2023年4回東京2日目

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2023/01/05 (木)
中山 中京
  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜・日曜がマイナス2秒3、月曜がマイナス1秒5からマイナス1秒0への変動でした。
 6月以来の開催で、昨年と同レベルの高速馬場でスタートしました。日曜も同様でしたけれども、深夜からの雨で月曜は土日と比較すれば、時計が掛かっていました。そして日中も雨が降り続いて、終盤になるほどですね、時計は掛かって行ったんですが、それでも馬場差はマイナス1秒台でした。土日については、開幕週の良馬場にありがちな先行馬と、インコースを通った馬に有利な傾向というのはなくて、差し・追い込み馬も届いていましたね。まぁつまり東京らしい瞬発力勝負が多かったです。
馬場が悪化した月曜もさほど変化は感じられなかったんですが、逃げ切り勝ちは月曜の2頭だけです。この点にはね、注意が必要かもしれません。秋の東京はですね、例年通りの連続開催で、来週までがAコース。その後Bコース、そして5回開催終盤の2週はCコースが使用されます。
 先週の馬場差1600m対象の数値は土曜・日曜がマイナス1秒4、月曜はマイナス1秒5からマイナス1秒2への変動でした。
 マイナスの数値でしたけれどもね、土日は水準に近いレベルです。6月の開催ではですね、まぁ良馬場でもマイナス1秒台でしたからね、まぁ当時とは異なるコンディションだった訳です。対して月曜はですね、雨の影響で土日よりも速い時計の出るコンディションで、馬場差はマイナス1秒台になりました。ただ、雨が降り続いて、後半は水が浮くほどのコンディションになりまして、朝の1Rの時の方がですね、高速馬場でした。そうは言いましても、終日マイナス1秒台である事には変わりありません。上位馬の脚質を見ますとね、土曜はですね、逃げ・先行馬に有利だったんですけれども、日曜の後半から少しずつ差し・追い込み馬が台頭し始めました。土日は馬場差が同じなので、この傾向の変化というのは、ペースなど他の要因だと考えています。月曜はですね、これ一言で傾向を言い表すのは非常に難しいんですけれども、まぁ差し・追い込み馬もね、よく届いていたという印象は受けましたね。


  タイム分析
 2023/10/08 (日)  芝=-2.3  Aコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
2R T1600 スパークリシャール 牡2 未勝利 1:34.2 -1.4 --- +0.4 -1.8 D D 6.43
3R T2000 マイネルフランツ 牡2 未勝利 2:02.7 +0.7 -1.0 +2.0 -2.3 SL D 7.11
5R T2000 シャンパンマーク 牡2 新馬 2:04.0 +1.7 -1.4 +2.6 -2.3 SL C 6.08
8R T1600 ココクレーター 牝3 1勝クラス 1:33.2 -1.6 --- +0.2 -1.8 C C 7.31
9R T1400 レフトゥバーズ 牝5 三鷹特別(2勝) 1:21.3 -0.4 -0.2 +1.0 -1.6 E C 6.89
11R T1800 エルトンバローズ 牡3 毎日王冠(G2) 1:45.3 -0.3 -0.5 +1.3 -2.1 SL C 8.50
 2023/10/08 (日)  ダ=-0.4
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
1R D1400 アイウィルビー 牝2 未勝利 1:27.5 +1.6 --- +2.0 -0.4 E D 6.44
4R D1600 モアザンワンス 牝2 新馬 1:40.3 +0.7 -0.3 +0.8 -0.4 D D 6.27
6R D1400 フミバレンタイン 牝4 1勝クラス・牝 1:25.2 +0.3 --- +0.7 -0.4 D C 9.14
7R D1600 サルヴァトーレ 牡3 1勝クラス 1:37.6 -0.4 --- ±0 -0.4 C D 6.47
10R D1600 パラレルヴィジョン 牡4 JRAアH(3勝) 1:36.7 +0.3 --- +0.7 -0.4 D D 8.20
12R D1400 バグラダス 牡3 2勝クラス 1:24.9 +0.7 -0.3 +0.8 -0.4 SL C 8.00

