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中山1R 2歳未勝利 注目

勝ったスリーピースについて。

1着：スリーピース

開催2日目ジャスパーソレイユがBランク勝ちの未勝利戦で2着。半馬身差で自身の完全タイム差もマイナス0秒5、Bランク相当でした。この時は素晴らしい状態に見えました。今回は中1週、パドックでもちょっと硬さが出ていて、馬体の張りも一息。状態面は落ちていると感じました。相手に恵まれて勝つには勝ったんですが、完全タイム差はプラス0秒3とDランク。内容はちょっと落ちています。行きっぷりも悪かったです。暑さの中、函館・函館・新潟と転戦、疲れが出てきても驚けない課程です。これで多分一息入れられるはずなんですが、出走の際は状態を見て、Bランク時に戻ったかどうかを判断したいと思います。

中山2R 2歳未勝利 タイムＢ

このレースの勝ちタイムは当開催2歳未勝利クラスの基準タイムより2秒8速く、1600m対象の馬場差がマイナス2秒6だった事を踏まえると、 -2.8-(-2.6)＝-0.2 となりますが、ペース補正が0秒2入っており、 -0.2-0.2＝-0.4 で基準より0秒4速い勝ちタイムでした。

1着：ロードリベラシオン 勝ち馬注目

ロードリベラシオンが逃げ切りました。そのロードリベラシオン、前走は札幌芝1800mの新馬戦で0秒4差の3着。逃げた2着馬の2番手を進んで少し力んだというので、今回は好発のニシノコイブミを交わしてハナを切りました。最内枠からマイペースに持ち込んで、ラスト400mは11秒3-11秒2。速いラップで勝負を決めました。テンションの高さも気にならなくなり、気性面は安定しています。ダノンバラード産駒の牡馬で、早生まれだけに完成度そのものは高いと思います。距離も2000mぐらいまでだったら保ちそうです。

2着：ニシノコイブミ

そして2着以下は2馬身以上離されました。2着のニシノコイブミ、短距離を3戦し、2着2回のあと前走4着が脚を余し気味だったので、200m延長しました。勝ち馬に交わされて2番手。途中から3着着馬にも交わされて、3番手に控えて、末を残した鞍上の判断が良く、ラストで2着に上りました。これまでのタイムランクからは地力強化がうかがえる内容。イスラボニータ産駒の牝馬で、センスが良いです。

3着：ダンケルド

あと3着のダンケルド。前走1番人気の新馬戦で一旦先頭の2着。勝ち馬が新潟2歳ステークスを3着した事から、再度人気を集めていました。スタート後に口向きの悪さを見せるんですが、折り合いを欠くほどではありません。前を交わせず、後ろから差されたのは距離もあるんでしょうか。ドゥラメンテ産駒の半姉スコールユニバンスが短距離戦で3勝。こちらは牡馬でもミッキーアイルの産駒なんで、レベルが高くなると1600mも長くなる、そんな印象があります。東京1400mに出走なら勝機十分です。

中山3R 2歳新馬 注目

勝ったテンワンダーマンについて。

1着：テンワンダーマン

ペース補正を入れてもタイムランクはDになるんですが、3馬身差で楽勝した勝ち馬はそれ以上の内容がありました。序盤から中盤は馬群の中で囲いを作って進んでいます、少し掛かり気味。さらには周囲を気にしてもいいました。手応えが良いので、4コーナーで外に出すんですが、この際も何かに驚いた様子があって、外に膨れてしまいます。ここから伸びての楽勝です。直線は適度に反応する恐れがあるからか、あるいは余裕があるからかステッキを入れていません。ルヴァンスレーヴ産駒の牡馬、大きめですがバランスが良く、なかなかの好馬体をしています。気性面の成長と慣れが加われば大きく化けそうな感触があります。折り合いを考えると、距離を詰めても面白いはずです。半姉ウルトラマリンは大阪スポーツ杯などダート短距離5勝のオープン馬でした。

