2023年3回新潟6日目

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  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス1秒2、日曜がマイナス1秒1。直線1000mは土曜はレースがなく、日曜はマイナス0秒6でした。遡って8日間の馬場差を確認しておきますと、2000mは全てマイナス1秒台ですが、少しずつ水準方向に近づいています。直線1000mはほとんど動きがありません。
 先週も雨は降らず、土日とも完全な良馬場でした。ただ、直線で内を通った馬より外に出した馬の方が伸びるようになっていて、芝の傷みは進んでいますね。とは言え、特に外回りコースではコーナーで外を回っている訳ではないので、極端に時計が掛かるようにはなっていません。連続開催6週目となる今週も引き続きAコースなんですが、雨の影響がなければマイナス1秒程度の馬場差になりそうです。
 先週の馬場差1800m対象の数値は、土日ともにプラス0秒2。1200m対象の数値は土日ともにプラスマイナスゼロでした。遡って8日間の確認しておきますと、この開催1週目までは1800m・1200mともにマイナスの数値でしたが、3日目からは水準レベルで推移しています。
 先週も雨は降らず、土日とも朝の含水率は1%台でした。ただし、水をまいていまして、極端に時計の掛かる馬場にはなっていませんが、夏の新潟としては時計が掛かっていました。


  タイム分析
 2023/08/27 (日)  芝=-1.1 / 直線=-0.6  Aコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
3R T1000 アサギリ 牝2 未勝利 0:56.6 +0.6 --- +1.2 -0.6 E E 9.00
4R T2000 スターグロウ 牝3 未勝利 2:01.1 -0.3 --- +0.8 -1.1 D D 5.41
5R T1600 ベストオブユー 牡2 新馬 1:39.2 +3.9 -1.4 +3.4 -0.9 SL C 7.33
7R T1800 マイネルケレリウス 牡3 1勝クラス 1:46.5 ±0 -0.9 +0.1 -1.0 C C 6.00
9R T1600 テーオーグランビル 牡3 五頭連峰(2勝) 1:33.2 -0.1 -0.5 +0.3 -0.9 C C 5.63
10R T1400 テンハッピーローズ 牝5 朱鷺S(L) 1:20.8 +0.5 --- +1.3 -0.8 E D 5.87
11R T1600 アスコリピチェーノ 牝2 新潟2歳(G3) 1:33.8 -0.2 -0.3 +0.4 -0.9 D C 5.42
 2023/08/27 (日)  ダ=+0.2 / 1200m=±0
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
2R D1800 ブラックデコ 牝3 未勝利・牝 1:54.3 +0.6 --- +0.4 +0.2 D D 5.57
6R D1200 セイウンサニー 牝2 新馬 1:13.7 +0.6 --- +0.6 ±0 D C 7.50
8R D1800 サイモンソーラン 牡4 1勝クラス 1:53.6 +0.8 --- +0.6 +0.2 D C 7.73
12R D1200 ロイヤルソウル 牝4 1勝クラス 1:12.8 +0.9 --- +0.9 ±0 E D 8.33

