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東京2R 2歳未勝利 注目

3着だったカシオペアについて。

3着：カシオペア

デビュー戦の中山芝1200mでは出遅れて12着。パフォーマンスを出せなかったんですが、当時着用していたチークピーシーズを今回はブリンカーに変えて来ました。序盤から行きっぷりが良くて、ブリンカーの効果はてきめんでしたが、スタートで挟まれたのが痛かったですね。その結果、終いに脚を使わせるレースになったんですが、直線は大外からしっかり伸びて、上がり600mは最速の脚を使いました。能力を示す事はできましたね。タイムランクはD相当になるんですけれども、次走以降に繋がるレースだったと思います。

東京4R 2歳新馬 タイムＢ

基準より0秒7速い勝ちタイムでした。

1着：ベンヌ 勝ち馬注目

ベンヌが8馬身差をつけて圧勝しました。ベンヌの父はパイロです。全兄のナスティウェザーと半姉のスカーレットスカイはダート3勝。全兄フレイムウィングスはダート2勝、半兄ウェザーコックはダート1勝と、母レッドフェザーは隠れた名牝出でしたね、産駒はダートでなんですけれども全て勝ち上がっています。母は1勝ですが、その半兄ノウレッジはダート5勝の活躍馬です。ベンヌはおいでおいでの逃げ切り勝ちで、一言でスピードが違いました。昇級戦はもちろんの事、高い将来性も秘めています。

2着：ブレトワルダ

ちなみにですね、8馬身離された2着ブレトワルダの完全タイム差はプラス0秒6で、これはDランク相当になります。

東京5R 2歳新馬 タイムＢ

基準より0秒4速い勝ちタイムでした。

1着：デンクマール 勝ち馬注目

デンクマールが3馬身半差をつけて逃げ切りました。デンクマールは2018年のオークスでアーモンドアイの2着だったリリーノーブルの初仔で、体重544キロのモーリス産駒です。好スタートを決めてハナを奪って、ステッキを1回見せただけで後続を突き放しました。ラスト400mは10秒9-11秒1で、ルメール騎手は後ろを振り返るほどの余裕がありましたね。大物の相ありなんですけれども、モーリス産駒というのは、そんなに簡単じゃないんですよね。本質的には奥手で、調教で動きすぎてしまうという事もあって、調整の難しさというのもあります。それでもですね、この4回東京の2歳新馬戦では、恐らく最上位にランクされるのではないでしょうか。

2着：タイヨウノキセツ

2着タイヨウノキセツは直線、意識的に勝ち馬から馬体を離しに行ったんですけれども、出し抜く事はできず、逆に子供扱いされてしまいました。勝ち馬に3馬身半離されたんですけれども、それでもCランク相当で走破していますしね、3着に2馬身差ですから相手次第で次走も上位候補になります。

東京7R 3歳以上2勝クラス タイムSL

前半・中盤が遅く、補正しきれずスローの扱いとします。

東京8R 3歳以上1勝クラス 注目

勝ったコンテネレッツアについて。

1着：コンテネレッツア

父はエピファネイア・母アドマイヤセプターの良血です。チークピーシーズを着用して、後方で折り合いに専念した前走の未勝利勝ちは鮮やかだったんですが、これは新潟ならではの芸当でした。今回は内枠から好位を取って折り合ったもので、レース運びの質は一段階上がって、安心してレースを見ている事ができました。とは言え、今回は前半1000m通過57秒5の平均ペースですから、昇級してスローペースになってもですね、きちんと折り合って勝てるかどうかというのが次回のテーマになります。もちろんこの馬の場合は、レースまでのテンションが上がらないという事も大事です。

東京9R プラタナス賞 注目

勝ったメルキオルについて。

1着：メルキオル

父はナダルです。これでダートを使い出して2連勝で、前走は上がり600m最速、今回はメンバー中2番目での逃げ切り勝ちですからね。これでは後続は手も足も出ません。前走が大差、今回は5馬身差でした。ペース補正が0秒2入って、完全タイム差0秒1ですから、ペース次第ではもっと優秀なタイムになったはずだと思いますしね、厳しいペースになっても難なく勝っていたと思います。ラップ構成から見ても、差す形になっても全く問題はないんですが、どこかでキックバックなどのね、経験はした方が良いかもしれません。余談ですが、番組注目馬のナチュラルライズがね、馬番決定前に出走取り消してしまってこの2頭の対決がね、見られなかったというのはちょっと残念でした。

