2016年12月26日放送

提供: 先週の結果分析
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2016/12/23(金)・12/24(土)・12/25(日)開催

5回中山7日目・8日目・9日目

中山芝 金:+0.2 土:+0.2 日:+0.1 Aコース

 芝の馬場差2000m対象の数値は金曜と土曜がプラス0秒2、日曜がプラス0秒1だった。まずはさかのぼって9日間の馬場差を確認しておくと、3週目までは速めの時計が出るコンディションだったが、先週は雨の影響が残ってプラスの数値だった。
 木曜夜の10時頃から夜中の2時過ぎまで合計12.5ミリのまとまった雨が降った。馬場発表は金曜前半が稍重で、以後は良馬場。3日間通して先々週までのマイナスゾーンからプラスゾーンに突入したのは、この雨の影響が大きかった。金曜と土曜は標準寄りではあっても、時計を要していて日曜は乾きが進んで若干ではあるが、金曜・土曜よりも速くなっていた。ちなみに、中日の土曜は風が強かったが、風向きが一定ではなくて時計の出方に影響を及ぼすほどではなかったと判断した。面白いのは連対脚質。前3週より時計は掛かっているが、差し・追い込み馬の台頭は先週の方が少なかった。また、枠順に関わらず内を突いた馬の活躍も前3週より多かった気がする。年明け、関東では例年通り中山からスタートして、実質的に連続開催。全てCコース行われる。

中山ダ 金:-0.6→±0 土:+0.3 日:+0.6  1200 金:-0.9→-0.6 土:-0.4 日:-0.2

 先週の馬場差1800m対象の数値は金曜がマイナス0秒6からプラスマイナスゼロへ変動、土曜がプラス0秒3、日曜はプラス0秒6。1200m対象の数値は金曜がマイナス0秒9からマイナス0秒6へと変動、土曜がマイナス0秒4、日曜がマイナス0秒2だった。さかのぼって9日間の馬場差を確認しておく。1800mは雨の影響度合いによって、時計の出方は異なり、同じ週でも馬場差は異なった。1200mはやや速めの時計が出るレベルの開催日が多かったが、重馬場の初日・7日目は時計が出やすくなっていた。
 木曜深夜の雨の影響でかなり水分を含んだ状態。重馬場発表の金曜は1800mがマイナス0秒6でスタートした。ただ、乾きも進行して7R時には水準になっている。1200mも変動で、こちらはマイナス0秒9からマイナス0秒6へ。後半の8R時には乾きが進行したものの、依然速い時計の出るコンディションだった。馬場発表は金曜が重で、後半2日間は稍重だが、字面以上に乾きは進んで、1800mは土曜がプラス0秒3、日曜がプラス0秒6と冬場のダートらしい時計の出方になって来た。1200mも同様だが、こちらは最も乾いていた日曜で、まだマイナスゾーンではあった。脚質的な偏りは基本的になくて、差し・追い込みも流れ1つで決まっていた。

番組注目馬

  • 金曜中山02R 2着 トーホウカンタール

勝ち馬の内次走上位候補

  • 日曜中山09R 1着 レイデオロ
  • 日曜中山10R 1着 サトノダイヤモンド

長谷川仁志 次走推奨馬

  • 日曜中山06R 3着 カズノテイオー

※タイム分析でも触れたが、スタートで挟まれて後方からの競馬となったが痛かった。上がり600m推定38秒7はレース上がりを1秒4も上回る数字だった。最もスタートが悪くて後方に置かれるのは今に始まった事ではないが、それでも今回は調教の動き・馬体の張りなど休養前よりも状態が上がっていて、馬自身の成長も感じ取ることができた。中山の1800mが一番適していて、馬場状態に関わらず対応できるタイプでもある。骨折明けを叩いた上積みもあるはずですから、次も頭から馬券を買って勝負と行きたいと思う。

長谷川仁志 次走危険馬

  • 金曜中山11R 1着 カフジプリンス

※神戸新聞杯の4着馬で、菊花賞8着だったが、終始窮屈な競馬になっていた。また、当時はサトノダイヤモンド・ディーマジェスティに次いで3番人気だった。少頭数でメンバーランクDの1600万下なら勝って当然。岩田騎手も勝てる位置で展開している。ただ、物足りないのはペースが上がった4コーナー手前、クラシックやそのトライアルならともかくとして、この相手でもズブさを出して鞍上の手が動いていた事。勝負所の手応えは外からマクった2着レイズアスピリットの方が、断然良くも見えた。それでも地力の違いでねじ伏せたが、力の要る中山の馬場は本質的に向いているはず。それでコレではオープンでどうなんだろう。次走は日経新春杯とのこと。仮に有馬記念組が加わったとすると、今回の内容から敵わないのではないだろうか。


