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新潟1R 2歳未勝利 注目

6着のリュウノブレイクと7着のクラーベドラドについて。

5着：カラフルキューブ 通信簿

1番人気5着でした。ハイペースで外めの2・3番手追走していましたけどもね、直線で一旦2番手に上がりましたが、逃げた2着馬がちょっと強かった事もあって、最後は一杯でしたね。もうちょっとペースが落ち着けば、もう少し走れるかなという印象です。

6着：リュウノブレイク

これどちらもですね、スタート直後の芝の部分で全くダッシュがつかず、後ろからになるんですけども、どちらも直線での伸びは目立ちました。で、リュウノブレイクは東京ダート1400mの新馬戦、クラーベドラドは小倉ダート1000mの新馬戦で2着だったんですが、これはどちらもスタートから全てダートのコースです。初めての芝スタートで上手く行かなかったという事ですね。これが単なる慣れの問題だとすると、次も芝スタートのコースであっても克服するかもしれませんが、次も芝スタートなら軸にはしにくいですね。もし、本質的に芝がスタートが苦手だとしても、どちらもオールダートのコースで一変することを期待できます。

7着：クラーベドラド

これどちらもですね、スタート直後の芝の部分で全くダッシュがつかず、後ろからになるんですけども、どちらも直線での伸びは目立ちました。で、リュウノブレイクは東京ダート1400mの新馬戦、クラーベドラドは小倉ダート1000mの新馬戦で2着だったんですが、これはどちらもスタートから全てダートのコースです。初めての芝スタートで上手く行かなかったという事ですね。これが単なる慣れの問題だとすると、次も芝スタートのコースであっても克服するかもしれませんが、次も芝スタートなら軸にはしにくいですね。もし、本質的に芝がスタートが苦手だとしても、どちらもオールダートのコースで一変することを期待できます。

新潟2R 3歳未勝利 タイムSL

前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとします。

3着：サンデーインアスク 解説危険

このレース超スローペースで前残りになったんですけども、新潟外回りの平坦でなおかつ長い直線で差して来て3着でした。いかにもディープインパクト産駒らしいレース内容だったんですけども、直線で内側の仮柵あとを通って、なおかつ前が詰まったりする事もありませんでした。土曜の午前だとかなり内が有利な馬場だったので、もうこの好走だけで次走は狙えないですね。次走も新潟外回りなら消しとは言いませんけども、まぁ関西馬なので自ブロック優先になる4回新潟にはほぼ出走が不可能で、恐らく次走は小倉ですね。小倉では乗り方が難しいと思います。

新潟3R 3歳未勝利 タイムＥ

基準より0秒9遅い勝ちタイムでした。

新潟5R 2歳新馬 タイムＥ

基準より1秒3遅い勝ちタイムでした。10着だったシゲルツキミザケについて。

10着：シゲルツキミザケ

直線で内ラチ沿いにいるんですけども、ずーっと前が詰まっていてスペースができたのは残り200mを切ってから。もう前とは差がついてしまっていて、もう既に手遅れという状態でした。レース映像だとその後画面から消えてしまうんですけども、パトロールビデオで確認するとほとんど追っていませんでした。新潟の外回りでここまで内で詰まりっぱなしになるのは珍しいんですけども、先週の時点だとどうしても内の仮柵辺りに多くの馬が集まって来ますし、このレースはペースが遅くて早めにバテて下がって来る馬もいなかったので、なかなかスペースができませんでした。まぁここがデビュー戦なので、まともに追えていればどのぐらい伸びていたのかというのは分かりませんけども、調教の感じとレースでの手応えかは伸びていただろうと思えます。11番人気での10着なので、まぁ次も人気にならないと思いますが穴候補にできますね。

新潟6R 2歳新馬 タイムＥ

基準より1秒0遅い勝ちタイムでした。3着のテーオースパローと11着のタイセイフェイバーについて。

3着：テーオースパロー

まずテーオースパローですけども、出遅れて後ろからになります。内枠を生かして外を回らずに追い上げられたのは良かったんですけども、直線に入った頃には前とかなり差があって、本格的に伸び始めたのは残り200mを切ってからだったんですけども、ここからの伸びは目立ちましたね。5着争いぐらいには来れるかなぁという体勢だったんですけども、3着まで届きました。Eランクのレースで勝ち馬には離されていますが、次走は注目できます。

