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新潟1R 2歳未勝利 注目

1着のプルパレイについて。

1着：プルパレイ

このレース、レコード勝ちですけどもCランクに過ぎないというもので、タイム面での過大評価は禁物ですが、この馬に関してはかなり余力が残っていたと思われます。と言うのも、まぁ先頭に立って1頭になると頭をちょっと上げてフットワークが緩慢になり、いわゆるフワフワとした走りになっていたんですが、2着馬が並びかけてくるとまた伸びていました。相手が強くなっても相手なりに走れるライプ。Cランクであってもレコード勝ちなので、昇級しても人気になりそうですけども、レコード勝ちであっても特に優秀なタイムではないという理由で狙いを下げるべきではないですね。

新潟2R 3歳未勝利 タイムＢ

基準より0秒7速い勝ちタイムでした。外枠の馬が先行しています。しかし、勝負所で動いた10.シャマルが進出して行きます。そして直線に入ると、シャマルが内の15.ソニックムーヴを交わして抜け出しました。それを追って4.ロードレイラインが上がって来ました。しかし、シャマルが並ばせずに押し切ります。そしてやや離れた3着が11.リーベサンライズでした。

1着：シャマル

シャマルが2走目で一変しました。シャマルはスタートは早くなかったんですが、すぐに挽回して好位につけました。その後、しばらくすると手応えが悪化したんですが、追っ付けるとポジションが上り、4コーナーでは前に並びかけていたものの、ステッキが入っているというなんか不思議なレース運びになっていたんですけども、しっかりと伸びて抜け出しました。シャドーロールと深いブリンカーを着けていても、ジョッキーが促していないと進んで行かないようなんですが、それでも勝てるように能力は高いですね。体もまだ太めに映りますし、心身両面で成長の余地が大きいです。現状では昇級して馬群で揉まれたりすると不安もありますけども、能力そのものは昇級しても通用すると思います。

2着：ロードレイライン 番組注目馬

2着のロードレイラインはスタート直後から仕掛けて前に取り付いたんですが、スピードに乗ってからは抑えるのに苦労しているぐらいの行きっぷりでした。その割に直線で追い出してもね、なかなかこう伸び始めませんでしたけども、タイムは優秀です。次走はチャンスですね。

10着：テーオールソー

そして3着以下は離されました。1番人気のテーオールソーは10着でした。スタート地点の芝の部分でダッシュがつかず、砂を被る位置になって力を出せなかったですね。これでダート1200mでは2着2回・3着2回、そして8着・10着という成績なんですが、馬券圏内に入った4回はオールダートの阪神1200mと中京1200m。この8着と10着は芝スタートの新潟1200mなので、まぁ芝スタートが苦手という事ですね。実はもうオールダートの1200mという3歳未勝利戦が組まれていないのは非常に痛手なんですが、まぁ1000mで何とかしたいというところですね。

新潟6R 2歳新馬 タイムＥ

基準より1秒1遅い勝ちタイムでした。

新潟7R 3歳未勝利 タイムＥ

基準より1秒0遅い勝ちタイムでした。13着だったダノンターキッシュについて。

13着：ダノンターキッシュ

4コーナーですね、右斜め前方の馬に接触してバランスを崩し、そのためそちらに行かないように直線で左、つまり内に進路を取ろうとしたんですけども、そこで両サイドから挟まれて万事休すとなりました。まぁね大きな不利だったんで、ジョッキーもその後立ち上がったままで、完全にもう流しちゃってるんですけども、馬はそれなりに伸びていて、スムーズなら直線でかなり伸びたと思われます。問題はこの切羽詰まった時期にですね、大きな不利があったとは言え、6着以下になってしまった事で優先出走権がない状態で芝に使えるかどうかなんですけども、このレース自体ですね、実はダートへの出走が叶わなかった馬が大量に回って来ておりまして、意外に出走できそうではあります。まぁそういう読みはまぁさておき、芝の未勝利戦に出走できれば一気に巻き返して来ると思います。

新潟8R 3歳以上1勝クラス タイムＥ

基準より0秒9遅い勝ちタイムでした。ここで7着だったシャドウヘリテイジについて。

7着：シャドウヘリテイジ

まぁスタート直後の芝で全然ダッシュがつかなくて後ろからになって、その後直線で外に出そうとするんですが、そこでさらに後ろからサウンドプリズムが勢い良く伸びて来たので追い出しを待たされたんですけども、進路ができてからはよく伸びていました。昨年9月に中山ダート1800mの新馬戦で1番人気になって逃げたんですけども、バテて9着でしたね。その後笠松の1400mで2勝してJRAに戻って来たんですが、復帰初戦は東京1600mでシンガリ負け。しかし、今回ダート短距離なら1勝クラスでもそこそこやれそうなレースをしましたね。と言ってもこのレースはEランクと低レベルで、次走は人気にはならないと思いますが、2着や3着の穴候補にはできそうです。

