2021年4回東京8日目

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中山 中京
  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス1秒9、日曜がマイナス1秒9からマイナス1秒3への変動でした。まずは遡って8日間の馬場差を確認しておきますと、開幕週はマイナス2秒台でスタートし、その後雨の影響でプラスの数値になる日もありましたが、終日良馬場で行われた終盤は、マイナス1秒台に戻りました。
 土曜はBコースに変わって最初の開催日で、さらに良馬場で速い時計の出るコンディションでした。日曜も芝は終日良馬場でしたが、昼から雨が降り続いて、後半はマイナス1秒台ではあったんですが、水準方向に動いて時計は掛かって行きました。先週からBコースに変わりましたけれども、脚質面では先々週までのAコースの時と比べても、さほど傾向には変化がなかったと思います。先行有利・イン有利になるのは、基本的にはタイムランクSLか緩やかなペースのレースの時で、瞬発力があればですね、位置取り・コース取りはさほど問われなかったですね。
 先週の馬場差1600m対象の数値は土曜がマイナス0秒3、日曜がマイナス0秒3からマイナス0秒8への変動でした。遡って8日間の馬場差を確認しておきますと、全てマイナスの数値ですが同じ良馬場・同じ稍重でも時計の出方が異なり、4日目が最も速い時計の出るコンディションでした。また、3日目は良馬場でもマイナス1秒0となっています。
 土曜の馬場差はマイナス0秒3で、マイナスの数値とは言ってもこの開催では最も時計の掛かるレベルでした。日曜は雨の影響で後半時計が出やすくなって来たんですが、高速馬場と言う程ではなかったですね。連対馬の大半が、前めで立ち回った馬でした。特にトラックバイアスがあった訳ではないんですが、差し・追い込み馬は全般に苦戦を強いられましたね。この傾向はね、今週も続くかもしれませんね。


  タイム分析
 2021/10/31 (日)  芝=-1.9 → -1.3  Bコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
2R T1600 ワールドコネクター 牡2 未勝利 1:36.1 +0.3 -0.6 +1.2 -1.5 SL C
ビヨンドザタイム 牡2
3R T2000 ニシノムネヲウツ 牡2 未勝利 2:03.0 +0.8 -1.0 +1.7 -1.9 SL C 8.67
5R T1800 ティズグロリアス 牝2 新馬 1:53.2 +4.8 -1.3 +4.3 -0.8 SL C 7.20
6R T1600 イズンシーラブリー 牝3 1勝クラス 1:33.4 -1.4 --- ±0 -1.4 C B 6.82
8R T2400 ワイドエンペラー 牡3 本栖湖特(2勝) 2:25.7 -0.5 -0.7 +0.6 -1.8 D C 5.38
9R T1600 エスコーラ 牡3 国立特別(2勝) 1:33.5 -0.7 --- +0.4 -1.1 D C 8.25
11R T2000 エフフォーリア 牡3 天皇賞秋(G1) 1:57.9 -0.5 -0.7 +0.1 -1.3 C B 5.71
 2021/10/31 (日)  ダ=-0.3 → -0.8
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
1R D1400 ルミナスフラックス 牡2 未勝利 1:26.9 +0.8 --- +1.1 -0.3 E D 7.50
4R D1600 ペイシャエス 牡2 新馬 1:39.9 +0.1 --- +0.4 -0.3 D D 8.20
7R D1600 エコロファルコン 牡3 1勝クラス 1:37.9 -0.1 --- +0.4 -0.5 D D 5.64
10R D1300 コパノマーキュリー 牡4 秋嶺S(3勝) 1:17.2 -0.1 --- +0.5 -0.6 D D 9.60
12R D1400 アドマイヤルプス セ4 河口湖特(2勝) 1:23.9 -0.3 --- +0.4 -0.7 D D 7.94

