2023年1回阪神5日目

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  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス0秒1、日曜がマイナス0秒2でした。遡って6日間の馬場差を確認しておきますと、3日目まではマイナス1秒台でしたが、その後は水準レベルで推移しています。
 金曜に雨が降って、その影響で土曜の7Rまでは「稍重」。その後は日曜までずっと良馬場なんですが、土曜の馬場差は変動ではありません。そして1日中良馬場だった日曜も土曜と大差ない馬場差で、三日目までとは同じ良馬場でも時計の出方が異なりました。阪神開催はあと7週あるので、先週の時点で高速馬場ではなくなると、後半はどうなるのかと気になりますけども、この後芝が育つ季節になるので、さらに時計が掛かるようになるとは限らないという事ですね。
 先週の馬場差1800m対象の数値は土曜がマイナス0秒5、日曜がマイナス0秒4でした。遡って6日間の馬場差を確認しておきますと、水準かそれに近いレベルですが、先週はマイナス方向に動きました。
 金曜の雨の影響で土日とも「稍重」でした。日曜の方が少しだけ乾いて、少しだけ時計が掛かるようになっていますけども、土日を通してほとんど同じだったと考えても差し支えないと思います。


  タイム分析
 2023/02/25 (土)  芝=-0.1  Aコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
4R T2000 クレオメデス 牡3 未勝利 2:03.0 +1.0 -0.7 +0.4 -0.1 D C 7.00
7R T2400 モンテディオ 牡5 2勝クラス 2:26.9 +0.5 -0.9 -0.3 -0.1 C C 7.63
9R T2200 シャザーン 牡3 すみれS(L) 2:15.5 +2.1 -1.2 +1.0 -0.1 SL D 3.50
12R T1400 アルトシュタット 牡4 2勝クラス 1:20.7 -0.8 -0.3 -1.0 -0.1 A C 6.23
 2023/02/25 (土)  ダ=-0.5
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
1R D1800 タガノアレハンドラ 牝3 未勝利・牝 1:55.0 +0.4 -0.3 +0.6 -0.5 D D 7.75
2R D1200 ハイインザスカイ 牡3 未勝利 1:12.9 -0.2 --- +0.1 -0.3 C D 6.64
3R D1400 シモズル 牝3 未勝利 1:24.6 -1.3 --- -0.9 -0.4 A D 5.06
5R D1200 ミルトハンター 牡3 1勝クラス 1:11.5 -0.9 --- -0.6 -0.3 B C 7.13
6R D1800 エナハツホ 牝4 1勝クラス・牝 1:53.6 +0.5 --- +1.0 -0.5 E D 5.60
8R D1400 ロードオルデン 牡4 1勝クラス 1:25.0 +0.1 --- +0.5 -0.4 D C 6.63
10R D1800 キングズソード 牡4 伊丹S(3勝) 1:51.1 -0.4 --- +0.1 -0.5 C D 6.00
11R D2000 メイショウフンジン 牡5 仁川SH(L) 2:04.5 +0.5 --- +1.1 -0.6 E D 8.40

