馬のようなだが、大型馬でフットワークも大きくて迫力はある。スムーズなレースができればもっと走れると思う。

小倉9R 都井岬特別 タイムＥ

基準より1秒3遅い勝ちタイムだった。

小倉10R 宮崎特別 タイムＥ

基準より1秒4遅い勝ちタイムだった。1000m通過58秒8とハイペースなので、ペース補正は入らずEランクだが、ギャツビーとエイシンルカーノが後ろを離していて、3番手にいて勝ったアドマイヤジョラスの1000m通過はおよそ1分丁度ぐらい。土曜の馬場だったらこれはスローに近く、勝ちタイムが遅い事を気にする必要は無さそう。骨折明けでも力を見せている。

1着：アドマイヤジョラス

基準より1秒4遅い勝ちタイムだった。1000m通過58秒8とハイペースなので、ペース補正は入らずEランクだが、ギャツビーとエイシンルカーノが後ろを離していて、3番手にいて勝ったアドマイヤジョラスの1000m通過はおよそ1分丁度ぐらい。土曜の馬場だったらこれはスローに近く、勝ちタイムが遅い事を気にする必要は無さそう。骨折明けでも力を見せている。

小倉11R 佐世保S 注目

2着だったカレンモエについて。

2着：カレンモエ

土曜の時点ではまだ高速馬場の部類だったが、まぁそれでも前半600m32秒2は速い。しかも前半は4頭が並んで先行していて、先行馬には非常にキツイ展開だった。実際アダムバローズが8着、アテンフラワーが9着、ラフィングマッチが10着と先行馬はほとんどが失速したが、1頭だけ2着に残ったのがカレンモエ。能力の高さを見せたと言える。これまで休養が多くて4歳夏にしてまだキャリア7戦だが、お母さんのカレンチャンも2歳・3歳時には計6戦だけ。そして4歳時に5連勝でG1勝ちまで行った。カレンモエがG1級かどうかはまだわからないが、これから更なる成長も期待できる。少なくとも3勝クラスは早いうちに勝てると思う。

2着：カレンモエ 解説推奨

超ハイペースの先行でも2着だった事、母カレンチャンも若い頃はあまりレースに使えなかったが、G1勝ちまで行った事をタイム分析で述べたが、カレンチャンの母スプリングチケットは1勝目が3歳7月だったが最終的に6勝。その子供でカレンチャンの兄であるスプリングソングが初めて重賞を勝ったのは5歳の11月。カレンチャンだけではなく、概ね晩成傾向にある一族なので、やはり更なる成長を期待できますし、このクラスは早いうち恐らく次走で勝てると思う。

馬券Summary
マイル重賞の連勝は難しい
サマーマイルシリーズが始まって今年で9年目。今年からはリステッド競走の阪神芝外1600m米子ステークスも加えられ、4つのレースでポイントが競われている。過去8回で、対象となる重賞を同一年に2勝したのは2014年のクラレントだけ。この時は関屋記念と京成杯オータムハンデがどちらも新潟で行われ、クラレントはこれら2つを連勝した。中京芝1600m・新潟芝1600mそして中山芝1600mという3つのコースがあまりにも異なる形態をしている事が、2勝以上する馬が滅多に出ない要因だろうと考えられる。 　しかし、実はサマーマイルシリーズに限らず、芝1600mの重賞連勝するのは簡単ではない。2000年以降中3週以内で芝1600mの重賞連勝というのは6回しかない。芝1200mも 2000mも7回しかないので大して変わらないように見えるが、こういうパターンの出走頭数がそもそも違う。当然、こういうステップだと人気になりやすい。今年春の例を挙げるとNHKマイルカップ2番人気4着のタイセイビジョン、安田記念で単勝1.3倍の1番人気になって2着だったアーモンドアイがこのステップだった。距離に関係なく重賞を勝った次走が同じ距離で、なおかつ間隔が詰まっていると勝率は高くない。特に芝1600mではその傾向が強いということ。
解説者：大川浩史(日刊競馬)