11着：タイセイフェイバー

続いてタイセイフェイバー、こちらは3コーナーで前にいたカンタベリーホープが下がって来た事で、手綱を引きつつ体勢が崩れ、それを立て直すために気合をつけたら今度は外を回って早めにマクる事になって脚を使い、直線でも手応えは残っていましたけども内にもたれてしまってロクに追えませんでした。3番人気になっていたように、調教は動いていてスムーズならもっと上位を狙えると思います。

新潟7R 3歳以上1勝クラス タイムＢ

このレースの勝ちタイムは古馬1勝クラスの基準タイムより1秒4速く、1800m対象の馬場差がマイナス1秒0だった事を踏まえても、 -1.4-(-1.0)＝-0.4 で基準より0秒4速い勝ちタイムでした。2コーナーに差し掛かる辺りで、内からハナに立った6.バーデンヴァイラーがそのまま先頭で4コーナーを回ります。13.サンライズグリットが並びかけますが、直線に入るとバーデンヴァイラーが突き放し、一気にリードを広げ結果は9馬身差で1着。一方、2着争いは接戦となり15.キースローガンが追い上げますが、サンライズグリットがハナ差凌いで先着です。

1着：バーデンヴァイラー 番組注目馬

バーデンヴァイラーが圧勝しました。バーデンヴァイラーはスタート直後からガッチリ押さえていましたけども、スピードの違いで先行。さらにコーナーワークによって2コーナーでは先頭に立ちましたが、ずっと外に並ばれたまま。そのため流れは速くなったんですが、手応えは楽なままで気合をつけた程度で、ノーステッキでした。最後200mは流して圧勝しましたね。まぁずっと外に並ばれたままでもリラックスしていたので、馬群で揉まれる展開になっても大丈夫でしょうし、2勝クラスではまだスピードの違いで先行できそうです。もちろんこの内容ならタイム短縮も可能なので、すぐに通用するはずです。

2着：サンライズグリット

2着のサンライズグリットは少し出遅れた後追い上げて1コーナーでは前に取り付いていました。まぁ強いね勝ち馬を追いかけた馬が失速したところを差したというレースではなく、勝ちに行く競馬をしているので、9馬身差の2着でも内容は上々。ただし、タイムはEランク相当と遅いです。

3着：キースローガン

そして2着とハナ差の3着キースローガンも早めに動いていて、まぁ展開に恵まれたものではないんですけども、繰り返しになりますけども、この2・3着馬のタイムは遅いです。

新潟9R 麒麟山特別 タイムＥ

基準より1秒5遅い勝ちタイムでした。3着だったメイショウハクサンについて。

3着：メイショウハクサン

出遅れて後ろからになってしまいます。ならば、内側の方に入れてコースロスを最小限に止めようと、抑えようとしていたんですけども砂を被ると進みが悪くなってしまってので、やむを得ず外に出しました。小回りコースのダートで後ろから外を回るという最悪の展開になっていますけども、直線入り口までには大分差を詰めていました。ただし、直線に入るとなかなか手前を変えなくて、そのため内にもたれて伸びを欠いていました。その時にまた差を広げられるんですが、手前を替えてからは目立つ伸びでしたね。まぁ完全な前残りの展開を0秒2差まで差し込んで来ました。今回も直接の敗因は出遅れなんですが、恐らくもっと直線の長いゆったりと運べるコースの方が合っているはずです。夏の間のですね、新潟も小倉も札幌も合わないコースだと思いますが、秋の中京や阪神ならこのクラスも突破できそうです。

新潟11R 佐渡S タイムＥ

基準より1秒5遅い勝ちタイムでした。1着のアナザーリリックと2着のゴルトベルクについて。

1着：アナザーリリック 勝ち馬注目

内を通る馬の好走が多かった馬場でスローペースだったんですけども、アナザーリリックは後ろから外を回って余裕の差し切りでした。タイムは遅いんですけども、かなりの強さを見せています。アネモネステークスを勝った時はハイペースがドンピシャにハマった面もありましたけども、不利な状況を跳ね返して突き抜けた今回の内容は素晴らしく、新潟での新馬戦でもそうだったんですが、平坦コースだと鋭さが一段も二段も上がるという感じがします。平坦コースなら重賞でも通用しそうですね。

2着：ゴルトベルク

ゴルトベルクはアナザーリリックよりは内を通りましたけども、有利ではない馬場と展開だったのは確かです。そしてこの馬は晩成タイプが多いエアグルーヴの系統で、4歳夏にしてここがまだ7戦目です。これからの成長も期待できますし、次走も有力ですね。

