2021年1回小倉1日目

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2021/01/05 (火)
中山 中京
  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス1秒9、日曜がマイナス1秒5でした。
 1週前の週末に雪が降って、さらに火曜日にも雨。土曜の明け方にも小雨が降りましたが、高速馬場で開幕しました。ただし、日曜は土曜よりは時計が掛かるようになりました。土曜はですね、路盤が硬くて表面、芝の部分はクッションが効いているという馬場だったと思われます。土曜に使われた事と、土曜深夜の小雨で日曜は時計が掛かるようになったのだと推測します。この馬場だとね、もう開催が進むとかなり時計が掛かるようになる可能性がありますね。1回小倉は4週全てAコースで、連続開催となる2回小倉は4週全てBコースが使用されます。
 先週の馬場差1700m対象の数値は、土日ともにプラス0秒3でした。
 1週前の週末に雪、火曜日に雨が降りその後は凍結防止剤の影響で乾くのが遅く、土曜は稍重。日曜は午後から良馬場になりましたが、時計の掛かり方は変わりませんでした。含水率が高くても馬場差がプラスだったので、もっと乾燥するとかなり時計が掛かりそうです。


  タイム分析
 2021/01/16 (土)  芝=-1.9  Aコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
2R T1200 スティクス 牝3 未勝利 1:07.1 -2.2 --- -1.1 -1.1 A C 8.13
6R T1800 バガン 牡3 未勝利 1:47.9 -0.3 --- +1.4 -1.7 E D 8.13
7R T1200 デトロイトテソーロ 牝4 1勝クラス 1:06.9 -1.6 --- -0.5 -1.1 B C 8.47
9R T2000 イルーシヴゴールド 牝6 1勝クラス・牝 1:58.3 -1.6 --- +0.3 -1.9 C D 7.38
10R T1200 タマモティータイム 牝4 小郡特H(2勝) 1:07.4 -0.7 --- +0.4 -1.1 D D 8.50
11R T1800 アーデントリー 牡5 虹の松原(3勝) 1:46.2 +0.5 --- +2.2 -1.7 E C 6.21
 2021/01/16 (土)  ダ=+0.3
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
1R D1700 キタノインディ 牡3 未勝利 1:47.2 +0.5 --- +0.2 +0.3 C D 7.29
3R D1000 ゲンパチミーティア 牡3 未勝利 0:59.4 +0.2 --- ±0 +0.2 C D 7.54
8R D1700 ファイナルマズル 牡5 1勝クラス 1:45.5 +0.3 --- ±0 +0.3 C D 7.07
12R D1700 モズレジーナ 牝5 響灘特別(2勝) 1:45.1 +0.7 --- +0.4 +0.3 D D 9.38

