2012年1回東京6日目

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  馬場コメント
先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土日ともにマイナス0秒4だった。まずここまで6日間の馬場差を振り返っておく。1週目は水準の数値だったが、3日目以降はやや時計の出やすいレベルで、大きな動きはない。
この中間は火曜に雨が降って、金曜正午の時点でも稍重と発表されていたが、2週前と同レベルのマイナスゾーンが維持されていて、比較的時計は出やすいコンディションだった。馬場差と表中の完全タイム差には開きがある様に感じられると思うが、これはザックリ言えばスローペース症候群の影響。芝の10鞍の内9鞍で大なり小なりペース補正が入っており、土曜にはS表示つまりスローの扱いとしたレースが3鞍もある。そして土曜の4R・5R・7Rについてだが、4コーナーでハッキリ外を回した馬が突き抜けて勝っていて、この時点ではいくらか外差しOKの馬場にシフトしてきたかなと見ていたが、その後はペースが緩むほど前残りであるとか、インコースの捌きが重要になった印象。つまり、コンディションの傾向よりは、流れの影響の方が大きかったというのが、先週の競馬。なお、最終週もこのままDコースが使用される。
先週の馬場差1600m対象の数値は土日ともにプラス1秒0だった。まずはここまで6日間の馬場差を振り返っておくと、全てプラスの馬場差。特に3日目以降はプラス1秒台とかなり時計が掛かっている。また、2週目は土日で開きがある点に注意。
先週火曜に一雨降り、その後もカラカラに乾燥するという様な冬らしい陽気でもなかった分、競馬の日まで適度に水分が残った状態だった。日曜3Rまで稍重、その後は良馬場に替わったが、そもそもが良に近い稍重だった感じで、馬場差は変動にはならなかった。この開催4日目が良馬場でプラス1秒2、これと同レベルの極端ではないが、時計が掛かるコンディションだったという事だと思う。ほとんどのレースで黄色、つまり好位に位置した馬が連対した事や、落ち着いた流れになると割合速い上がりの数字を要求された事が、傾向と言えば傾向だろうか。2週目までと比べるとやや前残りの決着が増えたというイメージ。


  タイム分析
 2012/02/12 (日)  芝=-0.4  Dコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
5R T1600 ゴールデンナンバー 牝3 新馬 1:36.6 +0.3 --- +0.6 -0.4 D C 7.88
8R T2400 スペースアーク 牡5 500万下 2:27.6 +0.7 --- +0.4 -0.4 D D 9.33
10R T1400 サクラゴスペル 牡4 雲雀S1600 1:21.7 +0.5 --- +0.4 -0.4 D C 7.17
11R T1800 ゴールドシップ 牡3 共同通信(G3) 1:48.3 +0.6 --- ±0 -0.4 C C 4.27
12R T1400 マイネルエデン 牡6 1000万下 1:22.3 +0.6 --- +0.7 -0.4 D D 8.53
 2012/02/12 (日)  ダ=+1.0
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
1R D1400 オールドパサデナ 牝3 未勝利・牝 1:27.1 +0.8 --- -0.1 +1.0 C D 5.63
2R D2100 ワイルドロジャー 牡3 未勝利 2:19.5 +5.3 --- +2.8 +1.0 SL D 7.00
3R D1600 フィールザラブ 牝3 未勝利・牝 1:40.9 +1.3 --- +0.3 +1.0 D E 8.19
6R D1600 ヴィンテージイヤー 牡3 500万下 1:39.6 +0.9 --- -0.1 +1.0 C C 5.92
7R D1300 カネトシイナーシャ 牡4 500万下 1:19.2 +0.7 --- -0.1 +1.0 C D 7.00
9R D1600 イーグルドライヴ 牡5 大島特H1000 1:39.3 +2.1 --- +1.0 +1.0 SL D 7.60

東京1R 3歳未勝利・牝 注目
勝ったオールドパサデナを取り上げる。
1着:オールドパサデナ 
日曜1Rダート1400m戦は、計算ではかなりのハイペースだった。好スタートを決めて逆に行きっぷりが良すぎたぐらいのオールドパサデナにとっては折り合いがつく都合の良い流れだった。直線では軽く仕掛けた程度で、スッと先頭に並びかけ、再び軽く追うと2着には2馬身半差の大楽勝だった。完全タイム差マイナス0秒1ももっと縮められた可能性があり、昇級後も特に牝馬同士なら即通用というパフォーマンス。惜しもなくは番組注目馬だった前走にこれぐらい走って欲しかったという事になるが、いずれにしてもキャリアを積む毎に力をつけてくれそうな楽しみがある。
東京2R 3歳未勝利 タイムSL
前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとする。
東京6R 3歳500万下 
3着:サンマルデューク 
前走同じレースを走っていたヴィンテージイヤーに楽勝された訳ですから、これは注目馬の選択ミスと言わざるを得ない。今回は追走が楽になって、この馬のパフォーマンスが上がると期待していたが、結果はむしろ逆だった。また、タイプとしては使い出しの1回・2回の方が良いのかなという気もした。
東京9R 大島特別 タイムSL
前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとする。
東京11R 共同通信杯 
タイムランク・メンバーランク共にCだった。
前半1000m通過が62秒6土曜のクイーンCに匹敵する超超スローの競馬だった。レース上がりが33秒6。その内訳が興味深く、10秒9-11秒0-11秒7と速いラップが2回続いている。通常なら2番目のつまり残り400mから200mというところが最も速くなる事が多い訳で、今回の競馬と言うのは明け3歳馬にとってはなかなか厳しい上がり勝負だったと言えるかと思う。
1着:ゴールドシップ 
パドックの時点からディープブリランテとは対照的。落ち着きと集中力だったが、徹底したマークから4コーナーで上手く取り付いて、あたかもゴールから逆算したかの様な脚の使い方ができた。これまでみっともない負けが無いという点と精神面でもそこそこ安定感があるという事、このまま世代を彩る一流馬として育つ可能性が高い。それにしても父がステイゴールドで母の父メジロマックイーン、この素晴らしいニックス(和合性)というやつだが、もはやこれは発明と言っても良いかもしれない。
2着:ディープブリランテ 
どうもレース発走時刻が近づくにつれてよりテンションが上がってしまったのではないだろうか。勢いよく飛び出して、飛び出しすぎてと言うか、前半に折り合いを欠いた。あとは太め残りだけに、余計力んだ可能性もあると思う。それでもラップを踏まえれば、10秒9-11秒0の所で一旦は突き放しかけた訳ですから、やはり並の馬ではないと思う。今回はキャリア不足の一言。
3着:スピルバーグ 
しぶとく伸びて来た。前回同じレースを走ったストローハットに2回続けて先着した。今回1800mでしたから、距離適性とか器用さならストローハットの方が上かなと個人的に見ていたが、パワーと脚力これでハッキリ上を行ったという感じ。それでもまだ体つきは未完成ですし、上手く行けば、この先トライアルで権利が取れそうなレベルの馬だと思う。

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