中山4R 3歳以上1勝クラス タイムＢ

基準より0秒3速い勝ちタイムでした。

1着：ステークホルダー

ステークホルダーが1年8ヶ月ぶりの勝利を挙げました。2回福島で3着・2着、新潟を回避してここまで待って好仕上がりでした。1番枠で出遅れたんですが、慌てず7番手の内で脚を温存。4コーナー手前から差を詰めて、直線はスパッと切れました。前半600mが後半より0秒8も遅い、1200mのスローペースだけにコースロスはなくても、この差し切り勝ちは評価できます。お母さんはスプリンターズステークス3着もあるワンスインナムーン。父はハービンジャー。牡馬の分、少し奥手だとすれば楽しみなんですが、福島とか新潟などね、直線は短い方が向いてると思います。

2着：エルフレスアリー

2着エルフレスアリー、逃げたアンバーニードル2番手に上がり、スローペースを味方に踏ん張りました。福島に良績があり、展開利が大とは言え、坂をこなしたのは収穫です。福島に行けば上位候補。

3着：モリノレッドスター 番組注目馬

3着モリノレッドスター、体重の増加は状態の良い証明です。勝ち馬よりも後方では脚を余すのも無理はないんですが、ラストの伸びは強烈だっただけに、もう少しペースが流れていればわかりませんでした。明らかに出して行って4着の前走より手応えがあり、1200mに慣れてきた証明でもあります。仮に東京・新潟の1400mに延長してもチャンス。元々クイーンカップ5着もある実績馬です。

中山5R 2歳新馬 注目

3着だったパワースナッチについて。

3着：パワースナッチ

1000m通過1分1秒2のスロー。内枠からキュクロープスが逃げ切り勝ちを収めました。その勝ち馬は強かったんですが、2着馬は2番手。4着馬は最内、3着のパワースナッチはこれらより後方でした。加えてゴール前は狙った進路を2着馬に遮られて、一瞬を追えないようなロスがありました。着差から2着はあった内容でもあります。ブリックスアンドモルタル産駒、牡馬にしては小柄なんですが、血統から短距離で切れそう。今後は1400m以下で注目したいです。

中山11R ながつきS

4着：パウオレ 解説危険

集中力アップのためのブリンカー着用。実際、装着して追い切った調教で凄い時計が出ていました。元より中山は得意。2番人気となったんですが、好位直後のイン、勝ったサンライズアムールを見る形で進んで、直線で少し狭くはなったんですが、すぐに前も開きました。伸びてはいるんですが、外に伸び負け。ブリンカーの効果はわかりません。他場でポカはありますが、中山はパフォーマンスがある舞台です。それにしては物足りない内容。昨年のながつきステークス2着時と同様に、雨のダートなら少し変わるとも思えるんですが、良馬場ではこれが能力かもしれないと判断しました。この後、暮れの中山だったら上位人気必至と見て、危険馬に指名しました。

中山12R 3歳以上2勝クラス・牝 タイムＢ

基準より0秒7速い勝ちタイムでした。

1着：マンマリアーレ

マンマリアーレが3馬身差をつけて勝ちました。マンマリアーレはかつて堅実な反面、勝負に行ってアテにできない面がありました。それが2走前の新潟戦が、ペース補正入りとは言ってもタイムランクBで楽勝してから変わりました。前走の昇級戦は3着だったんですが、上位2頭は強い牡馬。勝ちに行って覇気のある内容でした。今回は牝馬限定戦、相手にも恵まれたんですが、引っ張り切れない手応えから前を壊滅させての3馬身差。強かったです。ランク・勢いからは上でもやれると思うんですが、3勝クラスはそれなりに実力馬が多いです。ただ、6戦オール馬券圏内の中山ダート1800mなら、牡馬相手でも勝ち負けになる、そんな感触があります。暮れまで待てば狙うのもありです。

2着：メジャーデビュー

そして2着以下は3馬身以上勝ち馬から離された。2着メジャーデビューは前走札幌の1勝クラスを圧勝。脚抜きの良い馬場が味方したと考えていたんですが、離されたとは言っても、良馬場でここまで走れたのは収穫です。夏を境に一皮むけてきたようです。周囲が勝ち馬に吸収された中、1頭だけ頑張っています。牝馬限定戦なら次走も上位候補です。

3着：イージーオンミー

3着イージーオンミー、前走は厳しい流れの中、外外を追い上げて5着。今回はテンに置かれて、4コーナーまで動けなかったんですが、その分伸びて来ました。崩れない差し馬、勝ち馬から0秒7差でタイムランクはC相当になり、この範囲内で決着がつくようなら、勝つ可能性もあります。

解説者：長谷川仁志(馬サブロー専属評論家)