5回阪神7日目・8日目・9日目

阪神芝 金:+0.7 土:+0.8 日:+0.9 Aコース

 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は金曜がプラス0秒7、土曜がプラス0秒8、日曜がプラス0秒9だった。さかのぼって9日間の馬場差を確認しておくと、初日こそやや速めの時計が出るレベルだったが、その後は雨の影響があり、特に後半2週は時計の掛かるコンディションだった。
 木曜の夜から合計19.5ミリの雨が降った。金曜の開催前には上がったが、芝はしっとりとした状態で金曜の発表は重。ただし、Bコースに以降した事もあって、金曜の馬場差はプラスはプラスでも先々週の良馬場時よりも若干ではあるが、速かった。土曜以降は稍重。日曜は良。馬場はスローながらも乾いては行ったが、仮柵後の内を中心に傷みが広がって行って、土曜・日曜と少しずつ時計を要して行った。コース替わりで内の馬も3週目までよりも健闘していたが、馬力が必要な馬場状況に変わりはなくて、日曜後半の9Rなどは直線馬場の中から外の4頭が激しい追い比べを繰り広げていた。非力なタイプには厳しい馬場だったと言える。

阪神ダ 金:-2.3 土:-2.1 日:-1.9→-1.5

 先週の馬場差1800m対象の数値は金曜がマイナス2秒3、土曜がマイナス2秒1、日曜がマイナス1秒9からマイナス1秒5へと変動した。さかのぼって9日間の馬場差を確認しておくと、全てマイナス1秒を超えており、速い時計の出るコンディションだった。中でも先週の金曜・土曜はかなり脚抜きの良い馬場だった。
 ダートはこの開催良馬場であっても、かなり速い時計の出るコンディションが続いたが、先週は木曜夜からの雨で一気に高速化した。金曜のマイナス2秒3から始まり、少し乾いた土曜もマイナス2秒台。日曜は馬場発表も稍重と3日間では時計を要してはいたが、馬場差は変動で、最も乾きが進行した最終レースの時点でもマイナス1秒5だった。上位馬の脚質については、差しと追い込みがよく決まってはいた。

番組注目馬

  • 金曜阪神06R 2着 アスカノハヤテ

勝ち馬の内次走上位候補

  • 土曜阪神01R 1着 アディラート
  • 土曜阪神05R 1着 インウィスパーズ


馬券Summary

  • 海外GI・馬券発売の考察

 今年の競馬で重要な出来事の一つとして、日本馬が出走する海外G1レースの馬券発売が開始されたことがあげられる。10月の凱旋門賞から始まって暮れの香港国際競争まで4カ国7競争の馬券が発売されたわけだが、今回はこれらのレースを簡単に検証してみたい。

・凱旋門賞
 凱旋門賞は今年の日本ダービー馬マカヒキが出走。前哨戦のニエル賞を勝って、日本では一番人気に支持されたが結果はいいところがないまま14着に敗走。マカヒキはディープインパクト産駒。2013年には同じディープインパクト産駒で全く同じ過程で挑んだキズナが4着に敗れている。2012年にはディープインパクト産駒のディープブリランテがダービーを勝った後にイギリスのキングジョージに挑戦したが8着だった。そもそもディープインパクト自身も2006年の凱旋門賞に出走して3着入線後に失格。ディープインパクト産駒に欧州の馬場が向いていない可能性は高い。

・メルボルンC
 メルボルンカップには天皇賞で2着に好走したカレンミロティックが出走して23着と惨敗。このレースは1番人気のハートネルが3着に敗れて、日本のオッズでは8番人気/12番人気の波乱となったが、2着馬は近走で障害競走に出走していた。日本では考えられないこと。3200mの長距離に多頭数がエントリーするハンデ戦。馬券は遊び程度に買うのが賢明だと思う。

・ブリーダーズカップ
 ブリーダーズカップのフィリー&メアターフにはヌーヴォレコルトが挑戦して11着。勝ったのは欧州から3頭出走した内の1頭、イギリスのクイーンズトラストで5番人気だった。アメリカの芝の競馬はダートよりも格下に扱われていて、芝を走る馬のレベルはさほど高くない。よって欧州の馬が勝つ気で出てくるとまず勝つ可能性は高い。ブリーダーズカップターフも1着と3着が今年の凱旋門賞2着馬と1着馬で、2着もアメリカ所属馬だが欧州出身で凱旋門賞2着2回の実績を持つフリントシャーだった。

・香港国際競争
 12月の香港国際競争ではヴァーズでサトノクラウン、カップでモーリスが勝って日本馬のレベルの高さを証明した形だが、その傍らでスプリントとマイルの日本馬は不振だった。スプリントとマイルは元々香港馬のレベルが高くて、2012年から連覇したスプリントのロードカナロア、昨年のマイルのモーリスのような何年かに1頭のレベルでないと歯が立たないことは知っておいて損はない。また、香港国際競争4レースの優勝騎手はパートンが2勝、モレイラ、ムーアが各1勝ずつと世界的な名手だったことも忘れてはならない。