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提供: 先週の結果分析
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=馬券Summary=
* 新種牡馬の総括・前編
今回と次回は今年の2歳世代から産駒を繰り出した新種牡馬について簡単な論評を加えてみたい。<br /> 新種牡馬ランキングは12/5終了現在で産駒が13勝しているルーラーシップが勝利数1位。他にアイルハヴアナザーとディープブリランテの産駒が10勝以上をあげている。昨年はヴィクトワールピサ産駒が15勝でトップ。初年度産駒からジュエラーが桜花賞を制してクラシックサイアーとなったのは記憶に新しいが、10勝以上あげた種牡馬が4頭いた。また一昨年はハービンジャーが21勝と勝鞍を量産したためか10勝以上の種牡馬は2頭にとどまっていた。初年度産駒は2010年に41勝のディープインパクト、現2歳リーディングサイアーで2011年に31勝のダイワメジャー、これらの父で1994年に30勝を挙げたサンデーサイレンスなど、こういった存在は別格。大体の種牡馬は2歳戦で10勝以上が成功の目安となる。今回は勝ち鞍首位のルーラーシップに触れたいと思う。<br /> ルーラーシップは父がキングカメハメハ、母エアグルーヴの超良血でキングカメハメハの後継として期待されて種牡馬入りした。ポイントはサンデーサイレンスの血を持たないことであって、これによってサンデー系の繁殖牝馬と交配しやすいメリットがある。ドゥラメンテと血統構成は似通っているが、母父がサンデーサイレンスのドゥラメンテと比較しても種牡馬としてのニーズは高いはず。ルーラシップ産駒の12/5終了時までの戦績は以下の通り。
{| class="wikitable" style="text-align:center"
! !! 1着 !! 2着 !! 3着 !! 勝率 !! 連対率 !! 複勝率
|-
| 全成績 || 13 || 10 || 14 || 10.5% || 18.5% || 29.8%
|-
| 芝 || 12 || 8 || 13 || 10.6% || 17.7% || 29.2%
|-
| ダート || 1 || 2 || 1 || 9.1% || 27.3% || 36.4%
|-
|}
まず13勝の内訳は芝12勝、ダート1勝。芝向きであることは確かだが、ダートはそもそも出走回数が少なくて3着内率は36.4%と率では優秀。
{| class="wikitable" style="text-align:center"
! 芝距離 !! 着度数 !! 勝率 !! 連対率 !! 複勝率
|-
| 1200m || 0-0-0-3/3 || 0.0% || 0.0% || 0.0%
|-
| 1400m || 0-0-2-11/13 || 0.0% || 0.0% || 15.4%
|-
| 1600m || 2-2-1-29/34 || 5.9% || 11.8% || 14.7%
|-
| 1800m || 3-2-6-23/34 || 8.8% || 14.7% || 32.4%
|-
| 2000m || 7-4-4-14/29 || 24.1% || 37.9% || 51.7%
|-
|}
芝の距離別勝鞍は1600mが2勝、1800mが3勝に対して2000mが7勝と最も多くなっている。1600mよりも中距離からデビューする馬が多いのでこれは自然な流れ。短距離は苦手だが1600mが特別に短いと言う印象はない。芝の12勝の内8勝が3コーナー5番手以下で、逃げ切りは1頭だけ。その3コーナー5番手以下の上がり3F推定タイムを見ると平均値は35.6、33秒台は新潟外回りの1回だけで良馬場でも34秒台から35秒台が多い。ルーラーシップの唯一のG1勝ちは香港のクイーンエリザベス2世C、勝ち時計は芝の稍重で2.02.3とかかっている。パンパンの良馬場の瞬発力比べよりも少し力のいる馬場の持久力勝負の方が向いているのは確か。<br /> 今週の朝日杯FSにはルーラーシップ産駒の2頭の登録があるが、このうちサウジアラビアRC2着のタンビュライトは上位候補に挙げられている。母の父は定番のサンデーサイレンス、母の近親にマリアライト/リアファルを持つ母系自体は少し重めだが、野芝の秋開催と違ってパワーの要求される暮れの阪神には最適だと考えている。