東京10R 白秋S 注目

勝ったソンシについて。

1着：ソンシ

この馬は心身ともに成長して、折り合い面を含めてこの馬も安心してレースを見ている事ができました。今回は王道の競馬です。ペース補正が0秒2入った緩やかな流れで、2馬身半差はもうこれ圧倒的な着差と言えます。これで左回りの芝1400mで4勝した事になるんですけれども、右回りも問題はないと思いますし、段階を踏んでステップアップして行けば、1600mまでは十分にこなせるのではないでしょうか。元々G3のファルコンステークスで3着しているぐらいですから、次走がオープン特別なら上位候補になるでしょう。

東京11R 府中牝馬S 重賞

タイムランクがD・メンバーランクはCでした。前半1000m通過は58秒7ですからちょっと速めという感じでしょうかね。ただ実際はですね、ペース補正が0秒3入ったように、緩やかな流れで中盤のラップも緩んでるんですね。とすれば、本来なら先行有利・イン有利の結末になりやすいんですけれども、まぁ逃げ・先行馬がちょっと速い上がりを繰り出せないタイプばかりで、実質的にはこの脚質不問の瞬発力勝負になった感が強いです。さらにインコースに馬群が密集した事もありましてね、結局外を伸び伸びと走った馬同士が1・2着に入りました。

2着：シンティレーション

2着はシンティレーションでした。シンティレーションは出遅れましたけれどもね、結果オーライでしたか。その分、勝ち馬を目標にレースを進めることができました。直線に向いた時の手応えというのは違い過ぎましたけれども、レースは勝ち馬とほぼ同等のレースをしてますし、同じ上り600m32秒8を繰り出していますから、これは立派です。体質強化に伴って、5歳秋で本格化したと見て良いのではないでしょうか。

3着：マスクトディーヴァ

1番人気のマスクトディーヴァは3着でした。パドックで馬を見た印象はね、思った以上に仕上がりが良くて活気もあるかなという感じだったんですけども、返し馬はもう一つの感じでした。前走のヴィクトリアマイルと同じで、少し促しつつの追走でありましたが、今回の状態でやれるだけの仕事はしたという気がします。一旦は内から抜けて勝負を決めたかの矢先、勝ち馬に一気に交わされてしまったんですけれども、これはね次走に期待が持てる内容です。

4着：フィアスプライド

4着フィアスプライド。仕上がりは良くてね、むしろ前走より良く見せたんですが、恐らくペースなどね、全ての状況から振り返りますとね、最も理想的な位置に収まって、勝ちパターンのレースができたのがこの馬ですね。という事で、最後は切れ味負けという形でね、6歳となった今もねこの馬まだまだ活力は衰えていないし、改めて地力を示したと思います。

5着：ルージュリナージュ

その後5着がルージュリナージュでしたね。外枠でしたからレースのプランはちょっと難しかったと思うんですが、この馬はこういう競馬にね、自分のレースに徹して、力を出し切ったと見ています。結局ね、小細工をするとかえって脚を使えなくなりますから、この戦法しかなかったんじゃないでしょうか。結局、同じ差し・追い込み馬同士とはですね、決め手の差が出たという風に見るべきだと思います。

東京12R 3歳以上2勝クラス

7着：ファビュラススター 解説推奨

今回2番人気でした。敗因は折り合いを欠いた事、これは明白です。ペース補正が0秒2入って緩やかな流れだったんですが、その流れ+久々を考慮しても、ここまでコントロールできないとは思いもよらなかったですね。この馬には全くスプリンターのイメージはなかったんですけれども、母ヴンダーゾンネは短距離で3勝、半姉アリンナは芝の短距離で5勝と母系はスプリンター色が濃いんですね。芝の2000mで3歳1勝クラスを勝った馬なんですけれども、いよいよ本来の遺伝子っていうのがね、発現してきたとすれば、今後は短距離へね、矛先を向けるという手もあると思うんです。次走で距離を短縮して来たらという前提がつきますから、これは個人の推奨馬とさせてください。

解説者：吉岡哲哉(競馬ブック)