2023年1回東京4日目

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2023/01/05 (木)
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  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は、土日ともにマイナス1秒8でした。まずはここまで4日間の馬場差を確認しておきますと、全てマイナス1秒8で速い時計の出るコンディションです。
 雨の影響がなくて、芝は開幕週と時計の出方が変わらず、高速馬場でしたね。連対馬の脚質はですね、逃げ・先行・差し・追い込みとバラエティに富んでいたんですが、好位で流れに乗れる馬に有利なレースが多かったです。追い込みを決めた馬はですね、瞬発力や能力に秀でた馬、それに限定されていたように思います。
 先週の馬場差1600m対象の数値は、土日ともにプラス0秒1でした。ここまで4日間の馬場差を確認しておきますと、水準レベルでほとんど動きはありません。
 雨の影響はなくてですね、乾いたコンディションでした。先々週と同じで、タイムとレースレベルが直結するシンプルでわかりやすい馬場ですね。連対馬の脚質は多彩でしたけれども、逃げ切り勝ちが1頭いなかった点は興味深いですかね。


  タイム分析
 2023/02/05 (日)  芝=-1.8  Dコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
5R T1600 ココクレーター 牝3 未勝利 1:34.3 -1.3 --- +0.1 -1.4 C C 7.53
6R T1600 ナヴォーナ 牡3 新馬 1:36.3 +0.4 -0.8 +1.0 -1.4 SL D 11.75
8R T2000 ルージュリナージュ 牝4 2勝クラス・牝 2:00.2 +0.1 -0.9 +1.0 -1.8 SL D 8.90
9R T2400 スキルヴィング 牡3 ゆりかも(1勝) 2:24.8 -2.4 -0.4 -0.6 -2.2 B C 4.80
11R T1600 ウインカーネリアン 牡6 東京新聞(G3) 1:31.8 -1.2 --- +0.2 -1.4 C C 7.25
 2023/02/05 (日)  ダ=+0.1
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
1R D1400 アヴェッリーノ 牡3 未勝利 1:26.7 +0.8 --- +0.7 +0.1 D C 8.13
2R D2100 マオノアラシ 牡3 未勝利 2:15.0 +1.2 -0.3 +0.8 +0.1 D D 6.81
3R D1600 サンライズフレイム 牡3 新馬 1:39.9 +0.3 --- +0.2 +0.1 C D 9.13
4R D1600 スノーグレース 牝4 1勝クラス・牝 1:37.8 -0.2 --- -0.3 +0.1 C C 7.80
7R D1300 タイセイジャスパー 牡4 1勝クラス 1:18.8 +0.3 --- +0.2 +0.1 C D 8.73
10R D1400 ジレトール 牡4 銀蹄S(3勝) 1:24.0 +0.5 --- +0.4 +0.1 D D 8.67
12R D1300 オールフラッグ 牡4 2勝クラス 1:18.2 +0.3 --- +0.2 +0.1 C D 8.79

東京3R 3歳新馬 注目
1着:サンライズフレイム 番組注目馬
 勝ったサンライズフレイム、全日本2歳優駿を勝って現オープンで活躍しているドライスタウトの半弟で、父はドレフォンです。好位から楽に抜け出して、ノーステッキで完勝。これはもう連勝が有望だと思います。
2着:ヴァナルガンド 
 2着ヴァナルガンドは比較的緩やかな流れで粘ったとは言え、チャンピオンズカップ、旧ジャパンカップダートを勝ったニホンピロアワーズの半弟です。ポテンシャルはあります。
3着:トウキチロウ 
 3着のトウキチロウは出遅れましたが、ペースダウンした間にですね、一気に差を詰めて勝ち馬に並びかけました。まぁ上位2頭も楽をしていたので、突き放されましたがね、能力は示しましたね。
4着:リンクスソレイユ 
 4着のリンクスソレイユは3着馬から5馬身差なんですが、使った上り600mはギリギリ及第点の評価です。
5着:ティアップエックス 