東京1R 2歳未勝利 タイムE
 基準より2秒0遅い勝ちタイムでした。
東京3R 2歳未勝利 タイムSL
 前半ないし中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとします。
東京5R 2歳新馬 タイムSL
 前半ないし中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとします。勝ったシャンパンマークについて。
1着:シャンパンマーク 勝ち馬注目
 こちら今年のですね、NHKマイルカップを勝ったシャンパンカラーの半弟で、父がドゥラメンテからキズナに変わってます。前半1000m1分4秒4の、これは超スローペースで、タイムランクはSLですが評価のポイントはね、ラスト400mのラップで、こちら11秒0-11秒0ですから、これは及第点以上です。ゆっくりと追い出して、上がり600mは最速の33秒1。2馬身差の完勝ですからね、まぁ2000mで勝ちましたけれども、まぁ将来的にはマイラーのイメージです。
2着:グラウンドビート 
 それからグラウンドビートは2着争いでクビ差先着。今年のフラワーカップと紫苑ステークスで2着したヒップホップソウルの半弟で、父がロードカナロアに変わった事で、こちらもマイラーのイメージですね。ですから、恐らくね次走は距離を詰めて使ってくると思うんですけれども、それで良いはずです。
6着:マイネルレグルス 
 あとですね、オークス馬ユーバーレーベンの半弟マイネルレグルスは1番人気で6着だったんですが、2着とは0秒2差で、これ悲観する内容ではありません。この一線だけでね、決めつけるのは早計なんですが、ちょっとね瞬発力勝負は合わないのかなという気もしましたんで、次走が東京だとちょっと過信は禁物かもしれません。
東京9R 三鷹特別 タイムE
 基準より1秒0遅い勝ちタイムでした。
東京11R 毎日王冠 タイムSL
 前半ないし中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとします。タイムランクはSL・メンバーランクはCでした。さぁまずはスタートですが、ポンとウインカーネリアンが飛び出して行きました。このスタートでバビットがハナを切れず、まぁある程度もうこう隊列が決まってしまいました。実際、ウインカーネリアンちょっと離して逃げの形になってますけれどもね、それほどこれ速いペースではないんですよね。前半の1000mが59秒ですから、もちろんタイムランクSLになってる訳ですけれども、基本こういう形になりますと、やはりインコース、そして内を突いた馬が有利という競馬になりやすいんですけれども、実際これね内と中と外に分けて考えた方が良いと思うんです。まずこれ内の攻防というのは、逃げるウインカーネリアンをエルトンバローズが交わすという、この内の戦いです。それと1番に目を向けてください。アドマイヤハダルとジャスティンカフェの2頭の併せ馬の追い込みみたいなのがありますね。そしてもう1つが、ソングラインとシュネルマイスターのこの、中と外の争いと。この3つの攻防にこのレースは分けられるんですが、結局は内の攻防を制したエルトンバローズに軍配が上がった訳ですよね。
1着:エルトンバローズ 
 かなりの接戦だったんですがね、エルトンバローズ。ウインカーネリアンとの比較で言えば、ウインカーネリアンに0秒3差をつけていますから、これは完勝と言える着差で、決してインコース先行有利の流れに恵まれただけではないという事です。そして、これで4連勝ですから、この勝利はそれほど恵まれたモノではなくて、母の父がねブライアンズタイムなんですけれども、ブライアンズタイムっていうのは本当使って使ってですね、強くなって・良くなって来る馬が多いんで、その血をよく引いてるんじゃないかなという感じがしました。
 西村ジョッキーこの後も楽しみですよね。本当に良い仕事すると言うか、良いジョッキーになりましたね。期待できると思います。
2着:ソングライン 
 ソングライン、惜しかった。先ほど言ったようにシュネルマイスターと同じ戦いという風に見なければならないんですけど、結局シュネルマイスターはソングラインをマークしすぎた感じで、競馬に付き合っちゃった感じがあります、ソングライン自身も牝馬で57キロを背負って、ちょっと直線ピンチな場面を割って最後出てきましたから、これはやはりG1馬の地力なんですよね。負けはしましたけれども、やっぱこの馬強いということは、ハッキリここで見せてくれたと思います。
