2022年2回小倉5日目

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  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス0秒8、日曜がマイナス0秒7でした。遡って8日間の芝の馬場差を確認しておきますと、馬場コンディション次第で開催日によってかなり時計の出方が異なり、2回小倉に入ってからは良馬場の開催日以外、時計が掛かっています。
 土日とも先週はクッション値が9.7でした。7週連続開催の最終週だったんですが、これが今年の小倉の芝で最も硬い馬場だったという事ですね。開催前にエアレーション作業をすると、その後にレースで踏み固められる事、そして先週は雨の影響がなく完全に乾いていた事が原因でしょう。完全に乾いて硬い馬場だったので、Bコース初日だった今開催初日に匹敵するぐらい速い時計が出るようになり、さらにもう内を通っても不利ではない馬場になっていました。
 先週の馬場差1700m対象の数値は土曜がプラス0秒4、日曜がプラス0秒6でした。遡って8日間の馬場差を確認しておきますと、基本的に時計の掛かるコンディションで、良馬場の開催日は全てプラスの数値でした。
 月曜以降は雪と雨が少し降っただけだったんですけども、含水率は高め。今年冬の小倉ダートは含水率が2%や3%台だとプラス1秒ぐらいの馬場差になるんですけども、先週土曜は良馬場でもプラス0秒4。日曜は少し乾いてプラス0秒6ですが、それでも他の良馬場の日と比べると、速い時計が出るコンディションでした。


  タイム分析
 2022/02/26 (土)  芝=-0.8  Bコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
2R T1200 ニシノデフィレ 牡3 未勝利 1:08.3 -0.9 --- -0.4 -0.5 B C 6.89
5R T1800 ゴールドエクリプス 牝3 未勝利・牝 1:49.8 +1.8 -0.7 +1.8 -0.7 SL D 7.57
6R T2000 リュミエールノワル 牡3 未勝利 2:02.1 +1.1 --- +1.9 -0.8 E D 6.75
9R T1200 ジュストコル 牡4 合馬特別(1勝) 1:08.3 -0.2 --- +0.3 -0.5 D C 6.53
11R T2000 ウエストンバート 牡4 八代特別(2勝) 1:59.5 +0.3 -0.7 +0.4 -0.8 D D 7.36
12R T1800 ロッソモラーレ 牡5 1勝クラス 1:47.4 +0.3 -0.4 +0.6 -0.7 D D 8.81
 2022/02/26 (土)  ダ=+0.4
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
1R D1700 ルイナールカズマ 牡3 未勝利 1:46.7 +0.1 --- -0.3 +0.4 C C 5.50
3R D1000 デアリングウーマン 牝4 1勝クラス 0:59.4 +1.0 --- +0.8 +0.2 E D 7.00
7R D1700 コトブキアルニラム 牝4 1勝クラス・牝 1:47.3 +2.1 --- +1.7 +0.4 E E 8.14
10R D1700 リキサントライ 牡4 早鞆特H(2勝) 1:45.1 +0.7 --- +0.3 +0.4 C C 6.50