新潟3R 2歳未勝利 タイムE
 基準より1秒2遅い勝ちタイムでした。
新潟5R 2歳新馬 タイムSL
 前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとします。
新潟7R 3歳以上1勝クラス 
1着:マイネルケレリウス 通信簿
 1番人気1着でした。関西馬がたくさんいた前走とは違って、かなり組み合わせには恵まれましたけども、少頭数でもあって不利もなく危なげのない勝利でした。余力も十分でして、昇級してもまぁ組み合わせによっては上位可能だと思います。
新潟10R 朱鷺S タイムE
 基準より1秒3遅い勝ちタイムでした。
新潟11R 新潟2歳S 重賞
 タイムランクがD・メンバーランクはCでした。好スタートを切ったショウナンマヌエラがそのまま逃げて600m35秒4、800m47秒7。流れは遅く、前につけたニシノクラウン・ルクスノアは序盤は行きたがっていました。直線に入るまで大きな動きはなく、直線に入るとショウナンマヌエラは徐々に外の方へ移動し、他の多くの馬も外へ移動しましたが、ルクスノアとシリウスコルトは内を選択しました。しかし、内に入った2頭は伸びず、ショウナンマヌエラに突き放され、残り200mを切ると外のアスコリピチェーノとクリーンエアが差を詰めて来ました。ゴールの手前でアスコリピチェーノが差し切って1着。ショウナンマヌエラが2着に残り、クリーンエアは3着まででした。
1着:アスコリピチェーノ 
 2戦2勝、重賞初制覇アスコリピチェーノでした。少しね頭の高い走法なんですが、早めに進路を確保して追い出すとストライドがグンと伸びて、見た目以上に加速しました。距離が伸びて良いというイメージは湧かないですけども、大跳びなので直線の長いコースの方が力を出せるはずです。2歳・3歳のマイル路線の重賞は、直線の長いコースが多いですし、もちろん阪神ジュベナイルフィリーズや桜花賞も直線は長いですからね、そこでの活躍はイメージできます。
2着:ショウナンマヌエラ 
 それから逃げたショウナンマヌエラが2着でした。マイペースの逃げではあるんですけども、スローに落としたから粘れるというコースではありません。直線でしっかり伸びていますね。新馬戦は逃げ切りで、2度続けて逃げたんですけども、今のところハナを切らないとダメという印象は、まぁ外から見た感じでは受けません。その外からではわからない精神的な問題でハナを切れないとダメという事がなければ、スタートが良くて馬任せで前に行けて折り合いが付き、直線でも伸びるので崩れにくいタイプだと思います。
3着:クリーンエア 
 その後3着がクリーンエアでした。脚を溜めて進みましてね、直線で追い出すと外にヨレはしたんですけども、しっかり伸びてはいます。ただ勝ち馬よりは伸びなかったですし、2着馬との差を埋めるほどの伸びではなかったという事ですね。
7着:エンヤラヴフェイス 
 人気どころでは3番人気エンヤラヴフェイスは7着でしたね。スタート直後に隣の馬と接触しまして、さらに前に入られるとどんどんポジションが下がってしまいました。直線の伸び脚はジリジリとしたもので、スローペースを後ろから差す瞬発力は現状ないようですね。前めの位置を取れなかったのが痛かったと思います。
9着:ルージュスタニング 
 2番人気のルージュスタニングは9着に敗れました。実況でも触れられておりましたが、直線でズッと前が壁になっておりまして、一旦下がってから外に出そうとしたんですが、クリーンエアが外へ移動したので、内に進路ができ、そこを狙ったんですけども先にヴァンヴィーヴが外から寄ってきて進路がなくなり、そこからゴールまで流したままになってしまいました。Into Mischief産駒なんですけどもね、この血統は芝の上がりの速いレースで好走するイメージはなかったんですけども、仮に直線でスムーズだったらどのぐらい伸びたのかはちょっと見てみたかった気はします。
新潟12R 3歳以上1勝クラス タイムE
 基準より0秒9遅い勝ちタイムでした。勝ったロイヤルソウルについて。
1着:ロイヤルソウル 
 2歳戦ならともかくですね、新潟ダート1200mの古馬のレースで前半600m35秒5は遅いです。そのため3番手追走の馬が2着、逃げた馬が3着と前残りだったんですが、中団から豪快に伸びてまとめて差し切りました。実はスタートは早くてですね、その後の行きっぷりも前に行けるぐらいだったんですが、距離を短縮して差しに回ると決めていたようで、スタート直後からもう抑えていました。それが裏目に出て前残りの展開で不発になる恐れもあったんですが、まぁ展開の不利を跳ね返したので、タイムは遅くても価値は十分。この馬1勝目が1800mだったんですけども、で、その後2100mに出走したりしていましたけども、距離を短縮するにつれて終い伸びるようになっていて、適正はダート短距離だったという事ですね。昇級してこのぐらいのタイムだと通用しませんけども、短距離での差しが板につけば通用する可能性はあると思います。
2着:ベネロングポイント 解説危険
 このレース、タイム分析で勝ったロイヤルソウルを取り上げていますけども、新潟ダート1200mで前半600m35秒5は遅いと言った通り、1200mとしてはスローペースでした。で、ベネロングポイントはですね1600mから1200mへの距離短縮でも楽に前に行けたんですけども、楽に行けた理由はペースが遅かったからだと思います。本当は1200m向きではないのではないかと思われるんですが、これ1200mで好走したので、もう次も1200m、恐らく中山ダート1200mに出走すると思います。中山ダート1200mらしい、普通に速い流れになると追走に苦労するだろうと読んで、危険馬とします。

解説者:大川浩史(日刊競馬)
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