2021年2回中山6日目

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中山 中京
  馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜が設定不能、日曜がプラス1秒9からプラス0秒6への変動でした。まずは遡って6日間の馬場差を確認しておきますと、高速馬場だった開幕週と比べて2週目は雨の影響で時計が掛かり、先週はさらに時計が掛かりました。
 金曜の深夜から雨が降り続けまして、土曜は瞬間的に止んでる時もありましたけども、まぁ概ねずっと雨でした。馬場は1日を通して不良馬場で、馬場差は設定不能でした。雨は土曜の深夜まで降り続けましたが、日曜の早朝の段階でもう重まで回復していました。1日を通して重だったんですけども、かなり乾くスピードは早くて、馬場差の変動幅は大きかったですね。完全に乾いていれば、かなり速い時計が出る馬場だったというのは開幕週の時計の出方でわかるんですが、先週の競馬でかなり傷んだはずです。今週は完全に乾いていても、超高速馬場にはならないと思われますけども、芝が伸びる時期でもあるのでどんどん時計が掛かって行くようにはならない可能性があります。そして、土日で時計の出方こそ異なりますけども、まぁどちらも力のいる馬場でキングマンボ系の馬の好走が多かったですね。次の3回中山1週目までAコースが使用され、その後の3週はBコースが使用されます。
 先週の馬場差1800m対象の数値は土曜がマイナス2秒2からマイナス1秒8への変動、日曜がマイナス1秒9からマイナス1秒3への変動。1200m対象の数値は土曜がマイナス1秒8からマイナス1秒4への変動、日曜がマイナス1秒5からマイナス0秒7への変動でした。遡って6日間の馬場差を確認しておきますと、1週目・2週目はやや時計が掛かるか水準に近いレベルでしたが、先週は一気に高速化しました。
 金曜の深夜から雨が降り続けて、土曜日はほんの少しだけ雨が止んでる時間帯もありましたが、概ねずっと雨でした。特に土曜の8Rと9Rはもう実況でね、雨音が聞こえてくる程の降雨・土砂降りでしたね。1Rの時点で既に水が浮いていましたが、その後徐々に水が溜まって走りにくくなり、1日を通して高速馬場ではありましたが、後半ほどと時計が掛かりました。特に大雨が降り続いていた8Rと9Rは前半より大分時計が掛かるようになっていました。雨は土曜の深夜まで降り続けて、日曜も不良馬場でスタートしましたが、午後からは重。徐々に乾いて後半ほど時計が掛かるようになりましたけども、速い時計が出るコンディションであった事に変わりはありませんでした。


  タイム分析
 2021/03/14 (日)  芝=+1.9 → +0.6  Aコース
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
5R T2000 アインゲーブング 牝3 未勝利 2:05.2 +2.8 -0.2 +0.7 +1.9 D D 8.25
7R T1200 ユキノファラオ 牡3 1勝クラス 1:11.5 +2.2 --- +1.2 +1.0 E D 9.13
9R T1800 シンハリング 牝4 房総特別(2勝) 1:51.6 +3.7 --- +2.6 +1.1 E C 6.09
10R T1600 トーラスジェミニ 牡5 東風S(L) 1:34.4 +1.1 --- +0.4 +0.7 D D 6.00
11R T1600 アナザーリリック 牝3 アネモネ(L) 1:34.8 +0.5 --- ±0 +0.5 C D 6.73
 2021/03/14 (日)  ダ=-1.9 → -1.3 / 1200m=-1.5 → -0.7
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML 次走
1R D1800 ヴァシリエフスキー 牝3 未勝利・牝 1:53.3 -2.3 --- -0.4 -1.9 B D 7.27
2R D1200 レイハリア 牝3 未勝利 1:11.8 -0.9 --- +0.6 -1.5 D D 6.57
3R D1800 ペイシャジュン 牡3 未勝利 1:54.0 -1.6 --- +0.2 -1.8 C D 5.57
6R D1800 ディールクルム 牡3 1勝クラス 1:53.8 -0.7 --- +0.8 -1.5 D B 7.25
8R D2400 ワンダーラジャ 牡7 1勝クラス 2:36.1 +0.2 --- +1.9 -1.7 E C 6.92
12R D1200 サイヤダンサー 牡4 1勝クラス 1:11.7 -0.2 --- +0.5 -0.7 D D 7.53