小倉2R 3歳未勝利 タイムB
 基準より0秒4速い勝ちタイムでした。外枠からタマモテラコッタが逃げて4コーナーを回って行きましたが、2番手につけていたニシノデフィレが並んで行きます。直線では2頭の追い比べが続きますが、ニシノデフィレが突き放して1着。その後、ジューンヨシツネが外から伸びて来て、タマモテラコッタを交わして2番手です。
1着:ニシノデフィレ 
 ニシノデフィレが芝に戻って初勝利を挙げました。ニシノデフィレはスタートは早くなかったんですが、その後のダッシュが良くハナを切れるぐらいの勢いだったんですが、あえて2番手に控えて手応え充分。直線で追い出した時にもたもたしていましたけども、加速がつくとよく伸びて、最後は余力十分でした。とても初勝利まで9戦かかった馬とは思えない勝ちっぷりとタイムなんですけども、ブリンカーの効果が大きかったのでしょう。ブリンカーが効いていても、追い出してモタモタしていた辺りに課題はありますけども、集中して走れば1勝クラスでも上位可能だと思います。
2着:ジューンヨシツネ 
 その後にジューンヨシツネ・タマモテラコッタと続き、4着が1番人気のヤマニンサルバムでした。ジューンヨシツネは相変わらずスタートが遅くて、序盤は中団だったんですが3コーナーで内を回ってポジションを上げ、4コーナーで外へ出しました。結果的に4コーナーで外へ行く必要はない馬場だったんですけどもね、よく伸びていました。ただ今回は、3コーナーで内が開くという状況だったので、上手く追い上げる事ができたんですが、普通の馬場だとスタートの遅さが解消しないと厳しいと思います。
3着:タマモテラコッタ 
 その後にジューンヨシツネ・タマモテラコッタと続き、4着が1番人気のヤマニンサルバムでした。3着のタマモテラコッタは押してハナを主張して粘りました。平坦コースでハナを切れば、粘れるようなんですけども、4月のね福島まで平坦コースの開催がありませんし、ハナを切れないとまだ危なっかしいですね。まぁ次走に関してはコースと組み合わせ次第だと思います。
4着:ヤマニンサルバム 
 その後にジューンヨシツネ・タマモテラコッタと続き、4着が1番人気のヤマニンサルバムでした。そして1番人気で4着だったヤマニンサルバムは、まぁ時計の掛かる馬場で連続2着だったんですが、速い時計が出る馬場で、もう最初から追走に苦労していました。時計の掛かる馬場でないとパフォーマンスが下がるよう。
小倉3R 4歳以上1勝クラス タイムE
 基準より0秒8遅い勝ちタイムでした。
小倉5R 3歳未勝利・牝 タイムSL
 前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとします。11着だったマテンロウサニーについて。
11着:マテンロウサニー 
 スタートで軽く躓いて後ろからになって、直線に入るところで追い出して勢い良く外へ行き、直線でもしばらくは目立つ勢いで伸びて来たんですが、直線半ばで急に内に刺さってしまい、その後は追えなくなってしまいました。昨年の夏に1200mで6着・5着・5着。そして7ヶ月の休み明けで距離を一気に1800mに伸ばして着順は悪くなったんですが、直線で一瞬は見せた伸びからすると、短距離よりは中距離向きですね。1200mでもある程度は前に行けていた馬なので、1800mや2000mでスタートが正常なら好位につけられるはずですし、次走も中距離なら大きく前進する可能性があります。
小倉6R 3歳未勝利 タイムE
 基準より1秒9遅い勝ちタイムでした。
小倉7R 4歳以上1勝クラス・牝 タイムE
 基準より1秒7遅い勝ちタイムでした。

  馬券Summary
昨年の新潟芝は特殊だった
 先に言っときますけども、言い訳めいています。昨年8月にですね、このコーナーで新潟芝1600mの2歳新馬戦・未勝利戦を勝った馬は次走成績も良いし、その後も活躍するが、新潟芝1800mの2歳新馬戦・未勝利戦を勝った馬の次走成績が良くありません。特に次走が重賞だと非常に好走確率が低いというデータを紹介しました。
昨年の新潟芝は特殊だった
しかしですね、昨年8月に新潟芝1800mの2歳新馬戦を勝ったイクイノックスが次走、11月にですねG2東京スポーツ杯2歳ステークスを制しました。その他にも、グランシエロとラーグルフが次走をオープン戦で好走しました。それ以前のですね、20年間のデータは無意味だったのかなと思いましたけども、よくよく考えてみると昨年夏の新潟芝は例年とは違いましたね。4月に急遽開催が組まれたため、夏になって芝の傷みが回復していませんでした。まぁ例年の夏の新潟のような高速馬場ではなかったため、新潟芝1800mで勝ち上がった馬でも活躍しているのだと推測します。付け加えるとですね、イクイノックスが新馬戦を勝った日は力のいる馬場に加えて、直線が強い向かい風でした。という事で、現3歳世代に関しては新潟芝1800mで勝ち上がったをことさらに軽視する必要はないんですけども、今年以降ですね、新潟が通常の日程で行われる場合は以前の傾向は続くと言うか、戻るんじゃないかと思っています。
解説者:大川浩史(日刊競馬)
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