2021年1回函館11日目

開催一覧
2021/12/28 (火)
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2021/12/26 (日)
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2021/12/25 (土)
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2021/08/28 (土)
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2021/08/21 (土)
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2021/02/27 (土)
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2021/01/09 (土)
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2021/01/05 (火)
中山 中京
  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス0秒5、日曜がマイナス0秒1。そして、1200mについては日曜がマイナス0秒3でした。遡って8日間の馬場差を確認しておきますと、週によって時計の出方は異なり、Bコースに変わった最初の開催日である9日目だけはマイナス1秒台でした。
 月曜日と水曜日に雨は降りましたけども、その後は晴れて気温も高かったので週末は完全に乾いていました。ただ、1週前に雨の中で競馬をが行われた事で馬場が掘れていて、1週前までの良馬場の時よりかなり時計が掛かるようになっていました。日曜はさらに傷みが進み、さらにゴール前が向かい風になっていて、その部分を2回通る1800m以上は時計が掛かるようになりました。日曜の1200mは前半は追い風で、追い風の部分の方が距離が長いので、風の影響だけなら土曜より速い時計が出る状況だったんですが、芝の傷みが進んだので、馬場差は土曜と同じ。まぁ蛇足ながら補足しますけども、土曜日の2000m対象の馬場差マイナス0秒5というのは、1200mに換算するとマイナス0秒3になります。そして日曜日の芝1200mは前半600mが全て33秒台なんですけども、前半が追い風のためです。数字ほどハイペースではなく、極端な差し決着になっていません。日曜の芝1200mで先行して好走した馬をハイペース先行で踏ん張ったと高く評価するのは危険です。
 先週の馬場差1700m対象の数値は土曜がマイナス0秒8、日曜がマイナス0秒6でした。遡って8日間の馬場差を確認しておきますと、全て良馬場でしたが、マイナスの馬場差で8日目まではマイナス1秒台でした。
 月曜と水曜に雨は降りましたが、その後は晴れて気温も高かったので、週末は完全に乾いていました。ただ、完全に乾いた良馬場でもまぁまぁ速い時計が出たのが今年の函館ダートの特徴で、先週土曜もマイナス1秒に近い馬場差でした。日曜も馬場状態は土曜と同じでしたけども、日曜はゴール前が向かい風でした。日曜日にダート1000mがあれば芝と同様に馬場差を分けるパターンなんですが、日曜のダートは全て1700mでした。そして1700mは向かい風の地点を2回通るので、土曜より時計が掛かるようになったという事です。


  タイム分析
 2021/08/07 (土)  芝=-0.5  Bコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
1R T1800 アスクワイルドモア 牡2 未勝利 1:50.0 -0.2 --- +0.3 -0.5 C C 5.33
3R T1200 カシノフォワード セ3 未勝利 1:10.1 +0.2 --- +0.5 -0.3 D C 6.33
5R T1200 ヴィアドロローサ 牡2 新馬 1:10.0 -0.6 --- -0.3 -0.3 B C 6.22
6R T2000 ホウオウリアリティ 牡3 未勝利 2:01.5 -0.6 --- -0.1 -0.5 C D 6.00
9R T1800 アイリッシュムーン 牝3 八雲特別(1勝) 1:48.4 -0.1 --- +0.4 -0.5 D C 6.60
11R T2600 ディアスティマ 牡4 札幌日経(L) 2:39.8 +0.4 --- +1.1 -0.7 E D 6.57
12R T1200 アールラプチャー 牝3 1勝クラス・牝 1:09.0 -0.4 --- -0.1 -0.3 C C 6.44
 2021/08/07 (土)  ダ=-0.8
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
2R D1700 レープハフト 牝3 未勝利・牝 1:47.5 ±0 --- +0.8 -0.8 D D 5.21
4R D1000 ゴールドフィンガー 牝3 未勝利 0:58.9 -1.0 --- -0.5 -0.5 B D 5.83
7R D1000 ブルースコード 牡3 1勝クラス 0:59.8 +0.6 --- +1.1 -0.5 E D 7.67
8R D1700 マーチリリー 牝3 1勝クラス・牝 1:45.6 -0.8 --- ±0 -0.8 C D 9.29
10R D1700 ペイシャノリッジ 牝4 駒場特H(2勝) 1:44.8 -0.8 --- ±0 -0.8 C C 7.00

