2021年4回小倉4日目

開催一覧
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2021/01/05 (火)
中山 中京
  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス0秒9、日曜がプラス0秒6からプラス1秒7への変動。1200m対象の数値は土曜がマイナス1秒0、日曜がマイナス0秒3からプラス0秒4への変動でした。ここまで4日間の馬場差を確認しておきますと、2週ともに雨の影響を受け、初日・4日目は時計が掛かっていました。
 先週はですね木曜から土曜のレース終了までは雨が降らず、土曜は良馬場だったんですが、1週前に大雨の中で競馬をやった影響で芝は傷んでいて、3回小倉のような高速馬場にはなりませんでした。またですね、芝の傷みがかなり進んだ事によって1200mよりも1800m以上でより時計が掛かるようになりました。小倉芝はですね、1200mのコース形態はスタートから4コーナーまでが下り坂で直線が平坦なんですけども、中距離は1コーナーから2コーナーにかけて上り坂があって、芝が傷んでくるとこの中距離の方がより時計が掛かるようになるという傾向があります。
土曜の馬場差は一見するとほぼ同じなんですけども、この1200m対象の馬場差を仮に2000mに換算するとマイナス1秒7で、まぁ1200mの方が速い時計が出ていたという事ですね。土曜の夜に短時間だったんですが強い雨が降り、その後も断続的に雨が降っていました。そして日曜日は稍重でスタート。日曜のレース中も雨が続いて後半ほど時計が掛かるようになりました。特に11Rの前からは雨が強くなり、12Rは重。11Rもね、もう急な大雨だったんで発表が間に合わなかったんですけども、実質は重馬場だったと思います。そのため1200mの11Rと中距離の12Rは馬場差が大きくプラス方向に動いています。土曜の前半は内を通っても大丈夫そうだったんですけども、徐々に外が伸びる傾向になり、日曜の後半は明らかに外が伸びる馬場になっていました。今週と来週の2週はBコースが使用されるので、先週土曜より速い時計が出るようになりそうですし、極端な外伸び傾向ではなくなるかもしれません。また、1200mと中距離が1つの馬場差で表せるかもしれません。
 先週の馬場差1700m対象の数値は土曜がマイナス0秒1、日曜がマイナス1秒1からマイナス1秒5への変動でした。ここまで4日間の馬場差を確認しますと、先週土曜だけは水準レベルで他の開催日はマイナス1秒を超えています。
 木曜から土曜のレース終了までは雨が降らず、土曜は良馬場だったんですけどもそれでも土曜の含水率は高めで、馬場差はマイナスゾーンでした。土曜の夜に短期間ですけども強い雨が降り、その後も断続的に雨が降りました。という事で日曜は終日不良。と言っても、水が浮くような馬場ではなく少しずつ速い時計が出るようになりましたけども、大雨になる前にダートのレースは終了していたので、変動幅は大きくありません。


  タイム分析
 2021/08/22 (日)  芝=+0.6 → +1.7 / 1200m=-0.3 → +0.4  Aコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
2R T1800 サウンドクレア 牝2 未勝利 1:50.2 +1.7 -0.4 +0.8 +0.5 D C 7.67
4R T2000 ケンハービンジャー 牡3 未勝利 2:01.7 +1.0 --- +0.2 +0.8 C D 5.00
5R T1200 タイセイブリリオ 牡2 新馬 1:09.8 +0.2 --- +0.5 -0.3 D C 6.64
7R T1200 ニシノガブリヨリ 牡3 1勝クラス 1:08.5 ±0 --- +0.1 -0.1 C C 9.15
9R T1200 テイエムイダテン 牡4 耶馬渓特(2勝) 1:08.4 +0.3 --- +0.3 ±0 D D 8.50
11R T1200 ヨカヨカ 牝3 北九州記H(G3) 1:08.2 +0.9 --- +0.5 +0.4 D C 11.29
12R T1800 トウシンモンブラン 牝3 1勝クラス 1:50.3 +3.2 -0.6 +1.1 +1.5 SL C 4.50
