「2016年12月5日放送」の版間の差分

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* フランケル産駒の2頭
 
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 フランケルは母国イギリスで14戦14勝、G1を10勝し無敗のまま引退し欧州では近年最強のマイラーと言われた。3歳時は2000ギニーを圧勝しながらイギリスダービーには向かわずマイル路線を突き進んで圧勝楽勝を重ねたが、競走生活の終盤は中距離路線に駒を進めてインターナショナルS、チャンピオンSを勝って種牡馬としての可能性を高めた。このあたりはモーリスにもよく似ている。<br /> 鳴り物入りで種牡馬になり初産駒が2歳の今年イギリスとフランスの重賞勝ち馬を排出。少し重いガリレオを父としながらも、スピード能力をストレートに産駒に伝えている。今週と来週の2歳G1阪神JFと朝日杯FSにはフランケル産駒のソウルスターリング/ミスエルテが出走。共に2戦2勝と底が割れておらず、人気必須の様相でもある。その2頭について解説する。<br /> ソウルスターリングの母スタセリタはフランスオークス、ヴェルメイユ賞などG1を6賞の名牝。その父Monsonは重厚なドイツ血統で父フランケルに加えて母系も典型的な欧州血統で構成されている。スローからの上がりの競馬を連勝してきたのも欧州的な競馬を得意としているからに他ならない。折り合いに心配が無く、2戦のキャリアながら競馬が上手。反面G1レベルで流れが速くなる1600mに短縮することになり、若干追走に戸惑う事が考えられるが、それでも牝馬同士なら崩れることは無いと思うが脚を余しての2着ということも少し考えておきたい。<br /> ミスエルテはローテーションの関係から敢えて牡馬相手の朝日杯FSを選択したようだが、ここ2戦で見せたパフォーマンスではその中でも能力上位に考えられる。ただし、母のミスエーニョはオールウェザー1400mのアメリカG1馬。母系はソウルスターリングと真逆のアメリカ血統で、母の父がPulpit、祖母の父にStorm Cat直子のHennessy、3代母の父にAlydar直子のSaratoga Sixとスピードタイプの種牡馬が並んでいる。これにフランケルから伝わる爆発的なスピードが加わると折り合い面の不安につながる恐れがある。こちらに関しては勝つ可能性と折り合いを欠いて負ける可能性が半々で、頭から信頼するのはちょっと危険な気がする。ファンタジーSも出遅れたが控えたのが良かった、出していけば噛んでしまったと思われる。

2016年12月29日 (木) 16:29時点における最新版

2016/12/3(土)・12/4(日)開催

5回中山1日目・2日目

中山芝 土:-1.0 日:-0.9 Aコース

 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス1秒0、日曜がマイナス0秒9だった。
 月曜と木曜日雨が降ったが、馬場は回復して土曜日・日曜日ともに終日良馬場発表だった。速い時計の出やすいコンディションではあるが、高速馬場というまでには至っていないのは、秋開催と同じ。違いがあるとすれば、野芝からオーバーシートに変わった事と、Bコース使用からAコース使用になった点。つまり、最内は春の3回中山1週目以来なので、グリーンベルトと思いがちだが、連対馬の脚質を見ると外からの追い込みがバンバン決まっていた。今開催もエアレーション作業が施されて、クッション性のある状態が定着したことが要因だと思う。なお、5回中山は有馬記念の行われる最終週が3日間開催で、トータル9日間で行われて、残る3週もAコースを使用。平均以上の流れでは、力のある差し・追い込み馬を中心に馬券を組み立てるべきかもしれない。

中山ダ 土:-1.0 日:-0.6  1200 土:-0.8 日:-0.5

 先週の馬場差1800m対象の数値は土曜がマイナス1秒0、日曜はマイナス0秒6。1200m対象の数値は土曜がマイナス0秒8、日曜がマイナス0秒5だった。
 月曜と木曜に降った雨の影響から水分を含んだ状態だった。馬場発表が重の土曜は1800m・1200mともに速い時計の出るコンディションで、日曜は稍重に回復して土曜よりは少し掛かってはいるが、1800m・1200mともに水準よりも速かった。脚質は中山らしく、前に行った馬が強みを発揮したが、展開一つで差し・追い込みも届いていた。昨年の暮れの中山の良馬場時の馬場差は水準前後だった。雨が降らなければ、このくらいに収まってくると思われる。

