2016年5月30日放送

提供: 先週の結果分析
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2016/5/28(土)・5/29(日)開催

2回東京11日目・12日目

東京芝 土:-1.5 日:-1.6 Cコース

 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス1秒5、日曜がマイナス1秒6だった。まずさかのぼって12日間の馬場差を振り返っておくと、全てマイナス1秒台で速い時計の出るコンディションだった。
 金曜日の雨は芝にはほとんど影響がなく、Cコースに移った事で1週前より少し速い時計が出るコンディションになった。日曜は土曜より乾いてさらに高速化したという事。先週の芝のレース、直線の映像だけ見ていると内を通った馬が勝つ事が多かったが、内と外で馬場状態の違いがなければ、包まれたり前が詰まったりしない限り内を通って来た方が有利なのは当たり前。内の馬場状態が他より良いという事ではない。なお、3回東京の2週目まではCコースを使用し、その後の2週はDコース使用となる。

東京ダ 土:-0.6 日:-0.5

 先週の馬場差1600m対象の数値は土曜がマイナス0秒6、日曜がマイナス0秒5だった。さかのぼって12日間の馬場差を振り返っておくと、5週目だけはプラスの数値で、他の週はマイナスゾーンだが、マイナス1秒台になった日はない。
 金曜日に雨が降って、土曜は稍重だった。乾いていた1週前よりも速い時計が出るようになった。土曜日の気温が低かった事もあって、急速には乾かず良馬場となった日曜も時計の出方は土曜と大きくは違わなかった。

番組注目馬

  • 土曜東京04R 2着 ミスドバウィ

勝ち馬の内次走上位候補

  • 日曜東京05R 1着 クインズサターン

大川浩史 次走危険馬

  • 土曜東京08R 1着 ウェルブレッド

※今回の最大の勝因は東京にしては前半の流れが遅くならず、その結果レース上がりが速くならなかった事だと思う。この馬の全兄のローハイドも全弟のラグルーラも同じだが、レース上がりが速くなければ全体の時計が速くても好走できるが、スローペースからの瞬発力勝負は苦手。つまりは、レース展開に左右されるという事。今週から降級してまた500万に出走できるが、東京開催のウチに出てくればスローで切れ負けする確率が高いと見る。その次の福島開催まで待った場合どうかと言うと、小回りコースが得意という訳ではないので、やはり危険かなと思う。


3回京都11日目・12日目

京都芝 土:-1.3 日:-1.2→-1.0 Dコース

 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がマイナス1秒3、日曜がマイナス1秒2からマイナス1秒0へと変動した。さかのぼって12日間の馬場差を振り返っておくと、全てマイナス1秒台でしかもマイナス1秒4からマイナス1秒0の間で推移しており、大きな動きはなかった。
 木曜から金曜にかけて雨が降ったものの、直接の影響はなく、開催進行につれて少しずつ時計が掛かるようになった。日曜は後半に雨が降ったので変動となったが、10Rまでは全てマイナス1秒2で、11Rだけがマイナス1秒0。スローペースになれば内を通る馬が有利だが、速めの流れになれば外からも差しが届いていて、馬場の内・外に有利不利はなかった。なお、関西では今週から阪神に開催が変わる。


京都ダ 土:-0.5 日:-0.3

 先週の馬場差1800m対象の数値は土曜がマイナス0秒5、日曜がマイナス0秒3だった。さかのぼって12日間の馬場差を振り返っておく。前半3週については雨の影響で脚抜きが良かった開幕週に対し、4日目・6日目は水準の馬場と時計の出方が安定しなかったが、後半3週はマイナス0秒5からマイナス0秒2の間で推移しており、大きな動きはなかった。
 木曜日から金曜日にかけて雨が降って、土曜は稍重に近い良馬場だった。1週前より速い時計が出るようになったが、日曜は土曜よりは乾いて水準方向に動いた。日曜日は後半に雨が降っているが、表面が湿る程度で、時計の出方に影響が出る程ではなく、馬場差は変動にはならなかった。土曜と比べて日曜の方が差し馬の好走が多いが、日曜にハイペースのレースが多かったため。土日で馬場の傾向が大きく異なっていた訳ではない。

