2023年1回京都7日目

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  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス2秒2からマイナス1秒6への変動、日曜がマイナス0秒8からマイナス0秒5への変動でした。遡って8日間の馬場差を確認しておきますと、雨の影響を大きく受けた6日目以外はマイナスの数値です。「良」ならマイナス2秒かその前後で推移していて、速い時計の出るコンディションです。
 こちらも先週からBコースに変わって土曜はマイナス2秒2でスタートしたんですが、終盤雨が降って11Rだけは2000m換算の数値でマイナス1秒6となりました。土曜については東京はほとんどの時間帯で雨が降って、0秒6水準方向に動いた一方、京都は終盤だけの雨で、同じように0秒6水準方向に動いたんですよね。それだけ京都の方が短時間の雨が時計の出方に影響した事になりますね。その後ね、土曜の夜も雨が降って日曜はマイナスの数値とは言え、土曜終盤よりも時計の掛かるレベルになりましたね。ただ、小雨という事もあって、1日の中での動きとしては、土曜よりも小さかったですね。なお、土曜は良馬場で日曜は稍重だったんですが、脚質的には特に目立った傾向はなかったですね。
 先週の馬場差1800m対象の数値は土曜がプラス0秒4からプラス0秒2への変動、日曜がプラス0秒1でした。遡って8日間の馬場差を確認しておきますと、強風の影響を受けた初日の1800mを除けば、良馬場なら水準か少し時計の掛かるレベルとなっています。
 土曜は初日を除けば最も時計の掛かるレベルでしたね。終盤、雨の影響で少し時計は出やすくなったんですが、終日プラスの数値となりました。日曜はさらに含水率が高くなったんですが、それでもプラスの数値でしたね。6日目のように不良馬場にまでなれば話は別なんですが、雨が降ってもあまり高速化しないのが、この開催のダートの傾向のようですね。なお、日曜は1日を通した数値ですね、土曜は良馬場・日曜は重馬場で行われたんですが、総じて前めにつけた馬が有利でしたね。


  タイム分析
 2023/05/13 (土)  芝=-2.2 → -1.6  Bコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
3R T2000 メイショウノブカ 牝3 未勝利・牝 2:00.3 -1.2 -0.9 +0.1 -2.2 C D 5.08
4R T1600 マチカゼ 牡3 未勝利 1:33.0 -2.0 -0.1 -0.3 -1.8 C C 7.53
5R T1800 ツクヨミ 牡3 未勝利 1:47.2 -1.0 -0.6 +0.4 -2.0 D D 5.91
7R T1200 アドヴァイス 牝4 2勝クラス 1:08.7 ±0 -0.5 +0.8 -1.3 SL D 8.38
9R T2000 リミットバスター 牡3 あずさ賞(1勝) 1:59.9 -0.7 -1.0 +0.5 -2.2 D C 3.82
11R T1800 エアファンディタ 牡6 都大路S(L) 1:45.9 +0.4 -0.7 +1.1 -1.4 SL D 9.33
 2023/05/13 (土)  ダ=+0.4 → +0.2
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
1R D1800 グラングスト 牝3 未勝利・牝 1:54.6 +0.9 -0.3 +0.2 +0.4 C D 6.00
2R D1900 モズバンディット 牡3 未勝利 2:03.4 +2.7 -0.3 +2.0 +0.4 E D 6.10
6R D1400 ブレーヴジャッカル セ5 1勝クラス 1:25.0 +0.5 --- +0.2 +0.3 C D 8.73
10R D1800 メイクアリープ 牡4 上賀茂S(3勝) 1:52.5 +1.5 --- +1.2 +0.3 E C 7.75
12R D1200 スマートラプター 牡4 2勝クラス 1:11.8 +0.5 --- +0.4 +0.1 D C 5.80