東京1R 2歳未勝利 タイムE
 基準より1秒1遅い勝ちタイムでした。
6着:アンサングヒーロー 通信簿
 3番人気6着でした。外へもたれて全くコントロールが効きませんでしたね。こんな癖馬だとは思いもよりませんでした。まだまだ甘くて、私の勉強不足です。こちらもごめんなさい。
東京2R 2歳未勝利 タイムSL
 前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとします。
東京3R 2歳未勝利 タイムSL
 前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとします。
3着:ハリウッドフェーム 解説危険
 この馬、8月の札幌の新馬戦で4着。休み明けの今回は仕上がりも良かったですし、シャドーロール着用で集中力もアップしました。さらに、直線インで包まれて、前が塞がる不利もありました。ただ、こう見た目にはですね、ワンペースで速い脚に欠ける、そんな印象も受けました。次走も東京で、ルメール騎手騎乗という事であれば、まぁこれは人気になりますから、自分の見た目を信じて危険馬としてみたいです。
東京5R 2歳新馬 タイムSL
 前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとします。
東京8R 本栖湖特別 注目
1着:ワイドエンペラー 
 勝ったワイドエンペラー、祖母はオークス馬ウメノファイバーで、全兄に日曜阪神11Rカシオペアステークス2着のヴァンケドミンがいます。ウメノファイバーの仔は日曜東京2Rで1着同着で、今ですね非常に勢いのある母系です。このワイドエンペラーは1勝クラスをタイムランクAで勝ったんですが、昇級戦の今回はね、タイムランクが下がりましたけれども、さらに昇級してもね十分に通用する勝ち方だったと思います。
2着:カーディナル 
 2着のカーディナルはどうしても力んで走ってしまいますね。今回は途中からですね、馬任せに行かせたんですが、それでここまで踏ん張るんですから、馬力は凄いですよね。長丁場をきちんと走るためには、折り合いに課題を残したと言えます。
3着:アイブランコ 
 3着のアイブランコ、前走がガス抜きになったのか今回はイレ込みがなくて落ち着いていましたね。この馬なりに脚を使ったんですが、これは先着2頭が強かったと言えます。
5着:イクスプロージョン 
 そして5着のイクスプロージョン、この馬にとって東京の2400mは少し距離が長かった可能性もあるんですけれども、神戸新聞杯組はですね、みんな次走でパフォーマンスが下がっているんですよね。ですから、道悪で善戦した反動というモノがあったのかもしれませんね。
東京11R 天皇賞・秋 GI
 タイムランクがC・メンバーランクはBでした。レースはカイザーミノルが逃げて4コーナーです。前半1000m通過1分0秒5で、0秒7のペース補正が入ってるように、G1とすればかなり緩やかな流れでしたね。まぁ逃げ馬が不在で、逃げ候補としてカイザーミノルとトーセンスーリヤがいたんですが、いずれも速い上がりでまとめられる先行馬ではありませんから、手頃な位置から速い上がりを繰り出せるかどうかが、勝負の明暗を分けました。上位3頭は全て、その条件を満たして、その3頭で決着したんですけれども、タイムランクはCでですね、やはり一流馬らしいレースができたと評価したいですね。
1着:エフフォーリア 勝ち馬注目
 3歳馬エフフォーリアがコントレイルを抑えてG1を2勝目を挙げました。3歳馬が天皇賞・秋を制したのは2002年のシンボリクリスエス以来19年ぶり。史上4頭目となります。素晴らしい体になってましたね。さらに落ち着きも出て、まぁ心身ともに成長が著しかったと思います。レースもですね、全く減点のない騎乗で、まぁ横綱相撲に近い内容でした。このペースで1馬身差は完勝と言え、コントレイルとの負担従量差を考慮しても強かったと言うべきでしょうね。エフフォーリアに騎乗した横山武史騎手は菊花賞に続き、2週連続のG1制覇。また、横山富雄元騎手、父横山典弘騎手に続き天皇賞・秋史上初の親子三代制覇となりました。
なお、今回のエフフォーリアですが、日本ダービー以来の中153日での勝利でした。これは天皇賞・秋が芝2000mになった84年以降では、最長間隔での勝利だという事です。
2着:コントレイル 
 そして2着が1番人気のコントレイル、3着が2番人気グランアレグリアでした。2着のコントレイルは昨年のジャパンカップの時は、もう状態が雲泥の差でしたね。ただ、あの体制から伸びきれず、勝ち馬に突き放されたという点では物足りなさも残りました。上がり600mは最速。これは評価すべき記録ですが、ラストで苦しがって内へもたれていた点は嫌なサインでもあってですね、私はジャパンカップでは現時点では本命は打ちづらいです。
3着:グランアレグリア 
 そして2着が1番人気のコントレイル、3着が2番人気グランアレグリアでした。3着のグランアレグリアはスタートも早かったですし、2番手で折り合いもつきましたしね、この戦法は悪くなかったと思います。ただ、マイラーがですね2000mで正攻法のレースをすると、例えばダノンキングリーもそうでしたけれども、やはり最後は甘くなってしまいますね。結果論ですけれども、私はねエフフォーリアのレースをして欲しかったんですよね。
4着:サンレイポケット 
 その後の4着がサンレイポケット、そして5着がヒシイグアスでした。4着のサンレイポケット、内枠で直線のコース取りも良かったですね。左回りが得意で、速い上がりを駆使できるタイプだけに、今回のレースの質はこの馬に適合していた。大健闘です。
5着:ヒシイグアス 
 その後の4着がサンレイポケット、そして5着がヒシイグアスでした。5着のヒシイグアスは8ヶ月りの実戦でも太め感はなく、息はできていたようですけどもね、ギリギリ間に合ったという仕上がりでした。外枠は不利でしたが、勝ち馬をマークしながらレースを進める事ができましたしね、まぁ何にせよ地力がないとできない走りだったと思います。
6着:ポタジェ 
 まず6着のポタジェですけれども、この馬レースセンスは良いんですが、瞬発力に欠けるという点がG1のひのき舞台で明白になりました。つまり、あの位置からなら上がり600mで後0秒5速い脚を繰り出せないとですね、勝ち負けには加われない訳です。それをこの馬の本質を見るか、今後の課題と見るかなんですが、私は本質だと思います。
12着:カレンブーケドール 
 あと4番人気のカレンブーケドール、12着でした。タイプ的にはポタジェと同じ事が言えるんですが、こちらは流れ込みも叶わず、全く走れませんでした。見た目には敗因を特定できません。しかし、敗因を究明してきちんと処理できないと、次走で重い印は打てないですね。

  馬券Summary
キタサンブラックの可能性
あとで
解説者:吉岡哲哉(競馬ブック)
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