小倉2R 3歳未勝利 タイムA
 基準より1秒1速い勝ちタイムでした。
1着:スティクス 勝ち馬注目
 スティクスが初めての芝で一変です。スティクスが好スタートを切ってそのまま逃げ切りました。超高速馬場の小倉芝1200mで、前半600m33秒2というのは遅いぐらいでして、直線でさらに突き放しました。気になるのはダートでも逃げた時は3着で、逃げなかった時は10着だったという事で、周りが早くて行けなかった時がどうかですね。また、芝で勝ちましたけど、フットワークが硬いので芝なら平坦コースの1200m以外ではちょっと厳しそうなんですけども、この平坦の芝1200mなら1勝クラスでも有力です。
2着:デクラーク 
 2着のデクラークも今回が初めての芝でした。仕掛けて前につけて流れ込みましたけども、圧倒的に芝の方が向いているという感じではない一本調子の走りでしたね。タイムは優秀なんですけども、次走で芝で本命にはしにくいです。
3着:テリーヌ 
 3着のテリーヌはスタートは遅かったんですが、内を通って追い上げて来れました。直線で外に出そうとしたけども、スペースがなくて内に戻って来たことで仕掛け遅れになりましたが、その後もう1度外に移動してからはよく伸びています。スムーズならもっと走れそうですね。
4着:ミエノベルル 
 一方、1番人気のミエノベルルは4着でした。このミエノベルルね、自身のタイムは馬場差を考慮しても前走より速くなっているんですけども、大分勝ちタイムが速くなったことで着順が下がり、着差も広がりましたね。次走に関しては相手次第となります。
小倉6R 3歳未勝利 タイムE
 基準より1秒4遅い勝ちタイムだった。
小倉7R 4歳以上1勝クラス タイムB
 基準より0秒5速い勝ちタイムでした。
1着:デトロイトテソーロ 
 デトロイトテソーロが今回は先手を取って逃げ切りました。デトロイトテソーロがダッシュ良く出て行って、そのまま逃げ切りました。超高速馬場の小倉芝1200mで前半600m33秒1というのは遅いぐらいでして、直線でも勢いは落ちなかったですね。平坦コースの高速馬場というのは、恐らくベストで、2勝クラスでも同じようなシチュエーションになれば、上位可能だと思います。
2着:ヒバリ 
 2着のヒバリは好スタートを切って勝ち馬の後ろに収まり、直線入り口では並んで行きましたけども、差を詰められませんでした。小回りコース向きなので、小倉開催の内に勝ちたいんですけども、間隔を開けた時の方が成績が良いというのがちょっとジレンマではありますね。
3着:サトノジヴェルニー 
 3着のサトノジヴェルニーは4コーナーでは前との差を詰めていましたけども、直線入り口で差が広がって、その差がなかなか詰まりませんでした。高速馬場で差しに回って良いというタイプではなく、もう少し前につけたいですね。
小倉8R 4歳以上1勝クラス 注目
 3着だったオーバーリミットについて。
3着:オーバーリミット 
 まぁスタート直後にジョッキーが押していたんですけども、先行出来ず控えるとどんどん外から行かれてかなり後ろになってしまいました。コーナーで内を通って追い上げて、直線でもほとんどロスなく内を通れたので、距離損はなかったんですが、前残りの決着の中伸びは目立ちました。この馬はですね、昨年の春から夏にかけて3回連続してAランクの未勝利戦で上位に来ていて、もう未勝利は脱出寸前だったんですけども、そのぐらいまで来ていた4歳馬はレベルが下がる年明けの1勝クラスなら上位に来れます。ただ、そのAランクの未勝利戦3戦と言うのは、その前と違って前に行けていました。前に行けるようになって成績が上がっていただけに、前半置かれて3着まで来たということには価値があると思います。小回り1700mよりは1800mや1900mの方がゆったり先行できて合うとは思いますけども、間隔を詰めた方が走れる馬でもあり、次走も1700mだったとしても前進は見込めると思います。
小倉9R 4歳以上1勝クラス・牝 注目
 7着だったアドマイヤミモザについて。
7着:アドマイヤミモザ 
 超高速馬場の小倉芝の4コーナーで外を回っている時点で、もう既に苦しいんですけども、それに加えてこの馬はコーナーで加速するのは苦手です。そのコーナーで無理に上がって行こうとして必要以上にエネルギーを使っているので、直線でもジリジリとしか伸びませんでした。これまで2着以内に入ったのは新潟外回りと阪神外回り。福島で3着はありますけども、Eランクのレースでした。もうわかりやすく小回りコースは苦手なんですけども、力のいる馬場も得意ではないので、今の中京でも厳しいかもしれません。となるとね、狙えるのは次の阪神開催になりそうなんですが、阪神の良馬場なら巻き返して来ると思います。
小倉11R 虹の松原S タイムE
 基準より2秒2遅い勝ちタイムだった。
2着:ミスニューヨーク 解説危険
 昨年の秋華賞で追い込んで来て4着から0秒6差の5着だったんですけども、まぁ時計の掛かる馬場での差し決着だったので、まぁこの字面ほどの価値はなく、そのため私今回無印にしましたが2着に来てしまいました。しかし、好走できた主な要因は完全タイム差がプラス2秒2という超低レベルなレースになった事だと思います。秋華賞5着で3勝クラス2着なら次も確実に人気になりますけどもね、その字面と言うか正面上の実績ほど、力が抜けている訳ではないので危険と見ます。

  馬券Summary
池江泰寿厩舎の新馬戦の傾向
 このシリーズは新馬戦とその次走の2戦目をセットで解説して来ましたけども、池江厩舎は非常にボリューミーなので、2回に分けます。まず今回は新馬戦についてですね。厩舎開業が2004年なので、集計は2004年以降となります。
池江泰寿厩舎の新馬戦の傾向
 まず池江厩舎の新馬戦、87勝のうちですね約1/3はディープインパクト産駒です。ディープインパクトの初年度産駒がデビューした2010年6月以降に限ると、66勝中29勝となりまして、占める割合が非常に高いです。しかし、ディープインパクト産駒でも牝馬は不振でして、牝馬21頭中16頭が1番人気か2番人気だったのに、3勝しかしていません。これに対してよ牡馬は驚異的な連対率を残しています。初戦駆けするのは牝馬というのは、昔からのイメージがなんとなく残っているだけに、牝馬が初戦駆けせずに牡馬は初戦から走るという傾向は知っていると役に立つと思います。
ただし、ディープインパクト産駒今年の2歳世代が実質最後になります。なので、このデータそのものの寿命は長くないんですけども、まぁ池江厩舎がその後どうなるのは注目したいですね。
 もう1つ別の傾向ですけども、連対率ベースで言うと、デビュー時期による違いがほとんどないという事ですね。厩舎を問わずディープインパクト産駒はデビュー戦が遅くなっても、成績が落ち込まないという特徴があるので、その影響も多少はあるんですけども、ディープインパクト産駒を仮に除いたとしても、3歳新馬戦の成績が良い厩舎です。
解説者:大川浩史(日刊競馬)
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