京都1R 3歳未勝利・牝 注目
 先週の京都ではダート戦が11鞍あって、完全タイム差は全てプラスゾーンだったんですよね。全体的に低調ではあったんですが、そんな中このレースはペース補正を施してタイムランクはCでした。1・2着馬の走りは目立ちましたね。
1着:グラングスト 
 1着グラングストについては、もうホント力通りの圧勝でしたね。単勝1.5倍という断然の1番人気の支持に応えました。
2着:アウロス 番組注目馬
 そして2着アウロスですね、こちらは一旦グラングストを交わして先頭に立ったんですが、そこから盛り返されて惜しくも2着となりました。デビュー戦の前走はタイムランクEのレースで3着だったんですが、2戦目で大幅に時計を短縮して、ご覧の通り3着には10馬身もの差をつけましたからね、今回の走りなら今の未勝利クラスで力上位なのは明らかですし、次走は初勝利が濃厚ですね。
京都2R 3歳未勝利 タイムE
 基準より2秒0遅い勝ちタイムでした。
京都4R 3歳未勝利 注目
 勝ったマチカゼについて。この土曜4Rは先週の京都芝のレース中では唯一完全タイム差がマイナスゾーンだったレースなんですよね。あと0秒1速ければBランクでした。
1着:マチカゼ 
 そのマチカゼはここ2走ダートに使われて、物足りない戦績だったんですが、今回芝に戻した事で走りが一変しましたよね。振り返れば去年の11月には今回と同じ芝1600mのタイムランクBのレースにおいて、半馬身差の2着という実績があるんですよね。やはり適正は芝にあったと見るべきでしょうね。今回のね、ラスト400mは11秒3-11秒2という加速ラップなんですよね。昇級しても侮れない存在になりましたね。
京都7R 4歳以上2勝クラス タイムSL
 前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとします。7着だったロードラスターについて。
7着:ロードラスター 
 このレースね、前半600mが35秒4で後半600mは33秒3なんですよね。1200mとしてはかなりペースが遅かったんですよね。そんな流れの中ロードラスターは後方追走から外を回って追い上げる競馬になりました。メンバー中最速タイム32秒9の上がりを駆使したんですが、結果7着までが精一杯でしたね。今回の敗因はもう展開が不向きだった事に尽きると思います。末脚自体は堅実なので、今回の凡走で人気が下がるようなら、むしろ次走は狙い目となりますね。少し時計の掛かるコンディションならなお良いと思います。
京都9R あずさ賞 
8着:パールロード 通信簿
 1番人気8着でした。こちら勝った時の内容が良かったんで期待してたんですが、全くこう見せ場がなかったんですよね。これやっぱりまだ出来が良くなかったのか、何らかの理由でちょっと力を発揮できなかった感じなので、次走もう1度見直したい1頭ですね。
京都10R 上賀茂S タイムE
 基準より1秒2遅い勝ちタイムでした。勝ったメイクアリープを取り上げます。
1着:メイクアリープ 
 前半は4・5番手につけたんですが、他馬がね次から次へと外から接近する形になって、道中はあまり息を入れる事ができなかったんですよね。結果、自身早めに動かざるを得ない展開になりました。それでも最後の直線に向くと早めに先頭に立って、そのまま押し切る形になりましたね。レースのラスト200mは13秒6も掛かってるんですが、自身は休み明けで、体重が12キロ増えてて、それを考えれば悪くない内容でしたね。これでデビュー以来7戦して4勝という実績で、まだ4着以下は1度もない馬なんですよね。そしてこの馬の半兄はみやこステークスを勝ったヴェンジェンスという馬なんですよね。ダート巧者の血筋でもありますし、今後の成長を見届けたい1頭ですね。
京都11R 都大路S タイムSL
 前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとします。勝ったエアファンディタについて。
1着:エアファンディタ 
 1000m通過が1分0秒2という遅めの流れの中、後方から一気の伸びで差し切りました。この馬ね、本当今まで勝負所でもたもたする部分があって、伸びても届かないというレースを続けて来て、それもあって出世が遅れている感じもあったんですが、今回は3・4コーナーの坂の下りが良かったのか、スッと加速がついていつもより反応良く伸びて来ましたね。今回のレースぶり見てると、京都の外回りはかなり合ってると思うんですよね。ですから、今後秋の京都まで適当な番組がないのは残念なんですが、また京都の外回りに出てきたら、強いメンバー相手でも狙ってみたい1頭ですね。

解説者:津田照之(競馬エイト)
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