番組注目馬

  • 土曜中山05R 2着 ブラウンローズ

勝ち馬の内次走上位候補

  • 土曜中山09R 1着 レイデオロ

長谷川仁志 次走危険馬

  • 日曜中山04R 4着 アルーフクライ

※今回は単勝1.9倍の1番人気だった。1000m通過1分1秒3のスローを外目3番手。逃げたウインクバックは失速したが、2番手のエスティームが2着に粘った流れにも関わらず、直線は全く反応しなかった。前走も1番人気で3着だった。あれ?と思ったが、完全タイム差はマイナスで、前半掛かった面もあった。ただ、今回は前走よりも折り合いもついたように見えて、自身の完全タイム差はプラス0秒9ですから、ちょっと深刻。母父Thunder Gulchの単調な面が全面に出てきた感じもあって、危険馬とする。ただ、意外とThunder Gulchの血が入っているので、ダートが合いそうな感じもある。その際は走られるかもわからない。ちょっと怖いが、一応その際は印を少し下げて様子を見たいと思う。


5回阪神1日目・2日目

阪神芝 土:-0.6 日:-0.6→+0.3 Aコース

 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス0秒6、日曜はマイナス0秒6からプラス0秒3へと変動した。
 阪神地域では先々週の日曜日の後、雨が降らなかった。芝は乾いて良馬場。ただ、馬場差は雨が降る前の日曜6Rまでがマイナス0秒6で、標準より速いが、高速決着からスタートした秋開催の開幕週とは異なる。野芝の開催からオーバーシートした開催への影響もあるんだと思う。日曜は9R前から雨が降り出した。後半へ進むにつれて雨脚が早くなって行った。馬場差は変動で、9Rでマイナス0秒5。11Rで水準、12Rではプラス0秒3。中山ほど差しがバンバン決まる馬場ではないが、阪神も外からの差しが結構決まっていた。馬場が悪化した日曜の後半2Rは池添騎手が連勝。共に内を突いての差しきりだったが、流れが遅かったという事もある。5回阪神とも中山と同じく9日間開催、ただ、阪神は3週目までがAコース、最終週の3日間はBコースになる。

阪神ダ 土:-1.2 日:-1.2

 先週の馬場差1800m対象の数値は土日ともにマイナス1秒2だった。
 秋の4回阪神で良馬場時の馬場差がマイナス1秒5からマイナス1秒1の範疇だった。先週も良馬場で、この範囲内でマイナス1秒2。標準よりもかなり速いコンディションだった。日曜後半の雨は、ダートに関しては10Rのみ。まだ雨量が少なくて、馬場差に変わりが無い。連対馬の脚質は様々で、偏りはなかった。

番組注目馬

  • 土曜阪神06R 2着 フォレストタウン

勝ち馬の内次走上位候補

  • 土曜阪神06R 1着 ペルランヴェール
  • 日曜阪神09R 1着 サトノアーサー


4回中京1日目・2日目

中京芝 土:-2.5 日:-2.4 Aコース

 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス2秒5、日曜はマイナス2秒4だった。
 夏の3回開催以来およそ5ヶ月ぶりの開催だった。その3回中京も開幕週は土日ともに良馬場でマイナス2秒6と超のつく高速決着からスタートしたが、先週も同レベル。高松宮記念の行われた2回中京の3週目以降、中京の芝は良馬場なら高速のイメージに変貌した。だからと言って、前が残りやすいという訳でもなくて、流石に高速だけに直線一気は少ないが、それなりに差し馬が上位に入っている。3週間の開催で、全てAコースが使用される。ただ、夏開催を参考にすると雨が降ると一転して時計が掛かること。また、良馬場でも少しずつ時計を要して行くが、良馬場である限りは高速に変わりはないこと。この2点は注意しておきたい。