3着:シュネルマイスター 
 そして3着シュネルマイスターもやはりG1ホース、あの位置から最後来ましたね。そうですね、結局ソングラインの競馬に付き合ってしまって、直線は全くこう行き場がなくなって、もうラスト200mでは絶体絶命でしたよね。しかし、そこから1番外に出して、そこからの脚というのが、この馬ちょっと他の馬とは全然違うなと言うか、改めてこの馬の強さ、私よくね鬼気迫る追い込みって、この馬には使うんですが、こっからの脚は凄いんですよね。普通はこれだけね、あれだけ前塞がって出してからここまで伸びて来れません。もうね、1コーナー過ぎではもう遙か彼方に行っているぐらいの、それぐらいの伸びでしたね。
4着:アドマイヤハダル 
 そのシュネルマイスターがあの位置だったんで、私アドマイヤハダルに注目してましてね、これは3着はあるかと思ったんですが、4着でした。これは外のジャスティンカフェとの併せ馬の形で追い込んで来ましたけれども、もう一瞬この馬が勝ったという、そういうね場面がありました。ただ、最後はやっぱり内のソングライン・外のシュネルマイスターに交わされてまして、着差的に言うと、僅かアタマ差なんですけれども、ここがやっぱりG1を勝っている馬とそうでない馬との歴然とした力の差というのが、これだけの僅かの差に出るんだなと言うのを感じましたね。
5着:ウインカーネリアン 
 そして逃げたウインカーネリアンの評価はいかがでしょうか。そうですね、あのスタートでバビットとの先行争いは制した訳ですが、1800mという事もあったかもしれませんが、私とすればね、もう少しペースは上げた方が勝機があったと思うんですね。このペースですと、やっぱり後ろも楽ですし、瞬発力勝負型というのが、台頭しやすい流れでもある訳です。この馬が東京新聞杯を勝った時は、前半の1000mが57秒1でしたから、今回は59秒5ですから、もう少し速めた方が、私は良かった。まぁこれは結果論ですけれどもね。私はそういう見方をしています。
7着:ジャスティンカフェ 
 7着のジャスティンカフェについて。ジャスティンカフェはアドマイヤハダルと一緒に追い込んで来て、2頭でもっと頑張ってくれるのかなと思ったんですけれども、確かに使った上がり600mってほとんど同じなんですけれども、着差としては大きい着差がついてしまったんですね。昨年、サリオスの2着した時のあの脚ではないですよね。何かちょっとこの、今回はパフォーマンスが上がってなかったなという感じがしますね。もっとね、あの位置だったら接戦に持ち込んでるはずですよね。
12着:フェーングロッテン 
 フェーングロッテンはシンガリ、12着でした。七夕賞の時もそうでしたけど、全然こう馬が行く気になってないというか、何でしょうね。辞めちゃってるんじゃなくて、全然こう前向きさが取り戻してないと言うか、ただ、この馬の場合はその気性的なものっていうのが大きくて、厳しいレースを経験した事によって、レースが嫌になってるという感じではなくて、かなりのその曲者という感じがしますので、能力はあるんで、どっかでね大駆けする可能性はあると思います。
東京12R 3歳以上2勝クラス タイムSL
 前半が遅く、補正しきれずスローの扱いとします。ダート1400mとしてはですね、これ遅いペースでタイムランクはSLとなりました。
1着:バグラダス 
 勝ったバグラダスですけど、これは昨年の朝日杯フューチュリティステークス5着馬で、芝でも走れるんですけれども、今年の夏のね芝2戦が案外の結果で、今回は1着だった2歳新馬戦以来のダートを使ってきました。2番手から上がり600m最速で、3馬身半差ですから、ダート適正はかなり高いです。父はねマジェスティックウォリアーですから、昇級してもダートの短距離なら通用するでしょう。
3着:ラックスアットゼア 
 それからラックスアットゼア、これは差し・追い込み馬には不向きなね、流れでしたから3着によく上がって来たと思います。ですから、この3着は仕方ありません。やはりね、1200mよりは1400m向きですから、次走も上位候補になります。
4着:メイデンタワー 
 そしてメイデンタワーは1番人気で4着でした。結果論ですけれども、少しペースを落としすぎたかもしれませんね。本質はスピードタイプですから、スピードに任せたレースをした方が合っていると思います。こちら次走改めて期待したいですね。

解説者:吉岡哲哉(競馬ブック)
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