 5着のティアップエックスは出遅れましたが、途中から猛然と追い上げて、見せ場は作りました。ビッシリ追われた分ですね、次走以降どこかで変わる可能性はあると思います。
東京4R 4歳以上1勝クラス・牝 注目
1着:スノーグレース 
 あと0秒1速ければですね、Bランクというタイムで、勝ったスノーグレースは5馬身差の圧勝ですから、ほぼBランクに匹敵します。ただ、今回外枠でスムーズなレースができた事が大きかったのでね、揉まれた時にどうかという不安は残りますね。
2着:エレボアブランシュ 
 2着のエレボアブランシュは前走は牡馬相手に0秒4差4着です。リフレッシュして牝馬同士なら力上位ですが、安定して力を発揮できない点がネックです。
3着:ジューンポンポン 
 3着のジューンポンポンは、今回は先行策から待機策に変えて来た事で着順を上げて来ました。つまり、勝つためには相手と展開がポイントになりそうです。
4着:イシュタル 
 4着のイシュタルは上がり600mは最速タイです。まだコース・距離適性など分からない部分はあるんですが、今回のレース内容だと東京が合っているイメージですね。
5着:ウィズザワールド 
 5着のウィズザワールド、これで5戦続けて5着以内です。レース巧者で、相手なりに走る反面ですね、相変わらず詰めも甘いという感じがしました。
8着:リトルポピー 
 そして1番人気のリトルポピーは8着でした。2走前に逃げて7着と、1番人気を裏切っていて、ちょっと同じ轍を踏んでしまった感がありますね。気が悪くて止めようとするんで、前に馬を置いてレースをした方が良かったのかなという気がしてます。
東京6R 3歳新馬 タイムSL
 前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとします。
1着:ナヴォーナ 勝ち馬注目
 勝ったナヴォーナ、父がロードカナロアで、半兄がですねシュネルマイスターという良血で、まぁ1頭だけズバ抜けた瞬発力で初陣を飾りましたね。このレースはタイムランクはSLなんですが、ラスト400mが11秒4-11秒2で、大楽勝ですから、ポテンシャルはかなり高いです。
2着:ウインラピーヌ 
 2着のウインラピーヌは2番手から抜け出して、勝ちパターンのレースに持ち込みました。センスは抜群です。ただ、今回はいかにも相手が悪かったです。まだ毛づやも一息でしたし、良化の余地は十分あります。
3着:メルシーステップ 
 3着のメルシーステップは7番人気でしたが、馬体は良くてですね調教も水準には動いていました。減量騎手起用で、負担重量51キロも好走の要因の1つですけれども、まだ集中して走れていなかったようです。
4着:セイウンシリウス 
 4着のセイウンシリウスは調教量が不足していた事は確かですが、そんな中でここまで走れたのですから、能力は高いです。この馬も馬体は良いですし、叩いた上積みは大きいので、次走の狙い馬になります。
5着:マルメラーダ 
 そして5着のマルメラーダ、仕上がりは良かったですし、レース運びもソツが無かったんですが、追ってから伸び切れなかったですね。まぁ上位4頭とは単純ですね、瞬発力の差があったのかもしれませんね。
東京8R 4歳以上2勝クラス・牝 タイムSL
 前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとします。
東京9R ゆりかもめ賞 タイムB
 基準より0秒6速い勝ちタイムでした。
1着:スキルヴィング 
 スキルヴィングが距離延長に対応して2勝目を挙げました。スキルヴィングの勝ちタイムは2分24秒8です。2月の東京開催の3歳馬の2分24秒台走破というのは、これ史上初です。普通に考えてもですね、これは5月の青葉賞レベルです。父はキタサンブラックです。筋肉の柔らかい馬なんですが、まだ緩さも残りますね。それだけにですね、今後の成長が非常に楽しみです。
2着:サヴォーナ 
 それから2着のサヴォーナですが、今回体が絞れて良くなっていましたし、前走の中山から東京に変わってですね、レースがしやすくなりましたね。完敗の2着ですが、安泰の2着とも言え、まぁ相手次第でいつでも勝てるレベルという気がしますが、小回りコースでどうかというところはあるでしょう。
3着:ミヤビ 
 その後の3着に2番人気ミヤビが入りました。3着ミヤビ、小柄な牝馬でインパクトは薄いんですが、2400mをまぁ折り合ってですね、上手に走れたという自信は大きいと思います。これで2戦連続タイムランク上位のレースでですね、牡馬相手に3着ですから、次走牝馬同士ならかなり有力です。