中山1R 3歳未勝利・牝 タイムB
 基準より0秒4速い勝ちタイムでした。ヴァシリエフスキーが5ヵ月半ぶりの実戦で勝ち上がりました。
1着:ヴァシリエフスキー 勝ち馬注目
 ヴァシリエフスキーはスタートでアオったんですけども、ガッチリ抑えたまま1コーナーでは先頭に並ぶ勢い。4コーナー手前で抑えきれない手応えのまま先頭に立ち、ラスト200mで突き放しました。ラスト200mで突き放したとは言え、13秒0掛かっていて、そしてギリギリのBランクなんですけども、スピードは豊かで恐らく距離はもっと短い方が良いですね。1400mや1600mなら1勝クラスでも上位可能と見ます。
2着:アラゴナイト 番組注目馬
 2着のアラゴナイトは後方待機から向正面で上がって行き、直線で勝ち馬にちょっと並びかけた所はあったんですが、そこから突き離されました。途中で脚を使って、最後に苦しくなった訳ですが、普通のレベルの牝馬限定戦なら勝てるタイムです。次走もね牝馬限定のダート1800mでしょうから、そこでは有望ですね。
6着:ビリーヴインミー 
 そして6着のビリーヴインミーはハナを切ったんですけども、勝ち馬にずっとこう外からプレッシャーをかけられて、4コーナー手前で交わされる苦しい展開でした。少しでも楽な展開になれば、大きく前進できるはずです。
中山7R 4歳以上1勝クラス タイムE
 基準より1秒2遅い勝ちタイムだった。
中山8R 4歳以上1勝クラス タイムE
 基準より1秒9遅い勝ちタイムでした。
2着:グッドリドゥンス 通信簿
 2番人気2着でした。このメンバーだと来ちゃうかなと思って白三角はつけましたけどね、案の定と完全タイム差がプラス1秒9という低レベル戦になりました。前走は完全タイム差マイナス0秒8ですから、平坦コースから中山に移ってかなりパフォーマンスはダウンしています。ただし、今の時期の古馬1勝クラスというのは、こういう低レベル戦が多いので、その辺の考慮が足りませんでした。すいません。
中山9R 房総特別 タイムE
 基準より2秒6遅い勝ちタイムだった。
中山11R アネモネスS 注目
 桜花賞トライアル。2着馬までに桜花賞への優先出走権が与えられます。
1着:アナザーリリック 
 このレースは前半が600m33秒9、800m45秒6。後半が49秒2-37秒2という前傾ラップでした。そしてアナザーリリックが綺麗に差し切りましたが、前走の菜の花賞ではスローペースを差して来て2着。当時の3着ストゥーティがチューリップ賞で0秒1差の3着なので、単純な比較ではアナザーリリックはチューリップ賞組とは互角なんですけども、まぁコースもレースの流れも違うので、単純な比較はできないですし、直線の長いコースで上がりが速いと今回以上に走れるとはちょっと思えないですね。
2着:ジネストラ 
 そして2着のジネストラは超ハイペースで先行していて、これ優秀な内容なんですが、まぁこの内容だと恐らく距離は1600mが上限でしょうし、桜花賞の阪神外回りでは厳しいと思います。ただし、桜花賞で2着以内に入らなければ、その後1勝クラスにまだ出走できます。今回のオープンで自身の完全タイム差がプラス0秒1なので、これ1勝クラスなら好タイム・上位となります。1400mの1勝クラスならかなり有力だと思います。

  馬券Summary
新馬戦終了後の3歳未勝利戦-馬体重編-
 今回も新馬戦がなくなった後に3歳未勝利戦でデビューした馬の成績を取り上げます。集計期間は2011年から2020年までで、それぞれの年で対象としたのは3月から5月までです。
新馬戦終了後の3歳未勝利戦-馬体重編-
 今回のテーマは馬体重ですね。所々、凹凸はあるんですけどもまぁ全体の傾向として、体重が重いほど連対率は高くなって行きます。だからと言ってね大型馬を積極的に買いましょうという程ではないんですけども、大型馬だからと割り引く必要は全くありません。なぜこのような事を強調するかと言うと、デビューが遅くなった大型馬に関して、大型馬なので所詮はどうかという厩舎コメントが良くでるからなんですよね。実際には大型馬だから初戦は割引という事はありません。むしろ、デビューがここまで遅くなったのに体が小さいというのは良い事ではないですね。成長に時間がかかったというより成長を待っていたけども、成長しなかったという可能性がありますから、初戦から動けるかどうかという問題の以前に能力に疑問がつく場合が多いです。
解説者:大川浩史(日刊競馬)
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