中京ダ 土:-0.5 日:-0.5

 先週の馬場差1800m対象の数値は土日ともにマイナス0秒5だった。
 砂の洗浄を行った関係からクッション性が向上したが、雨の影響を受けなかった事もあって、土日ともに乾いた状態だった。それでも馬場差は標準よりも速かった。脚質は多岐に及んでいて、展開が速くなれば、あるいはチャンピオンズカップのサウンドトゥルーのように脚力が抜けていれば、後方一気も決まっていた。

番組注目馬

  • 日曜中京12R 2着 ストロボフラッシュ

勝ち馬の内次走上位候補

  • 土曜中京04R 1着 ショウナンマッシブ
  • 日曜中京11R 1着 サウンドトゥルー

長谷川仁志 次走推奨馬

  • 土曜中京10R 5着 アスタースウィング

※タイム分析でも触れた通り、前半600m33秒6のハイペースを押し上げて行って、残り400mで先頭に立った。これが2戦目だけに立派な5着だと思う。完全タイム差はプラス0秒5という事なので、番組注目馬にするまではできないが、個人的には勝負したい1頭ですよね。この馬の場合は、2戦目でこれだけセンスの良い競馬ができていますし、とにかくスピードが有り余っている様な感じがある。距離的には1200mでも良いし、仮に3戦目なら1600mに伸びても対応できそうな気もしている。1600mまでなら大丈夫ではないだろうか。


馬券Summary

  • フランケル産駒の2頭

 フランケルは母国イギリスで14戦14勝、G1を10勝し無敗のまま引退し欧州では近年最強のマイラーと言われた。3歳時は2000ギニーを圧勝しながらイギリスダービーには向かわずマイル路線を突き進んで圧勝楽勝を重ねたが、競走生活の終盤は中距離路線に駒を進めてインターナショナルS、チャンピオンSを勝って種牡馬としての可能性を高めた。このあたりはモーリスにもよく似ている。
 鳴り物入りで種牡馬になり初産駒が2歳の今年イギリスとフランスの重賞勝ち馬を排出。少し重いガリレオを父としながらも、スピード能力をストレートに産駒に伝えている。今週と来週の2歳G1阪神JFと朝日杯FSにはフランケル産駒のソウルスターリング/ミスエルテが出走。共に2戦2勝と底が割れておらず、人気必須の様相でもある。その2頭について解説する。
 ソウルスターリングの母スタセリタはフランスオークス、ヴェルメイユ賞などG1を6賞の名牝。その父Monsonは重厚なドイツ血統で父フランケルに加えて母系も典型的な欧州血統で構成されている。スローからの上がりの競馬を連勝してきたのも欧州的な競馬を得意としているからに他ならない。折り合いに心配が無く、2戦のキャリアながら競馬が上手。反面G1レベルで流れが速くなる1600mに短縮することになり、若干追走に戸惑う事が考えられるが、それでも牝馬同士なら崩れることは無いと思うが脚を余しての2着ということも少し考えておきたい。
 ミスエルテはローテーションの関係から敢えて牡馬相手の朝日杯FSを選択したようだが、ここ2戦で見せたパフォーマンスではその中でも能力上位に考えられる。ただし、母のミスエーニョはオールウェザー1400mのアメリカG1馬。母系はソウルスターリングと真逆のアメリカ血統で、母の父がPulpit、祖母の父にStorm Cat直子のHennessy、3代母の父にAlydar直子のSaratoga Sixとスピードタイプの種牡馬が並んでいる。これにフランケルから伝わる爆発的なスピードが加わると折り合い面の不安につながる恐れがある。こちらに関しては勝つ可能性と折り合いを欠いて負ける可能性が半々で、頭から信頼するのはちょっと危険な気がする。ファンタジーSも出遅れたが控えたのが良かった、出していけば噛んでしまったと思われる。