 2021/08/22 (日)  ダ=-1.1 → -1.5
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
3R D1700 ジェムフェザー 牝3 未勝利・牝 1:45.1 -1.1 --- ±0 -1.1 C D 7.00
6R D1000 テイエムハヤテオー 牡3 未勝利 0:58.9 ±0 --- +0.8 -0.8 E D 4.67
8R D1700 ダノンシュネラ 牝3 1勝クラス・牝 1:44.0 -1.2 --- +0.2 -1.4 C C 5.27
10R D1700 アスターマリンバ 牡4 薩摩S(3勝) 1:43.3 -0.3 --- +1.2 -1.5 E D 9.20

小倉5R 2歳新馬 注目
 2着だったダノンアーリーについて。
2着:ダノンアーリー 
 前半600m34秒4というのは、雨が降っていた稍重の新馬戦と言え、小倉芝1200mでは遅い部類です。実際逃げた7番人気馬が1着。2番手追走の14番人気馬が4着と好走しているんですけども、そういう展開でダノンアーリーは出遅れて前半は後方。その後もなかなかスピードに乗れませんでした。コーナーではなるべく外を回らないようにして差を詰めて来たのは上手かったと思いますけども、直線に入った頃はもう先頭とはかなり差がついていました。しかし、直線特にラスト100mほどは素晴らしい伸びで2着に届いたんですけども、まぁ2着でもかなり脚を余しているというようなゴールでの勢いでした。Frankel産駒の牡馬なので、1度レースを使った事で気の悪さが出たりする恐れはあるんですけども、普通のレースが出来れば次は勝てそうです。
小倉6R 3歳未勝利 タイムE
 基準より0秒8遅い勝ちタイムでした。4着のララシャンドンについて。
4着:ララシャンドン 
 今回初出走だった事もあって、スタートが遅くて最後方に置かれた上に前半は追い通しだったんですが、直線では素晴らしい伸びを見せました。で、追い切りでですね、坂路で馬なりのままラスト200m11秒台を出したりしていて、それで初出走でも2番人気に推されていたんですが、それが間違いではなかった事を示すような伸びでした。次がデビュー2走目にして未勝利戦を勝つラストチャンスになりそうですけども、かなり期待できるはずです。仮にもし勝てなくてもダート短距離の1勝クラスに出走できれば好走できるレベルだと思いますが、まぁダート短距離の1勝クラスに未勝利馬が出走するのは難しいです。まぁそうなった場合にですね、一旦地方競馬に移籍して2勝・3勝して戻ってきたらこれも注目ですね。
4着:ララシャンドン 解説推奨
 能力だけで言うと、番組注目馬にして良いレベルだと思うんですけども、デビューが3歳夏まで遅れてしまった馬が連闘や中1週で2戦目を迎える点に若干の不安はあるので、個人の狙い馬とします。根拠はタイム分析で大体話しましたけども、出遅れたと言うよりもね、上に飛び上がるようなスタートで遅れてしまったという感じですから、出遅れ癖がある訳ではなく、デビュー戦だったのでちょっと訳が分からないままのスタートだったのではないかと推測します。普通のスタートが切れれば勝てると思います。
小倉8R 3歳以上1勝クラス・牝 注目
 13着だったナオミゴゼンについて。
13着:ナオミゴゼン 
 スタートでアオってしまったんですが、気合いをつけて前に行き、向正面ではなだめてるぐらいの行きっぷりだったんですが、3コーナー過ぎあたりで手応えが悪くなり、4コーナーで外からかぶされると、もうギブアップというレースでしたね。これ何か不利があったとか、展開が不向きだったとかね、まぁ条件が合わなかったとかではなくて、間隔を開けずに続けて好走するのが難しいタイプなんだと思います。半年ぶりの休みかつ初ダートの時に6馬身差で勝って、次は昇級戦で1番人気になったんですけども、当時中5週で14着。今年の夏は中9週で10着の後、中1週で初めてブリンカーを付けて2着と一変したんですが、同じ小倉ダート1700mさらに同じくブリンカー着用でも、好走後に中5週だった今回はちょっとヒドイ内容になってしまいました。間隔を開けたり、何かを変えてきた時には注意したいというタイプですね。
小倉10R 薩摩S タイムE
 基準より1秒2遅い勝ちタイムでした。
