2023年1回福島3日目

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  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がプラス0秒1からプラス1秒2への変動、日曜がプラス1秒2。1200m対象の数値は土曜がマイナス0秒6からマイナス0秒2への変動、日曜がプラス0秒5でした。この開催は中・長距離と1200mで時計の出方が比例せず、数値を分けて表示しています。2000mについては初日はマイナスの数値だったものの、水準レベルで2日目以降はプラスの数値です。雨の影響で総じて時計の掛かるコンディションです。対して1200mは中・長距離ほど時計は掛かっていません。
 土曜朝の6時ごろと、土曜の1・2R時に少量の雨が降りました。その後は中盤以降に本格的な雨となりました。土曜・日曜を通して風が強く、中・長距離と1200mの時計の出方が比例しない事から、馬場差も分けています。土曜の馬場差は中・長距離が水準寄りからスタートして、雨の勢いとともに一気にプラス方向に向かい、1200mは速い時計の出やすいコンディションの中で、時計の出方が鈍くなっています。日曜は中・長距離、1200mともに終日対象。強雨の影響と、使い込んだ分で、それぞれ時計を要する馬場でした。1回福島は最終週の今週だけはBコースが使用されます。
 先週の馬場差1700m対象の数値は土曜がマイナス0秒7からマイナス1秒3への変動、日曜がマイナス0秒9からマイナス0秒6への変動。1150m対象の数値は土曜がマイナス0秒5からマイナス1秒0への変動、日曜がマイナス0秒4からマイナス0秒1への変動でした。ここまで4日間の馬場差を確認しておきますと、全てマイナスの数値で先週土曜終盤はマイナス1秒台になりました。
 芝同様に風の影響から1700mと1150mの時計の出方が異なるんで、馬場差を分けました。土曜は中盤以降、雨が強くなって時計の出方も速い時計の出やすいコンディションがより高速寄りにシフトしています。日曜は天候の回復とともに、乾いて行って同時に強風の影響から土曜よりも時計を要す範囲の変動です。数値は違いますが、この傾向は1700m・1150mともに変わりません。


  タイム分析
 2023/04/15 (土)  芝=+0.1 → +1.2 / 1200m=-0.6 → -0.2  Aコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
2R T1200 タリア 牝3 未勝利 1:09.5 -0.3 --- +0.3 -0.6 D D 7.63
4R T2000 エリダヌス 牝3 未勝利・牝 2:01.8 +0.3 --- +0.2 +0.1 C D 8.00
5R T1200 スカプラリオ 牝3 未勝利 1:09.4 -0.4 --- +0.1 -0.5 C D 8.88
6R T1800 ウインレイアー 牝3 未勝利・若 1:49.7 +1.0 --- +0.7 +0.3 D D 9.06
8R T1800 バレエマスター 牡4 1勝クラス 1:48.7 +0.8 --- +0.3 +0.5 C D 6.20
9R T1200 リトルウインディー 牝3 雪うさぎ(1勝) 1:09.3 +0.1 --- +0.3 -0.2 D D 8.13
10R T2000 カヨウネンカ 牝4 桑折特別(1勝) 2:03.1 +2.5 -0.3 +1.0 +1.2 E D 6.23
 2023/04/15 (土)  ダ=-0.7 → -1.3 1150m=-0.5 → -1.0
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
1R D1150 デアシュトゥルム 牡3 未勝利 1:08.9 -0.3 --- +0.2 -0.5 C D 9.19
3R D1700 タカサンフェイス 牡3 未勝利 1:47.8 +0.6 -0.5 +0.8 -0.7 D D 8.20
7R D1150 ペイシャカレン 牝4 1勝クラス・牝 1:07.9 -0.6 --- +0.1 -0.7 C D 7.29
11R D1150 マルモリスペシャル 牡4 ラジオ福(2勝) 1:07.6 -0.3 --- +0.7 -1.0 D D 9.13
12R D1700 ダノンマジック 牡4 1勝クラス 1:45.2 -0.8 --- +0.5 -1.3 D D 7.50

福島9R 雪うさぎ賞 
1着:リトルウインディー 解説推奨
 ダート短距離3戦目で勝った経緯から3番人気だったんですが、個人的には負けられないと思っていました。ダートが決して得意とは言えず、能力だけで走っていたと思っていたからです。芝1600mの新馬戦が、スローペースを追い込んで3着。2戦目も同じマイルで、厳しい流れを逃げて3着。この2戦ともにともにエッセレンチに先着されていたんですが、内容ではそのエッセレンチよりは上でした。そのエッセレンチがアネモネS5着を挟んで、1勝クラスを完勝した結果に加えて、ビッグアーサー産駒。芝の短距離が、1600mよりも断然ベストだと思っていました。今回正に思惑通りの強さを見せてくれました。ドレフォン産駒の半姉サーマルウインドはマイル以下で4勝してオープン入りしています。芝1200mなら血統的にオープンの壁はなくて、この後重賞の葵ステークスにでも出て、同じビッグアーサー産駒で4連勝中のビッグシーザー、これに挑戦状を叩きつけてほしい、そんな気がします。
福島10R 桑折特別 タイムE
 基準より1秒0遅い勝ちタイムでした。3着だったルージュアルルについて。
3着:ルージュアルル 番組注目馬
 前半1000mを1分2秒3のスローペースで逃げて、差し・追い込み勢に飲まれての3着は、一見物足りません。でも、このレースは15番のカヨウネンカが勝って、14番のゴルトシュミーデが2着。この2レース前、同じく8枠同士の追い込み・差しで決着した8Rのビデオを見てるかのようでした。福島は先々週の日曜朝に、雨と雪。時計が掛かるようになって、そこに当日の雨が加わって、外有利のトラックバイアスが働いたと見れば、内ピタリを回ってのクビ差は逆に評価できる可能性があります。腰不安明けで、超太めの前走を使って馬体が絞れていました。東京の未勝利戦芝1800mをタイムランクA相当で2着の実績があります。順調に次走を迎えられて、時計の出る馬場なら巻き返せる。そう思います。

解説者:長谷川仁志(馬サブロー専属評論家)
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