新潟9R 苗場特別 タイムＥ

基準より1秒0遅い勝ちタイムでした。

新潟10R 糸魚川特別 タイムSL

前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとします。

新潟11R アイビスSD タイムＥ

基準より1秒0遅い勝ちタイムでした。タイムランクがE・メンバーランクはDでした。ライオンボスが外へ寄せながら先頭。一方、バカラクイーンただ1頭、最内からそのまま内を進んで行きます。超高速馬場の重賞で前半の400m通過が21秒9というのは遅いです。特に200mから400mにかけての10秒2というのは遅くて、前に行ってる馬が圧倒的に有利なペースでした。ちなみに土曜12レースの3歳以上1勝クラスは、前半が21秒8でした。1番枠から一か八か内ラチ沿いへ行ったバカラクイーンも流れも向いた事があって、粘って3着に残りましたが、最後に伸びたのは外のオールアットワンスとライオンボス。まぁ51キロと57キロの差もあって、オールアットワンスが先着しました。

1着：オールアットワンス

3歳牝馬のオールアットワンスが勝って、重賞初制覇です。オールアットワンスは負担重量51キロで14番枠とアイビスサマーダッシュを勝つ条件が揃って、なおかつ前に行った馬に有利な流れになりました。という事で、次走に関してはちょっと怪しいかなと思います。

1着：オールアットワンス 解説危険

まぁ51キロで出走できる3歳牝馬ですね。前走が未勝利戦だったとか1勝クラスだったとか2勝クラスで負けてるとかでね、明らかな格下でなければ、もうほぼ無条件で本命にできるのがアイビスサマーダッシュというレースでして、そういう根拠で私本命にしたらね、1番人気でね、皆さん上手いなと思いましたが、それだけ条件が揃っていてしかも絶好の14番枠。なおかつ高速馬場の重賞としてはスローペースと言えるぐらいの前半400m通過21秒9で先行。まぁここまで好走条件が揃ったので勝ちましたけども、次走は怪しいと思います。ちなみにですね、過去のアイビスサマーダッシュで3着以内に入った3歳牝馬7頭いますが、次走成績は1勝・3着1回で着外が5回です。ちなみに次走1着だったクーヴェルチュールはアイビスサマーダッシュでは2枠3番に入って3着。次走3着だったラブカンプーはアイビスサマーダッシュでは4枠8番に入って2着でした。で、アイビスサマーダッシュで2桁番に入って3着以内に好走した3歳牝馬は次走13着・16着・10着・15着と全て大凡走しております。

2着：ライオンボス

そして直線1000mではもうお馴染みのライオンボスが2着でした。今回2着のライオンボスは5月の韋駄天ステークスでは9番枠に入って、時計の掛かる馬場で58キロを背負って9着でしたが、12番枠で高速馬場。57キロの今回は力を発揮できました。とは言え、勝ち馬との6キロ差は大きいですし、そもそもアイビスサマーダッシュというレースは57キロでも厳しいというレースではあります。

3着：バカラクイーン

その後の3着なんですがね、1番枠から内ラチ沿いを通って行ったバカラクイーンです。これはあえて内ラチ沿いに行ったのが好判断でしたよね。これ一か八かではあるんですけども、1番枠から中途半端に外へ行くよりは可能性があるということですね。ただし、今年はですね春の新潟が例年とは違うロング開催になって、なおかつBコースの部分が大ダメージを受けたので、内ラチ沿いのね相対的な有意義さが例年とは違ったという馬場でしたね。来年以降もこういう開幕週に、内ラチ沿いを通るという作戦が上手くいくという保証はありませんし、何より今回は前に行った馬にとって流れが楽でした。そしてね、バカラクイーンはまだ2勝クラスに実は出走できるんですけども、今回の自身のタイムを2勝クラスに当てはめると、2勝クラスでDランクぐらいのタイムです。まぁ直線1000mの重賞で1番枠に入って3着と好走したからと言って、自己条件なら確勝級というほどではないですね。

12着：モントライゼ

3番人気のモントライゼが12着でした。6番枠というのは、まぁ不利だったんですけどもそもそもね1000mとか1200mが合ってる馬じゃないと思います。1600mはいずれこなしそうですが、ピンポイントで1400mがベストなんだと思います。