番組注目馬

  • 土曜京都05R 2着 ボンナヴァン

勝ち馬の内次走上位候補

  • 土曜京都05R 1着 ネクストムーブ
  • 日曜京都01R 1着 キセキノツヅキ

大川浩史 次走推奨馬

  • 土曜京都09R 2着 グランシェリー

※今回は京都1200mとしはかなりのハイペースで、逃げての2着。前走は新潟直線1000mの内枠で2着。不利な枠やペースを克服して連続で好走しているという事はタイム分析で述べたが、3連続2着の負担重量が52キロ・53キロ・55キロ。どんどん重くなっているのに、ダッシュ力が鈍らず好走を続けているという点もポイント。休養に入らなければ、次走は夏番組の1000万下で4歳降級馬と3歳馬に注目が集まる。連続好走中とは言え、5歳馬はそれほど人気にならないだろうという読みも含めて注目馬とする。


馬券Summary

  • クラス再編成直後の考え方

 JRAは今週から夏番組になる。2歳戦が始まって未勝利と一部のオープンを除き、3歳限定戦が無くなる。夏競馬の大半を占める500万/1000万クラスでは4歳馬の多くがひとつ下のクラスに降級して3歳馬との混合戦になる。ここで毎年話題になるのは狙いは3歳馬か、降級馬かということ。これに関する個人的な考え方を2つ述べておく。

1.世代レベルを考える必要無し
 ダービー翌週から夏番組となった2012年以降、6/7月のクラス再編生後の3歳以上500万下/1000万下の年別成績は以下の通り。

年齢 勝率 連対率 年齢 勝率 連対率
2012 3歳 9.1% 17.3% 4歳 9.0% 17.8%
2013 3歳 6.2% 12.2% 4歳 10.6% 19.7%
2014 3歳 8.9% 17.3% 4歳 8.7% 17.1%
2015 3歳 10.1% 19.2% 4歳 7.7% 16.0%

 年によってバラつきはあるがこれを世代レベルとは考えないほうがよい。2013年に勝率6.2%/連対率12.2%だった3歳世代が2014年に4歳となったときは勝率8.7%/連対率17.1%と悪くない成績を上げている。個人的にはいかなるシチュエーションでも重要なのは年齢であって世代ではないと考えているが、トップクラスにおいては世代レベルが問題になる場合もある。しかし500万/1000万クラスでは世代レベルは関係ないと思う。結論としてトータルでは500万/1000万クラスの3歳馬と4歳降級馬はだいたい互角だが、4歳降級馬が人気になる以上狙いは3歳馬だと考える。といっても闇雲に3歳馬を狙うと言う意味ではなく、最初にまず3歳馬を検討してそこに本命候補がいなければ4歳馬を検討するということ。ただし、論理的に考えて3歳馬を狙うのが正解だろうという条件が存在する。

2.夏の短距離は3歳馬
 夏競馬では3歳馬の斤量が軽くなる。6月の条件クラスでは2200m未満だと3キロ、2200m以上だと4キロ軽くなる。この規定は距離が短いほど負担重量の差が影響することを意味している。にもかかわらず、6月は1000mでも2000mでも3キロ差となり、短距離ほど3歳馬が有利になる。
 特に1000万クラスでは春の番組も関係してくる。3歳の春には芝1200mの重賞もダート1200mのオープンも無い。つまり、3歳春の時点では芝1200mがベストの習得賞金900万の馬が1400m以上の重賞に出ていたり、あるいはダート1200mで2勝した馬が1400m以上のオープンに出ていることが多い。このような3歳馬が夏になって芝/ダートの1200mの1000万下に出走してくると馬券になりやすい。
 今年の3歳馬でこのパターンに入っている馬を2頭あげると、ダート1200mの新馬戦をAランクで勝ち上がって、1200mの500万も勝ったが1400mでは苦戦しているメイショウカネサダ。もう一頭はダート1200mの500万下をBランクで勝って、そのあと1400mのオープンでは失速したゴルゴバローズ。