2024年2回福島1日目

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中山 京都
  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス1秒9、日曜がマイナス1秒8でした。
 昨年の開幕週は雨の影響を受けていたので比較はできないんですが、2年前と比べても馬場差はね、1秒以上速くて、高速馬場と言った状況でした。なお、日曜は終盤に雨が降ったんですが、馬場差は1日を通した数字になっています。逃げ馬の連対は3頭のみ、内2頭は少頭数での逃げ切りと、全体では中団から後方に控えた馬が外を回して台頭するシーンも多く見られました。開幕週という事でね、展開が前がかりになったという事が影響したと思いますけれども、馬場が良い分だけ、純粋な脚力というのが求められた結果とも言えます。この開催は、今週までがAコース、後半2週はBコースが使用されます。
 先週の馬場差1700m対象の数値は土曜がプラスマイナスゼロ、日曜がプラス0秒1でした。
 土日で数値としてはほとんど変わらずで、乾いたコンディションでした。馬場差が水準レベルだった点は、春の1回開催と変わりないですね。このようなコンディションという事もあって、逃げ切りはなし。馬力が必要で、道中ひと脚溜めた好位勢の台頭というのが目につきました。


  タイム分析
 2024/06/29 (土)  芝=-1.9  Aコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
5R T1200 ヴァリアントマーチ 牝2 新馬 1:11.1 +0.8 -0.1 +1.8 -1.1 E D 5.86
7R T1800 アッシュバーグ 牝3 未勝利 1:47.5 -1.1 --- +0.6 -1.7 D D 8.36
9R T2600 レイデラルース 牡3 開成山特(1勝) 2:38.7 -2.0 -0.5 ±0 -2.5 C D 7.29
10R T1800 エバーシャドネー 牝5 松島特別(2勝) 1:45.9 -1.3 --- +0.4 -1.7 D D 7.10
11R T1200 キタノエクスプレス 牡6 バーデン(3勝) 1:07.0 -1.4 --- -0.3 -1.1 B D 8.77
 2024/06/29 (土)  ダ=±0
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
2R D1700 ウェルキン 牝3 未勝利・牝 1:47.4 +0.5 --- +0.5 ±0 D C 8.00
3R D1700 レボルシオン 牡3 未勝利 1:47.6 +0.7 --- +0.7 ±0 D D 7.21
6R D1150 ラインパシオン 牝2 新馬 1:11.0 +1.2 --- +1.2 ±0 E D 7.38
8R D1700 スプレーフォール 牡3 1勝クラス 1:46.9 +0.9 --- +0.9 ±0 E C 7.25
12R D1150 ネバレチュゴー 牡4 1勝クラス 1:08.5 ±0 --- ±0 ±0 C D 8.27

福島5R 2歳新馬 タイムE
 基準より1秒8遅い勝ちタイムでした。
福島6R 2歳新馬 タイムE
 基準より1秒2遅い勝ちタイムでした。
福島8R 3歳以上1勝クラス タイムE
 基準より0秒9遅い勝ちタイムでした。
福島10R 松島特別 注目
 勝ったエバーシャドネーについて。
1着:エバーシャドネー 勝ち馬注目
 靭帯炎明けでね、1年4ヶ月休養していたんですが、その復帰戦を走っての今回が2戦目でした。1頭で飛ばして逃げたフィールザオーラには付き合わず、道中離れた番手で折り合いはピッタリ。逃げ馬の1000m通過が58秒7。そこからね1秒ほど後ろの2番手のポジションというのは、体列的にもペース的にも理想的だったと思います。直線にかけて徐々にスピードに乗せて行って、残り200mから先頭。そのまま後続を振り切りました。スタートからゴールまで満点以上とも言えるぐらいのレースぶりでしたし、まだまだ余力も感じられた中での、走破時計1分45秒9。これでしたら昇級でも即通用のレベルと言って良いと思います。そもそも新馬戦を勝った際の2着馬が、2022年のシンザン記念を勝ってNHKマイルカップでも2着に好走したマテンロウオリオンですから、さらに上のステージでも期待してみたくなる馬ですね。
福島11R バーデンバーデンC タイムB
 基準より0秒3速い勝ちタイムでした。キャリアで数えるほどしかハナを譲ったことがないウォータールグランが今回も積極的に行って、大外枠から内の馬を制した事、あとは内枠2頭の突っつきもあって、前半600m32秒4と速い流れになりました。結果、控えていた馬が直線で台頭するというゴールでしたね。
1着:キタノエクスプレス 勝ち馬注目
 キタノエクスプレスが芝1200mで連勝しました。キタノエクスプレスはスタートに2完歩目辺りで躓いたんですが、内枠もあって、その後のリカバリーはスムーズ。好位を手応え良く運んで、3コーナー過ぎからは楽な手応えで前との距離をグングン詰めると一気に抜け出し、後続を完封しました。よくよく見直して見ると、残りの200m過ぎにね、鞍上がステッキ一発入れた辺りで、そこでステッキを落としてしまっていて、その後は手綱のプッシュのみというところ。最後ね、詰め寄られ気味には見えたんですけども、この辺も影響したのかなという風には思っています。これで芝に転戦してから2着・2着・2着・1着・1着とパーフェクトな戦歴ですし、2勝クラスを勝った際はね、タイムランクはDと目立つものではなかったんですが、コースレコードタイで走った今回の勝利で、中身も伴って来たと言えると思います。先々が非常に楽しみです。
2着:エコロレジーナ 
 函館からね、中1週での臨戦だったエコロレジーナが直線一気に2着まで台頭して来ました。もちろん展開に乗じた面というのは否定できないんですが、速い時計に対応できた点は評価して良いですし、陣営としても今ね、控える競馬を教えているという段階ですから、この好走は自信にもなったはずです。
3着:ピンクマクフィー 
 あとは勝ち馬からワンテンポ遅らせた仕掛けでね、最後詰め寄った3着のピンクマクフィー、こちらも内容は上々でした。道中から非常にコントロールが効いていましたし、鞍上の好騎乗というのも光りましたね。
福島12R 3歳以上1勝クラス 注目
 減量騎手が騎乗した先行馬が揃っていて、序盤からかなり速い展開になった一戦。終い400mが12秒6-13秒5と、かなり時計を要して控えていた馬が最後はね、一気に台頭する結果。これだけにね、早めの立ち回りで踏ん張った2頭を評価したいと思いますね。
2着:サルモン 
 特に2着のサルモンは、4歳牡馬で減量特典のない58キロでの好走。まだ3コーナー辺りでフワッとする面はあったんですが、直線で再度詰めて来た辺りは、今回からつけて来たブリンカーの効果だと思います。脚部不安などもあってね、今回が6戦目とまだまだこれからのキャリアの馬ですし、クラス突破の目処が立ったのは明るい材料ですね。
4着:ホーリーブライト 
 そして4着ホーリーブライトはサルモン以上に積極的に前を追ってという中での粘り込み。当週の美浦坂路でね、全体の2番時計が出ていたように、馬自身立て直しが上手く行ったようで、好走の反動さえなければ、次走も良い競馬ができると思います。

解説者:久光匡治(優馬)
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