新潟12R 3歳以上1勝クラス

4着：アルママ 通信簿

1番人気4着でした。危険馬と狙い馬の両面を持つ馬だとしましたが、新潟の外回りでジリ脚を露呈したので、ほぼ見立てどおりでした。

馬券Summary
春の千直まとめ
祭りじゃないですよ。今やるタイミングかなどうかちょっと悩みましたけど、やります。今年の春の1回新潟、そして2回新潟の直線1000mは普段にも増して外枠有利という傾向が顕著でした。地震の影響で福島が中止となりまして、その代わりに行われた1回新潟は芝の生育が不十分なままスタートして、そして開催の前半はね、芝のレース数を1日2つとか3つとか、そのぐらいに減らしていたんですけども、よりによって週末に雨が続いたために芝がどんどんと傷んで行きました。そして1回新潟7日目までは直線1000mのレースが行われず、直線で寄れて外ラチ沿いまで行っちゃった馬とかもいましたけども、そういうのを除けば外ラチ沿いだけが概ね保護されていました。その状態で、直線1000mが行われればそれはまぁ極端に外枠有利になるのは当たり前だと言えます。 　その結果、春の新潟直線1000mの1着馬はですね、7頭中6頭が6枠から8枠。2着は7頭全てが6枠から8枠。外枠の馬だったという事ですね。それでもね、5枠より内に入って好走する馬もいたんですけども、この5枠より内から3着以内に入った5頭のうち3頭はですね、共通する戦法と言うか、乗り方をしています。 　まずは5/9の10R4歳以上2勝クラスの邁進特別ですね。まずスタートからご覧いただきますけども、注目は5枠8番ワンモアバイトですね。3着になるんですけども、ここでね外に行こうとしても行けない訳ですよ。行こうと思ったら、こうやってもうほとんど最後方まで下げてそれから寄っていくしかないんですけども、そうするとね大体前に馬がいるんで、これちょっと手前ですけどね、上手く内に切り込んで来てギリギリのところを走ってるんですよね。他、前にいるのはみんなオレンジとかねピンクとかなんですけどね、頑張りましたね。黄色い帽子で。外行ってそこから裁いてちょっと内に入って来たという乗り方でしたね。 　続いて5/22の8Rの4歳以上1勝クラスですね。こちらはなんと1枠1番ですね。モメチョッタ。これも今年のアイビスサマーダッシュみたいね、内に行くという事は絶対ダメですよという馬場です。この時は。なので、外ラチに寄せたいんですけども、前に行っちゃったらもう寄せられないので、もうドンドンドンドン下がって行って、もうほとんど消えちゃうぐらいまで行ってからやっと外ラチに寄せますね。で、この時点でもう当然のように前の方に外枠の馬が主に前を固めていまして、さぁどこ抜けて来るんですかという感じなんですけども、ここで上手いことバラけて来ますね。またここから内から寄られたりするんですけども、もう真っ直ぐ外ラチ沿いに寄せて伸び切って、まぁそれでもギリギリ4着かと思ったら、ちゃんと3着に届いていましたね。立派ですね。テレビで見てるとまだわかりますけども、生で見ているとまぁわからないでしょうね。急に来たらね。 　最後ですけども、5/23の11R4歳以上オープンの韋駄天ステークスね。こちら3枠6番からタマモメイトウが3着ではなく、勝ちます。内枠で3着というのはまぁまぁ無くはないんですよね。普段からね。ただね、ここで勝ち切るというのは難しいんですが、これもう前には行かずとにかく外を通るという感じでした。そしてね、個人的な事を言いますとここで私の馬券がほぼ当たったと思っていて見ています。もう外枠しか買ってないですからね。急に赤い帽子が入って来てですね、もうどこをどう通って来たのかわからないという感じだったんですが、まぁ上手い事裁いて間割って来ましたね。まぁびっくりすると同時にちょっと半泣きでしたけどね、私は。 　ワンモアバイトが10番人気、モメチョッタが16番人気、タマモメイトウは14番人気でしたね。外枠に入らなかったので、人気がなかったという側面もあるんですけども、まぁ人気がないからこそですね、もう前が詰まったら仕方ないという開き直った乗り方ができて、それが上手く行ったという事かと思います。その一方でですね、外枠を引けなくてもそこそこ人気になるような馬、わかりやすく言うと強い馬なんですけどもね、 こういう馬は、そのような行為一か八かのような乗り方は出来なかったという事ですね。5枠より内に入っていて3番人気以内になった馬は5頭。これ全て4着以下なんですけども、全てですね前半から前に行く、あるいは行けない馬でも行こうと試みていましたね。その結果中途半端な位置を走らされる事になっています。5/16・9Rで4着のトミケンルーア、5/23・11R韋駄天ステークスで9着のライオンボスは過去にね、直線1000mの内枠で好走した事があるという保証があったので、まぁ1番人気になったんですけども、そういう馬でも厳しかったですね。ライオンボスはですね、先週アイビスサマーダッシュで2着とあっさり巻き返しましたね。トミケンルーアもこの馬外枠に入る事がすごく多いんですけども、まぁ直線1000mで外の方を引ければ、かなり期待できると思います。この表の5頭の他ではですね、5/9・10R4歳以上2勝クラスの邁進特別で1枠から先行して6着のローズオブシャロン。5/16・9R4歳以上1勝クラスで6着だったモテモテも、まぁチェックはしておきたいですね。
解説者：大川浩史(日刊競馬)