2023年1回阪神12日目

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2023/01/05 (木)
中山 中京
  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス0秒2、日曜がマイナス0秒6からマイナス1秒1への変動でした。遡って8日間の馬場差を確認しておきますと、全てマイナスの数値ですが5日目・6日目そして先週土曜は水準に近いレベルでした。
 金曜の夜から土曜の朝まで雨が降りまして、土曜は5Rが「重」で、9Rからは「稍重」。ただ、乾いていくスピードは遅くて、レースによる芝の傷みと相殺されて、土曜の馬場差は一定でした。日曜は7Rまで「稍重」で、9Rからは良馬場。後半ほど速い時計が出るようになりました。今週でAコース7週目となるんですが、先週日曜の後半の感じだと、それほど芝は傷んでいないはずで、今週は良馬場ならまたマイナス1秒台の馬場差になりそうです。そして、その後後半の2週ですね、桜花賞の週からの2週はBコースが使用されます。
 先週の馬場差1800m対象の数値は土曜がマイナス1秒8からマイナス1秒6への変動、日曜がマイナス1秒3からマイナス0秒8への変動でした。ここまで遡って8日間の馬場差を確認しておきますと、週によって時計の出方が異なります。4週目・5週目はプラスの数値、先週特に土曜は一転して高速馬場になりました。
 金曜の夜から土曜の朝まで雨が降り、土曜は「不良」でした。3Rまでは雨は降っていたんですけども、もう含水率が上限に達していて、時計の出方は変わりませんでした。馬場差は8Rまでは一定で、水が引いた12Rは少しだけ時計が掛かるようになっていました。日曜は1日中「重」なんですが、徐々に乾いて時計が後半ほど掛かるようになって行きました。


  タイム分析
 2023/03/19 (日)  芝=-0.6 → -1.1  Aコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
5R T1800 ソーダズリング 牝3 未勝利 1:47.4 -0.6 --- -0.1 -0.5 C C 6.71
6R T1200 グランテスト 牝3 1勝クラス 1:09.1 -0.2 -0.3 -0.1 -0.4 C C 7.33
7R T2400 タイミングハート 牡6 1勝クラス 2:28.4 +1.3 -0.7 +1.6 -1.0 SL D 7.29
9R T1400 ダノンティンパニー 牡5 山陽特別(2勝) 1:20.4 -1.1 --- -0.4 -0.7 B D 7.00
11R T3000 ジャスティンパレス 牡4 阪神大賞(G2) 3:06.1 +1.2 -1.1 +1.8 -1.7 SL C 8.23
 2023/03/19 (日)  ダ=-1.3 → -0.8
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
1R D1800 コンプラセンシア 牝3 未勝利・牝 1:54.7 +0.1 -0.3 +1.1 -1.3 E D 6.22
2R D1400 カッティングジェム 牡3 未勝利 1:25.2 -0.7 --- +0.3 -1.0 D C 8.06
3R D1800 アンクルブラック 牡3 未勝利 1:53.0 -1.6 --- -0.4 -1.2 B C 8.11
8R D1200 ワセダタンク 牡4 1勝クラス 1:12.0 -0.3 --- +0.4 -0.7 D D 6.47
10R D1400 ケイアイロベージ セ5 鳴門S(3勝) 1:23.4 -0.1 --- +0.6 -0.7 D C 6.40
12R D1800 エナハツホ 牝4 2勝クラス 1:52.1 -0.2 --- +0.6 -0.8 D D 5.50

阪神1R 3歳未勝利・牝 タイムE
 基準より1秒1遅い勝ちタイムでした。
阪神2R 3歳未勝利 
1着:カッティングジェム 通信簿
 1番人気1着でした。また出遅れましたけども、ステッキも入れて好位まで追い上げ、直線で追われるとしっかり伸びましたけどもね、昇級するとこの出遅れが響きそうな気がします。
阪神3R 3歳未勝利 タイムB
 基準より0秒4速い勝ちタイムでした。
1着:アンクルブラック 