新潟12R 3歳以上1勝クラス 注目

4着だったフォティノースについて。

4着：フォティノース

出遅れてはいないんですけども、スタートダッシュがいまいちで後ろからになって、内側に寄せて馬群の後ろで折り合いをつけて進み、4コーナーでは前との差を詰めてきましたけども、もう直線で外に出すしか選択肢がありませんでした。先週の馬場、しかも内回りで後ろから外へ行っては苦しく、それでいて鋭く伸びて0秒2差まで来たのは能力の高さを示したものだと言えます。これまで右回りだとコーナーで外に張る傾向があって、そのため4戦目から今回まで4回続けて左回りのコースに出走しています。まぁ次が小倉だと半信半疑ですね。また、1勝クラスなので連闘しない限り、夏の新潟に出走するのは難しいんですけども、今年は9月の関西の開催が中京です。もし、小倉で凡走しても中京あるいは秋の新潟では見逃さないようにしたいですね。

馬券Summary
新潟芝外回り1800mと1600m
突然ですが最近10年のダービー馬がどういう条件で1勝目を挙げていたかと言いますと、 10頭中9頭はいわゆる直線の長いコースの芝ですね。京都・阪神の外回りか、東京か中京でした。距離に関して言うと6頭が1800mです。京都と阪神の1800mは新馬戦や未勝利戦でも外回りで、2000mは内回り。そして京都1600mの新馬戦・未勝利戦は内回りなので、まぁクラシックを意識してるような関西馬は直線の長いコースの中距離を選ぶとなると、阪神か京都の外回り1800mになるということですね。で、新潟も芝1800mは外回りなんですが、新馬戦・未勝利戦の2000mは内回り。まぁそもそも新潟2000mの2歳戦はあまり組まれておらず、こういうコース設定なら外回り1800mがまぁ出世ルートになるはずなんですけども、実はそうではない。同じ新潟外回りなら芝1600mで勝った馬の方が出世するというお話です。 　前振り長かったですね。 　まず一見するとですね、この王道路線の芝1800mの2歳新馬戦を勝った馬ですね。現在のコースになってから昨年までに65頭いるんですが、次走の勝率や連対率は高くありません。で、次走が重賞だった馬に限ると26頭いて1勝・2着1回・3着3回にすぎません。また、3歳春までに重賞を勝った馬は3頭で、それら3頭オメガハートランド・ルージュバック・ロックディスタウンは全て牝馬。そしてG1は勝ちませんでした。昨年春にレベランスが芝1800mの2歳新馬戦を勝った時にですね、「ハービンジャー産駒が2歳夏に上がり33秒台で勝てれば将来有望」と解説しましたが、まだ1勝クラスを勝っていません。まぁこの新潟芝1800mの2歳新馬戦を勝った馬は、特に牡馬は疑ってかかるべきだったと深く反省するとともに、こういうSummaryをやっております。 　次ですね、新潟芝1800mの2歳未勝利戦を勝った馬ですね。58頭いますが、次走成績はこちらも良くありません。3歳春までに重賞を勝ったのは現3歳のワンダフルタウンが実は初めてでした。新馬戦であれ、未勝利戦であれ2歳時に新潟芝1800mで初勝利を挙げた馬は、その後は少し疑った方が良いということですね。 　新潟の芝1600mの2歳新馬戦を勝った馬は99頭いますが、次走の勝率も連対率も1800mで勝ち上がった組よりも高くて、3歳春までに重賞を勝った馬が13頭。その内G1勝ちが3頭います。新潟芝1600mの2歳未勝利戦を勝った馬は88頭いて、次走の勝率は新馬勝ちの組よりも高く、連対率は1800m組より高いですね。こちらはG1勝ち馬は出ていませんが、3歳春までに重賞を勝った馬が8頭います。 さてなぜこのようなことになってるのかという事を考察したんですけども、かつてですね、新潟芝1800mで最も産駒が多く勝っている種牡馬がダンスインザダークだったという時代あります。その頃同じ新潟外回りでも1600mや2000mはサンデーサイレンスの直仔が強かったんですが、1800mはダンスインザダークだったんですよね。ダンスインザダーク産駒が突出して大活躍するコースというのは、他には京都3000mぐらいしかないんですよね。まぁあまり無いという事なので、新潟芝1800mの適性が高い馬は新潟芝1800mでは行われない重賞になると苦戦しとるなのではないかと推測します。という理屈は私が考えた事ですからね。まぁそういう理屈はさておき、新潟芝1800mで勝った2歳馬は次走で人気になっていても、疑うという事が重要かなと思います。
解説者：大川浩史(日刊競馬)