函館2R 3歳未勝利・牝 注目
 4着だったブッシュドノエルについて。
4着:ブッシュドノエル 
 前走ですね、ジョッキーに促されながらでも初めて先行して直線入り口で狭くなりながら直線で伸びたので、まぁ取り上げましたけども、連闘とは言え滞在競馬で体重がマイナス8キロ。400キロを切ってしまった上に、内枠でスタートがやや遅く、直後に両サイドから挟まれた事で後ろからになってしまいました。それでも直線で伸びていますから、外枠を引いてスムーズに前に行けるようなら勝てそうですけども、勝負体制を思わせる連闘で体重を減らして、レースで上手く行かなかったのは痛恨ですね。まぁ次走に関してはまず枠順。そして体重に注意したいところです。外枠で少しでも体重が増えていれば、狙えると思います。
函館3R 3歳未勝利 注目
 3着同着だったキネシクスについて。
3着:キネシクス 
 初めてブリンカーを付けて1800mから1200mに距離を短縮するという、まぁ荒療治のような臨戦過程だったんですが、序盤は全くついていけず3コーナーでも置かれ気味になりましたが、そこからムチを入れながら外を回って追い上げ、直線でもよく伸びました。集中できないのでブリンカーを着けたという気性なので、その気性は1200mに向いているのかもしれませんが、今回のレース内容から感じるのは距離はちょっと短いということですね。まぁ1500mや1800mでもブリンカーの効果があるようなら、もっと走れると思います。
函館4R 3歳未勝利 タイムB
 基準より0秒5速い勝ちタイムでした。ゴールドフィンガーが先行争いを制してハナに立ちます。その外からスリーモーリス・ドクタースキルが続きますが、直線に入ってもゴールドフィンガーが先頭。後続を突き放し、2馬身半差で逃げ切り勝ち。その後ドクタースキルがスリーモーリスを交わしかけますが、スリーモーリスが踏ん張ってアタマ差先着です。
1着:ゴールドフィンガー 勝ち馬注目
 5戦連続して2着だったゴールドフィンガーが勝ち上がりました。ゴールドフィンガーは3月にですね、阪神ダート1200mで逃げて9着になった後、行く馬を行かせるというレースをして5連続2着だったんですが、今回は最初からハナを切るつもりだったようで、好スタートから仕掛けて行って逃げ切りました。スタートの速さとかダッシュ力は1勝クラスでも通用しますし、8月なら52キロ、9月でも53キロで出走できるので、より鋭いたスタートダッシュも期待できますね。
2着:スリーモーリス 番組注目馬
 2着のスリーモーリスは芝2000m・芝1800mと使って来てダート1000mだったんですけども、出ムチを入れてガンガン押して2番手を確保。4コーナーで手応えが悪くなり、直線で苦しくなったように見えましたけども、そこから盛り返しました。4コーナーで手応えが悪かったのは、恐らくねちょっと器用さがないからで、コーナーが緩い札幌の方がレースはしやすそうですね。次走が札幌ダート1000mなら上位候補です。
3着:ドクタースキル 
 3着のドクタースキルは楽に先行して勝ちに行くレースをしましたが伸びを欠きました。札幌で連闘した後に短期放牧を挟んで美浦に入り、直前郵送で函館に出走という臨戦過程で、調教を軽めにしても体重が減っていた事が影響したのかなと。そういう事が考えられますね。この後の上積みは見込めます。
5着:マテンロウガイア 
 5着のマテンロウガイアは控えて砂を被って嫌がり、ずっと外を回っていましたが外から勢いをつけて4コーナーを回り、直線でも伸びていました。外枠を引ければ前進できそうですね。
函館5R 2歳新馬 タイムB
 このレースの勝ちタイムは当開催2歳新馬戦の基準タイムより0秒6速く、1200m対象の馬場差がマイナス0秒3だったことを踏まえても、 -0.6-(-0.3)=-0.3 で基準より0秒3速い勝ちタイムでした。3.コズミックフロスト・8.ヴィアドロローサが前へ行き、併せるように直線に入って行きます。そして追い比べからヴィアドロローサが抜け出しました。その外へ出された7.バイハリウッドが迫り、ほぼ並んで入線しましたがハナ差でヴィアドロローサが1着となりました。
1着:ヴィアドロローサ 
 ヴィアドロローサがバイハリウッドの追撃を凌ぎました。ヴィアドロローサはスタート直後に気合いをつけられていましたけども、前に並んでスピードに乗ってからは楽な手応えでした。その割には3着馬との競り合いに手こずり、さらに2着馬に詰め寄られましたけども、おっとりとした性格で初戦向きではないという評価でしたから、使って良くなる事を期待できます。
2着:バイハリウッド 
 2着のバイハリウッドは楽に3番手につけましたけども、気を抜いているのかジョッキーが何度かこうハミをかけ直すような仕草をしていました。直線でもなかなかエンジンが掛かりませんでしたけども、最後にグイッと伸びています。いろいろ成長する余地がありそうで、成長すれば楽しみですね。
3着:コズミックフロスト 
 3着のコズミックフロストは内枠から主張してハナを切り、外に並ばれていても手応えが良く、最後までしぶとかったですね。まぁいかにも初戦向きというタイプで、使っての上積みが大きいとは思えませんけども、次走も上位候補です。
4着:パーサヴィアランス 
 4着のパーサヴィアランスはスタート直後に外へ逃げてしまって後ろから。どちらも若さ丸出しでしたけども、レースでは脚は見せていて成長すれば勝ち上がれそうです。
5着:テイエムケントオー 
 5着のテイエムケントオーはパドックでジョッキーが乗れなくて、レースでは出遅れ。どちらも若さ丸出しでしたけども、レースでは脚は見せていて成長すれば勝ち上がれそうです。
函館7R 3歳以上1勝クラス タイムE
 基準より1秒1遅い勝ちタイムでした。
函館10R 駒場特別 注目
 9着だったグレースルビーについて。
9着:グレースルビー 
 4コーナーで追い上げて行くんですけども、前が詰まり直線に入っても前が狭くて進路がなく、そこから諦めてほとんど流したようなゴールになってしまいました。中1週とは言え、函館滞在で時計になる追い切りをせず、そして体重が増えていないという臨戦過程だったので、そもそも状態があまり良くなかったという可能性もありますけども、今回全く走っていませんし、少なくともこのレースで疲労が溜まったという可能性はほとんどありません。次もまた間隔を詰めて調教が軽めだったりすると半信半疑ですが、そうでなければ巻き返しを期待できます。
函館11R 札幌日経オープン タイムE
 基準より1秒1遅い勝ちタイムでした。
函館12R 3歳以上1勝クラス・牝 注目
 3着だったグレイトミッションについて。
3着:グレイトミッション 
 出遅れて後ろからになるんですけども、もう追い上げたりせず腹をくくって直線勝負となります。馬群に突っ込んで行っても前が詰まったり狭くなったりしなかったというのはラッキーだったと思いますけども、まぁ真っ直ぐ走れているので不利を受けなかったという面もあります。その不利云々の話はさておき、ブリンカー着用後の芝1200mでは安定しているんですけども、好位からのレースだった過去2回とは違って出遅れて後ろからになっても3着まで来れたというのは収穫ですね。今回に関しては、直線でのコース取りが上手く行ったという面もありますが、いつも後ろからになる馬ではないので、それを気にする必要はなく、次走も上位候補とできます。