 アンクルブラックが単勝1.8倍の人気に応えました。アンクルブラックは楽に好位に収まりまして、徐々に追い上げて4コーナーでは4頭が並んでいたその列の1番外側。先に前に出たセレクティオとの長い競り合いを直線で制しました。これ直線でもう目一杯に追って、タイムはギリギリのBランクですから、まぁ昇級すると相手次第という事になりますけども、所謂ワンペースというタイプで、鋭くは伸びない代わりにしぶといですね。まぁ連勝は難しいかもしれませんが、相手が強くなっても上位には入れそうです。
2着:セレクティオ 
 2着のセレクティオは、超スローペースの逃げだった前走は上がりが速くなりすぎて、離されましたが、平均ペースの3番手で運んだ今回は、伸び負けしませんでした。展開不問で、タイム面でも走るごとに前進しているので、次走も有力ですね。
阪神5R 3歳未勝利 注目
 勝ったソーダズリングについて。
1着:ソーダズリング 勝ち馬注目
 デビュー戦の前走2着で番組注目馬となっていたんですが、好スタートから馬任せでもハナを切るぐらいの勢いだったんですが、意図的に下げてしばらくは少し行きたがっていましたが3コーナーでは落ち着き、そこから外を回って少しずつ追い上げて行きました。まぁ前を射程圏に入れて直線に入ると軽く仕掛けただけで一気に先頭。まぁ結局はほとんど追わないまま、差を広げて楽勝しました。馬なりでも追っても変わらないという馬もいますけども、前走では前が壁になって追い出しを待たされながら追って鋭く伸びており、今回追っていれば、もっと差が開いたはずです。従って、タイム短縮も可能で、いきなり重賞だと分かりませんけども、1勝クラスならすぐに通用すると思います。
阪神7R 4歳以上1勝クラス タイムSL
 前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとします。
阪神9R 山陽特別 タイムB
 基準より0秒4速い勝ちタイムでした。
1着:ダノンティンパニー 番組注目馬
 ダノンティンパニーが5馬身差の圧勝でした。ダノンティンパニーですね、スタートは早かったんですが、行く馬を行かせてじっくりと運び、外から徐々に追い上げて、直線入り口で前に並んで行き、追い出しを待っている内に先頭に立ってしまいまして、更にリードを広げたので、結局はほぼ馬なりで圧勝しました。2着だった前走は、追って鋭く伸びていたので、馬なりでも追っても変わらないという事はありませんし、その2着だった前走のですね、1着馬と3着馬、これが両方もうすでに3勝クラスを勝っています。その比較からも、こちらもすぐに通用すると思います。
2着:タマモダイジョッキ 
 2着以下は好タイムではなくて、2着のタマモダイジョッキ・3着のサウンドブライアンは1400mにしては、速くない流れを前の方に行って流れ込んだという内容ですね。まぁ次走に関しては、組み合わせ次第で、平均以上のメンバーだと楽ではないと思います。
3着:サウンドブライアン 
 2着以下は好タイムではなくて、2着のタマモダイジョッキ・3着のサウンドブライアンは1400mにしては、速くない流れを前の方に行って流れ込んだという内容ですね。まぁ次走に関しては、組み合わせ次第で、平均以上のメンバーだと楽ではないと思います。
阪神10R 鳴門S 注目
 2着だったモズリッキーについて。
2着:モズリッキー 
 この馬の弱点がですね、馬群で揉まれたり外から被されたりするとダメという事でして、過去に1番人気で凡走した時が実は2回とも1番ゲートだったという事からも、それはわかります。今回7番なんですが、すぐ外の8・9・10番に早い先行馬がいるというですね、この馬にとっては最悪の配列でした。好スタートを切りながら、意図的に下げて、それから外に出そうと目論んだようなんですが、馬群の切れ目まで下がった所で、外にピッタリと張り付かれてしまって、それが影響したのか、追い通しの手応えになっていました。半馬身ほど前に出て、真横に張り付かれてる状況は打開しまして、そこからはスムーズに追い上げて2着なんですが、前半に神経とそれと脚をですね、使わされて2着ですから、力上位ですね。外枠を引ければ、勝機は十分にあると思います。
阪神11R 阪神大賞典 タイムSL