小倉11R 北九州記念 重賞
 タイムランクはD・メンバーランクはCでした。モズスーパーフレアが逃げ4コーナーに差し掛かります。モズスーパーフレアの逃げは600m通過33秒2。雨が降って重馬場に近かったとは言え、小倉芝1200mの古馬の重賞としては速くはないですね。日曜の後半は逃げた馬が直線で内を空けるレースが多かったんですが、モズスーパーフレアはそのまま内ラチ沿いを進み、2番手だったボンセルヴィーソも追走。3番手追走のヨカヨカとファストフォースは外に出しました。そのため直線半ばでは内の2頭がリードを広げ、ペースも先行馬有利だったので粘っていましたが、やはり最後に伸びるのは外でしたね。ヨカヨカとファストフォースがモズスーパーフレアを差して1着・2着となりました。
1着:ヨカヨカ 
 ヨカヨカが待望の重賞初制覇を果たしました。熊本産馬としてもスクワートルスクワート産駒としてもJRAの重賞初勝利です。また、北九州記念が芝1200mで行われるようになってから3歳牝馬が勝つのは初めてです。ヨカヨカはですね、同じ小倉で行われたCBC賞では直線で外に寄れた後に内に刺さって、また外に寄れるというレースで5着だったんですが、今回はそんな素振りは無かったですね。直線でずっとファストフォースと併走していたのも良かったのかもしれませんけども、馬場の良い所を選んで走ったとは言え、ラスト200mで手前を替えてからの伸びは力強かったですね。
2着:ファストフォース 
 そして2着がファストフォース、3着争いは内のモズスーパーフレアが先着しました。2着のファストフォースはCBC賞と同様の逃げを狙っていたようなんですが、モズスーパーフレアの方が前半は速かったですね。しかし、逃げなければダメと言う馬ではなく、直線の伸びも上々でした。超高速馬場で逃げ切ったCBC賞からハンデが3キロ重くなって、馬場状態もレース展開も違ったのに、続けて好走出来たということには価値がありますね。
3着:モズスーパーフレア 
 そして2着がファストフォース、3着争いは内のモズスーパーフレアが先着しました。3着モズスーパーフレアはまぁ得意の緩めない逃げだったんですが、ペース自体は速すぎではありませんでした。あれで直線で外に出していたらどうなったのか、ちょっと興味のあるところですけども、まぁ自分の形に持ち込むと力を発揮しますね。
7着:ジャンダルム 
 番組注目馬だったジャンダルムが1番人気になったんですけども7着でした。ゲートの中で暴れて体制が悪くなってるところでスタートを切られて、まぁ出遅れました。直線で伸びてはいるんですけども、前が止まらないペースだったので間に合わなかったですね。得意の中山で巻き返しを期待したいところです。
小倉12R 3歳以上1勝クラス タイムSL
 前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとします。

  馬券Summary
藤原英昭厩舎の傾向 -その2-
藤原英昭厩舎の新馬戦の傾向 -その2-  藤原英昭厩舎の新馬戦の傾向というのは、もう昨年12月に1度取り上げたので今回はその2となります。その昨年12月はですね、3歳春のG1、ダービーとかですね、そういうのを勝つような馬が結構新馬戦で負けていると。ただし、新馬戦で6着以下だったような馬が2戦目に結構好走するという2つを強調しましたけども、今回はまぁ競馬場別の成績ですね。
藤原英昭厩舎の新馬戦の傾向 -その2-  このデータは2歳6月の新馬戦が増えた2012年の6月以降集計しました。結論から言ってしまいますと、関東圏の直線の長いコース、すなわち東京と新潟の成績がとても良いです。これら2つのコースは、2歳夏の新馬戦が行われるコースでもあるんですけども、同じ時期に開催がある小倉は連対率は高いんですけども、勝率はまぁ高くないという事ですね。これはこの上の表のね、2歳夏の新馬戦で連対率は高いけども、1着より2着が多いという傾向とリンクしている部分もあるんですが、基本的に小回りコースの新馬戦では勝率が高くないです。東京や新潟でデビューする場合は、もう1着を期待できますけども、小回りコースの新馬戦では連軸という扱いが無難だと言えます。
解説者:大川浩史(日刊競馬)
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