  馬券Summary
函館ウッドチップコースについて
函館のウッドチップコースについて
 まぁ先週で函館開催が終了して今週から札幌に戻るんですが、札幌開催になっても函館で調教を行い、札幌に輸送して競馬に臨む馬がいます。何故かと言うと、函館にはウッドチップの調教コースがあるからですね。
函館のウッドチップコースについて
この、芝とダートのさらに内側にある昔の阪神コースのような形と言えば良いんですかね、今の京都みたい感じですか。とにかく内側にコースがあるのがウッドチップです。全てがウッドチップで調整したいからという理由で函館に滞在する訳でもないんですけども、まぁいわゆる裏函に滞在する馬の多くがウッドチップコースで追い切りを行います。そして裏函の時期の札幌競馬の特に2歳戦ですね、函館のウッドチップコースで追い切った馬が穴を開ける事が多いです。今年はね、オリンピックに対応した変則日程なので、例年とは違う可能性もありますけども、これは知っておきたいですね。なぜ函館ウッド組が穴を開ける事が多いかと言うと、1つは札幌開催中は函館にいるトラックマンより札幌にいるトラックマンの方が人数が多くて、その札幌組の印で人気が形成されやすいからという事があります。ただですね、これまた今年は日程が変則のように、新型コロナウイルスの影響で取材にちょっと制限がかかってましてね、取材の体制が例年とは異なるので、この要因の影響は大きくないかもしれません。今年に限っては。もっと大きな要因は、函館のウッドチップコースは速いタイムが出ないからですね。なぜ速いタイムが出ないかと言うと、さっき紹介しましましたけどもコースの幅が狭くて、カーブがきついからです。
函館のウッドチップコースについて
函館競馬場、これは例えば札幌と比べるとかなりカーブがきついというのは、この図で分かりますかね。キツいんですけども、そういうコースのダートコースよりさらに内側にあるウッドチップコースはものすごくカーブがキツいです。幅は狭いコースでカーブがきつく、スピードを出しにくいので、時計が掛かります。デビュー前の2歳馬ならですね、函館ウッドコースだと、5ハロン・1000mですね、70秒を切ってれば上々と言えるぐらい時計の掛かるコースなんですけども、時計が目立ちにくいです。で、穴を開けることが多いですね。

 コース形状が大きく影響しているということですかね?このですね、カーブがコーナーがきついとで速いタイムが出にくいというのは、もう調教タイム以外つまり競馬のタイムでもちょっと重要なことで、函館と札幌では札幌の方が基準タイムは実は速いです。具体的な例を挙げると函館ダート1700mの3歳以上1勝クラスの基準タイムは1分46秒4で、札幌ダート1700mの3歳以上1勝クラスの基準タイムは1分45秒7です。札幌はですね、もうほぼ完全な平坦コースで、函館は多少なりともアップダウンがあるという事も、函館の方が時計が掛かる要因の1つでありますけども、このコーナーの緩さ・キツさの影響の方が大きいと思われます。札幌のダートは函館のダートより速いタイムが出るので、札幌のダートは軽いなんて言う風に、昔ちょっと言われた事もあったんですが、そんな事は無いです。JRAのダートは砂質もそのクッション砂の厚さも同じなので、コース固有の時計の出方というのは、砂質や砂の厚さの問題ではなく、コース形状の問題だということです。
解説者:大川浩史(日刊競馬)
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