 前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとします。タイムランクがSL・メンバーランクはCでした。まずスタートですが、アフリカンゴールドがハナに行きました。ディープボンドも好スタートを切って押してるんですけどもね、それでもアフリカンゴールドが主張して行きました。で、ここでちょっと激しくなった割にはすぐに並びもペースも落ち着きまして、最初の1000mが1分4秒9、次の中間の1000mが1分3秒3というペースになりました。そして2周目3コーナー辺りからちょっとペースが上がって来ますね。残り1000m付近からアフリカンゴールドがペースを上げましてね、そこでちょっと2番手が離れてます。その後、追い上げて行ってるんですけども、この時にボルドグフーシュは楽な手応えで外を上がって行って、4コーナーではもう2番手の外側に並んで行ってますね。ディープボンドのこの位置は、とにかく前から離されないように、バテないはずだからという感じでね、ステッキ入れて行ってますけどもね、その後ジャスティンパレスがディープボンドを押して外に出そうとするんですけど、ディープボンドが押し返してますね。その外から伸びて来るのがボルドグフーシュ。伸びてはいますが、ジワジワという感じですよね。ディープボンドが失速した事でスペースできましてね、そこを通ってジャスティンパレスが鋭く伸びて、一気に差をつけましたね。そしてボルドグフーシュも2番手に上がりました。アフリカンゴールド、内でかなり粘ってましたが、これを交わして2着。その後ろを追うように伸びて来たブレークアップが最後にもうひと伸びして3着に入りました。
1着:ジャスティンパレス 
 勝ったのはジャスティンパレスでした。内で脚をじっと溜めていて、直線で進路ができてから鋭く伸びましたね。ボルドグフーシュとの比較で言うと、スローペースからの瞬発力勝負では上回れましたし、休養明けでね、いきなり力を出せるかどうかという点でもこちらが上だったという感じですね。これつまり、距離が違うんですけども、昨年の神戸新聞杯と似た状況と似たレース展開になった。それによって先着したという見方は可能ですね。昨年の菊花賞のような、まともなスタミナ勝負になるとボルドグフーシュにちょっと敵わないかもしれないんですが、今年ね春の天皇賞は本来の京都に戻りますね。京都の芝コースが以前とは別物になっているとか、いうことがない限り瞬発力が生きるコースという点で、こちらが有利かもしれませんね。
2着:ボルドグフーシュ 
 そして2着ボルドグフーシュ。今回、このレースを勝つ事だけを考えたらですね、コーナーで上がって行った時に2番手の外でストップせずに、一気にマクり切った方が良かったと思うんですけどね、本番ではないですね。しかも川田騎手、この馬初めて乗る訳ですから、前哨戦らしい乗り方をした結果、瞬発力ではジャスティンパレスには劣ったという2着だと思います。天皇賞では違う乗り方をする可能性がかなりあるはずですから、それによって結果がどう変わるか楽しみですね。
3着:ブレークアップ 
 3着がブレークアップでした。ブレークアップですね、美浦から栗東に転厩しまして、今回がその初戦だったんですが、長く良い脚を使って、さらに最後はもうひと伸びしてボルドグフーシュとの差も詰めています。長距離適性は高いですね。天皇賞でもちょっと侮れないように感じました。
4着:アフリカンゴールド 
 その後4着がアフリカンゴールド、5着ディープボンドでした。アフリカンゴールドはハナを主張しましたね。その後スローペースに落として、しかし直線までは待たずに、早めにペースアップした事で力を発揮する事ができたと思います。まぁ3000m久しぶりでしたけどもね、合ってるんだと思います。
5着:ディープボンド 
 その後4着がアフリカンゴールド、5着ディープボンドでした。それから5着のディープボンド、私の注目馬でしたけどね、馬場が合わないとか展開が不向きとかではなくて、これは力負けだと思います。で、この馬自身が衰えたという風には思わないですけども、勝った一昨年や昨年と相手の強さ、具体的には現4歳世代ですね、ここの強さが違いましたね。これは昨年2着で今年7着のアイアンバローズにも同じ言が言える、去年とはちょっとレベルが大分高かったという気がします。
7着:アイアンバローズ 
 その後4着がアフリカンゴールド、5着ディープボンドでした。それから5着のディープボンド、私の注目馬でしたけどね、馬場が合わないとか展開が不向きとかではなくて、これは力負けだと思います。で、この馬自身が衰えたという風には思わないですけども、勝った一昨年や昨年と相手の強さ、具体的には現4歳世代ですね、ここの強さが違いましたね。これは昨年2着で今年7着のアイアンバローズにも同じ言が言える、去年とはちょっとレベルが大分高かったという気がします。
9着:ゼーゲン 
 山本さんの注目馬ゼーゲンは9着だったんですが、やはりオープン・昇級戦でこのメンバーは厳しかった。あくまで穴ならという存在なんでね、割と強い馬が力をちゃんと出したという結果ですから、まぁ仕方ないのかなという感じですかね。

解説者:大川浩史(日刊競馬)
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