4着:ノーブルクライ 
 4着のノーブルクライはペースと位置取りから判断して、若干漁夫の利があったという気もするんですが、1勝クラスで通用する能力は示しました。
5着:ウェイビー 
 5着ウェイビーは前半1分ちょうどの平均ペースで逃げて失速したですね、フォーサイドナインからレースを受け継いで、直線は先頭です。切れる脚はないんですが、スタミナがあって消耗戦向きのタイプかなと思います。
東京10R 銀蹄S 
1着:ジレトール 通信簿
 2番人気1着でした。速くない流れの2番手から、直線半ばまで持ったままで、追うと手応え通りに伸びました。どうやらね、左回りの方が合うようですね。
5着:ロードアラビアン 解説危険
 単勝1.9倍の断然の1番人気でした。今回ちょっと返し馬を見てね、本調子には一息かなという風に映ったんですが、案の定と言うかちょっと伸びを欠いて5着でした。そうは言いましてもね、今回のレースを見てこのクラスを勝つにはもう少しですね、時間が掛かるように感じたんですよね。何かこう一工夫が必要なんじゃないかなという感じです。ですから、1度使って体調が上向いたとしてもですね、まぁ私自身次走の1戦というのは、ちょっと様子見の立場を取ってみようかなと思います。
東京11R 東京新聞杯 重賞
 タイムランク・メンバーランクともにCでした。1枠からウインカーネリアンが先手を取って直線です。前半600mは34秒4で、近5年では最も速くてですね、ウインカーネリアンが平均ペースの良い逃げを打ちました。東京新聞杯というのは、よほどペースが遅くならない限りですね、なかなか逃げ切りが至難のレースで、今年はこの平均ペースで脚質不問の地力勝負になったと見て良いと思います。特に上位5頭は接戦で、しのぎを削りましたけれどもね、ただこれ好タイム決着のようにも思えるんですけれども、馬場差を考慮するとタイムランクはCです。
1着:ウインカーネリアン 
 ウインカーネリアンが重賞2勝目を挙げました。前半800mは45秒8、後半800mは46秒0でほぼイーブンペースです。昨年は関屋記念まで3連勝したんですが、本質は力で押すマイラーと見ていましたので、私は以前からこういうレースをして欲しかったです。今回は潔くて、非常に力強いレースをしてくれと思いますね。
2着:ナミュール 
 その後2着がナミュール、3着がプレサージュリフトと8枠の4歳牝馬が続きました。まず2着のナミュールですが、外枠でしたがスタートが良かったですから、流れに乗せて行くレースができました。ほとんど減点のない完璧なレースだったと思いますがね、今回は逃げ切った勝ち馬を称えるしかありません。
3着:プレサージュリフト 
 その後2着がナミュール、3着がプレサージュリフトと8枠の4歳牝馬が続きました。3着のプレサージュリフト、こちら大外枠でしたが、極力ロスの少ないレースはできましたし、しっかり脚も溜まってラストは一気に加速して来ました。今後もですね、マイル重賞なら十分にチャンスはあると思います。
4着:ジャスティンカフェ 
 1番人気のジャスティンカフェが4着でしたね。ジャスティンカフェ、前走のマイルチャンピオンシップに続いてですね、今回もちょっと勿体ないレースになってしまいましたかね。上がり600mは最速ですが、直線で追い出しを待たされたのは、脚質的に仕方のない事とは言えですね、ちょっと型にハメたレースしかできないってというのが、現状の弱点と言えるかもしれません。
5着:エアロロノア 
 まず5着のエアロロノアですが、以前の追い込み一辺倒からは脱したんですが、重賞を勝ち切るためには何かが足りない。そんなレースにも映りました。
6着:マテンロウオリオン 
 そして6着のマテンロウオリオン、内枠もあったせいか今回はある程度流れに乗せて行くレースをしました。直線最内から一瞬伸びかかって見せ場は作りましたね。これで復調の兆しが見えたという感じがしましたね。
8着:ピンハイ 
 それからピンハイ、3番人気で8着でした。3歳牝馬三冠路線の対戦成績から見ますと、2着ナミュールとは力の差はなかったたはずなんですが、お互い4歳になって、距離適性の差が出たと見たいですね。つまり、ピンハイはマイラーではなくて、1800m以上が適距離ではないでしょうか。

解説者:吉岡哲哉(競馬ブック)
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