阪神2R 3歳未勝利 注目
 4着だったサクセスバラードについて。
4着:サクセスバラード 
 これまでずっと芝の1600m以上に出走してきた馬が、ダート1200mでしかも内枠でした。出遅れてはいないんですけども、前には行けず砂を被ってしまって、進みがイマイチでずっと気合をつけられていました。さらに直線ではしばらく前が壁になっていて、進路を探し、進路ができてから追い出したんですけども、やっとエンジンがかかった頃にはもうゴールでした。ダートは合っているけれども、1200mは短いという印象で、ダート1400mや1600mに出てきたら注目。直線の感じだと、次は砂を被っても大丈夫ではないかと思います。
阪神3R 3歳未勝利 タイムA
 基準より0秒9速い勝ちタイムでした。さぁまずはスタートです。スタートはあまり揃わず、特にアニトラの出脚が遅かったですね。後方からとなりました。対して、1枠2頭が前へ行き、その外からシモズル・カッティングジェムが上がって行きます。そして、直線ではシモズルがカッティングジェムを突き放して行って、そして2馬身半の差をつけて1着。その後、アニトラが追い上げて来ますが、前とは差がありました。3番手の入線という事です。結局、上位人気2頭での決着となりました。
1着:シモズル 勝ち馬注目
 シモズルは芝の部分ではあまりスピードに乗れず、内の馬に行かれたんですけども、ダートに入るとすぐに追いついて、楽な手応えで追走していました。直線では持ったまま先頭に立ち、難なく押し切っています。今回は初ダートだったんですけどもね、芝の部分ではダッシュ一息で、ダートに入ってからは「楽」な訳ですから、ダート適性は高かったですね。ダートの1勝クラスですぐに通用すると思いますけども、1勝クラスで芝スタートだと、今回よりポジションが下がる危険性はあると思います。
2着:カッティングジェム 番組注目馬
 2着のカッティングジェムも初めてのダートだったんですけども、父シャンハイボビー、その産駒はほとんどがダート馬ですから、これ血統通りの変わり方ですね。タイムも優秀で、次走は有力です。
3着:アニトラ 
 3着のアニトラも初ダートでしたけれども、もうこちら芝の部分で全くダッシュがつかず、後ろからになりました。それでも直線でよく伸びています。もう少し前に行ければ、勝つチャンスも十分にあると思います。
阪神4R 3歳未勝利 注目
 3着だったアドマイヤソラについて。
3着:アドマイヤソラ 
 4コーナーでですね、前にも外にも馬がたくさんいて動くに動けないという位置にいました。その間に前の馬はもうスパートして行って、差を広げられてしまったんですが、その後直線で差を詰めて2着とはハナ差まで差して来ました。デビューがこの時期まで遅くなってしまった520キロを超える大型馬なので、まぁ直線でね、なかなかエンジン全開とはならず、脚を余した感じがかなりありますね。デビュー前に栗東のウッドチップで2回もラスト200m「11秒1」というのを出している馬らしく、その素質の高さは十分に伝わるレース内容でした。次走はかなり有力だと思います。
阪神5R 3歳1勝クラス タイムB
 基準より0秒6速い勝ちタイムでした。
1着:ミルトハンター 
 ミルトハンターが昇級2走目で勝ち上がりました。ミルトハンターは内枠で出遅れて、位置が悪くなり、4コーナーから残り200m付近まで前が壁になって動けなかったんですが、外に進路ができてからは素晴らしい伸びでした。ただこれ結果的に脚を溜める事ができたという感じもありまして、オープンですぐに通用するかどうかは展開次第だと思います。
2着:バトゥーキ 
 2着のバトゥーキは好位の内で進み、直線入り口でスムーズに外に出して伸びました。ペースが遅くて勝ちタイムも遅かった前走よりも、大きくタイムを短縮していまして、次走も有力ですね。
3着:メイショウオトギ 
 3着のメイショウオトギは今回もスタートダッシュが鋭く、マイペースの逃げに持ち込めましたが、決め手のある馬には敵わないという現状ですね。競られてペースが速くなった前走は12着に沈んでいるように、展開にも左右されます。
4着:タカネノハナコサン 
 そして4着のタカネノハナコサンは、外枠が影響したのかずっと外へ逃げ気味で、そのためコーナーでもずっと外を回り、直線で伸びるほどの脚が残っていませんでした。ちょっと次走も外枠だと心配ですね。
阪神6R 4歳以上1勝クラス・牝 タイムE
 基準より1秒0遅い勝ちタイムでした。
阪神9R すみれS タイムSL
 前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとします。
阪神11R 仁川S タイムE
 基準より1秒1遅い勝ちタイムでした。
阪神12R 4歳以上2勝クラス タイムA
 基準より1秒0速い勝ちタイムでした。5.シャークスポットが先手を取って4コーナーを回って行きます。2番手を追走していた4.テリーヌは離されて行きます。そして変わってその内から2.アルトシュタットが進出して来ます。そしてアルトシュタットがクビ差、シャークスポットに競り勝ちました。その後、2馬身半開いて、3.ベルウッドブラボーが3着でした。
1着:アルトシュタット 勝ち馬注目
 番組注目馬アルトシュタットが勝ちました。前半600mが35秒2と遅く、折り合いを欠いてる馬がたくさんいました。で、逃げているシャークスポットでさえ行きたがってるレベルの超スローペースだったんですが、アルトシュタットは馬群の内側で前が壁になっていた事もあって、比較的スムーズでした。まぁ包まれたままになる恐れもあったんですが、直線でシャークスポットが差を広げた事で進路ができ、しっかり伸びて競り勝ちました。前に壁ができて折り合いがスムーズだった事、そして直線ですんなり進路ができた事はラッキーだったんですけども、スローペースじゃないと走れないという馬ではありませんから、3勝クラスでも上位可能とみます。
2着:シャークスポット 
 そして逃げたシャークスポットが僅差の2着でした。シャークスポットはこれまで大体後ろからになる馬だったんですけども、今回を押して行ってハナを切ると、もう妨害とも言える超スローペースで競り込まれる事もありませんでした。次走でまたこれを再現するのはかなり難しいと思います。
2着:シャークスポット 解説危険
 いつも後ろからになる馬が急に前に行ったら注目という法則のようなモノもあるんですけれどもね、押してハナを切ったら超スローペースというのは、ちょっと出来すぎでして、逃げて好走した以上は次走も先行策を試みると思いますけども、次走も芝の短距離なら行けない、あるいは行けてもハイペースに巻き込まれるという可能性が高いと思います。最近はですね、芝の短距離で連続でスローペースの先行になって恵まれるという馬が少なくないので、ヒヤヒヤしますけども、やっぱりこういう馬は嫌って行った方が、トータルではプラスになると思います。問題は次走も人気にならない可能性がある事ですけれどもね。
3着:ベルウッドブラボー 
 3着のベルウッドブラボーは出遅れましたけども、ペースが遅かった事もあって、すぐに追い上げる事ができました。ただ、直線に入ってしばらく前が壁になっていて、追い出しが遅れ、そこでついてしまった前との差を詰める事はできなかったんですけどもね、まぁ安定感は出てきたと言えます。

解説者:大川浩史(日刊競馬)
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